キョウリュウジャー×シンフォギア 無敵の詩姫《スーパースター》   作:地水

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 ブンブンVSキングオを見たんで、復活。


ブレイブ04:集結ゥッ!キョウリュウジャー!

 ついに復活した、ガングニールのシンフォギアを纏った姿の響。

彼女は大群のゾーリ魔達へ狙いを定めると、その足を地面へ踏みつけ、高くジャンプした。

 

「てぇぇぇりゃああああああ!!!」

 

握り拳を作ると同時にガントレットが変形し、ナックルガードとブースターが展開。

ブースターの噴射口からジェット噴射がはじまり、ただでさえ凄い勢いが加速していく。

ゾーリ魔達は避ける瞬間もなく、響の鉄拳が叩き込まれてしまい有象無象のごとく打っ飛んだ。

 

今までゾーリ魔らをなんとか渡り合っていた様子から一転し、多くのゾーリ魔達を相手に蹴散らしていく姿にネイビーは驚いていた。

 

「おぉぉぉぉ、あの時の音色は勘違いじゃなかったってことか!」

 

ネイビー/ソウガが思い出すのは、先日響と出会った時のこと。

響と未来の二人に出会ったあの時、彼女達から感じ取った『音色』。

未来の方は微かな残り火のような存在しかなかったが、響の方はいまだにその音色は息づいていた。

……それが今、大きな炎の光となって絶望の状況を焼き尽くさんとしていた。

 

一方でゾーリ魔達の軍勢へ突っ込んでいった響。

彼女は敵勢に囲まれた状態になったが、それも当たり前のような雰囲気で慌てずに拳を構える。

 

「さぁ、かかってこい!」

 

響の啖呵を聞いてゾーリ魔達は一斉に襲い掛かってくる。

武器を振りおろしてきたが、何らく避けるとお返しと言わんばかりにストレートパンチを叩き込む。

背後から飛び掛かってきた相手には上段回し蹴りを頭部へお見舞いして蹴り飛ばす。

さらに挟み撃ちを仕掛けてきた相手には一旦上へジャンプして躱した後、その拳を握り締めて気合を込める。

 

「はぁぁぁあぁ……はぁ!」

 

そして落下する勢いのまま地面を殴りつけた。

その一撃は衝撃波となってゾーリ魔達へ伝わり、物の見事に撃破していく。

ガングニールのシンフォギア装者・立花響の戦い様に怒りに震えていた錬金術師は苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべていた。

 

「くぅ、シンフォギア装者……忌々しい歌女がぁ!!」

 

眼前で大立ち回りを繰り広げている激昂する錬金術師。

彼の怒りの感情へ反応するように今度はカンブリ魔が数体纏めて響へと攻撃を仕掛けようとする。

だがそこへ、ネイビーのガブリボルバーによる銃撃が邪魔をしてきた。

 

「待ちなッ!」

 

「ヌルッ!? 貴様、邪魔をするな!」

 

「例えお前達がコバック組んでも邪魔してやるよ! これがな!」

 

迫り来るカンブリ魔を引き付けて距離をとっていくネイビー。

ゾーリ魔達を蹴散らしている響と何とか引き付けているが、相手は雑兵より手強いカンブリ魔達。

振り下ろされるヌルブレードの連撃をネイビーが襲い掛かり、苦戦を強いられていく。

蹴りと銃撃で何とか引きはがしているが、いずれ絶体絶命に追い詰められる。

それは物陰に隠れて静観していた翼達の目から見ても明らかだった。

 

「どうやらあのキョウリュウネイビー、彼も相当の手練れのようだがあの数では」

 

「くそっ……あたし達のギアがあれば戦えるんだが!」

 

翼は冷静の状況を把握し、クリスは悔しそうに拳を自身の平手に打ち付ける。

彼女たちの傍では未だに続く戦いを二人の子供達と共に見守る未来の姿もあるが、険しそうな表情を浮かべていた。

 

「響、頑張って……!」

 

今も歌いながら戦う響に対して祈る未来……。

誰も彼もが苦しい面持ちをする中で、純粋な問いかけが聞こえてきた。

 

