デュエル・マスターズ 【=%ゴールデン%=】   作:ルピコ

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※第三話修正
バルガ・グラープのスピードアタッカー

バルガ・グラープのマッハファイター


第二章:爆撃の速攻マシーン
理不尽な入学


 こっちの世界に来て、俺は二日目を迎えた。

 昨日は昨日で色々あったが、今日も今日で色々ありそうな予感がする。

 なんせ俺は学校に行くのだから……このデュエマが蔓延した世界で。

 教授の強権力によって。

 

 ……マジでどうなってるんだろうな。

 見た目は完全に少女なのに、喋り方はおばあちゃんみたいだし。

 不思議がいっぱいだ。

 

 ……そういえば。

 こっちの世界は今、四月らしい。

 ちょうど入学とかクラス替えで入れ替わる時期だとかで、教授はちょうどいいな、と言っていた。

 

「……とっとと着替えるか」

 

 何故か教授の家にあった成人男性用のパジャマを脱ぎ、昨日来ていた服装に着替える。

 そして腰にベルトを着け、デッキケースの中身を確認。

 しっかり昨日手に入れたばかりのカードが入っている。

 その中から一枚を取り出して、そのクリーチャーを眺めた。

 

「バルガ・シュヴァルツか……不思議なカードだよな。一目見て切り札だってわかったし」

 

 そこには片手で刀を持ち、今にもこちらに襲いかからんとするドラゴンの姿が。

 その姿は所々が金色の輝きを放っている。

 が……なんか、すごいメッキ感あるのは、俺の気のせいだろうか。

 

 ジロジロ見てみるが、俺が判別できるわけもない。

 取り敢えず閉まってから部屋を出る。

 一切に降りると机の上で何か作業をしている教授がいた。

 

「む、起きたか」

「おはよう。朝早いんだな、教授」

「む……今日は少しな」

 

 そう言って手元で弄っているのはカードたち。

 どうやらデッキを弄っているらしい。

 

 昨日の夜まで続いた三人だけのデュエル大会。

 見たところあれで使ったデッキらしい。

 

 教授の勝率エゲツなかったからなぁ……。

 初めて出会った時にやったデュエマ、あれがどれだけ手加減されていたよくわかる。

 

「それよりも。今日はワシもついて行くからの。九時に出るぞ」

「ついてくるのか?」

「色々あってな」

 

 その色々が気になるんだが。

 まぁ、教授、って言うくらいだし、忙しいんだろう、多分。

 

 で、それから。

 九時を迎えるまでに特にイベントとかも無く。

 俺はデッキと適当に渡されたリュックを持って、学校に向かうことになったのだった。

 

 学校への行き先は至極簡単。

 ちょっと電車に乗るだけですぐ着く。

 二駅ぐらい跨いだが、近いのは間違いない。

 

 で、駅に降りて歩いて五分ぐらい。

 そこに学校はあった。

 

 一つ予想外だったのは……この学校、めちゃくちゃデケェ。

 

 なんか大量に施設があるし、校舎は綺麗で立派。

 そこら中にデュエマするための台が置いてあるし。

 めちゃくちゃすごいのは間違いない。

 

「なにしてるんじゃ。早う来い」

 

 俺が校門を見上げて呆然としていたところに呼びかけられる。

 少し先に行っていた教授を追って、俺は走ってその後を追った。

 

 後を追って進んでいると、ふと、学校の前に誰かが立っているのを見つける。

 教授は手を振って、その人影に声をかけた。

 

「元気そうじゃな」

「これは教授、随分と……小さくなって」

 

 黒いコートを着た、銀と黒の髪を持つ鋭い目つきの女性。

 その人は不思議そうな顔をしながら教授を見下ろす。

 

「色々あったんじゃ、色々」

 

 何があったんだよ。

 というか、元々小さくなかったのか……? 

 

 などと考えていると、黒コートの女性は視線を俺へと移す。

 その目つきは元よりさらに鋭かった。

 

「……それで教授。そこにいるのが件の少年で?」

「うむ。まぁ、お主の言いたいこともわかるが、ワシは此奴に期待しとるんじゃぞ」

「き、期待? なんの?」

 

 教授に聞いてみるも答えは帰ってこない。

 

 女性は少し黙るも、ため息を一つ着くとポケットから何かを取り出して俺に押し付けた。

 

「学生証だ。持っておけ」

「あ、ああ……」

「私はお前の担任を務める羽状(はざま)だ」

 

 それだけを伝えると歩き出す。

 

「何をしている、付いて来い」

「え、あ、はい」

 

 わけもわからないまま付いて来いと言われた俺は、その後を走って追って行く。

 どうやら教授とはここでお別れらしい。

 

 靴を脱いで渡された上履きに履き替え、廊下を進んで行く……のだが、どうにも教室に向かっている気配がない。

 声が聞こえていた方とは真逆に進んで行くのだ。

 

「……あ、あの。センセ? どこ向かってるんですか?」

「黙って付いて来い」

「あ、ハイ」

 

 なんとも言い難い圧に気圧され、俺は黙ってしまう。

 しばらく歩いていると見えてきたのはちょっと大きめな扉。

 

 先生はそこを開ける……すると、その先にあったのは、かなり広めの会場だった。

 中央には一つ、デュエルをするための台がある。

 そして周囲の観客席ではちらほらと生徒の姿が見えた。

 

 ユキの姿もある、白い髪だからわかりやすい。

 

「……なんだ、ここ」

「学校内の大会などで使われるイベント会場だ。ここでこの学校のルールを一つ、説明しておこう」

「へ?」

「国立デュエマ高等学校。それがこの学校の名前だ」

 

 デュエマ高校、ってことらしい。

 しかも国立かよ。

 

「ここではデュエマがモノを言う。ありとあらゆる物事はデュエマで決まる。地位も、成績もな」

「……成績はわかるけど……地位?」

「そうだ。初期1000ポイント。これは全ての生徒に与えられ、何かを成すごとを加算される。そしてデュエマで賭けることで奪うことが可能。このポイントが高くなれば高くなるほど、この学校で出来ることも増えて行く」

 

 つまりそのポイントさえあればなんでも出来る、ってことでいいのかな。

 どこでわかるんだろ、それ。

 

 ……いや、そう言えばさっき学生証になんか数字書いてあったな。

 もしかしてあれだろうか。

 

「……なるほど。それがどうしたんですか?」

「お前には今から、私とデュエマをしてもらう。勝てば1万ポイント、負ければお前の持つ1000ポイント、全て没収だ」

「…………は?」

 

 そう言った瞬間、突然中央の台がライトアップされ、先生は懐からデッキを取り出しこちらに突きつける。

 後ろの巨大電光掲示板に表示されたのは先生の所有ポイント。

 100万、と言う数字。

 

「……これってー……強制?」

「強制だ」

 

 目がガチで少し怖いんだが。

 

 負ければ全てを失うが……勝てば、1万ポイント。

 入学早々、結構な権力が手に入るのではないだろうか。

 

 ……というか、勝たなければ終わりなんだよな、これ。

 

「来い」

「し、仕方ねぇ……やるしかないか……!!」

 

 俺は覚悟を決め、デッキを取り出して台へと進む。

 するとお互いのデッキが勝手に動き出し、シールド、手札が配置される。

 

「行くぞ!!」

「「デュエマ、スタート!!」」

 

 そしてかなり理不尽なデュエマが、今始まったのだった。

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