原神 自分を一般人だと思い込んでいる主人公の兄 作:アリエイルでしょ
塵歌壺
テイワット -モンド -どっかの空き地 徒歩5秒
満足度★★☆☆☆
立派な屋敷で中から見える景観も美しく部屋も広い、これで無料というので驚きです。しかしながら深夜頃、なんだか扉を叩くすごい音が聞こえてきてました。
自前で扉をロックする術がなければどうなっていたのかわからない、そんな怖さのあるスリリングな夜を過ごすことになりました。
その所為か素晴らしい設備とは裏腹に全然眠ることができず、余計に疲れる結果となってしまった。今後環境の改善に期待したい。
「お兄ちゃーん! 朝だよ起きて! おーい!」
「……蛍の声でオイラまで起きちゃったぞ…」
おはよう。
今朝はクッソ眠くて気分は最悪。朝って言うがまだ6時にもなってないじゃん…
こんな時間から人に会いに行くやつなんて中々居ないだろ…
そしてさっきから扉がドンドンと鳴り響いてる。というか深夜も鳴ってた。
「起きてる、起きてるから…もう出るからちょっと待って……」
「うん、出てくるまでここで待ってるね」
待たなくていいよ、たかが部屋のドアだよ。
しかし思っても口には出さない。何故か? 簡単だ、怖いからだ。
昨日は最終的に一緒に行動しててもまあ何とかなるか~位の感覚でいたけどやっぱ駄目そう。
一晩姿が見えなくなっただけでこれは無理かもしれない。
偽物だと発覚したら本当に殺されちゃうかも!?
冗談(?)を考えるのもこれくらいにして部屋を出よう。
寝ぐせとかも面倒だからそのままでいいや。
「おはよう蛍。できれば夜は静かに過ごそうか…」
「お兄ちゃんおはよう。お兄ちゃんこそ扉の前に変なの置かないでね」
「そんなことよりもっと寝てたかったぜ…」
「パイモンもおはよう。今日もおいしそうだな」
「おうおはよう! ってオマエまでオイラを食べ物扱いするのかよっ!」
「朝食かと思った…というのは冗談。早すぎるけど朝食くらいは取ろうか」
一回はやってみたかったパイモンの食べ物扱い。
反応が良くて可愛いので繰り返し いたずらしたくなる気持ちが理解できる。
「お兄ちゃん寝ぐせすごいよ。あとで直してあげるね」
「…じゃあお願いするよ」
「うん!」
「いつも冷静なあの蛍がこんなことで喜んでてなんかショックだぞ…」
「人は大体何かしら隠しているものだよ。蛍のこと、また一つ詳しくなったなパイモン」
「全然嬉しくないぞ!?」
朝の不機嫌さを帳消しにするファインプレーを魅せる俺。それからは有言実行とばかりに髪をセットしてもらい朝食も用意してもらった。
そういえば寝床も提供してもらってるし、今の俺ってなんかヒモみたいな…
深くは考えないことにしよう。
そもそも兄妹、家族でそういった表現はおかしいが(家族でも兄妹でもない)カスなプライドと良心に響くので、昼食とか夕食でモラを出そう。死ぬほど有り余ってるしね。
塵歌壺を出てモンドの街並みを歩く。割とゲーム通りではあるが、やはり少し違う。
「こんな早くに会える友人なんて居る? まだ7時少し過ぎたくらいなんだけど」
「大丈夫、まあ仕事中だと思うけど少し会うくらいなら多分平気なはず…」
「こっちは教会がある方だよな! じゃあ相手は…」
「バーバラとか?」
「おお、昨日言ってた通り本当にみんなのこと知ってるみたいだな…」
「…バーバラからするとお兄ちゃんは初対面だけどね」
「その通り、まあ気を付けるよ。いろいろと」
言い方に棘あるな…会っても別に何もしないんだけど。ただいつも通り呼吸して、見て、声を聴くだけ、こちらからは少し話しかける程度のただの挨拶だ。迷惑をかける気は更々ないけど…言動には気をつけるとしよう。
「昨日のジン団長の時も思ったけどお兄ちゃんは…」
「あっ! あそこに居るのってバーバラじゃないか? おーい! バーバラ―!」
「え、どこ? バーバラどこいる?」
「…お兄ちゃんは女の子に対して鼻の下を伸ばしすぎ。恥ずかしいから本当にやめてね」
「そんなことないだろ…ないよね?」
昨日の俺はそんなキモ顔晒してたのか…? いや、空くんはイケメンだしあり得ない。とはいえ俺の表情筋の使い方が不細工なのかもしれない…
今後は気を付けよう。態々嫌われたくはない。
動揺を最小限にとどめているとバーバラがと目前に近づいて来ていた。
