ピーピーピー
『報告、D.U.シラトリ区にてシッテムの箱の起動を確認。これをシッテムの箱の主の到来と認識しこれより“棺"を開錠する。』
『第一から第三全ての封鎖術式の解除を開始———成功。
浄化機構の限定解除を開始
———成功。
聖遺物による心臓および身体拘束の解除を開始———失敗。
解除対象を聖釘のみに設定し再度実行。
———成功。
拘束制御術式を除く全封印システムの解除を確認。』
『次に規定通り“棺"のモードを[Containment]から[Restrict]へと移行、以降“棺"を主様への拘束制御術式として稼働。同時にプロトコル"MESSIA"の起動を確認。これにより主様による第零号を除く拘束術式の限定解除が可能になりました。』
『以降プロトコル実行者はプロトコルにそぐわぬ行動をした場合ペナルティが課せられます。』
『以上で開錠プロセスを終了
“棺"が開かれます。』
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私の名前は鬼血口及、前世で車に轢かれてぽっくり逝っていつのまにか転生していたただのブルアカ好きな元一般先生だ。
そんな私だが現在周りに何もない真っ白な空間に一人ポツンといます。しかももう何年も。
どうしてこうなった……。
いやね、理由はなんとなくわかってるんすよ。
転生してから色々好き勝手しましたからね私、本来存在しないはずの部活である『HELLSING機関』作ったり治安活動の認識の違いで何回もユスティナ聖徒会と対立したことでガッツリ目つけられたし、犯罪を犯したのがたとえ権力持ってる生徒であろうと問答無用でしょっぴいたし、そのせいでいくつかの派閥から恨み買うわどこに行っても誰かしらに狙われる羽目になるわ……。
と言う風にいい感じに恨み買った結果まぁ見事に冤罪着せられてそのままトリニティの全戦力VS私と言う構図にまで持ってかれてそのまま殲滅されて、今に至ると言うわけですわ。
罪状は……なんだっけなぁ……あぁそうだ。当時ティーパーティーの一人だった私の友人の殺害だったな。
で、だ。俺は恐らく死んだはずなんだよ、だって再生抑制されてるところに心臓に思っきし槍叩き込まれたしね。
しかも多分あれただの槍じゃなくて聖槍の類だし…。
なのにいつまで待てど天使がお迎えに来て魂が天国とかに行ったりとか地獄の閻魔様に審判されたりとかそういうのも特になく流石に俺もおかしいことは思い探索とかしてみたわけよ。
ん?何か成果はあったのかって?そりゃあもちろんーーーーー
全くと言っていいほどなかったぜ?
いやほんとびっくりするくらい何もないのよ。どこへ行っても真っ白なだけ。
あ、けどほぼ唯一と言っていい成果はあったわ。
なんか妙に黒い棺があったわけ。
似てるものを例に挙げるとしたらヘルシングでアーカードが使ってた棺みたいな感じ。
けど触ったり叩いたりしても特に何も反応しないし開けようともしたけど全く開く気がしなかったから成果にもならんかもしれん。
なのでほとんどやることもなくすっっっっっっごい暇なわけ。
まぁこの空間に来てすぐの頃は暇を紛らわす為に色々と試行錯誤してきたけど結局どれもすぐ飽きてしまった。
まぁおかげでより良いアーカードエミュの為の台詞回しとか考える暇ができたのはありがたかったけどね。
けど言ってしまえばそれくらいしかいいことがなかったわけですよ。
結果俺は暇を持て余しながら何も無い空間でぼーっと過ごしてたわけなんですが、最近妙ーなことが起きてましてね……俺が拾った棺がなんかガタガタ揺れ出したんですよ。
最初は俺しかいないこの空間の中ですら耳をすまさないと聞こえないくらい小さな音しか出してなかったんだが最近はもうガッタガタガッタガタうるさいのよ。
しかも全く止まる気配ないs………
ちょっと待って。
棺空いてね………?
