加茂に生まれました。禪院よりマシかと思ってたら全然そんな訳なかった 作:トレセン暮らしのデュエリスト
???「帰ってこれると、本気で思ってんのか?」
???「お前は一生呪い、呪われるんだな」
痛みを感じない、ふっと目を開けるとそこには何の変哲もないただの空港が広がっていた。
ただしここは普通の空港ではないのだろう、何故ならばここには誰一人として人がいないからだ。只々無人で無音の空港――――。
私には先に逝かれた人が居なかったからだろうか。何故かここに来る時はきっと誰かが居て誰かが道を示してくれるものと考えていた。………そんな事は無いのにね。
誰も居ない、寂しくて、独り。
備え付けられたプラスチック製の椅子にすっと腰掛ける。…………やる事もないし、ちょっと自分のこれまでを振り返ってみるのも良いかもしれない。生まれ変わってから私は、自分がやりたいことを後悔をしない様にやりきって生きてきた。少なくとも12年、間違いなくそれは私の絶対的な生き方の指針に沿ったものだった。最初は自由にはいかなかった……暴力や暴言なんて当たり前、酷い時には裸にされて数日座敷牢にぶち込まれる事だってあった。毎日毎日死ぬほど辛く苦しい日常だった、確かに赤血操術を発現させてからそれらは少しはマシになった。マシになったと言っても女への冷遇が抜けるはずもなく。陰口が横行し、嫌がらせに何処からともなく小石を投げられる。任務の等級違いなんて日常茶飯事だった。そんな中でも私はめげずにやってきた、甚爾君や伏黒ママさん、恵君の前では明るく振る舞えていられた。
呪霊を祓い、
それに後悔を覚えた事は無かったし、私が私らしくある為にはこうする他ないとも割り切れた。
残していく何かだって、殆どないようなものだ。甚爾君は家庭を築いた、態々あの幸せな家族に私という穢れを残してはいけない。家の人間に残していくものなんて何も無い。カイを残す事が少しばかりの心残りといったところだろうか、それでもあの子は強い。きっと大丈夫だろう。
ぐぐっと伸びをして、振り返りを終える。もう自分の過去のことをいちいち掘り返す必要もないだろう。どうせ前世と違うようで大して変わらないものだったんだから。
…………そういえば何で私はここに来たんだっけ?あぁ、そうだった。五条悟と戦ってたんだった。強かったなぁ……。
圧倒的だった。数年前に喧嘩した時とはまるで違う呪力操作の精度、まるで威力の違う蒼、まるで練度の違う体術――――。
全てにおいて私の遙か上を行っていた。あれが本物の化け物というのだろう。苦し紛れの穿血は当然の如く全てを回避され、【刈祓:炸刃】は初見だというのに何故か炸裂まで全て回避された。体術を試みる為に接近すれば蒼をわざと展開する事によって私の意識を逸らして距離を離される。赤麟躍動も緋麟暴走も全て対処された。なんなら呪詞を唱えようとしたら唇の動きから察知したのか出だしを崩された。キッショ、何で(呪詞のこと)知ってるんだよ。
あれで反転や領域が使えない、つまるところ最高到達点でない事に寒気を覚える。やはり世界のバランスを変えた五条悟に私ごときが勝てるわけがなかったのだ。
そこにほんの少しの諦めと
………………そんな事を思っていると、目の前の電光掲示板の表示が切り替わる、そこには「北」と「南」の二つの文字が、どうやらゲートは正反対の方向を向いているのかお互いそっぽを向いた形で矢印が表示されている。
私は、この選択を知っている。北は新しい自分になりたいなら、南は昔の自分に戻りたいならというものだ――――。
昔、私がなりたいものは何だろうか。というより、私の昔って何だろうか。――――――昔の自分というのは自分の思い描くものなんじゃないだろうか。
であれば、南に行けば。私は戻れるのだろうか?当たり前のように高校に通い、ジャンプを買って帰り
「――――――――――」
ふら、ふらと。南の方へ歩んでいく。もう、良いじゃないかと思うのだ。私はやりたい事はもう全てやり遂げた、もうしがらみも何も無い。ただの高校生に戻ろう、この
あぁ、あと一歩だ。あと一歩でゲートを潜り抜けて飛行機に乗れる…………っ?
