加茂に生まれました。禪院よりマシかと思ってたら全然そんな訳なかった 作:トレセン暮らしのデュエリスト
あぁ、こいつは
俺は目の前でゲラゲラと笑う緋禰を見てそう判断した。俺の
綺麗な緋色の呪力はずっととても綺麗に整備された河川の様な美しい流れをしていた。
今やその美しい流れなど無かったかのように、緋色の呪力はめちゃくちゃに流れている。外に垂れ流れた呪力、内に押し込められた呪力、身体中を行ったり来たりしている呪力…………本当に緋禰
「(わか、んねぇ!!)」
攻撃の始点がわからない。めちゃくちゃな呪力の動きを正確に捉えすぎてしまうせいでどこから拳が、蹴りが飛んでくるのか定かではない。
だが俺の無下限は破られていない。無限の距離を緋禰は未だに破ることができていない。
《「だぁぁ"るゔううういぃぃぃいいい!!」》
とんでもない速度で繰り出される拳は全て俺の目の前で無限の距離に触れ、俺には届かない。緋禰はそれをもどかしく思いながらも只管に拳を振り抜き、苛立ちを隠さない――――。
「好都合だけどなぁ!【蒼】!!」
近づいてくれるなら好都合だ、取り敢えず蒼を叩き込む。これで元に戻ってくれるとは思えないがダメージを入れておくことに越したことはないだろう。それとも回避に専念するのか?
「は!!!?」
《「いぃ"っだぁ"ぁ"ぁぁぁぁあい"!!!」》
蒼に全身を引き摺り込まれて擦り潰されているだろう!何で意にも介していないんだ!!?
痛いで済むもんじゃねぇぞ!?
というかこれ、冗談だろ?まさか削られている側から反転術式で治癒してやがんのか?そもそもできんのか??いや、出来たとしてもどんな速さで治してるんだよ!!?
驚愕、疑問、何故隠していたのかという純粋な謎。
そもそも全身を蒼でグチャグチャに擦り潰されてなお拳を振り続けるこいつは何なんだ、俺が今まで抱いたことのない感情…………「恐怖」が全身を支配する。
だけど蒼でこいつを擦り潰しし続ければいいんだ。緋禰は脱出手段を持っていない、このまま蒼でミンチにし続ければ呪力も切れる筈――――。
《「あ"――――…【
「は?」
ドンッ、と。引き摺り込まれれば最後基本的に抜け出すことのできない蒼からさぞ当たり前の様に抜け出た……だって?
「冗談だろ…………っ!」
《「あ"――――――はっ。でぎだぁぁあ"ぁぁぁあ!!」》
拳を構える。――――大丈夫だ、無限に阻まれて攻撃は俺には届かない……!
《「り"ょゔぃ"きてんぇえ"えんんっ!!」》
ギョリギョリギョリギョリギョリギョリギョリギョリギョリギョリッ!!
「はぁ!!?」
無下限が中和されてる!?嘘だろっ!!?
慌てて無限をより強く保とうと試みるも、あまりの猛攻に押し切られる。つまりは。
《「や、ぶれ"だぁぁあ"ぁぁぁあ!!!」》
「おいおい冗談だろ……!」
無限の再展開、蒼による離脱――――いや間に合わない!!
呪力強化を最大に、腕に集中させて前で交差し防御の体勢へ移――――――あっ、これ無理だな。止められる気がしないし速すぎる、呪力強化も完璧とはいかない。
奥歯を噛み砕ける様な勢いで噛み締め痛みに堪えようとして……その一撃が俺に届くことはなかった。
「なん――――」
《「…………ね"ぇカ"イ?なにして"る"の?」》
――――【赤縛】。
「GUUUUUUUUUUUU…!!!」
「ナイスだ赤いの…………!!」
即座に蒼で離脱し、無限を再展開。再び蒼で接近し今度は喰らわないと心に決めながら顔面に蹴りを叩き込む。
《「い"っだぃなぁぁぁぁあ!!!」》
「いっ!??」
「GUUU!!??」
赤縛に縛られ動きを止められていた左腕を赤いのごと強引に振り抜いて俺の脚を掴みやがった!!?攻撃の一瞬無限を解除したからか…!
