墓場に埋められましたがリビングデッドの呼び声で無事、復活しましたっ
えっ?それだとゾンビじゃないかって?大丈夫、大丈夫!ターンアンデッドされなきゃ大丈夫!
では!始まり始まり〜
翔真が自宅兼工房から姿を消してしばらくすると……室内に罅が入り鏡が割れるように砕け散ると、部屋の中心にキャロルが怒りによって全身を震わせていた。
「許さん…絶対に許さん!必ず見つけ出し罰を受けさせてやる!」
「あっ、マスターお帰りなさぁい。自称マスターのお父さんって男が居たんですけどぉ、あたしに伝言だけ残してぇ、消えちゃったんですよねぇ〜」
「お前が何故、あの愚か者を見逃したかは後で詳しく聞かせてもらう。
あの愚か者から私に宛てた伝言が何なのか、教えろ!」
「はいはぁ〜い。えっとですねぇー……『私はどれだけ時が経とうがキャリー、君のもう一人の父親であり、師だ。信じられないと言うならば信じなくても良いが昔、私が保管していたワインをぶどうジュースと間違えて飲んで、酔っ払って倒れてしまった事は今でも楽しい思い出だよ。』って言っていましたよぉ?」
ガリィは何時もの調子で先程、翔真から半ば強制的に託された伝言を一言一句、間違えずに言いながら自分のマスターの失敗談を話しニヤニヤと笑みを浮かべていた。
「なっ!?っ…なんでその事を知っている!……いや、あり得ない…絶対にあり得ない!お父さんはあの日、あの時に死んだんだ!雨が降っていたあの日に、私がお父さんを埋めたんだ!」
「でもマスター、あの男は生きた人間でしたよぉ?しかもマスターと私達しか知らない筈の隠し金庫までほら、『お父さん』の方のスペースだけ、すっからかんですも〜ん♪」
翔真からの伝言を聞いたキャロルは自分と養父の二人以外、絶対に知らない筈の出来事で驚くもあり得ないと否定する。
それこそ冷たくなっていった養父を自身の手で埋めたのだから、生きているという事こそ『奇跡』なのだから。
しかし、ガリィの口から生きた人間だとか、養父と自分で作った隠し金庫の中まで荒らされていると聞けば隠し金庫の方へ走り中を見ると、湧き上がる怒りでわなわなと震え始める。
「ガリィ!逃げた奴を追うぞ!あの中にはお父さんの形見の聖遺物『エメラルド碑板』と完全聖遺物『グリモワール』がしまってあったんだ!」
「あーらら、それはそれは、大変ですねぇ……悪用されちゃうとマスターの計画にも支障が出ちゃいますもんねぇ♪」
「奴はお前に伝言を残した後、ここを去る前に何か言っていたのか!」
「あー……確かぁ、数十か所ある隠れ家に行って素材とかを全て回収して来なければいけないって、言ってましたねぇ〜」
「隠れ家……ならば先回りし捕まえるぞ!」
金庫の中身が養父の物だけが無くなったことで怒りのメーターは既に限界突破し、ガリィに他に何かを聞かなかったか聞くとガリィの口から他の隠れ家へと向かったとの言葉を聞いた。
それが本当ならば自分の知っている隠れ家以外に逃げられたら追う事が出来なくなるため早速、別の隠れ家に向かう為のテレポートジェムを割ろうとした矢先…
「えー?追いかけるだなんてー、マスターってばいつの間にストーカーになっちゃったんです?」
「うるさいっ!誰がストーカーだ!オレはお父さんの姿を真似た愚か者に鉄槌を下す為に追いかけるだけだ!」
「はいはーい。そう言う事にしておきますね〜
そう言えばー、聞いた事は無かったんですけど、マスターのお父さんって、いったい何者だったんですかぁ?」
「……お父さんは…良き父であり、良き教師でもあり、村人達からも慕われていた不良神父でもあり、師としては厳しいが、とても優しかった……」
ガリィがわざとらしく驚くような顔をしながら揶揄かうとキャロルは怒鳴り、ストーカーでは無いと否定した。
そんなキャロルを見たガリィは軽くあしらう感じで反応するもふと、気になった事を質問すると少しの間だけ黙っていたキャロルが普段のムスッとした顔では無く、無意識に乙女の顔をしながら昔を思い出すように答えていった。
「きゃー。マスターが乙女の顔になってますねー。もしかして、そのお父さんの事が一人の男として好きだったりしたんですかぁ?」
「ちっ!違う!一人の男としてではなく、お父さんとして好きなんだ!揶揄かうんじゃない!
