系—幕間編   作:七星七夕

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当作品は二次創作であり、原作、実際の物事、人物、事象には一切の関連がありません、ご注意ください
また、死ぬほど捏造設定があり、原作の隙間を縫うような部分がいくつも散見されますが、これは個人の好みでありそういった作風であるとご理解いただければと思います。個人的にはその隙間は想像の余地のままになってたらうれしいな!

また、当作品は恋愛小説です
版権キャラクターとの恋愛描写や性行為描写が苦手な方は回避をお勧めします
主人公が大怪我したり戦闘したり場合によっては修行するかもしれませんが誰がなんと言おうとこの作品は恋愛小説です。ご理解いただければと思います
カップリングは「吉良イヅル×オリジナルキャラ」になります。ハーレム等の予定はありません、悪しからずお願いします



幕間

幕間

 

「お昼でもどうだい」

 

 とある昼下がり、貴方は私にそう言った

 私は驚いて貴方の顔を見つめる

「お昼…ですか?」

 

 仮にも付き合ってるとは言っても、私達は基本別行動なので、ここまで意外と交流らしい交流はこざっぱりしてると言うか

 私が貴方のそばに入れることにただ喜びを得てるというか

 

 特に貴方からどうとも言われなかったのでてっきりその方がいいのだと、私は思っていたわけだけど

 まさか唐突にお昼のお誘いとは、珍しい

 

「嫌なら、その、いいんだけど」

「いえ…ご褒美をもらった気分です」

「ご褒美…?」

「忘れてください」

 

 口が滑ったので即座に口を挟んだ

 いけないいけない

 

「喜んでお供します」

 

 これ以上詮索されないよう、私はにっこりと笑った

 貴方がそれを察したように口をつぐんだので、二人で食堂に向かうことにした

 

***

 

「「いただきます」」

 

 2人で食堂の日替わり定食を頂いていると、貴方が口を開く

「その、僕たち付き合ってる…よね?」

「もちろんです」

 

 さらりと返す私に、貴方はやりづらそうだ

 それはわかるけど、伝えたいことが伝わってこないのでどうともいえない

 

 一応付き合って二週間にはなる

 

「えっと…恋人らしいこととか、ないわけだけど」

「吉良副隊長が舎内恋愛を見せつけるようなことは嫌がるかと思いまして、これでも控えております」

 

 個人的には、貴方が嫌がることはしたくない

 そも、私は貴方が私を見てくれるだけで、私と視線が絡むだけで幸せなのに

 これ以上何を望むのも贅沢というもの

 

「それって…君が実は嫌なんじゃないのかい」

 

 訝しげるような表情の貴方はいう

 私はそれに何のこともなく答えた

 

「まさか」

 

 訂正、少し怒って答えた

 

「私が贅沢を言っていいのなら、ここで言えることから言えないことまでやりたいことなど山のようですが?」

 

 これでも貴方の常識を考えて私なりに尊重してるつもりだ

 伝令神機に連絡をさほど入れないのも、仕事の邪魔はしたくないし怪しまれるのも嫌だろうしと私なりに考えたわけで

 

 それを私が実は嫌がってるなんて、怒りを通り越して悲しみすらある

 

「そ、そうかい?」

 

 私の表情に少し気圧されたのか貴方は少しおど、と私に問うた。しかし話し合いをしなかった私にも非はある

 

「そんなに疑わしいなら、今日の夜は一緒にご飯でもどうですか?」

「本当かい?」

 

 貴方が私の言葉に少し嬉しそうにするのを喜びたいけど、いまはぐっと堪える

 

「私、お酒弱いですけどそれでもよければ」

 

 正直死神は飲み会ありきの社会なので私にその辺は向かないけど、まぁ介抱はできるしと諦めている

 

「構わない。お酒はほどほどが大事だから」

「ありがとうございます」

 

 私の言葉に、貴方が少し胸を撫で下ろしたのを感じる

 思ったより心配かけてたかな

 

「私も考えすぎて頭でっかちになってたところもありますから、少しお互いの意見を交換しましょうか」

 

 なんて、喜んでるのは私の方だったりして

 

「そうしよう。僕らにはまだ話し合うことがあるみたいだ」

「そうですね」

 

 私は少し自分に呆れて笑ってしまった

 相手を理解した気になるというのは、こういうことを言うんだろうな

 

***

 

「個人的な意見から述べていいですか?」

 

 お酒と料理が机に並ぶ中、口を開いたのは私からだった

 

「構わないよ」

 

 貴方のお猪口にお酒を注ぎつつそう言った私に返ってきた声は、さっきと違って冷静さを感じる

 

「私、さっきも言いましたけど吉良副隊長が舎内恋愛を堂々とするとは確かに考えてなかったんですよ」

「それは僕も考えてないよ」

「「え?」」

 

 違うの?