《「あ"っは、しね"ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」》
「ぐっ、おおおおおおおお!??」
とんでもない速度で地面に叩きつけられる、それ自体は無限で何とかなったがやばい。Gが信じられない勢いでかかったせいか脳に血が行かない。術式が――――解除される。
《「お"っ??とけだぁ"ぁ?どげだな"ぁぁぁぁぁ!!!【ぜんげええええええつっ】!!」》
百斂っ、無しで……!?
無下限を展開する前に肩を撃ち抜かれた。痛みという殆ど感じたことのない感覚に身体が一瞬硬直する。
「うっ、おおおおおおおおお!!」
硬直を意地で抑え込む。無限を再展開して緋禰を蹴り飛ばす。
《「おにごっこしょっがあ"ぁぁぁぁ!!【呪血駿脚】ぅぅぅぅっ!!」》
「なっ……!」
速い!俺の眼が一瞬残穢を見逃すレベルで!?響き渡る地面を蹴り砕く音と何とか見失わずにすんだ残穢だけが緋禰が今もここにいるという証拠。けど本人が見つからねぇ…………あぁ、鬱陶しい!
「位相 黄昏 智慧の瞳――――出力最大、【蒼】!!!」
《「お"?おおおおおおおおおお!!!」》
「GU!!?G,UUUUUUUUU!!!!?」
周囲全てを吸い込み、擦り潰して滅殺する蒼を最大出力で放つ。当然緋禰がどれ程の速度を出そうともブラックホール並みの吸引力を持った蒼からは逃れられない……!赤いのも吸い込んだ気がするが誤差だ誤差、まずは兎にも角にも緋禰をどうにか――――
《「あ"はっ。――――りょーいき、てんかぁい」》
「はっ?」
それは、呪術の極地。俺ですら未だ至れていない、最高到達点の一つ。
領域展開――――。
俺が出来ないんだから他の奴が出来るわけがない。何となく、そして、絶対的な油断。驕り。
それは呆気なく崩壊する、目の前で何処までも緋い呪力を迸らせる緋禰によって。木っ端微塵に。
《「――――どんじゅ、ひめーーかーーいっ!」》
緋く、
この世界の主は目の前に立つ緋禰――――。
《「…………ゔごいちゃあ"、だめっ」》
「――――!!??!」
動けない、俺の血が、俺の意思に反して凝固したかの様に動けない。
「…………はは、サンドバッグじゃねーと殴る気もねーってか?」
精一杯の煽りは――――。
《「うううううざぁあ"ぁぁぁあいいいいっ!!
」》
即座に報復という形で果たされた。
具体的に言えば俺は体のそこら中を落花の情などを使う時間すら与えられず全身を穿血によって穴だらけにされた。
【呪血駿脚】
脚部に集まる血を圧縮、噴射することで推進力を得る。攻撃というより移動や回避に使う前提の技。やり過ぎると脚の血管が消し飛ぶ。
領域展延が何故出来たか
緋禰ちゃんは元々呪術的なセンスがかなり高いです。しかし本人の性格が基本的に慎重であるが故に絶対的な自信がなければ新技を作ったり試したりしません。ですが彼女は今呪霊に意識をほぼ乗っ取られた状態、蒼によるミンチを強引に反転術式で治すという正気の沙汰ではない事を平気でします。
つまり今の緋禰ちゃんは元々のポテンシャルを十二分に引き出すことができている上に失敗を恐れず幾らでもぶっつけ本番を振り抜けるハイパー緋禰ちゃんです。
ちなみに今緋禰として喋っている緋禰は本当に文字通り緋禰というガワを被ったナニカ。緋禰の記憶から話し方や技を模倣しているだけにすぎない。
ただし、人語をある程度話せる時点で……
投稿時間いつが良い?
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うるせぇ毎秒投稿だ