デュエル・マスターズ 【=%ゴールデン%=】   作:ルピコ

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ガバってないことを祈る。


雪妖精は止まらない

 と、言うわけで本日二度目のデュエルだが。

 先行は向こうからだ。

 

「……①コストで『冒険妖精ポレゴン』召喚。ターンエンド……」

「ドロー! ……『ヘルヒドラ』をマナゾーンに置いてターンエンドだ」

 

 やっぱり最初の絵面は地味だ。

 ……だが、今回ばかりは地味で済むかどうかわからない。

 

 相手のマナゾーンには自然の種族『スノーフェアリー』が一枚、そして場にも『スノーフェアリー』が一枚。

 

 ただまぁ、スノーフェアリーということはだ。

 低コストで大量のマナを展開してくる、火文明の速攻に近いものがあるだろう。

 

 対して、俺のデッキはバルガによる連ドラ。

 それも準備に多少のターンを要するタイプのデッキだ。

 はっきり言って速攻とは相性が悪い。

 

 ……一応『ハヤブサマル』にスレイヤー取っ付けて、ブロッカーを自分にのみ、そしてそのターンのみで、コスト重くした奴ならいるんだけど。

 ニンジャ・ストライク使おうにも『6』を要するため、ビートダウン相手に使えない。

 

「ドロー……マナゾーンに置いて……ツインパクトの……『氷打の妖精(アイシング・フェアリー)』を召喚」

「つ、ツインパクト!? なんだそれ!?」

「うむ。お主のために説明しよう」

 

 ボリボリとせんべいかじりながら、教授が勝手に説明を始める。

 曰く、ツインパクトというカードは、上がクリーチャー、下が呪文の一体型のカード。

 どちらか選んで使用することができるが、それぞれコストがちゃんと設定されている。

 

 ……俺のデッキにはそんなカードないんだけど!? 

 

「な、なるほどな……止めて悪かったな。続けてくれ」

「ん……ポレゴンでシールドブレイク……」

「チェックは……なし」

 

 手元に来たのはただのクリーチャー。

 色々と破壊することに特化したクリーチャーだ。

 扱いは難しいが上手く使えたら色々できそうなのは間違いない。

 

「ターンエンド……で、ポレゴンを手札に戻す……」

 

 さてと、先ほど出されたあのクリーチャーを俺は知らない。

 ちょっと見せてもらったところ、どうやら踏み倒ししたクリーチャーに対してバトルができるようだ。

 

 パワー9000と結構高いな……。

 俺のクリーチャーは大体パワーが低いから、押し負ける可能性大だ。

 勝てるとしたら『シュヴァルツ』と『ヘルヒドラ』くらいか。

 

「ドローしてマナを増やし……さて」

 

 今、俺には②マナある。

 そしてちょうどあの呪文もあるし、ドラゴンもいる。

 やること……というか、やれることは一つだけだ。

 

「『ドラゴン・マナホール』でドラゴンを墓地に、そして山札から上二枚をマナゾーンに置くぞ。ターンエンド」

 

 取り敢えずはマナを貯めないと話にならない。

 向こうもゆっくりとやってくれればいいんだが。

 ……まぁ、そうはいかないよな。

 

 三ターン目。

 彼女はマナゾーンに水自然の多色を置き、『葉鳴妖精(はんなりようせい)ハキリ』を召喚。

 そしてターンエンド。

 

 俺はマナを増やし、取り敢えず『バルガイト・ルピア』を召喚。

『ハキリ』を破壊しておきたかったのだが、俺の手札にある呪文は②コストでパワー2000以下の破壊。

 対して奴は相手のターン中にパワーが上がるクリーチャー。

 手が届かない。

 

 そういうわけで諦めてターンエンド。

 

 続く四ターン目。

 彼女はマナを増やしてから『氷駆の妖精(カーリング・フェアリー)』と『ポレゴン』を召喚。

 このとき『氷駆の妖精』の能力でタップしつつもマナが一つ増えている。

 そしてハキリで攻撃……するときに、ハキリの効果で『氷打の妖精』を召喚し、シールドをブレイク。

 

「……よし! シールドトリガー! 呪文、『竜の雄叫び/咆哮/断末魔(ドラゴン・ジ・エンド)』!! こいつはバトルゾーン、マナゾーン、墓地のどれかからドラゴンを一体、山札に戻してシャッフルすることで、そのドラゴンのパワー以下のクリーチャーを破壊できる! 俺はマナゾーンから『ヘルヒドラ』を山札に! そして……」

 

