加茂に生まれました。禪院よりマシかと思ってたら全然そんな訳なかった   作:トレセン暮らしのデュエリスト

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毎秒投稿は…ネタのつもりだったんです…なんで…こんなに……


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緋呪戴臨:終血/因果

「おおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

 

《「あ"、ははははははははははははっ!!」》

 

蒼が煌めき、緋の閃光が迸り、時折拳と拳がぶつかり合ったとは到底思えない轟音が響き渡る。

 

両者己の全力(死力)を全て出し尽くさんと蹴りを叩き込み、蒼い()を放ち、緋い閃光()を繰り出す。

 

両者似通った点と言えばギラギラと凶暴で危険な光が双眸を彩っているくらいのものだろう。

 

五条悟、加茂緋禰。両者の闘いはボルテージを確実に上げていく、かたや第二ラウンドだと言い、かたやファイナルラウンドだと言う闘いは熱を帯び、血と光を纏う。

 

「くぅううううたばれえええええええ!!」

 

蒼で擦り潰しても膝をつかない緋禰に対し五条悟は純粋な拳打と蒼による足止めを交えた超接近戦をしかける。間合いを開ける事なくひたすらに拳を、蹴りを放ち少しでもダメージを与えんとするのに対し緋禰は――――――

 

《「あっはっはっはっはっ……しね"ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」》

 

蒼く輝く挽肉製造機も、自らの全身を拳や蹴りで穴だらけされても。一切意に介す事なく五条悟の無限に向かってその呪われた血を放ち、自身の体に這う様に纏わせた領域を持ってその無限を削り取り拳打を届かせる。

ダメージ無効などでは決してない。その身はじゅくじゅくと形容し難く、敢えて表現するならば腐った何かを撮影した映像を逆再生するような挙動を持って再生し、ただ痛みを痛みと思わずひたすらに拳を振り抜き、蹴りを叩き込むのみ。

 

しかし理性を失っているように見えて緋禰はひどく冷静であった。一見無意味とも思える穿血や刈祓は無限に阻まれ――――そしてブラインドとなる。

 

「――――――くそ、がぁぁぁ!!!」

 

《「あははははははははは!!!!」》

 

今もまた、穿血によって塞がれた視界によって見えない自らの無限を崩壊させる拳に傷をつけられる五条悟。

 

単純な格闘センスや呪力操作、出力などの面では大幅に五条悟の方が上……ただしそこに“経験”が加われば話は別。

 

齢15にして特別一級術師の称号を与えられ、最前線で呪いを、呪詛師を相手取ってきた緋禰。

度重なる戦闘は五条悟に及ばないものの高い格闘センスなどを持ち合わせた緋禰において確かな経験値として刻み込まれている。幼少の頃より伏黒甚爾に師事し、鍛錬し磨き上げた体術は五条悟の遥か上を行く。

 

確実に、着実に回避が難しい拳打が増えていく。

 

しかし緋禰はそれに満足を示さない。もっと呪い、もっと殺すための技を模索する。目の前にいるこの男は間違いなくその為の素晴らしい試金石だと――――狂喜を示す。

 

そして。

 

《「これ"は、どぅだぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁあ!!!??!」》

 

「――――――――――――っ!!!?」

 

緋禰が周囲に血をぶち撒ける、そしてそれらの血は円を成し、月を象る。

 

《「【緋月】!!」》

 

緋月は擬似的な領域展開。考案した緋禰自身気づいてすらいなかったが、緋月は呑呪緋溟海に付与された効果たる行動制限を廃した劣化版呑呪霊緋溟海と呼んでも差し支えないものである。つまりは、後世の話とはなるが呪いの王が最強(五条悟)と闘った時に見せた裏技……

領域展開中であれば自動的に術式が発動する為、展延を使用しながらの術式による攻撃という条件を満たしていた。

 

《はぁぁ"いっ、どぉおおぉぉぉんっ!!」》

 

今の五条悟は無限をオートで使えない。常にマニュアルで危険か、そうでないかを判断し都度無限を展開している状況である。

 