それに、他の錬金術師やお父さんの敵になった奴等からは悪魔だ殺戮者だと言われていたんだ。ガリィ、お前の性格の悪さなど比べ物にならない程にな」
「えー?ガリィちゃん、性格なんか悪く無いですよー?ちょーーーっと、小悪魔で策士なだけでーす☆」
乙女の顔になっていたキャロルをガリィは面白がりながら揶揄かいつつも、どうやら図星だったらしく顔を赤くさせながら否定し、養父が恋愛対象で無いと否定していた。
キャロルは味方ならば頼もしいが、敵となれば一切の手加減をしない養父に対して恋愛感情は無い、絶対に無いと自分の心に言い聞かせていた。
「そんな事より、さっさと捕まえに行くぞ。あの愚か者が近くから行くならばオレが捕らわれていた時間も加味するなら、きっとあの隠れ家だ」
「はいはーい。さぁ、マスターの想い人を捕まえに行きましょー♪」
「だから!想い人ではない!お父さんの偽物だ!」
気を取り直して養父の姿になっている翔真を捕まえに行くため、テレポートジェムを割った瞬間にガリィがまた、揶揄かいはじめたのだった。
そしてその頃、翔真は……
「やっべ!マジやばっ!セキュリティの解除方法間違えた!」
キャロルとガリィは来ていないが複数の対侵入者用のセキュリティゴーレムに追いかけられていた。
「我ながら感心するねぇ!死にかけてるけど!あ、これで停まりやがれっ!」
セキュリティゴーレムから逃げつつも、セキュリティを強制的に切るための隠しスイッチを見つけると壁を破壊し、スイッチを押せばゴーレムは停止し、セキュリティも解除されていった。
「っぶねぇ……久々過ぎて解除方法を変える前の方法でやっちまった…っとメインはーっと…」
セキュリティが解除されれば額に浮いた汗を拭いつつ、停止したゴーレムを素通りし隠れ家の更に奥、隠し部屋への扉を開けばその中へと入っていった。
「やはり、まだ此処にありましたか……私が創り出した賢者の石…これを使えば奏専用のギアを作れます」
隠し部屋の中は光源がロウソクの火だけで若干薄暗いが、部屋の中央に鎮座するは高さ3m、幅は1mはある卵型で向こうの壁まで見える程に純度の高い賢者の石があった。
「あとは、これを回収すれば……残るは遠方の隠れ家だけですね」
賢者の石に手を触れ、『異空間収納』にしまえば隠し部屋から出てくると…
「あっ!マスター、お探しの彼が居ましたよ〜♪」
「ようやく見つけたぞ偽物!このオレが直々に!貴様へ引導を渡してやる!」
「おやおや、殺る気は充分のようですね……このまま逃げても追いかけて来そうですし、良いでしょう。師として久々に相手をしてあげましょう」
丁度、テレポートして来たキャロル達の姿があり、ガリィが先に翔真を見つけると嬉々としてキャロルに教え、視界に翔真を捉えたキャロルは宣戦布告しながら錬金術で空気中の水分を凍らせ、螺旋状の鏃を作ればそれを翔真へ向かって放った。
そんな鏃を見た翔真は余裕そうにしながら指を鳴らすと、鏃のみを一瞬で蒸発させ師として相手をすると宣言した。
「偽物の貴様がオレの師を語るな!ガリィ、殺れ!」
「はいは〜い♪マスターのご命令通りにー
申し訳無いんですけどぉ、マスターの為にも死んでくださいっ☆」
あえてイラつかせる様な発言ばかりする翔真に痺れを切らせばガリィに命令を下し、その命令に従うガリィは翔真に接近すれば躊躇うこと無く、その心臓を穿とうとし片手を前へと突き出した。
「ふむ、2対1ですか……これは少々不利ですね。
キャロルの為なら死ぬ訳にはいきませんし、先ずは場所を変えましょうかっ」
だが、それを片手で軽々と受け流しつつトンッと、ガリィの突き出された片腕と背中を軽く叩けば腕や脚の関節部が全てバラバラに分解され、更には3人の足元に陣が出現すれば強制的にアイルランドにある『モハーの断崖』へと転移されるのであった。
「え゛っ?」
「これはまさかっ!クソッ!」
腕や脚の関節部をいきなりバラバラにされたガリィは、理解できていないのか呆けた顔を晒して転移された先の地面に転がり、キャロルはここが何処なのかを知っているのか警戒心を一気に強めていた。
「では、始めようかキャロル。師として、父親として!お前にはたっぷりと説教をしなければいけないからなぁ!」
「だから!貴様のような男に師と言われる筋合いはない!」
警戒心が一気に強まったキャロルを見ると、敵から悪魔や殺戮者と言われるのも納得出来てしまうほどの狂気的な笑みを浮かべ、その手には『エデンドライバー』を持っていた。
翔真の今までの行動や言葉からキャロルも本当はあの養父ならば生きていたと、信じ始めていたが奇跡を否定している以上、そんな奇跡なんか無いとその想いごと否定し、目の前の男を消す事に集中するのであった。
はてさて、この後はどうなる事になるやら…
どれだけお父さんだって証拠を突きつけても信用しないキャロルちゃんには、特別に……トラウマ製造機〜(ダミ声)を進呈しますっ☆
これで次回はトラウマ付与とヤンデレ加速の準備も完了だぜっ(ゝω・)キラッ☆
翔真の悪役ムーブ、感想は?
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よし、もっとやれ
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やり過ぎてビッキーと393に怒られろ
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それよりイチャラブを見せろ
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ヒロインを守って曇らせてしまえ