戦姫絶唱シンフォギア 333回、転生した男   作:黒色晩餐

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皆様、お久しぶりで〜〜ございます。
本当は年明けすぐにでも投稿しようかと思っていたらインフルエンザにかかってその後も色々とあって遅くなりました。

では、今年もこの作品をよろしくお願いいたします


第29話〜いざ行かん、デート?へ〜

 

 最初の目的地へと赴いた一行はと言うと、映画の上映時刻まで小一時間ほど時間があるからと一先ず、雑貨店へと行くことになるのだった。

 

翔奈(かな)姉、 何見てるの?」

 

「ん?随分と使いにくそうな形をしてるなーって」

 

「本当ですね。どうやって飲むんでしょう?」

 

「あはははっ!なあ翼、見てみろよこの微妙な顔のぬいぐるみ!」

 

「ふふっ…ええ、そうね」

 

 皆で談笑しながら雑貨店内の品物を見ていれば大きな声で笑う奏の声に気付き、チラチラとコチラの方へ向く複数の視線に気付いた翔真はと言えば…彼女達に気付かれないよう、『異空間収納』から付箋束を取り出すとその中から5枚を束から剥がす。

 それを縦に引き裂くと消滅し、それと同時に向けられていた複数の視線も無くなる。どうやら先程も使ったやつの簡易版かつ、効果が弱いモノらしく自分達への興味を数分間だが、強制的に逸らすモノであった。

 その後、上映時間が近くなっていたのもあってか雑貨店から出ると映画館へと向かうのだった。

 

「ひっく…ずびっ…」

 

「ううっ…ぐずっ」

 

「ぅ…すんっ…」

 

「たっく…アンタ達、涙脆いにも程があるぞ。ぐすっ…」

 

「奏も泣きそうになってて人の事、言えないじゃん」

 

「なっ!?う、うるさい!これはもらい泣きだっ!」

 

「はいはい、そう言う事にしておくね。響、鼻水が出ているじゃないか…はい、ちーん」

 

「う゛ん゛っ……ち゛ーん゛!!」

 

 上映終了後、次々と劇場から出てくる人達のほとんどが泣いており、女子4人とも涙を流す中で1人だけ平然としている翔真は、泣きすぎて鼻水まで出始めてしまった響の世話を甲斐甲斐しくしていた。

 その後は4人が落ち着いてから周辺の店舗を巡りつつ楽しい時間を過ごすのであった。

 

_________________

 

「翔奈姉、一口ちょうだい?」

 

「いいわよ。響のも一口貰うわね?」

 

「あーんっ!んんっ〜!美味しいね!」

 

「ええ、そうね」

 

「あ、私も一口…欲しいです…」

 

「あら、未来も?はい、どうぞ」

 

「ありがとうございます。あむっ…はい、翔奈さんも一口どうぞ」

 

「ありがとう。一口、頂くわね」

 

「あの3人、平然と食べさせ合いっこしているわね…」

 

「翼、あたしにも一口くれよ」

 

「奏っ?いいわよ…でも、どうしてそんなに不機嫌なの?」

 

「別に…不機嫌じゃないし……それよりも、早く一口くれよ」

 

「え、ええ…」

 

 何時ものように3人は無意識的になのか別々の味を選び、食べせ合いっこをする中でその光景を見ていた奏はまるで、手のかかる年頃の妹達を世話する母親に嫉妬する長女の様に不機嫌となり始める。

 そんな状態のまま翼と食べさせ合いっこをしてみたものの、少し味気無いらしく翔真の方を無意識に視線で追っていた。

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「翔奈姉!これとかどう?似合うかな?」

 

「似合ってるよ、響。それと、こっちの方も響に似合いそうだから着てみて?」

 

「うんっ!ちょっと待ってて!」

 

「翔奈さん、これとかはどう…ですか?」

 

「いいわね。未来らしくて似合っているわ。これも未来に似合いそうだから着た姿を見せてもらえると嬉しいわ」

 

「はいっ。着てきますね」

 

「さてと……奏、これを着てもらえないかしら?」

 

「んだよ…響達とお楽しみ中なんだからそっちに集中してればいいじゃんか」

 

「あら?奏ってば構ってくれないから拗ねちゃってるのかしら?」

 

「ちげーし…拗ねてなんかねぇし」

 

「だったら、着てくれるわよね?私とデートをする時に奏に着てもらえたら嬉しいなって、ちゃんと考えて選んだのよ?」

 

「っ…わかったよ!着ればいいんだろ!着ればっ!」

 

「貴方、奏をあんな風に振り回して楽しいの?」

 

「ええ、楽しいわよ。あの子が私と一緒に居る時だけしか見せない顔を独り占めするのもいいけど…ああやって、普通の人と同じ様に喜怒哀楽を見せる姿の方が戦っている時や、アイドルをやっている時とは比べ物にならないくらい輝いて見えるもの」

 