「(脳がっ、焼き切れる………………っ!!)」

 

いくら高性能なCPU()を持っていたとしても、高負荷な処理が連続、並行して行われていればその機能を低下させる。今までの戦闘でも綱渡りに等しい運用を続けていた五条悟の脳がとうとう限界を迎えた。

 

緋禰が師事した男、伏黒甚爾。「使えるものはなんでも使っとけ」、その言葉は最悪とも言えるタイミングで最も良く表された。

 

「…………ぁ」

 

先に膝をつくのは、五条悟。

あまりの高負荷により脳に刻まれた術式が焼き切れ、その次に意識が消失した。

 

《「あ"はっ。しね」》

 

勝利への喜びはない。あるとするならばそれは殺した時のみ広がる悦楽。

 

故に躊躇い無く緋禰はその拳を五条悟の脳天目掛けて振りかぶり――――

 

《「あっはははははははははははははは!…………はぁ"?」》

 

振り抜き、頭から後数ミリのところでピタリと止まった。

 

緋禰は一つ舌打ちをする。おのれ、まだ抵抗するのかと毒づきながら。

 

緋禰はまず己が内に潜む緋禰を今度こそ沈めんとし――――

 

「GUOOOOU.」

 

《「は?」》

 

世界を分かつ線によって両断された。

 

◇◇◇◇

身体が浮き上がる感覚がする。

 

纏わりついていた呪霊共が離れていく気配がする。

 

なんだろうか―――――

 

「…………お"ぇっ"、ぉ"ぇぇぇえ"っ」

 

びちゃびちゃと、胃の中が迫り上がってくる感覚。吐けば真っ黒いドロっとした何か、いやに粘っこくてそれはあまり嗅いだことのない様で、ついさっきまで嗅ぎ続けていた異臭を放っていた。私があの中で何をされていたかを思い出す、深く考えない様にした。

 

辺りを見回せばまた空港に居た。ただし今度の電光掲示板は「現在、南側ゲートは点検の為使用不可です」となっているし、目の前には()らしい()()()が立っている。

 

…………まぁ、どうでもいいか。私はもう死ぬ。

 

「…………君が死ぬ?はは、言われただろ?君はもう呪いの輪廻に取り込まれた、老いることのない呪霊のようなヒトになったくせに、何を言っているんだか」

 

…………死ねないの?

 

「いや、死ねるよ。呪力でしか殺せないけど。いやぁ、全く人の醜い部分ってのは凄まじいね、私ですらあれらが弱るまで手出しができなかったよ」

 

…………そうだね、それで、私はその醜い部分になった訳だ。

 

「要はそうだね、君は人の醜い部分を煮込みに煮込んで発酵したあと濾しとった搾りかすの中でも特に醜い部分だって付け足す必要があるけど」

 

…………そっか、まぁ仕方ないか。

 

「おや、あまり悲観的ではないね」

 

…………あんな汚いもの(呪血)を使ってきたんだ、相応の何かはあると思ってたよ。

 

「なるほど、確かにそれもそうか」

 

くつくつと小馬鹿にしたように笑うワタシは、ふと真面目な顔つきになって私にこう言ってきた。

 

「…………ふむ、お喋りは程々にしよう。どうやら干渉もごく僅かな時間しか出来ん様だしね。では加茂緋禰、用件を伝えさせてもらおう。本来であれば予定通りに進むはずだったこの世界を掻き乱したバグ(因果から外れた者)よ。

お前にこのままでいられると困る。とてもだ。せっかくバグ()も含んだシナリオが書き上がったと言うのに、その矢先に死なれると困る。なので私が直々に干渉し、無理矢理シナリオ通りに進ませる」

 

…………シナリオ?

 

「質問は後で一つくらい聞いてやろう、黙って聞け……では縛りだ。あぁ、これはお前の意思なく結ばれる事が因果で確定している。…………一つ、お前がここから抜け出す因果を作る代わりにこれから先の《懐玉・玉折》に関わることのできぬ因果を作る。一つ、この話は全て忘れる。以上だ」

 

…………そっか、で。貴女って誰?シナリオって何?

