俺と邪神のクラシック五冠道   作:カニ漁船

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三代目ビッグ・レッド=サン。


Enterprise(競走馬)

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Enterpriseとは、1981年生まれの競走馬、種牡馬。

 

アメリカのセクレタリアトと日本のカミノライザンとの間に生まれた子であり、アメリカの第13代目クラシック三冠馬。また、BCクラシックとトラヴァーズステークスを制したことで史上初のグランドスラムを達成した競走馬である。

 

燃えるような赤い栗毛に圧倒的な強さで父からビッグ・レッドの名を継承し、3代目ビッグ・レッドと呼ばれ親しまれた。

 

この記事では実在した競走馬について記述しています。

この馬を元にしたアプリゲームの方の記事はこちらをご参照ください。

→Enterprise(ウマ娘)

 

 

21戦20勝2着1回

 

 

 

 

 

■概要


1981年3月11日。アメリカの生産牧場にて生まれる。父は【2代目ビッグ・レッド】セクレタリアト、母は【女神】カミノライザン。カミノライザンは血統にマンノウォーの血が入っており、初代ビッグ・レッドであるマンノウォーの子孫と2代目であるセクレタリアトの配合にアメリカ中が湧いた。しかもその仔馬がセクレタリアトのような栗毛だったためさらに沸き上がった。こんなんアメリカ国民の脳が焼き切れるで。

 

馬主は日本人である保茂元春。馬名の意味は「企業」である。Enterpriseはやんちゃな面もあったものの、基本的には調教でも普段の生活でも厩務員の言うことを素直に聞く真面目な子だったらしい。優等生タイプの馬だったそうだ。しかしどうにも闘争心が薄いので大丈夫だろうか?と当歳馬の頃のEnterpriseを担当していた厩務員達は口を揃えていたが後のことを考えると絶対に嘘だと言いたくなる。それは後述。

 

とにもかくにも馴致には苦労することなく、調教も真面目にこなす。またスタートが上手く、加速に関しても申し分ない。きっと父のセクレタリアトのように走ってくれるだろう!と陣営は大船に乗ったつもりでいた。実際その通りになる。

 


 

 

 

■2歳時

 


 

2歳の7月にデビュー戦を迎えたEnterpriseは前評判でかなり期待をされていた。なんせ初代ビッグ・レッドの子孫であり、アメリカを沸かせたカミノライザンと2代目ビッグ・レッドの子が走るとなればそりゃあ大盛り上がりである。競馬場は満員御礼、誰もがEnterpriseの走りを見るためにアメリカ中から集まってきたといっても過言ではない。勿論ダントツの1番人気に支持された。

 

そんなデビュー戦をEnterpriseは2着馬を11馬身差に千切って捨てた。圧倒的な勝利である。しかも抜群のスタートを決めてハナを奪い、影すら踏ませないレースっぷりだ。

 

これにはEnterpriseの名を聞いて集まってきたファンも大興奮。赤い栗毛にかなりの巨漢、これは3代目ビッグ・レッドの誕生だ!とあまりにも気が早いファンが出始めるほど。それほどまでの圧勝劇だった。

 

続く一般競走。ここでも1番人気に支持されたが……このレースでは妨害に近いレベルの不利を何度も受けており、何とか抜け出して勝とうとしたものの届かず2着。結果的にこれが唯一の敗戦となった。また、この際のEnterpriseは勝ち馬をめっちゃ睨みつけていたらしい。余程悔しかったのだろう。

 

しかしその後のサンフォードSとホープフルSをどちらも勝利。特にホープフルSは5馬身差の快勝だ。続くシャンペンSでは一般競走で敗れた相手が出走してきていたのだが、その相手を8馬身差で千切り捨てて優勝。2歳馬の頃からとんでもないことをやってのけている。

 

続くローレルフューチュリティにはこちらも期待されていた2歳馬Devil's Bagが出走していた。それでも1番人気はEnterpriseであり、その期待に応えるかの如く3馬身差で優勝。2歳馬最後のレースとなったレムゼンステークスも1馬身差で優勝した。

 

2歳馬の頃から目覚ましい活躍を残しており、戦績は8戦7勝2着1回。当然かのようにアメリカの最優秀2歳牡馬に選ばれていた。

 


 

 

 

■3歳時前半~クラシックまで

 


 

ファンからの期待が青天井になっているEnterprise。ついにアメリカのクラシックに挑む歳になった。初戦のベイショアステークスをかる~く勝利すると続くウッドメモリアルステークスも5馬身差快勝。10戦9勝でクラシックの初戦ケンタッキーダービーへ挑むことになる。

