お兄ちゃんは付いてる娘!?〜双子の妹に魔法少女を押し付けられた〜 作:哀上
『妹の失踪』①
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魔法少女としての初仕事を終え、自宅に帰って来た。
妹に色々聞きたいことがあったんだけど、まだ帰って来てないらしい。
靴は玄関に無かったし、一応部屋もノックしたけど返事は無かった。
いつ頃帰ってくるのか確認したかったんだけど、電話には出ないしメッセージの既読も付かない。
いや、そこまでして逃げなくても良くない?
そんな怒ると思われてるのだとしたら、心外である。
まぁ、ただタイミングが悪かっただけかもしれないけど。
とりあえず、妹とは連絡が取れそうにない。
さて、どうしたものか。
いや、僕としても宿題とかいろいろやる事があるのだから、別に暇という訳ではないのだけれど。
どうも疲れちゃってやる気が起きない。
まぁ、そんな言い訳しても結局やらなきゃ終わらない訳で。
渋々机に向かいダラダラと時間を過ごし、外をみればもう陽が落ちていた。
時間は19時半を過ぎたごろ。
親が帰ってくるのにはまだ時間があるが……
メッセージアプリを確認するも、まだ既読が付いていない。
「……流石におかしい」
「どうしたのじゃ?」
僕の独り言にマスコットが気の抜けた返事をする。
マスコットの奴は、家に帰って来てからずっと僕のベットでゴロゴロと優雅にくつろいでる。
今もそこから動かず視線だけこっちへ向けてきた。
僕が疲れと闘いながら頑張って宿題をやっていると言うのに、こいつには配慮というものは無いらしい。
「どうしたのって、妹だよ」
「シズが? 怒られたくないから逃げたのだと、お主がそう言っておったじゃないか」
「そうだけど……、この時間になっても帰ってこないなんて流石に変じゃない?」
「そういうもんなのじゃ?」
数年間妹と一緒に活動していたのに、その程度の事も把握していないらしい。
さすがマスコットだ。
期待を裏切らない適当さである。
はぁ、本当にどうしたんだろう……
遊びに行ったにしても普段ならもう帰ってきてる時間だし、友達の家に泊まり?
いや、そう言うのは事前に知らせるだろう。
それに、既読も付けられないって事はないはずだ。
妹はしっかり者だ。
心配されることぐらい分かってる筈。
だから、余計に心配になる。
魔法少女の重荷から解放されて、長めに遊んでるだけとかなら良いんだけど。
もしかしたら、何か事件に巻き込まれているかもしれない。
さっきヴィランに破壊された街の惨状を見たせいか、これは心配性が過ぎるだろうか?
でも……
妹はもう魔法少女じゃ無いんだ。
普通の女の子。
何かあった時、解決できてしまえるような力はない。
「よし、探しに行こう!」
「……。分かったのじゃ」
「ん? マスコットさんも付いてくるの?」
「当然なのじゃ、我と魔法少女は常に一緒じゃ」
そう言うとこは真面目なんだな。
てっきり、我はここで休んでるのじゃとでも言うと思ったけど。
「それで、当てはあるのじゃ?」
「妹の友達の家とか、近所のファミレスとか……」
「しらみ潰しって訳じゃな」
「まぁね。連絡がつかない以上、それしか無い」
何もなければ良いんだけど……
妹は可愛いし、
元魔法少女だし、
さっきまで近くでヴィランが暴れてたし、
最近は治安も良く無いって言うし、
考えれば考えるほど心配になる。
「ん? 連絡もつかないのじゃ?」
「うん、電話は繋がらないし、既読もつかなくて」
「既読もなのじゃ? まさか……」
「何か心当たりあるの!?」
「可能性の話じゃぞ、それもかなり低い」
「うん」
「シズが魔法少女だとヴィランにバレた可能性があるのじゃ」
「……え?」
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