また、死ぬほど捏造設定があり、原作の隙間を縫うような部分がいくつも散見されますが、これは個人の好みでありそういった作風であるとご理解いただければと思います。個人的にはその隙間は想像の余地のままになってたらうれしいな!
また、当作品は恋愛小説です
版権キャラクターとの恋愛描写や性行為描写が苦手な方は回避をお勧めします
主人公が大怪我したり戦闘したり場合によっては修行するかもしれませんが誰がなんと言おうとこの作品は恋愛小説です。ご理解いただければと思います
カップリングは「吉良イヅル×オリジナルキャラ」になります。ハーレム等の予定はありません、悪しからずお願いします
幕間3
「あぁ、緋月か?」
「え、あぁ、はい…?」
突然伝令神機が鳴ったと思って、着信元が彼の方だったので出たわけだけど
何故か彼の方の声ではない声が耳に入った
電話だと流石に誰か判別できない
知らない人…?
「えっと…どなた様でしょうか?」
「あー、すまん。九番隊の檜佐木だ、吉良が泥酔しててな。お前ならなんとかできるって本人が言ってたから伝令神機奪ってかけたんだ」
「ひ、檜佐木副隊長!? 申し訳ありません!ご無礼を…!」
「今そういうのいいから、とりあえず吉良の家で待っててくれないか? これから運んでいくから」
「まっ…待ってくださいね! すぐ向かいますので!」
話を聞いてから電話を切って、走って彼の方のお屋敷に向かった
貰った鍵を使って入り口を開けて、とりあえず玄関と居間の電気つけて…!
「お水いるよね…?」
湯呑み一杯の水を用意して、そうこうしてるうちに呼び鈴がなったので慌てて戸を開ける
「お、お待たせしました…っ!」
肩で息をしながら出迎えると、檜佐木副隊長に肩を担がれた貴方の姿が目に入る
顔を赤くするまで呑んで…と、ややため息をつくと貴方が私を見た
「あ、鏡花〜」
え、と思って固まる
普段名前呼ばないくせに
貴方は檜佐木副隊長から離れるとふらふらと歩いて私に抱きつく。ややしどろもどろになっていると、檜佐木副隊長が言った
「…お熱いこって。とりあえず任せていいか?」
「あ、はい。私でも運べるので…」
「お前以外と力あるんだな…」
「そうですかね…?」
ちょっと動揺してやらかしたな
彼の方がずっと抱きついて甘えてくるのでちょっとどうしたら良いのかわからなくなってるのが出てしまった
「まぁいいか、とりあえず俺は帰る。すまんな」
「はい、おやすなさいませ」
とりあえず檜佐木副隊長は帰って行った
私は抱きつくこの人を引きずって中に入る
抱きつかれたままとりあえず戸を閉めて、玄関に座って、草履脱がせて…
「ほら、イヅルさん立てますか?」
「んー?」
「聞いてない…立ちますよー」
よいしょ…と掛け声を上げつつ腰のあたりを抱いて持ち上げる
身長差でどうしても引きずる形になるのはごめんなさい
とりあえず居間に向かって進んで、中に入って座布団の上に座ってもらう
その間もずっと私の首に抱きついてるので動きづらいといったらない
「イヅルさん、ちょっと離してください」
「やだね」
「そう言われてもですね…」
酔い覚ましに水を飲んで欲しいんだけど、これは無理そうかな…あとでタイミング見計らってまた言うしかなさそう
「鏡花」
そう言って貴方が私に笑いかける
私はそれにとても胸が高鳴って、ちょっとだけ…アリかもっておもってしまったり…
「な、なんでしょう? イヅルさん」
「鏡花はいつも敬語だなぁ」
「それは、貴方の方が年上ですし…」
「付き合ってるんだからもっと砕けても良いじゃないかー!」
珍しくわがまま言うな…とか考えつつ
それはそれで難しい
やっぱり照れくさいしね?
「鏡花」
「はい?」
「呼び捨てしてみてよ」
「え!?」
そもこんなに名前を呼ばれてるだけで珍しいのに!?
貴方を呼び捨てにしろと!?
「それは…なんというか」
「いいじゃないかー!僕だって呼び捨てなんだから」
「えぇー…」
これは困ったなぁ
イヅルさん、って呼ぶだけでも結構いっぱいいっぱいなのに
まさか駄々をこねられるなんて
「それとも嫌なのかい? 僕と対等なのが!」
「嫌じゃないですけど、照れ臭いですよ…」
「じゃあ良いじゃないかー!」
あぁ、この人絡み酒なんだな…いつも余裕がある感じだから知らなかった
新たな一面を知って嬉しいけど、とりあえずこの状況どうしよう
諦めるしかなさそう
「あーもー…わかりました。呼びます、呼びますから…」
「本当かい!?」
そう話す貴方はとても嬉しそうで
普段も案外そうなのかなぁ、なんて思ったり
私は抱きつく貴方の耳に顔を向けて、耳に唇を近づける
小さい声でもよく聞こえて欲しいので手を添えて囁いた
「…イヅル」
あああああもう無理心臓死ぬこれ
痛いくらい心臓鳴ってる
顔が真っ赤な気しかしない!