 

ケンタッキーダービーでもEnterpriseは1番人気。対抗馬としてアメリカ競馬史上初の無敗の三冠馬であるシアトルスルーを父に持つSwaleがいた。アメリカの競馬ファン注目の一戦である。

 

このレースがどうなったかというとEnterpriseの圧勝で終わった。スタートを綺麗に決めるとEnterpriseがそのままハナに立ち続け、一度も影を踏ませることなく10馬身差で圧勝。勝ちタイム1分59秒8の圧勝劇である。2着はSwaleだった。

 

続くプリークネスステークスだがここもEnterpriseの圧勝に終わる。というよりSwaleはこのレース8着に沈んでおり、勝負どころではなかった。2着につけた着差は17馬身。さらに着差をつけてやがる。

 

迎えた三冠最終戦ベルモントステークス。アファームド以来のアメリカクラシック三冠をかけた競走であり、加えてこのベルモントステークスで父のセクレタリアトはすさまじいレースを見せた。果たしてその息子はどのようなレースっぷりを見せてくれるのか?注目が集まっていた。

 

勿論他陣営も黙って指を咥えていたわけではない。特にSwale陣営は対策に対策を重ねており、これ以上アイツにデカい顔をされてたまるか!という感じだったらしい。まぁEnterpriseの単勝オッズは1.1倍だったんですけどね。

 

始まったベルモントステークス。相変らずEnterpriseが先頭に立って逃げており、それに付き合う形でSwaleが競りかける。競りかけてきたSwaleに触発されてか、Enterpriseはペースをガンガン上げ始めた。その結果、半マイル46秒3というトンデモペースでレースが展開される。セクレタリアトかよ。

 

走るEnterpriseに必死に競りかけるSwale。しかし8ハロン辺りでついに脱落。その後はEnterpriseが悠々と逃げていった。

 

後続との差が縮まることはなく。Enterpriseはベルモントステークスを2分24秒1の24馬身差で圧勝したのだ。この2分24秒台の勝ち時計は2023年現在でもセクレタリアトとEnterpriseのみの記録であり、3位の記録がイージーゴアの2分26秒。25秒台すらいない。この親子イカれすぎだろ。

 

かくして13代目のアメリカクラシック三冠に輝いたEnterprise。クラシック全てのレースを大差勝ちするという圧倒的な実力を示した。

 

 


 

 

 

■3歳時後半~クラシック以降

 


 

次走をどうするか?と思っていたEnterprise陣営だが、四冠目をかけてトラヴァーズステークスへ出走。トラヴァーズステークスが開催されるサラトガ競馬場は本命馬達の墓場とも言われており、父セクレタリアトもホイットニーHで2着に沈んでいる。またマンノウォーもこのサラトガ競馬場で生涯唯一の敗戦を刻まれており、ファンの中には心配する声も上がっていた。

 

しかし、3代目はそんなジンクスさえも粉砕する。出走を表明し、ダントツの1番人気に支持されるとまたも圧巻の逃げ切り勝ちを収める。2着のCarr de Naskraに11馬身差つける圧勝を収めた。本命馬の墓場とも言われていたサラトガ競馬場のジンクスを乗り越えて、Enterpriseは四冠目を獲得した(アメリカの三冠馬がトラヴァーズステークスを制した場合、四冠馬と呼ぶことがある)。

 

続いてはマンノウォーステークスへと出走。芝は初挑戦だが大丈夫か?と思われていたが全く問題なし。昨年の優勝馬Majesty's Princeを2馬身差で退けて優勝。圧巻の逃げ切り勝ちだった。

 

そして次走に選んだのは、この年から創設されたアメリカ競馬の祭典「ブリーダーズカップ」。その中でもダートの頂点を決める戦いでもあるBCクラシックへと出走を表明。3代目ビッグ・レッドが、初代王者の名を獲得するべくBCクラシックへと出走しに来た。

 

アメリカ中から選りすぐりの実力者達がハリウッドパーク競馬場に集う。その中でも四冠馬であるEnterpriseがダントツの1番人気に支持されていた。なお、ここまでEnterpriseは一度たりとも2番人気になったことがない。それほどまでに人気の高い馬だった。

 

またも抜群のスタートを切るとすぐさま逃げるEnterprise。ダートの一流馬達がEnterpriseを追うが……ハッキリ言って格が違った。

 