 もうちょっとこう…堂々といちゃつきたかったんじゃないの?

 

 だからあんなこと言ったんだと思ったのに

 

「僕だってそこまで堂々としようと思ったわけじゃなくて…もう少しなんかこう、出かけてみたりとか」

「ここまで休み合わないので…」

「互いの家に泊まってみたりとか」

「吉良副隊長のお家に泊まることはできますね」

 

 私は一般隊士なので寮生活。難しいと思う

 

「し、視線があって…みたいな」

「それはいつも感じてますよ」

「え?」

「はい、いつだって吉良副隊長と視線が合うことにこれ以上ない幸せを感じていますよ」

「…っ」

 

 照れる貴方

 側から見てるととてもやりづらそうだ

 わたしはただ正直に答えてるつもりなんだけど

 

「なら、そう言う君はどうなんだい。やりたいこととか」

「貴方のそばにいられるだけで私は幸せですが…それは贅沢を言っていいと言う事ですか?」

 

 個室に席をとった居酒屋ならそうそう会話も聞かれないだろうと、素直に答える

 貴方は私におかわりのお酒を注がれながら少し気を引き締めるように私を見た

 

「も、ものによるけど、僕で叶えられる範囲なら」

 

 ふむ、と少しだけ考えるふりをする

 あまりに即答しても…その、気持ち悪いかなって

 

「貴方に触れたい」

 

 私は貴方と視線を絡めて言った

 

 「貴方と視線を合わせたい、貴方を隅まで知りたい、貴方を愛したい、出来るなら閉じ込めてしまいたい」

 

 どこまでも止まらない

 

「私を見てほしい、私を愛してほしい、私なしで生きていけなくなってほしい、私が貴方を幸せにしたい」

 

 ここで私は静かに微笑む

 

「…ほら、たくさんあるでしょう?」

「…」

 

 絶句してないで答えてほしいわけだけど

 私の思いは重たいですよ、吉良副隊長

 

「その為に、まずはデートでもしませんか?」

「デート…」

 

 とても脳が処理しきれないという顔をする貴方が愛おしい

 あぁ、今日も貴方が好きだ

 

 私としては交流から愛欲まで大歓迎な訳だけど、流石にそこまで言ったらパンクしちゃうかな

 パンクして放心する貴方を介抱するふりして触れるなんて…しないけど考えてしまう

 

「吉良副隊長の好きなもの、もっと教えてください」

 

 さっきも言ったでしょう?私は貴方を隅から隅まで知りたいの

 知って、記憶して、引き出して

 貴方の私になりたいな

 

 でも私は欲深いから、貴方に私を知ってほしいとも思うの

 

「ははは…」

 

 困ったように若干引き攣った笑いを浮かべる貴方を上機嫌に見守る

 こんなに笑うの、貴方の前だけなんですからね?

 でも少し正直すぎたかな、もう少し包んだ言い方をすればよかった

 

「月並みですが、無理はしないで下さい。貴方が嫌がることはしませんよ」

 

 全部とは言えないけど

 絶対とも言えないけど

 

「いやその…デートは、行こうか」

 

 少し照れ気味に視線を逸らす貴方に私は驚く

 まさかそんな、許可が降りるなんて思ってなかった

 

「良いんですか!?」

 

 そんなご褒美をもらってしまって

 

「尸魂界には娯楽も少ないし、有給でもとって現世に行こう」

「良いんですか!?」

 

 思わず席から膝立ちになってしまった

 

 嬉しい、そんなの贅沢すぎる!

 貴方が私と遊んでくれるなんて!

 

「私、帰ったら早速現世の観光地調べておきますね!」

 

 どこに行こうかな、何しようかな

 環から円ってどうやって変えるんだろう?

 新しい服買わなきゃ

 現世の服屋さんに詳しい人って誰だろう?今度女性死神協会の人に聞いてみなきゃ

 

「楽しみみたいでなによりだ」

 

 貴方は気が抜けたように笑った

 

「楽しみに決まってるじゃないですか!」

 

 私は出来る限りとびきりに笑った

 貴方とお出かけ、どうしようドキドキしてきた

 

 

 そのまま有給を取る日取りを決めて、その日は解散になった

 貴方が送ってくれる帰り道に嬉しさを抱えながら、デートの日が楽しみ過ぎて足取りは果てしなく軽かった

 

 

 

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