 勝手にシャッフルされる山札を横目に、相手のクリーチャーたちを見る。

 破壊すべきクリーチャーはどれか、という話だが。

 ここは無難にハキリだろう、これ以上増やされてはたまったもんじゃない。

 

「『ハキリ』を破壊!」

「……ターンエンド」

 

 残りシールドは三枚。

 対して向こうは五枚しっかり残っている。

 ただ『バルガイト・ルピア』がいるおかげで、そろそろ攻撃することができそうだ。

 

 だが、彼女はゆっくりと一本の指を立てた。

 

「後、2ターン……」

「……何がだ?」

「終わる、まで」

「な、なにっ……!?」

 

 一先ず俺はドローをし、マナを増やす。

 さっきマナを山札に一枚戻しているから、これでもう一度⑤マナだ。

 だが手札にあるのは……呪文一枚と『バルガイト・ルピア』一枚だけ。

 呪文の方はドラゴンを必要とするため使えない。

 

「取り敢えず『バルガイト・ルピア』を召喚! そしてさっき召喚していた『バルガイト・ルピア』でシールドをブレイク!!」

「……シールドトリガー。『ド浮きの動機(ドキドキ・スパイラル)』……『バルガイト・ルピア』を手札に戻して、カードを一枚引く……」

「っ……た、ターンエンドだ」

 

 ……次のターンで俺は⑥マナに達する。

 だが現状、勝ち筋が全く見えない。

『グラープ』……あいつが来てくれれば、毎ターン墓地から一体だけクリーチャーを召喚することができる。

 それでなんとかターンを伸ばせそうではあるが……。

 

 つっても……マナホールで墓地に落としたクリーチャーは、なかなか癖があるクリーチャーだ。

 一応ドラゴンを手札に呼び寄せる能力、相手を破壊する能力はあるが……。

 

「行くよ……」

 

 考えを重ねる中、彼女は突然口を開いてドロー。

 そして一枚のクリーチャーをマナゾーンに。

 

「……『氷打の妖精』を……③コストで『ダイヤモンド・ブリザード』に進化……!! その時、能力で……マナゾーンからクリーチャーを手札に……回収した分だけ、山札からマナゾーンに……」

 

 そんな効果だったっけ……いや、というか、まずくね? 

 あいつ一気にクリーチャーを手札に加えやがった。

 それも低コストのクリーチャーばかりだ。

 

「『虹色妖精(にじいろようせい)ポミリン』と『同期の妖精(シンクロ・フェアリー)』を④コスト使って召喚。これで『氷駆の妖精』の【シビルカウント5】を達成……これで……私のコストは二倍に、なる……」

「に、二倍!!?」

「……残り、④マナのうち③マナ使って、『氷打の妖精』のツインパクト……呪文の方……『巨打設計図(ジャイアント・インパクト)』を使用……山札の上から三枚を表向きにして……スノーフェアリーとジャイアントを回収……全部そうだから、全部手札に加える……次で、終わり。ターンエンド……」

 

 バトルゾーンには五体のクリーチャー。

 手札は五枚以上……あれ、やばくね? 俺。

 普通に詰んでるんだが? 

 

 …………いや、まだ。

 まだ、終わっちゃいない。

 

 シールドだって残っている。

 運の良いことに俺のデッキは、それなりにシールドトリガーが入っている。

 それも大抵が相手のクリーチャーを破壊することに長けたものだ。

 だからとにかく今は、進まなくては。

 

 頼む……来てくれ……!! 

 

「来いッ……!! よしッ! 『バルガイト・ルピア』をマナゾーンに! そして『バルガ・グラープ』を『ルピア』の効果で④マナで召喚する!!」

「……すごい、引き運……」

「『グラープ』の召喚時能力を発動! 相手とガチンコ・ジャッジを行う!! 行くぞッ!」

「ガチンコ・ジャッジ!!」「ガチンコ……ジャッジ……!」

 

 相手は低コストで固まっていたため、勝つのは容易だった。

 で、勝ったことで能力が発動する。

 

「ガチンコ・ジャッジに勝ったとき、グラープはそのジャッジで出したカードのコスト以下のクリーチャーを、コストを支払ったものとして墓地からバトルゾーンに召喚することができる! ガチンコ・ジャッジで出たのは⑥コストの『バルガバースト』だから……行ける! 墓地から『進撃竜双(しんげきりゅうそう)バルガフーライ』を召喚!!」

「召喚扱いだから……『氷打の妖精』の効果は発動しない……!」

 

 この流れならば、次のターンから攻勢に出れそうだが……果たして次のターンが来るのかどうか。

 奴は後2ターンで終わると言っていた。

 