「なんだい鏡花?」
私の様子を知ってか知らずか、貴方はまた嬉しそうな声音で返す
私は心臓がうるさいくらい鳴ったまま返した
「一回、一回きりですよ!」
「えぇー…」
露骨に貴方は残念そうな声をだす
私は貴方が見れないっていうのに
「と、とりあえずお水用意したんで飲んでください!」
「やだ!」
「やだって…」
そう言われてもですねって感じなんですが
困ったなぁ
「…鏡花から離れたくない」
「!」
いやなにそれ
そんなの、嬉しいに決まってるじゃないですか
貴方は私を嬉しさで殺したいの?
でも離れてくれないと困るわけで…
「…そんなに可愛いこと言うと、キスしちゃいますよ?」
なーんて、冗談…
「してみたら良いじゃないか」
え?
急に、さっきまでのへろへろな貴方じゃなくて
私をまっすぐ見て
「ほら、しないのかい?」
「〜〜〜〜〜!」
この至近距離で真面目な顔なんて! されたら!
「しないなら、僕からしようか」
「え」
本当にそのままキスされた
私は言葉を失った
「…っ!」
「可愛い」
可愛いじゃないから!!
貴方はご満悦に笑ってるけど私の心臓もたないよこんなの!!
「そんなに可愛いならこのまましてしまお…う…か」
貴方の視線が蕩けて、船を漕ぎ始めて、そのまま私の肩を枕にして寝てしまった
私は大きなため息をついて安堵しつつ…項垂れた腕からあなたをおぶって寝室に運ぶ
一度おろして布団を敷いて、おぶりなおして布団の上に放った
「こうなったら仕返ししてやる…」
散々心臓を弄ばれたお礼だ
私は各部屋の電気を消して、戸締りを確認してから死覇装の腹帯を外して袴を下ろして、上の下着を外してから上の着物を羽織り直して貴方の布団に潜り込む
あとは鍵を閉めたか記憶だけもう一度確かめて、そのまま眠った
明日貴方がどんな顔してるかだけが楽しみだ
翌朝
貴方の叫び声で目が覚めた
眠たい目を擦って起き上がると、後退りする音が聞こえる
音のした方を見ると、貴方が蒼白の顔で壁に後退り張り付いていた
「ふぁ…」
私はなんでもない様子で欠伸をする
それから悪戯に笑って言った
「イヅルさん、昨日はすごかったですね…」
なーんて、冗談だけど
でも確かにすごかったよ、甘えっぷりが。可愛かったなぁ
でもその一言で貴方が私に駆け寄ってきてまた肩を掴んだ
「大丈夫!? 酷いことしなかったかい!? 体痛かったりする!?」
そも冗談なので体が痛いとかはないわけだけども
冗談とわかるようにぱんつ履いたままなんだけどなぁ、わかりづらかったかな
でも真っ青な貴方が愛おしくて、ネタバラシをするの…悩んじゃうなぁ
「えぇ…あんなに熱く愛してくれたのにですか?」
ぶりっ子全開
やや涙目なんて使ってみたりして
とりあえずこの人呑むと記憶ないんだな
私は残ったので二度とお酒は飲みたくない
「…」
貴方は言葉を失ってるようだった
流石に可哀想なのでネタバラシ
「イヅルさん、イヅルさん」
頬を叩いて意識を戻させる
貴方は急に我に帰ったのか若干挙動不審めに私を見た
「嘘ですよ嘘。昨日襲われそうになりましたけどそのまま眠られました。ちょっと意地悪したんです、ごめんなさい」
笑って謝ると貴方が一瞬ほっとした顔して
そのまま笑いながら怒った
「鏡花…」
怒気の孕んだ声に体が跳ねる
「は、はひ…」
あ、これはちょっとやりすぎたかな?
思わず視線を逸らす
「わっ!」
私は勢いつけて布団に押し倒されて、これはちょっとやりすぎたなぁなんて…考えちゃうよねこれ
「悪い子にはお仕置きをしないといけないな…」
「あ、あは…」
案の定散々朝から泣かされて声が枯れた
…悪くないなって思ってしまった
終