戦闘パート開始となります
皆さん説教コースが希望、と……響に泣きながらか、怒りながら鯖折りハグでもしてもらうか…絞め技か……
鼻セレブ、鼻の下がかぶれにくくなるので良いですね。
高いですけど…
翔真と戦う事を選んだ響の覚悟が胸の中に刺さったままのギアの破片が活性化した途端、胸の奥が熱くなりギアを纏うためにその口から聖詠が口ずさまれる。
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
聖詠を口ずさんだ響を中心にして光が包み込み、展開されたギアが装着され『ガングニール』のギアを身に纏った響は、あの事件から翔真に護身術程度で教わっていた拳法の構えを取る。
「さあ!始めようか立花響ィ!お前のひ弱な拳で俺を倒せるものならなァ!」
「翔兄!私、すっっっごく!怒ってるから手加減なんて!しないからね!」
お互いに同じ構えをとったまま翔真は右側の手の平を上に向け、小指、薬指、中指を曲げ人差し指をクイックイッと何回か曲げるように動かし挑発する。
ん?悪役をやるなら、響の変身中か変身直後を襲えばいいだろうって?それは悪役を演じる中ではタブー中のタブーだろ?
さてと……マジで戦いたくねぇな…響を殴って怪我させたなんてした時には…うん、しばらく落ち込むな。
「手加減だぁ?俺が手加減して勝てる相手だと思ってんのか!」
「思ってないよ!だからこそっ!全力でっ、真っ直ぐに、私の想いを、翔兄に伝えるんだっ!」
お互いの出方を伺うように構えていたがほぼ同時に地面を蹴り上げ、お互いの間合いを一気に詰めれば響の拳が翔真の顔面を捉え、翔真の掌底は響の鳩尾を捉える。
お互いに勢いが乗った攻撃で吹っ飛び、響は最初に居た位置まで戻され鳩尾を抑えながら膝をつく。
だが、翔真は暴走車に撥ねられたのかと言わんばかりの勢いで殴り飛ばされ、何度も地面に全身を叩き付けられるように転がっていった。
「「「えっ…嘘(でしょ)(だろ)?」」」
殴り飛ばされ転がる翔真が止まると腕や脚はあらぬ方向に曲がり、捻じれ、折れ、首は180度回転し背中側を向いていた。
その光景を見てしまった翼と奏は唖然とした顔になるがあまりにも悲惨な光景に顔を背け、弦十郎は顔を背けはせず己の判断を間違えたかもしれないと苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
「うぅっ……えっ?あ……嘘っ!いやっ!翔兄っ!」
掌底のダメージからある程度回復した響が追撃してこない翔真を不思議に思いながら正面を向くと、悲惨な状態になった翔真を見て戦いの最中にも関わらず走り出せば翔真へと近付こうとする…
だが、翔真の体の所々にノイズのようなモノが走ると紫色の禍々しいオーラが発生し、それと共にメキッ!メキメキッ!ゴキッ!と音を鳴らしながらあらぬ方向に曲がり、捻じれ、折れ、回転していた部位が元の状態にまで戻るとゾンビのような動きをしてすぐに立ち上がり復活した。
「あ゛ー…痛え痛え……死んだかと思ったぜ。つか…パワーダウン……して、る?いや、『死のデータ』を蓄積していないからその分、パワーダウンしてんのか……
このままだとパワー不足でまともに戦えねぇかも……だがまぁ、やり方はいくらでもあるか」
近付いていた響は歩みを止め、体が元の状態にまで戻り復活するのを見て呆然としている中、マイペースにゴキゴキッ!と関節を鳴らしながら考察しつつ特に問題がないことにしていた。
「えっ?えっ?翔兄…色んなところが曲がったり折れたり……って、えぇぇぇ!?!?なんで?なんで生きてるの!?」
「あ?勝手に殺すな。何をどう見たら死んでるってなるんだよ」
「だ、だって!あの曲がり方だったら普通なら死んで……えっ?でも翔兄は死んで無くて…えっ?ええっ??」
普通の人なら死亡している状況にも関わらず復活した翔真を見て驚いてしまう響だが、まるでこの程度では死なないと言っている翔真に対して明らかに異常過ぎる光景に響は混乱し、軽いパニック状態になり始める。
つか…ゾンビゲーマー、パネェな……不死性で無敵状態だからダメージは受けないし、『高速再生』で折れ曲がっても治るし……多分だが変身してなかったら絵面はかなりグロかっただろうな…
「で、まだ戦うか?このくらいでビビって戦うのをやめるなら、お前の想いとやらはこの程度の覚悟しか無いってことになるなぁ!」
「っ……絶対にっ、諦めない!私が翔兄を連れ戻すんだっ!」
響の覚悟を傷付けるように、だが傷付け過ぎないように煽りながらも諦めるつもりのない響は真っ直ぐに、その拳を握り締めて突っ込んでくる。
それに対応する為、『肉体・感覚強化』を今の体が強化に耐えられる上限ギリギリまで強化し、突き出される拳を最小限の動きで受け流しついでに蹴りや掌底を胴体に絞って繰り出し、何度も何度も響を蹴り飛ばし、突き飛ばしていく。
だが、それでも諦めない響は何度でも立ち上がって握り締めた拳を翔真へ向け、突っ込んでいった。
「さっさと諦めたらどうだ?これだけ実力差がある以上、お前に勝ち目は無いぞ?」
何度も蹴り飛ばされ、突き飛ばされ、ギアがボロボロになっても諦める気配の無い響の姿に呆れたように言いつつ、突っ込んでくる響に気絶しないギリギリの力加減で掌底を腹に打ち込み突き飛ばす。
掌底を喰らった響は弦十郎の所まで突き飛ばされ、地面に落ちる前に弦十郎の手でキャッチされるがフラフラの状態で立ち上がる。
