三国志外伝『死神と呼ばれることになる名も無き一般兵のお話』   作:車馬超

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『全ての始まり』

「蒼天已死(そうてんすでにしす)っ!!」

「黄天當立(こうてんまさにたつべし)っ!!」

 

 昨日まで一緒に畑を耕していた奴らが村を飛び出していく。

 誰もかれも黄色い布を巻いて、呪文めいた言葉を口にしながらだ。

 

「……おい、あれは何の騒ぎなんだ?」

「お前、黄巾党が起こしてる反乱騒ぎを知らないのか?」

 

 気になって幼馴染の友人に訪ねたところ、呆れたような声が返ってきた。

 

「知るわけねぇだろ、お前以外に話し相手すらいない俺の人見知り舐めんなよ」

「いやそれは自慢するなよ……あのな、少し前から勢力を伸ばしていた黄巾党って宗教組織っぽいのが『漢王朝の命運は尽きた(蒼天已死)、今こそ黄巾の世を作るとき(黄天當立)』って主張の下に反乱を起こしたんだよ」

「無茶すんなぁ……そりゃあ俺だって国の上層部が腐っててあれなのは重税からも実感してるけど正規軍に勝てるわけないだろうに……よくぞまあこれだけの人間が参加するもんだなぁ……」

「何でも本当かどうかはわからんが、数十万もの信徒がいるらしいからなぁ……んで余りの勢いに国の方は対応が遅れてるせいで少し押されて、その情勢を見た成り上がりたい輩が続々と集まって更に数が膨れてを繰り返してるみたいだし……多分こいつらもそのつもりだろ?」

「はぁっ!? 数十万だってっ!?」

 

 友人の言葉に改めて村から出ていった奴らを眺めるが、誰もかれもがやる気に満ち溢れていて士気の高さが目に見えるほどだ。

 

(こ、この勢いに数十万という数……これは間違いないっ!! 黄巾党こそが次の時代の支配者になるっ!! そう俺の感が告げているっ!!)

 

 農民としても村人としても才能がない俺だが、今の時点から黄巾党で活躍しておけばきっといい目を見れるに違いない。

 何よりコネも何もなくても、どうやら黄色い布を頭に巻いて例の呪文を唱えるだけで仲間とみなしてもらえるっぽい簡単さならば交流下手な俺でもいけそうだ。

 

「……まあ漢軍にもまともな軍人がいるだろうし、いずれは巻き返すだろ……ひょっとしたらその時には義勇兵とかの募集がくるかもしれないし、成り上がりたいならそっちに参加した方が……っておいっ!? その黄色い布は何だっ!?」

「蒼天已死っ!! 黄天當立っ!! ひゃっほぉおおいっ!! 教祖様バンザァアアアイっ!! 今この私が参りますぅうううっ!!」

「ば、馬鹿っ!! お前さっき自分で正規軍に勝てるわけないって言ってただろうがっ!? 頭を冷やせぇえええっ!!」

 

 何事か叫んでいる時勢も読めぬ友人を置き去りに、俺は黄色い布を片手に威勢よく村を飛び出すのだった。

 

「あ、あのバカ……自分が戦場に向かうってわかってんのか……まったくどうしようもない奴……って急に引き返してきてどうした?」

「お、おい親友っ!! そういえば教祖様ってなんて名前なんだっ!?」

「……お、お前ぇええっ!! そんなことも知らないで参加する気だったのかよぉおおおっ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大いなる夢を抱いて乱世の真っただ中へと飛び出した主人公。

果たして彼はその腕で幸せな未来を掴めるのか?

次回『黄巾党壊滅っ!?』お楽しみに。

 




主人公ステータス

統率:1(+0)=1
武力:5(+0)=5
知力:2(+1)=3
内政;5(+0)=5
外交:1(+1)=2
魅力:1(+0)=1
特技:なし

友人ステータス

統率:20(+0)
武力:20(+0)
知力:40(+0)
内政:30(+0)
外交:20(+0)
魅力:50(+0)
特技:耕作/商才/虚報/偵察/天文
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