一度たりとも影を踏ませない圧巻の強さ、じわりじわりと引き離される2番手以下の競走馬達。差が開く度に歓声が沸き上がるハリウッドパーク競馬場に集った競馬ファン達。最終的にEnterpriseは勝ち時計1分59秒で優勝。2着との差は16馬身というBCクラシック歴代2位の着差である1位は誰かって?例のバグ。アメリカクラシック三冠に加えて、トラヴァーズステークスとBCクラシックを制したのは2023年現在Enterpriseしか存在しない。

 

その後は年内休養。8戦8勝で文句なしの年度代表馬に輝いた。

 


 

 

 

■4歳時~世界のビッグ・レッドへ

 


 

年明け以降どうするか?となったEnterpriseだが、ここで馬主の意向により海外、ひいては欧州へと目を向けるようになる。アメリカのビッグ・レッドから世界のビッグ・レッドとなるために欧州遠征の道を選んだ。ぶっちゃけ種牡馬的にはここで引退するのが吉だったんだけど馬主を考えるとそれは選ばないだろう。

 

芝のレースで走れることは実践済み、加えてカミノライザンの血から向こうの芝にも適応できるだろうということで欧州遠征を敢行したまぁ現実はアメリカいても出走するレースが限られるって世知辛い事情なんだけど。

 

そんなこんなでビッグ・レッドは欧州へと羽ばたく。年明け初戦はガネー賞となった。ここには昨年の凱旋門賞馬Sagaceが出走しており、1番人気に支持されている。Enterpriseは2番人気だった。まぁ芝のGⅠ勝ち鞍がマンノウォーステークスのみでありダート主流のアメリカの馬が欧州に来てもなぁというのが現実。それでも2番人気なのは凄いが。

 

いざレースが始まると、あっという間に先頭に立ってそのまま逃げ切る逃走劇を披露。凱旋門賞馬を4馬身差で一蹴するレースとなった。しかも前哨戦を挟まずにこれである。うっそだろお前。

 

続いてはイスパーン賞。前走が評価されてか今回はダントツの1番人気である。ここでの対抗馬はガネー賞でも走ったSagace。リベンジに燃えていた。

 

なお現実は非情である。ガネー賞と同じ戦法を取られ、しかも前走よりも着差が開いた7馬身差勝ちを収められる。Sagaceの馬主は「あんな馬と一緒に走ってられるか!」とことごとく回避を選択するようになった。Enterprise強すぎ問題。

 

続いては欧州でもトップクラスのレース、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス。ここでもEnterpriseはダントツの1番人気に支持される。その人気に応えるかのように3馬身差で勝利。前年から負けなしの11連勝。恐ろしい馬である。

 

さらにはインターナショナルステークスへも出走。ここも1番人気に応えて逃げ切り勝ち。というか欧州はカミノライザンの子に焼き払われているといういつぞやの凱旋門賞を思い出す光景が広がっていた。

 

続いては愛チャンピオンステークス。ここも逃げ切り勝ち。しかも大差勝ちだ。欧州は恐怖で震える毎日だったろう。アメリカからきたビッグ・レッドに主要なレースを焼き払われる日々だった。

 

その後は親子二代での凱旋門賞制覇!……の、予定だったのだが。ここでなんと調教中に骨折してしまう。幸いにも軽い骨折だったが勿論凱旋門賞には出走できず。その後も復帰することなく引退の道を選んだ。

 

古馬での最終戦績は5戦5勝。この強さからカルティエ賞に選ばれた。そして最終戦績は21戦20勝2着1回。奇しくもマンノウォーと同じ成績である。

 

 


 

 

 

■特徴・評価

 


 

現役時の馬体重は平均530kgという父に負けず劣らずの巨漢だった。ここに燃えるような赤い栗毛が加わり、芝とダートにおいて圧倒的な成績を収めたため3代目ビッグ・レッドを継承。

 

アメリカのクラシック三冠において全てのレースで大差勝ちを収めており、またその後もトラヴァーズステークスとBCクラシックでも大差勝ちを収めている。アメリカ競馬初のグランドスラム達成者である(次に達成するのはAmerican Pharoahで実に31年の月日を要した)。

 

父と母から無尽蔵のスタミナを受け継いでおり、たとえ長距離のレースであっても負けなかったと調教師は語っている。また、瞬発力もあり場合によっては差し競馬もできたとのこと。まぁそうしなくても最初から最後まで先頭を走れば1着の頭先頭民族競馬で勝ててたので差し競馬をする必要がなかったというのが実情だ。