朝早くなのに眠気を感じさせない。きっと規則正しい生活を送っているのだろう。
「栄誉騎士にパイモン、おはよう~久しぶりだね」
「うん、バーバラも元気そうでなにより」
「今日はなんだかうれしそうだね、隣の彼は…」
「蛍のお兄さん、空だぞ! 昨日西風騎士団の人に見つけてもらったんだ!」
「どうも。蛍の兄やってます、空です」
「は、初めましてバーバラです。妹さんと再会できたみたいで本当によかった!」
うーん可愛い。なんかいい匂いもする気がする。こういう可愛い癒し系の彼女が欲しかったよ俺も。
「よかっ…まあうん。世話掛けたね」
「いやいや…私なんかせいぜい教会の来る人に聞いてみるくらいしかできてなかったし…」
「それって結構立派なことだってオイラは思うぞ!」
「お兄ちゃん今再会してあんまりよくなかったみたいな反応しなかった?」
「全くだ。なかなかできることじゃないよ」
「ねぇ無視しないで。よくないみたいな反応したよね?」
そんなに褒めなくても…と照れるバーバラ。可愛いね。それにしても蛍ちゃんがこっちの言動に滅茶苦茶鋭くて怖いんだが? 油断できねえよマジ。
「蛍も空の言動なんかに気を取られないでちゃんとお礼言えよな! 感謝の心を忘れちゃダメなんだぞ!」
「そうそう。いいこと言うねパイモン、後で何か買ってあげよう」
「本当かよっ!? いいやつだなオマエ!」
「…それはそう、本当にありがとうバーバラ。何か力になれることがあったら何でも言ってね」
「うん! その時はよろしくね~」
俺も力になる! と言いたいが仲のいい友人でもそいつの兄が出しゃばるのは普通にキモいのでやめておこう。些細な事で社会的地位というのは簡単に地に落ちる。そしてそれを回復させるのはとても難しい。己の程度を知って生きていこう。
「そういえばロサリアのやつはどこに居るんだ? アイツにも会っていきたいんだけど」
「ロサリアさん? 今日はまだ見かけていないけど…」
朝のお祈りとかしない人だった気がする。というか普段何してるのかよくわかってない。
「また今度来よう」
「んー…まあ今日じゃなくてもいいよな! ロサリアに会ったらまた会いに来るから空が見つかったことだけは伝えておいてくれ!」
「任せて! ちゃんと伝えておくから!」
「そもそも俺のことなんか捜していたのか…?」
「きっと捜していたと思うよ! ロサリアさんはよく面倒って言うけれど、すごく頼りになる人だもの」
「なるほど、愛されてるね。…いや俺じゃなくて蛍がだけど」
フフンと胸を張る妹。多分任務だのイベント等を全部埋めるような生活を送り、信頼を得てきたのだろう。その姿を見ると自分のことでもないのに何故だか誇らしい気分になる。
その後は教会の仕事を邪魔しても悪いからと解散した。次に訪ねるのって図書室で会えそうなリサさんとかか? めちゃ会いてぇ、目の保養になりそう。
「ふぅ! こんな感じでこれからもみんなにお礼を言っていこうな!」
「果てしなく時間が掛かりそうだしメールとかで良くないか」
「せっかくだしお兄ちゃんと一緒に今まで行った国を回りたい。それにみんなにも会いたいから」
「オイラもだ! 久しぶりにみんなに会いにいけるしいい機会だろ?」
まあ何かと戦うとか言われるよりも平和的だしいいか。というかそもそも戦えるのかが問題。剣振った経験とかないし痛いのもグロいのも勘弁なんだが?
「それで、次は誰に会う? 何の情報もなしに誰かに会うのって大変だと思うんだけど」
「大丈夫、居場所がわかってる人に会いに行くから」
「こっちは冒険者組合の方だけど…キャサリンに会うって感じなのか?」
あぁ…プレイアブルじゃないから普通に頭から抜けてたけどキャサリンも相当出番あるよね。
「勿論キャサリンにも報告するけど…彼女は依頼の時に必ず会えるからいつでも大丈夫だと思う」
「まあ確かにキャサリンはどこの町にもいるしな!」
どうやら違うらしい。誰なんだよもう。
居場所わかってるってリサさんかディオナくらいしか思いつかないんだが? そんなことを考えつつ2人の後ろを歩いてると視界の端にふと見覚えのある姿が映る。
あの孤独なシルエットは…?
全然話進まないんだが…バグか?
サブタイトルは適当です。見づらきゃいずれ直すかも。