「ねえ、お姉ちゃん。あの青い人ってキョウリュウジャーなの?」

 

それは響が助けた二人の子供達の女の子の方からであった。

翼・クリス・未来の三人がふと子供らの見ると、男の子は驚喜するような明るい表情でキョウリュウネイビーを応援していた。

見知らぬはずの蒼き戦士に対して憧れとも見れるその様子に関して疑問符を浮かべた未来は幼き少女に訊ねた。

 

「キョウリュウジャーって一体なんなの……?」

 

「知らない? 最近噂になっている恐竜のヒーローさんの事! ブレイブのおじさんが言ってたの!」

 

女の子はまるで信じているように語る。

そして次の一言を聞いて、三人は目を見開いた。

 

 

「あの人がキョウリュウジャーだったら絶対大丈夫だよ! だって、キョウリュウジャーは一人じゃないもの!」

 

 

女の子が浮かべる信じ切った確信の笑顔に、三人は戸惑う。

――その言葉の意味が分かるのは、すぐそこまで迫っていた。

 

 

~~~~

 

 

S.O.N.G本部、司令室。

謎の戦士・キョウリュウネイビーとガングニールのシンフォギア装者・立花響の活躍によって何とか拡大を抑えられているが、未だに緊張が張り詰めた状況が続いていた。

各地で暴れる怪人達を見て弦十郎が苦しい声を上げた。

 

「くぅ、今はあのキョウリュウネイビーと名乗ったヒーローがいるが、このままではジリ貧だ!」

 

「でも司令、警察や自衛隊は未だに苦戦を強いられて、頼みのギアもまだ修復できていません!」

 

藤尭が指摘する通り、対向できる頼みの綱は何処にもない。

このまま蹂躙されるだけか……そう思った時、とある場所を映したモニターに『変化』があった。

あおいが確認すると、驚きの声を上げた。

 

「これは……司令、大変です!」

 

「どうした!」

 

「――各地に広がっていた怪人軍団が、未知の戦士によって倒されていると報告が!」

 

あおいは手元の操作盤を素早く押しながら眼前の立体モニターへ司令らへその変化の光景を見せた。

モニター越しに映されたものを見て弦十郎は見開いて驚きの声を上げた。

 

「6人のヒーロー、だと……!?」

 

――そこに映されていたのは、怪人達を蹴散らしていく恐竜の意匠を持った6色の戦士達だった。

 

 

~~~~

 

 

場面は戻り……。

 

未だに出現するゾーリ魔達を響は両拳と二つの足による格闘術で何とか凌いでいた。

だが、いくらシンフォギア装者である響であっても、体力は無限ではない……それを狙ってか、蹴散らしたはずゾーリ魔が再び出現する。

 

「こいつ等、まだ出てくるのか!?」

 

何度も襲い掛かるゾーリ魔達を殴りつけ、蹴り飛ばす響。

そんな彼女を見ていたネイビーは、ゾーリ魔達を生み出す源である錬金術師へ叫ぶ。

 

「お前、何処までも恨むつもりか!? いくらなんでもお前がもたんぞ!」

 

「構うものか! この命尽き果てても、我が憎しみを止めることは出来ん!」

 

張り上げた錬金術師の声に共鳴するように、カンブリ魔達の瞳が輝く。

いきなり強くなったその一撃を受け、ネイビーは遠くへ殴り飛ばされてしまう。

一番厄介な障害がいなくなった今、狙うのは……宿主の憎き相手である立花響。

4体のカンブリ魔は立花響へ走り出し、手に持ったヌルブレードで切り裂こうとする。

 

遠くの翼・クリス・未来は息を吞み、ネイビーは何とか応戦しようとガブリボルバーを向けようとする。

目の前で飛び掛かるゾーリ魔達に気を取られていた響は反応が遅れてしまい、迎え撃つことができない。

 

この場に誰もが響のピンチを打破することができないのか……。

 

 

そう思われていたその時だった、絶望を砕く様な強烈な咆哮が聞こえてきたのは。

 

 