そう思った瞬間、私の意識は消えた。
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D.U.シラトリ区
シャーレオフィス
「ん"〜あ"ぁ"〜ようやく今日の仕事が終わったぁぁぁぁぁ…」
今日も仕事を終わらせて伸びをする、ふと時計を見るともう12時を回っていた。
少しずつここでの生活や仕事にも慣れてきたとはいえまだまだ知らないことも多くどうしても終わらせるのに時間がかかってしまう。
今は手伝いに来てくれる生徒たちのおかげでなんとか仕事を終わらせられているがいつまでも
生徒たちに頼るわけにはいかない。
『はい!本日やるべき仕事はこれで全部ですね。お疲れ様です先生!』
「お疲れぇ〜アロナもありがとね色々手伝ってくれて、ご褒美に撫でてやろう〜」
『わっ⁉︎も、もうっ先生急に撫でるのは……えへへ〜』グデ~
「ははは、可愛いやつめほれほれ〜」
そうしてアロナと戯れているとーーーーー
ガチャンッ! ウィーン
シャーレ正面の扉が開いた。
『っ⁉︎先生!!!たった今シャーレ正面扉のセキュリティが何者かからの干渉を受けて突破されたことが確認されました!!!!』
まさか幽霊…?なんて馬鹿げた考えが一瞬頭をよぎるがそんなわけがないだろうとすぐに頭の中から消す。
本来連邦捜査部シャーレのビルはシャーレと言う組織の特異性やその権限の強さなどからとてつもないセキュリティで守られており普段こそ生徒のために外出時以外は施錠などはしていないとはいえ夜中ともなると侵入者防止のためにそのセキュリティが遺憾無く発動されている。このセキュリティを突破できるのはおそらくキヴォトスではミレニアムのヴェリタスの娘達ぐらいだと思っているのだがそれが突破されたとなると相手は相当なハッキング能力を持ったやり手だと言うことがわかる。
こ こ
(こんな夜中になぜ
コツッコツッと足音が聞こえるだがそれは規則性があるものではなく一定に刻まれていたと思えばまるで体勢を崩したかのように急に慌ただしくなったりとかなり不規則だった。
まるでふらついているかのような・・・
とりあえずこの体は生徒たちに比べ脆く万が一を想定してシッテムの箱の防御を展開しておく。
どこかに隠れるかとも考えたがやめた、何故か不思議と身の危険を感じなかったからだ、当然こんな夜中に勝手に建物に侵入する人物など怪しさ満点であり某ミレニアムの冷酷な算術使いあたりに知られれば「先生は危機感がなさすぎます‼︎‼︎」と怒られただろう。
だが今は己の勘を信じてみることにした。
そこから数分後、先ほどまで響いていた足音が私のいるシャーレオフィスの扉の前で止まった。やはり目的は私、なんてことを思いながら扉が開くのを待つ。
だがどれだけ待っても扉が開かれる事はなかった。
シャーレのセキュリティを突破したのだからここのロックなど簡単に解いて入ってくるのだと思っていたから何も起きない、と言うことが少し不気味に感じる。
「どうしたんだろう…?」
だがそれ以上に興味が湧いてきた私は扉を開けてみることにした。
『え、先生何を⁉︎』
「ん?いやね、待ってても開く気配がしないから何が起きてるのか確認しに行こうかなって思ってね。」
『えぇ⁉︎扉の向こうにいるのが誰ともわからないのに?危険ですよ!』
「そうだね。けどもしその誰かが生徒であるなら私はこの扉を開けなければならない」
「もし生徒ならこんな時間に私の元を訪れなければいけないほどの“何か"を抱えているはずだ。ならそれについて話を聞いて相談にのってあげるのが私の役目だ。だから私はこの扉を開けるよ」
『先生……』
「まぁ単純に私がこの扉の先に何があるのか興味があるってのもあるけどね。」
『先生?』
そう言うとアロナは呆れたような顔をする。それに苦笑しつつも私は扉に向かう。
ああは言ったが生徒以外の悪意ある第三者である可能性もないわけではないので念のためシッテムの箱のバリアを展開する。
そして扉につきロックを解除し開けるとそこにはーーー
まるで死んでいるかのように眠る一人の生徒がいた。