 

母に似てか、スタートが抜群に上手く出遅れはほぼ無し父に似なくてよかったね。誰が言ったか出遅れしないセクレタリアト。ただの化物です本当にありがとうございます。

 

デビューするまではどうも真面目で闘争心が薄いように感じられていたが、実際にレースに出走すると激しい闘争心を発揮した。競りかけてくる馬がいたら必ず競り合い、そして必ずと言っていいほど競り落とした。さらには真面目な性格かレースが分かっていてか、どれだけ差をつけようが決して油断することなく最後まで駆け抜ける性分だった。主戦騎手曰く「こいつは胸に熱いハートを秘めているよ!その闘争心は真っ赤に燃え上がる炎のようさ!」とのこと。ただ、普段は優等生のような馬だったらしい。

 

アメリカの雑誌における「20世紀のアメリカ名馬100選」にはマンノウォーとセクレタリアトに次ぐ3位にランクインしている。記念切手やグッズなども飛ぶように売れていたらしい。

 

カミノライザン産駒の例に漏れず、Enterpriseも遠征に強かった。どんなに長い距離を遠征してもケロッとしており、体調を崩すことはほぼ無し。しかもどんな馬場にも適応するという化物っぷりを披露。本当にセクレタリアトとカミノライザンのいいとこだけをピックアップしたかのような競走馬だった。

 


 

 

 

■種牡馬として

 


 

引退後はセクレタリアトと同じ牧場で種牡馬をすることになった。父セクレタリアトはあまり後継種牡馬に恵まれなかったが、このEnterpriseが全てをひっくり返すほどの成績を叩き出す。具体的に言えば、北米リーディングサイアーに3回輝いている。しかもDanzigやMr. Prospectorと渡り合っている。お前レースでも圧倒的なのに種牡馬でも圧倒的なのかよ……。

 

現在に繋がるセクレタリアト系はほぼ全てがEnterpriseの血を介しているといっても過言ではない。それだけの種牡馬成績を叩き出したのだ。この血は日本にも来てそれなりの成績を出している。

 

ただ、母父としては父に遠く及ばず。あまり活躍馬を輩出できなかった(なお、あくまでセクレタリアトと比べてである)。その後も21歳になるまで種牡馬としての生活を続けていた。

 


 

 

 

■エピソード

 


 

・上記でも触れているが、普段は大人しく厩務員の言うことをよく聞く真面目ちゃんだった。手を焼いたことなどほとんどなく、調教も普通にこなす優等生。それゆえにデビューするまでは「この闘争心の薄さは競走馬としてどうだろうか?」と不安視されていたらしい。なお、実際に走ってみるとレースでは激しい闘争心を発揮したので抑えていただけのようだった。

 

・種牡馬生活の中で半姉であるノヴァスターダストと邂逅。大柄なEnterpriseが自分よりも小柄なノヴァスターダストの後ろをとことこ歩いているなんとも微笑ましい光景がビデオに収められている。2頭の仲はかなり良かった。

 

・父セクレタリアトと母カミノライザンに負けず劣らずの大食漢。餌が足りなかったら飼葉桶をガンガン鳴らして催促していたらしい。真面目なEnterpriseの唯一やんちゃな面である。

 

・結構人懐っこい馬だった。たまに公開調教でファンと触れ合う機会があったのだが、嫌がる素振りを見せずに大人しくしていた。

 

・一度だけ来日したことがあり、その際母馬であるカミノライザンと邂逅している。その時カミノライザンにべったりだったため、どうやら家族相手には甘えたがりな馬だったようだ。

 


 

 

 

 

■代表産駒

 


 

後々追記

 


 

 

 

■血統表

 


 

Secretariat

Bold Ruler
NasrullahNearco

Mumtaz Begum

Miss DiscoDiscovery

Outdone

SomethingroyalPrincequilloPrince Rose

Cosquilla

Imperatrice

Caruso

Cinquepace

カミノライザン

シンザン
ヒンドスタンBois Roussel

Sonibai

ハヤノボリハヤタケ

第五バッカナムビューチー

月海セントライトダイオライト

フリッパンシー

月波

オートキツ

ミスマルサ

 


(4代血統表:なし)

 


 

 

 

■その他

 


 

 

随時更新予定です。




これと比べられるノヴァスターダストちゃん可哀想が過ぎるだろ……。ちなみに次辺りアンカの記事でも書こうかなと。
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