「嫌だ………絶対に…翔兄を連れ戻すんだ……また、翔兄と私と未来と一緒に笑い合ったり、ご飯を…食べたり……するんだっ」
「だからよぉ……そんな日はもう、来ない!響、俺はお前と未来が大嫌いなんだよ!これ以上、立ち向かってくるならお前をぶっ潰す!」
お願いだからこれで諦めてくれ響…これ以上は傷付けたくない……今のお前じゃあ、どうやっても勝てないんだ…
「それでもっ、諦めない!翔兄と一緒に未来の所に帰るんだっ!」
「俺は警告したぞ、響……このままどうなろうとも責任は取らねぇからな」
警告したにも関わらず、一歩も退かず前へ進もうとする響に感情が一切籠もっていない声で言い、床を思い切り踏みつける。
そうすると床全体に紫色の禍々しいオーラが発生しその中から『仮面ライダーゲンム ゾンビゲーマー レベル
「へっ?翔兄が沢山っ!?う、動けない……」
襲いかかった分身は響を攻撃するわけでなく脚や腕にしがみついたり、羽交い締めにしたり等をして響が動けないよう拘束具の役割をし始める。
そんな中、変身を解除した翔真は『異空間収納』から入れ替えるように『アークドライバー ゼロ』と『アークワンプログライズキー』を取り出し、ドライバーを腰へ装着する。
プログライズキーの[ライズスターター]を押し、ドライバーと接続状態にすると今にも怨念が湧き出てきそうな不気味で地の底まで響くような低音と、背筋が凍りつくような不気味な高音の待機音が一定のリズムで鳴り響く。
『アークワンプログライズキー』を[シンギュライズスロット]にセットすると『アークドライバー ワン』に変形する。
セットするとベルトの中心部が赤く光れば半壊した衛星アーク型のビジョンが出現し、黒いドロドロとした液体と共に悪意のエネルギー足元から湧き出ればその身を包み込む。
出現したビジョンと共に包み込んでいた液体が弾き飛ぶと白い稲妻と黒い煙を発し、ゼロワンを模した装甲を纏っていながらも色を失ったその姿は骸骨や亡霊にも見えるアークゼロと言うべき容姿で出現する。
「なんなのだ…あの姿は……あの男、まさか本当に立花を倒すつもりなのか…」
「ダンナ…アレ、止めないとあの子がヤバいんじゃないかい?」
「ああ……流石にアレは見逃せっ!?う、動けないだとっ!?」
「………邪魔だな…このまま、圧縮して潰そうか………いや、イまは響をタおさナいト…フフッ…アハハハ…ギャハハハハハハハ!」
アークワンに変身した翔真の姿を見た翼、奏、弦十郎は経験による勘と本能が危険だと判断し、2人の戦闘に介入しようとするがアークワンの『引力と斥力を操る能力』で3人とも、金縛りにあったのようにその場に釘付けにする。
その場に釘付けとなった3人を見ると一瞬、恐怖したのか翼が短い悲鳴を上げるが目的は響のみなのか、興味を無くしたかのように分身に群がられ動けずにいる響の方を向くと突然、狂ったかのように笑い始めながらドライバー上部の[アークローダー]を5回、押し込む。
1回押し込む度に何かのカウントをしているかのように重苦しく機械的な音が鳴り響く。
キーをドライバー内に押し込む事で必殺技が発動する。
全身から、ノイズが混じり、歪んだ筆文字が赤黒い霧と共に湧き出てくると[スパイトネガ]を全方位に放つ衝撃波、『絶望』を繰り出すとそれが響を襲う。
「っ…うごっ、けなっ…きゃああああ!」
響を拘束していた十数体の分身が壁代わりとなり、威力は減衰されているが蓄積していたダメージもありダメージを受けた分身が消滅し、少し後ろに吹き飛ばされた響はギアが強制的に解除されそのまま気絶してしまう。
「あァ…やっと、おワったか………クソッ…流石に、ゾンビゲーマーからのアークワンは負荷がデカ過ぎた…か…」
ギアが解除され気絶した響を見れば流石に色々と能力を使ったせいか負荷が大きかったのか変身が強制解除されると目、耳、鼻、口から血を流しながら膝をつき、うつ伏せに倒れてそのまま意識を失うも、無意識的にドライバーとキーを『異空間収納』に収納していたのだった。
「っ……響君!」
翔真の変身が解けたことで動けるようになった弦十郎が響の元へと駆け寄ると自身の上着を被せ、優しく抱き上げる。
「ううっ………翔兄、は…?」
気絶はしていたがダメージを受けた事による気絶だったため、弦十郎に抱き上げられた響が比較的短い気絶から目を覚ますと自分の事よりも先に翔真を探そうとする。
「彼ならそこで「えっ……翔、兄?駄目っ、死んじゃ嫌っ!」…駄目だ響君っ!君はさっきまで気絶していたんだぞ!痛っ」
床に倒れ顔から血を流す翔真を見た響が弦十郎の腕の中から出ようとするも、先程まで気絶していた響を心配してか離そうとしなければ響に噛みつかれる。
ほんの一瞬だが力を緩めてしまえば響が抜け出し翔真の方へと走り出してしまう。
「あ…嫌……お願い…死なないでよ翔真お兄ちゃん…まだ、話したい事だって沢山あるのに…」
翔真に近付き、うつ伏せから仰向けに変えれば血が付くことなどお構い無しに抱き付き、翔真の胸に顔を埋める。
「ぅ…ぁ…泣くな響…勝ったのはお…前だ……勝者なら、笑え…泣くの…は……敗者に対……す…る…侮辱…だ……」
『高速再生』のお陰もあり焼き切れかけた神経も再生し、意識を回復させると途切れ途切れに掠れた声で喋りながら響の頭を撫でる。
「翔兄?生きて…る、の?夢じゃ…ないよね?」
「現実だ……ほら、これを飲め…腹の中とか、痛いだろ?」