 つまり次のターンで終わる、ということだ。

 確かに現状、やつが総攻撃を仕掛ければ、俺は簡単に負けるは確実。

 だから、その前に出来るだけ減らさなくては。

 

「バルガフーライの登場時能力を発動! 『バルガイト・ルピア』を破壊することで、相手のパワー6000以下のクリーチャーを破壊できる! 『氷駆の妖精』を破壊!!」

「っ……」

 

 これで一先ず、マナ二倍を解除。

 だがまだ止まらない、バルガフーライはスピードアタッカーだ。

 取り敢えず……。

 

「もう一つ能力はあるが使わないで……『バルガフーライ』でシールドブレイク!」

「……シールドトリガー。『オチャメ・トラップ』……『グラープ』をマナゾーンに……そしてもう一つの効果で、カードを一枚引く……」

「っ……!! まだだ! 『バルガフーライ』は攻撃時、ブロックされなければ手札の上から三枚を見て好きな数、ドラゴンを手札に加えることができる! ……二枚はドラゴンだったから手札に加えて、後は山札の下に!」

 

 よし……よし! ここで来てくれたか! 

 これならまだ続行できる! 

 

「そして! 『特攻竜バルガバースト』を『バースト』自身の能力でマナ軽減し、①コストで召喚! そしてマッハファイター持ちだから……『ポミリン』に攻撃!」

「……破壊される……」

「そして勝負に勝った時、俺は山札の上から一枚を見て、それがドラゴンなら支払わずに召喚できる……が。今回は召喚をしないで、これでターンエンドだ。その時、『バースト』は能力で自壊する」

 

 召喚はしない。

 したところで『氷打の妖精』と殴り合いになって負けるだけだ。

 さっきは『グラープ』の能力のおかげで回避できたが、今回ばかりはそうはいかない。

『ヘルヒドラ』や『シュヴァルツ』が出るとは限らないからな。

 

「……本当に、それで終わり?」

「どういうことだ」

「……シールドトリガーが出ない限り、私の勝ちだから……」

 

 さっき言っていた通りだ。

 彼女はおもむろにドローし、マナゾーン。

 これで⑥マナだが……シールドをブレイクできたとしても三枚。

 ここからどうするというとだろうか。

 

「『フェアリー・ギフト』を使って②コストで……『チアスカーレットアカネ』を召喚……そして、②マナで、手札から『同期の妖精』を召喚……」

「なんだ、あのクリーチャー……!?」

「まず『アカネ』はマッハファイターだから、『フーライ』に攻撃……するときに。『同期の妖精』をマナゾーンに置いて、【ジャイアント・メクレイド8】を発動する……」

「ま、また聞いたことのない能力が……」

 

 ここでまた教授曰く。

 メクレイドというのは山札の上から三枚見て、指定の種族とコスト以下のクリーチャーを場に出すことができる能力らしい。

 この場合は⑧コスト以下の『ジャイアント』を出せるわけだ。

 

「……メクレイドで『弓道の妖精(アーチェリー・フェアリー)』を召喚……そして、改めて攻撃……」

「『フーライ』を破壊される、が……そこからどうするつもりだ? 破壊できてもシールドは一枚。それ以上、何もできないはずだ」

「……まだ、終わっていない。ジャイアント四体のG・ゼロ条件、達成……!!」

「G・ゼロ、だと……!!?」

 

 つまりコストを支払わずに召喚ってわけだが。

 ……非常にまずい。

 進化クリーチャーは召喚酔いしない……!! 

 

「『同期の妖精』を終の怒流牙(ラストニンジャ)ドルゲユキムラ』……!! ……これに、進化する……」

「『ドルゲユキムラ』!? まずいッ!!」

 

『ドルゲユキムラ』はトリプルブレイカーだ。

 まず間違いなく俺のシールドは全部持っていかれる。

 

 仮に一体、他のクリーチャーを破壊できたとしてもそれまでだ。

 俺の手札にはドラゴンは一枚しかない。

 それ以上のことは何もできない。

 

 あの呪文が来れば、話は別だが。

 

「『ドルゲユキムラ』で……トリプルブレイク……!」

「ぐっ……!!」

 

 シールドが三枚、一気に割れて行く。

 中身は……なし。

 そこにはただのクリーチャーと呪文だけ。

 シールドトリガーは一枚もなかった。

 

「マジかよ……!!?」

「……『ダイヤモンド・ブリザード』で、トドメ……!」

「く、そッ……!!!」

 

 そんなわけで異世界に来て二戦目。

 俺は早速敗北することになるのだった。




※ダイヤモンド・ブリザードの能力はデュエプレを参照しています。
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