刹那、響の頭上を通り過ぎて六色の光弾がカンブリ魔達へ直撃した。

4体のカンブリ魔は全て突如放たれ攻撃を受けて吹っ飛び、地面へと叩きつけられる。

 

「なっ、誰だ!?」

 

その正確無比な射撃を見てクリスをはじめ、翼や未来といったその場にいた者達は驚いた。

……まるでその攻撃の主を知っていたように納得するネイビーと、ピンチを打ち砕きながら現れた者に憧憬の念を込めた目を輝かせている子供達以外は。

 

「遅いですよ、先輩方」

 

「「――キョウリュウジャーだぁぁー!」」

 

子供達が叫ぶと、その場にやってきたのは6人の戦士達。

全員キョウリュウネイビーと同じく恐竜の意匠が入ったデザインを持つフルフェイスマスクをつけており、彼らは単身立ち向かっていたネイビーの傍に駆け寄った。

 

「大丈夫でござるか!? ソウガ殿!」

 

プテラノドンの意匠が入った金色の戦士『キョウリュウゴールド』。

 

「アイムソーリー、勇敢に戦っていた一般人の人達を助けるのに時間かかっちゃった!」

 

トリケラトプスの意匠が入った桃色の戦士『キョウリュウピンク』。

 

「状況は……芳しくないな。このゾーリ魔達を生み出した元凶がそこにいるからね」

 

ヴェロキラプトルの意匠が入った緑色の戦士『キョウリュウグリーン』。

 

「そうだねえ、無限沸きな軍団はぐんだんりけったりだよー」

 

ステゴザウルスの意匠が入った青い戦士『キョウリュウブルー』。

 

「しっかし、一人でよく耐えられたな。ソングヒーロー」

 

パラサウロロプスの意匠が入った黒い戦士『キョウリュウブラック』。

 

「そりゃ当たり前だろ! 俺達は戦隊だ。皆で揃っても強いが一人で強いのは知ってるだろ?」

 

ティラノサウルスの意匠が入った赤い戦士『キョウリュウレッド』。

 

現れた6人の戦士はそれぞれキョウリュウネイビーに声をかけていく。

そんな彼を見て思わずネイビーはマスク越しに笑いを吹き出した。

 

「なあに、集まりが悪い戦隊なのはいつもことでしょ」

 

「おいおいひっでえな! 確かに結成した最初のころはそうだったかもしれないけどよ!」

 

ネイビーの軽口にレッドは思い当たる節がありながら反論する。

まるで先程までの絶体絶命な戦場の雰囲気を蹴り飛ばし、和やかな雰囲気へと変わっていく様子に隣にいた響達は呆然とする。

……その変わりように一番怒っていたのは、錬金術師の男だったが。

 

「ええい、なんなのだ貴様達はぁぁぁぁぁ! 戦場(いくさば)だぞここはぁぁぁ!」

 

激昂する錬金術師の怒号を聞いて、一斉に振り向くネイビー達7人。

そして『やれやれ』と言いたげな声でネイビーは一言だけ言い放つ。

 

 

「聞きたいのか? OK、だったら……!」

 

 

ネイビーの台詞と入れ替わるように、レッドが変わりに叫んだ。

 

 

「聞いて驚けぇ!」

 

 

レッドの轟く様な叫びと共に、ネイビーを含めた7人の戦士が並び立つ。

彼らは地面を手で叩きながら名乗り上げた。

 

 

「「「「「「「史上最大のブレイブ!」」」」」」

 

 

「7人そろって!」

 

ネイビーの言葉が付け加えた後、それぞれ固有のポーズを決める7人。

……その際、7色の爆発が巻き起こり、静かに襲い掛かろうとしたゾーリ魔達を巻き込んで吹っ飛ばした。

 

 

「「「「「「「獣電戦隊、キョウリュウジャー!」」」」」」

 

 

――獣電戦隊キョウリュウジャー

 

欠けた月が存在する戦う歌女の世界にて、彼らは集結した。

 

 

「荒れるぞ、特別BARNと止めてみろ!」

 

 

ネイビーの言葉と共に走り出す7人のキョウリュウジャー。

対するはシンフォギア装者を狙う錬金術師……今ここに最初の戦いが改めて開始された!

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