 

「ふむ、縛りのことは質問には入れないらしいな。賢明とも言える。…………だが、質問は一つまで、と言ったはずだ。前者のみに答えよう。…………しかし困った、私の名は君たちには認識できないだろう。ふむ、では便宜上《因果》と名乗ろうか。では改めて自己紹介だ、私の名は因果。この世界のすべての物語の裁定者であり調停者。君のようなバグを見つけ、排除し、或いは因果の中に取り入れる者だ……あぁ、もう時間か。それでは加茂緋禰君、会う事があるかもわからんが、さらばだ」

 

◇◇◇◇

「――――おい、あ――!――――い、緋禰!

おい!緋禰!!!」

 

意識がふっと浮き上がる、目を開ければ目の前には端正の整った顔。まぁそれも血だらけで見る目も当てられないけど。

 

「わた、じ。私は――」

 

「突然狂ったように暴れ出したんだよお前、で、俺も死にかけた。目が覚めたらなんか赤いのがお前のことを抱え込んでたんだ。……お前、上半身と下半身が真っ二つになってたんだぞ」

 

そっか――――そう声を出そうとした。次の瞬間口から出たのは「殺してやる」だった。

 

「は?何言ってるんだよ、緋禰」

 

あぁ、これヤバいな。頭の中で、あの空港の時の様にガンガンと音が鳴り響く。死ねだとか苦しめだとか――――ダメだ、このままじゃまた――――

「お願い五条、早く、なんでもいいから私を封印できる人でも呪具でもいいから持ってきて」

 

咄嗟に五条を突き飛ばす。

 

何すんだとか言ってるけどもうどうでもいい。それより私はこの内で暴れ狂う呪い(私を私でなくす澱み)をどうにかしなきゃいけない。殆ど失血状態の私本人の血を使って短刀を作り――私の胸に刺す。

 

刺す。刺す。刺す……刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺して刺し続けた。

 

血が溢れ出る。私を治してまた暴れ狂おうとする呪血を垂れ流し続ける。止めようとする五条もカイも気にする間がない。ひたすら刺す。

 

 

 

 

 

 

何千回刺したろうか、やっと大量の……封印用の縄だろうか?を持った男達が集まりだす。

 

私の首や手足に縄が巻かれ始める。

 

「なぁ!おい!お前ら、何してんだよ!」

 

五条が何か叫んでる。…………あっ、一応お礼とか言ったほうがいいのかな。

 

「ねぇ五条。………………ありがとう」

 

にっこりと笑えば、五条は黙ってそのまま動けなくなっていた。

 

「ほら、行くぞ」

 

「…………はい」

 

縄を引っ張られる。なんとか立ち上がって、それに従う。

 

「クーーーーンッ!クンッ!クンッッッツ!」

 

カイの鳴き声が後ろで止まない。けど脚を止めるわけにもいかない。

 

 

◇◇◇◇

「加茂緋禰、お前を死刑に処す。反論は無いな?」

 

「ありません、自ら望んだことです」

 

私は死刑になった。




両断の件はちゃんと緋解君区“解”線術式使いました。この子の解釈は「タテヨコナナメ区切れる世界を斬り分かつ」術式です。おめでとう緋解君、五条特攻だ。

緋解が世界区切り斬したのが因果です。抵抗…というか五条を殺さなかったのも因果。後者は“シナリオロック”です、そりゃここで死ねばそもそもの大元たる懐玉・玉折編が始まらないですからね。それ以降も要所要所に必要()ですし既に五条の死に場所は因果で定められていますし。

因果
文字通りの裁定者、メロンパンすら存在を把握していない。因果という概念自体は分かるけどその因果を操るコイツまでは知らなかった。因果は自分で勝手につけた名称、そもそもコイツの本当の名前は作中のキャラは勿論のこと、あなた方読者すら読み取り、聞き取る事ができません。私(作者)ですか?…………さぁ?

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