「そう……それならどうして貴方はあの時、私達の前で悪役を演じたのかしら?奏が普通の人らしく過ごしている姿を見たいなら、悪役を演じる必要は無かった筈よね?」

 

「それはそれ、これはこれってやつさ。あの時はああする以外の手段が無かったのと、仕掛けを仕込むのに注意を逸らす必要があったものでね…」

 

「もし、その仕掛けが奏を不幸にする仕掛けなら……私は躊躇なく貴方へ剣を向けるわよ」

 

「おー…こわいこわい。流石、防人さんは覚悟が違いますね……」

「貴様っ!やはり信用なr「翔奈、着たぞ…こんな服を着たあたしとデートして欲しいのかよ…いったい何を考えて選んだんだよ…」

 

「あらあら、似合っているわよ奏。白いワンピースと麦わら帽子って定番の組み合わせだけど、何時もより清楚な感じが出ているから奏本来の可愛さが際立っているわ」

 

「っせぇ…余計な一言が多いんだよ…それに、これ以上見んな…恥ずかしい…」

 

「それじゃあ、皆の服は私の奢りね?好きなだけ買ってちょうだい」

 

「いいのっ!?やったー!ありがとう、翔奈姉!」

 

「ありがとうございます、翔奈さん」

 

「私の分まで奢ってもらう必要は無いのだが…」

 

「翔奈、その言葉が嘘だったら承知しないからな」

 

「大丈夫よ。少し、予定外の収入があってね?皆の服を買ってディナーまで奢るくらいの余裕はあるから大丈夫よ」

 

________________

 

「翼さんご所望のぬいぐるみはこの立花響が必ずや、手に入れてみせます!」

 

「期待はしているが、たかが遊戯に少しつぎ込み過ぎではないか?」

 

「キェェェェェェ!!!」

 

「変な声出さないで!」

 

 ドサッ

 

「翔奈姉!このUFOキャッチャー壊れてるー!わたし、やっぱり呪われてるかも…どうせ壊れてるならこれ以上壊しても問題ないですよね!シンフォギアを身に纏って…」

 

「あ、こら!平和的に解決しろ!」

 

「この怒りに身を任せればぁぁ!アームドギアだってぇぇぇぇ!!」

 

「大声で喚かないで!そんなに大声出したいのなら、良いところに連れてってあげるから!」

 

「あらあら、ヒートアップしちゃって…はい、奏」

 

「…………ありがとう

 

 響と未来と翼の3人がワチャワチャしている中、まだ少し拗ねている奏が欲しそうにチラッと見ていた大きなぬいぐるみをいとも簡単に取った翔奈が奏へと渡す。

 それを受け取った奏がぬいぐるみをギュッと抱きしめ顔を埋めると小さな声でお礼を言うのだった。

 尚、その後でちゃっかりと響が狙っていたぬいぐるみと一緒に追加で2つをゲットし、響達に渡すのであった。

 

_________________

 

「うわ~!凄い!私達ってば凄い!よく考えれば私と未来以外全員、トップアーティストなんだよ!そんな人達一緒にカラオケに来るなんて!!」

 

 〜♪〜〜♪

 

「ん?未来が入れた?」

 

「えっ?響じゃないの?」

 

「一度こういうの、やってみたいのよね」

 

「渋い…」

 

「唇に なんてことするの?

罪の味教えたの あなた悪い人

でもそうね もしも裏切れば

切り刻みます 恨みの刃で」

 

 〜〜♪〜♪

 

「わぁ〜!流石、翼さんですねっ!聞き惚れちゃいました!!」

 

「あ、ありがとう…次は誰かしら?」

 

「次は私ね」

 

「翔奈姉が一番最初に歌う曲といえば…」

 

 〜♪〜〜♪

 

「あ、やっぱり!未来、あの曲だよ!」

 

「バラよりも美しく 月よりも悩ましく

大切な命ならば この手で咲かせたい

暗黒の世界 扉が今開かれるよ

運命預けて 生まれ変わるさ」

 

 〜♪〜〜♪

 

「翔奈の奴、あんな高い声まで出せんだな」

 

「まあ、一応両声類って肩書で活動しているからね。このくらい簡単に出来ないとダメだし」

 

「んな事を言われちまったらアタシも負けてられないな!」

 

 それからは

 

_______________

 

「翼さーん!」

 

「四人ともっ、どうしてそんなに元気なんだ…」

 

「根本的な鍛え方が違うからかしら?」

 

「翼さんがへばり過ぎなんですよ」

 

「今日は慣れないことばかりだったから」

 

「……防人であったこの身は、常に戦場にあったからな」

 

「この先、あたし達は色々な事を経験していくんだ…この程度でへばってたら身が持たないぞ、翼?」

 

 太陽が沈み始め、街や山が夕焼け色に染まり始める頃、休日を目一杯遊んで楽しんで心をリフレッシュさせ、少ないながらも遊具が設置されている高台にある広場へと響の案内の元、来ていた。