がっ、と。肩を掴まれた。
がっ、と。首を掴まれた。
がっ、と。手足を掴まれた。
がっ、と。頭を掴まれた。
「……………………えっ?」
後ろから身体中を掴まれる。物凄い勢いで引っ張られる。嫌だ、嫌だ。私は帰りたいんだ、帰らせてください、おねがいしまーーーーーー、「呪いを宿しすぎたお前が、このまま帰れるとでも?」――――――――ぁ。
「北を選べば、まだ貴女には道があったというのにね?残念だったねぇ?喜びなさい、貴女が行くのはここよ」
「だれ、あなた」
その言葉にその影は答えず黙って床に開けられた大穴を塞いでいただろう蓋を蹴りあける。
「良い?貴女が行くべきなのは
蹴り落とされる直前にずっと見えなかった影の顔が一瞬見えた、あれは私だった。
「あぁ、そっか」
私はもう抜け出せないのだと。坩堝の中で呪いに頭を、肢体を、思考を、感覚を、神経を、内蔵を、膣内を。体の中も外も全てをぐちゃぐちゃにされながらぼんやりとそう思った。
…………突き落とされてからどれだけ経ったろうか。かなり時間はすぎた気がするししていない気もする。――――空港から出ることすら叶わずここでずっと独りか。いや、呪霊なんて悍ましいこいつらを数に含めるなら沢山いるけども。
呪詛が頭にガンガンと響き渡る。緋解の時はまだ鮮明に聞き取れた筈がここだともはや雑音にしかならない、死ねだの殺すだの羨ましい妬ましい…………ギリギリ聞き取れたそれらも呪いの不協和音の中に消えていく。
常に流れる不協和音はたった一つだけ共通する呪いを叫ぶ、即ち「呪わせろ」。「他人を呪いたい」。ずっと聞かされているこっちの身にもなって欲しい。身体中全てをぐちゃぐちゃにされている時も片時も収まる事なく響く声にうんざりしているんだ。それに、あぁ、もう。いいや。
分かったよ、お前らの
なら力を寄越せ。呪うための力を。お前らの願いを――――――叶えてやる。
ぴたりと不協和音が止む。蠢く呪霊共が一斉に私を見て…………にやりと、笑った。
◇◇◇◇
「あ"、ぁあ"――――――――…………」》
「………………!?」
様子がおかしい。五条悟は目視と、その美しき
自らが叩き伏せた緋禰、確実に死に体だった身体はみるみる内に……それこそ
ぐちゅり、ぐちゅ、ぐちゅちゅ。
生理的嫌悪感を催すような挙動を持って五条悟が付けていた傷を緋禰は修復する。
その眼に理性などというものは無く、美しき緋色の瞳は今や焦点を保つことなくドス黒い血を垂れ流している――――。
「―――――っ、おい!緋禰!どうし―――」
《「【びゃ、くれん】」》
「!?」
手を合わせ、血を圧縮する。穿血の予備動作、百斂。否、それ以前に
《「【せん、げぇぇぇぇ"ぇぇぇつ】!!!」》
周囲の人間全てに襲いかかる
「なっ……!!」
五条は穿血を無下限で防ぐ。が、それ以外はどうしようもない。
《「あ"は。ぁ"は……あはははははははははは!!」》
しかし。呪霊は忘れていた、緋禰を守る獣を。緋禰の為なら全てをかなぐり捨ててでも全身全霊を尽くし護り抜く獣を。
「GUUUUUUUUUUUUU…………!!!」
放たれた穿血、その全てを同じく穿血で撃ち落としたのは緋解。しれっと御前試合の会場まで着いてきた最高の
そしてもう1人、自らに向かってきた穿血を止めた男……
1人と一頭はたった1人の堕ちた緋に巣食う呪いを祓うべく言葉を交わさずとも、共同戦線を組んだ。
これより始まるのは【緋呪戴臨】。
呪われた緋を祓う戦い。
そりゃさ?宿儺に適応しきれず渋谷が消し飛んだの見ちゃったらさ?……まだマシに思えるんだ。
「読者諸君に教える北へ進んだ時のIFルート」
反転術式解禁
「読者諸君に教える勝利条件(一部)」
緋禰ごと全部消し飛ばす
無量空処を叩き込む
現在緋禰はどちらかといえば呪霊よりなので突如夏油傑(高専時代)が現れ緋禰を取り込む
緋禰がーーーーーーーーをーーーーーーーして、ーーーーーーーする。
投稿時間いつが良い?
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深夜の0時
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うるせぇ毎秒投稿だ