原神 自分を一般人だと思い込んでいる主人公の兄   作:アリエイルでしょ

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繋ぎの話なんでバカ短いです。


お礼参り-モンド編-6

 結局一時間にも満たない別れと再会の騒動の果ては、蛍の噛み癖発覚という形で締めくくられた。依頼ついでにディルックの旦那の元へ挨拶にいくという当初の予定は完全に破棄され、俺への説教がこの後の主な予定になるのは想像に容易い。

 

 店の店員には騒いで申し訳ないと謝罪し、ウェンティとは一先ず別れて塵歌壺に帰宅もとい連行された。おそらくこれから色々と聞かれたりするのだろう。因みに噛まれた首筋は血が出てるわ、赤い花が咲いてるわで悲惨な状況だった。数日間もクソ目立つ位置にあるとか拷問か何かか?

 

 

「それではぐれた原因についてだけど、お兄ちゃんは元々ワープできないことを知ってたってこと?」

 

「なんかさっき酒場で蛍と一緒だと行けそうだと思ってたとか、そんなこと言ってたな」

 

 

 部屋に入り、座って早々説教が開始。蛍は不機嫌気味に、パイモンは呆れ気味という感じの反応だ。まあこれは聞かれたときに適当に返事した俺が悪い。実際ワープできなかったし。

 

 

「まあはい…前に試したらできなかったし、そういうことになるね」

 

「なんで最初からできないって言わなかったの? 私から離れようとして嘘を吐いたの?」

 

「違う違う! なんでそうネガティブ思考なんだよ… ただ少し別のことを考えてて、適当な返事になっただけだよ」

 

 

 薄々感じてはいたが、彼女は少々被害妄想に走るきらいがあるみたいだ。わかってたからこそ言動とかには気をつけていたんだけど…行動はもっと気をつけないと駄目っぽいな。

 

 

「ワープができないならできないで、今後は歩いて移動しないといけなくなるな~」

 

「それは別にいいよ。お兄ちゃんが一緒なら距離とか気にならないし」

 

「いや気になるだろ、フォンテーヌとかめっちゃ遠いじゃん…」

 

 

 まず璃月行ってその後スメール行って、砂漠を超えてようやく到着とか…詳細な時間はよくわからないけどすごい時間かかりそうだ。つまり面倒くさそう。

 

 

「…そんな些細なことより、またお兄ちゃんとはぐれるのは嫌だから… なにか対策を練ろう」

 

「対策って…別に逃げる意思とかないんだけど…」

 

「空はそう思ってても今回みたいにはぐれちゃうこともあるだろ? 多分蛍はそういうのが嫌なんだと思うぞ」

 

 

 まあ確かに。言葉での信用は地に落ちたようなものなので、行動で示すしかないというのは事実だろう。せめて周りからの視線が気にならない程度であることを祈るが…

 

 

「一応思いついたのはあるよ。はいこれ、このチョーカーを着けておいてね」

 

「チョーカーって… これ紐つきでどう見ても首輪なんだけど、色々と間違ってない?」

 

「えぇ… なんか本当にペットみたいな扱いで、正直笑えないぞ…」

 

 

 蛍が手渡してきたものは人間用の首輪だった。唐突に特殊なプレイでしか使わないような代物が出てきて身が震える。どういった経緯でこんなものを入手したかは知らないし、知りたくもないが…本当にこれを着けるのだけはマジで勘弁して欲しい。本格的に終わる、人として。

 

 

「あ、自分だと着けにくいか。着けてあげるからお兄ちゃんこっち来て」

 

「いや行けないんだが…? そもそも妹に首輪繋がれてる兄とか普通に通報案件だと思うんだけど」

 

 

 謎の親切心で首輪をつけてくれると提案する彼女だが、冷静に考えて兄に首輪を着けてリードを持つ妹なんて、自分の方がやばい目で見られることに気がついていないのだろうか…? 彼女は各国で英雄とか救世主って言われるような偉業を成し遂げているが、それらの逸話全てが台無しになるレベルの話だ。

 

 

「いいから。はやく」

 

「いやいやいや… なあパイモンからもなんとか言ってくれない? 俺がこれ一つ装着するだけで異常集団の完成だけどそれでもいいの?」

 

「まあ確かに、これは流石にオイラもどうかと思うぞ…」

 

 

 酒場では蛍の味方と言っていたパイモンだが、こればっかりはこちらの味方をしてくれそうだ。おかしいのが俺じゃないみたいで本当に良かった。

 

 

「…じゃあ外を歩くときは必ず、絶対に、何があっても手を繋ぐこと。これならいい?」

 

「おお、これくらいならいいんじゃないか? 少なくとも通報されるようなことにはならないし!」

 

 

 くそっ やられた!

 

 最初に無理難題をけしかけて、その後の要望を通し易くする詐欺の常套手段みたいなことをされた… 浮いてる非常食はまんまと引っかかって蛍の援護までしている始末だ…

 妥協案として出された内容も首輪という超ド級のバケモノと比較すればマシとはいえ、まあまあやばい内容だし拒絶したいが…無理だろうなぁ。

 

 

「………ハイ。じゃそれで…」

 

「それから寝る時も同じ部屋ね」

 

「オマエそれまだ諦めてなかったんだな」

 

「…了解、けどベッドは別で」

 

 

 ついでとばかりに要求を出してくるが…仕方がないので基本全部受け入れる方向で話を進める。ベッドは別と言った際になんか言いたそうな顔をしていたが、それは知らない振りをする。兄妹で一緒のベッドで寝るとか普通あり得ないと思うしね。

 

 

「…まあとりあえず今はこれくらいかな。これでもはぐれるようならまた考えよう」

 

「そうならないように全力を尽くすから、これ以上は本当にやめてくれ…」

 

 

 またって… なんだろう、俺の尊厳を破壊しないでもらっていい? きっと今後なにかやらかす度に拘束が激しくなるのだろう。それを考えただけで頭が痛いな、まだモンドから出ることすら叶ってないのにこんな状況になるとは…

 




一気に飛ばして次とかもう璃月書きたいと思ってます、多分。モンドの出てない面々はいずれ短編かなんかにする気がすると思う。きっと。

あとネタ考えるのと書き溜めを作るために少々休むので暫く忘れててください。
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