 

「本当に今日は…知らない世界ばかりを見てきた気分だ」

 

「そんなことありません」

 

 響はそう言い、何かを見せるつもりなのか翼の手を取ると引っ張り、ついてくるようにと促す。 

「お、おい!?立花、何を」

 

 突然、自身の手を引っ張って何かを見せようとする響の行動に驚くも、響はそんな事など構わず、翼を高台の手すり付近から街中を一望できる見晴らしが良い場所へと連れて行く。

 

「あそこが待ち合わせした公園です。皆で一緒に遊んだ所と、遊んでない所もぜーんぶ、翼さんの知ってる世界です。

 昨日に翼さんが戦ってくれたから、今日に皆が暮らせている世界です。だから、知らないなんて言わないでください」

 

 響からの言葉を聞き、その真っ直ぐな瞳で見つめられ、ほんの少し戸惑ったかのような表情を浮かべ少し下を向いた後、響からの言葉を善意を飲み込むように、街の方へと顔を向け、夕陽に照らされ夕焼けに染まる街と海を眺めていた。

 そんな翼に奏がそっと近付くと後ろから優しく抱きしめ、翼へと声を掛ける。

 

「戦いの裏側とか、その向こう側には…また違ったものがあるんじゃないかな?あたしはそう考えてきたし、そいつを見てきた…」

 

「…そうか、これが奏の見てきた世界なんだな」 

 

「ああ…これから先、あたしと一緒に翼も見ていく世界なんだぜ?」

 

「ええ、そうね。私が見たこの景色を…皆と守るためにも頑張りましょう」

 

「だなっ!それには響や翔奈の力も……って、あれ?翔奈の奴は?」

 

「えっ?翔奈姉ってば、何処行っちゃったのー!?」

 

「翔奈さーん!」

 

「おいおい、ちょっと居なくなっただけなのに少し騒ぎ過ぎじゃないかい?」

 

「あっ!翔奈姉が翔兄に戻ってる!!」

 

 いい話で終わるかと思いきや、奏が後ろを振り向くとそこには居るはずの人物がいつの間にかにその姿を消していた。

 それに気付いた響と未来は消えた人物を探そうとした矢先、遊具の陰から本来の姿で出てくると響が翔真へ向かって走り出し、その勢いを維持したまま抱きつく。

 

「ゔっ……色々な意味で身体の方が限界だったんでね。戻らせてもらったよ」

 

「なんだい、もうちょっとあの姿で居てくれたって良いじゃないか」

 

「俺だってこの後で用事があるんだよ。だから響、今日はここでさよならだ」

 

「えー!?まだ翔兄と一緒に居たい!」

 

 勢いのついた響からの抱きつきを胸で受け止め、勢いを殺すように1回転してから抱きつく響の頭を撫でていた。

 頭を撫でられ嬉しそうにする響はまだ一緒に居たいと言い腕に力を入れて抱きしめ、離れようとしなかった。

 

「響、わがまま言っちゃダメだよ。翔真さんだって困っているでしょ?」

 

「むー……じゃあ…また今度、私と翔兄の二人だけでデートしてね?」

 

 そんな響を見た未来は離れるよう促すも不満そうな顔を見せる響は上目遣いで翔真を見つめ、サラッと次のデートの約束をしようとしていた。

 

「ああ、もちろんいいぞ」

 

「やったー!翔兄、デートの約束忘れないでね?」

 

「響だけズルい!翔真さん…私も二人きりでのデート……いいですか?」

 

「構わないぞ。じゃあ、響と未来は各々別日にデートな?」

 

「………翔真…あ、あたしもだな、その…いいか?」

 

「か、奏!?」

 

 翔真からの二つ返事によりデートの約束を取り付けた響は翔真から離れると嬉しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねながら太陽のように眩しくキラキラとした笑みを浮かべていた。

 それに続いて響だけズルいと言いつつも自身ともデートの約束を取り付ける未来や、少し恥ずかしそうにしながら自分もデートの約束をしていいかと問いかける奏も、翔真と二人きりのデートの約束をするのであった。

 

「良いぞ。んじゃあな、皆。また後日な」

 

「うん!」

 

「はい」

 

「ああ!」

 

「それとだな、翼。俺は例のフェスに参加すっから」

 

「何っ!?おい!待てっ!伊吹翔真!!」

 

 どうやら、先に帰るらしい翔真は4人にお別れの挨拶をし『テレポートジェム』を割り、去り際に翼へと一言残すと同時に設定した目的地へとテレポートするのであった。




今回は少々箸休めな回となります。
次回からはバトル色を強めていければ良いかな〜っと思っています

オリジナルライダーでの戦闘&暴走

  • 両方有り
  • 戦闘のみ有り
  • 暴走のみ有り
  • 両方無し
  • 戦闘のみ無し
  • 暴走のみ無し
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