頭を撫でられる感触と掠れた声だが聞き覚えのある声にバッと顔を上げると、今にも泣きそうな顔をする響の目の前で『異空間収納』から錬金術で作り出した回復薬の入った試験管を出し、飲むように言う。
「うぇっ……その薬、苦くて好きじゃないよ…飲まないと…駄目?」
「飲まないと駄目だ…未来に怪我してるの、バレるぞ?」
中身の色は明らかに薬とは見えない毒々しい色をしており、前にも飲んだことがあるのか響は明らかに嫌そうな顔をしていた。
「うっ…でもこの怪我、翔兄のせいなのわかってる?」
「わかってるから…こそ、だ。後で響からの説教はいくらでも受けてやる……だから飲め」
「えー……じゃあ、翔兄が未来の事を嫌いとかウザいって言ったの伝えて、私と未来のお説教を受けてもらうからね?」
「はいはい……だから飲め…」
まあ、顔を傷付けないよう胴体ばかり攻撃してたし……あ、それ知られると黒い方の393が出てくるんだが…こりゃあ、響もかなり怒ってるな…説教コース1時間で済めばいいんだが……
「うぅ…じゃ、じゃあ…いただきますっ…んっ、んっ……うぇぇー…やっぱり、めちゃくちゃ苦いよー」
「良薬は口に苦しだって言ってんだろ……しばらくすれば治るから………っと…逃げねぇよ。今は、な?」
響と会話をしていれば視界の端に3人の姿が見えると、響が飲んだ後の試験管を収納しつつ手をヒラヒラさせて逃げないと言えば弦十郎が近付く。
「そうしてくれると此方としても有り難い。それで、どうして響君を敢えて傷付けるような事をしたか教えてもらえるか?」
「…………この子を護るためだ…それ以上もそれ以下も無い」
響に対しての暴言や戦闘を行った理由を聞かれると上半身を起こし響を抱き寄せ、頭を撫でながら本来の目的を隠しその次の目的を喋る。
響はと言うと、翔真に抱き寄せられ頭を撫でられるだけでも一杯一杯なのに、自分を傷付けたのは許せないが翔真の口から自分を護るためだと聞けば顔を真っ赤になってしまう。
「君は……何時もそう言う事を平然と言うのか?」
「?妹を守るのは兄の義務だろ…何を言ってんだ」
先程までの悪役だった時の雰囲気とは打って変わり、まるで別人な翔真の態度に奏と弦十郎は苦笑いを浮かべ、翼に至っては殺気は消えているが怒りの視線が未だに翔真に向いていた。
これにて第4話が終了となります
皆様、感想を送ってくださりありがとうございます
考察含めた感想を送っていただいりして、感謝な上に作者の執筆する際の養分にもなっております
翔真君、ONとOFFの切り替えはハッキリと切り替えるタイプなので最後はこんな感じとなっています。
響からのお説教は後ほど………
読者にとってのメインヒロインは誰?
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立花響
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小日向未来
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風鳴翼
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天羽奏
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雪音クリス
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フィーネ
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マリア・カデンツァヴナ・イヴ
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月読調
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暁切歌
-
セレナ・カデンツァヴナ・イヴ
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エルフナイン
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キャロル・マールス・ディーンハイム
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レイア・ダラーヒム
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ファラ・スユーフ
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ガリィ・トゥーマーン
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ミカ・ジャウカーン
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サンジェルマン
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カリオストロ
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プレラーティ
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シェム・ハ