ここだけシド君に人間性をブレンドした世界線   作:読者その1

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成人の人おめでとうございます!
そしてようこそ、大人の世界へ。
社会という闇が君達を待っているよ……


第2話 せいちでの出来事

リンドブルムに着いた翌日。

僕は温泉に訪れていた。

リンドブルムで最も有名な物は聖教の聖地であるという点だけど、次に有名な物に温泉が挙げられるぐらい、リンドブルムは世界的に有名な温泉地だ。

温泉は良い。疲れ切った体を癒してくれる。

普段風呂に入っているなら、中々その事を自覚出来ない事だろうけど、疲れ切った時に入った温泉の効果は覿面だ。

僕は一時期、湯に浸かる時間を惜しみ、陰の実力者になる為の修行に明け暮れていた日々を過ごしていた時期があった。

その頃はシャワーの時間も勿体なく、適当に全身に泡を付けてお湯で流すだけで済ませていた。

そんな生活に転機が訪れたのは、家族旅行で温泉に出掛けた時の事だ。

折角の温泉旅行なのだから、温泉に浸からなければ損だと思い。

僕はその旅行で数年振りに湯船に浸かり、そこで温泉の素晴らしさを体感した。

修行の日々で蓄積した疲れは、温泉に溶け出るかのように癒され、体の芯まで温まるという体験を知った。

それ以来、僕は温泉が好きになった。

毎日シャワーで済ませていた生活を改めて、風呂に入る生活に変わった。

するとどうだ。これまで行っていた修行のパフォーマンスが上がり、僕は効率的な修行が行える様になった。

休息も鍛錬の内という言葉を身を以て知った。

 

それ故にリンドブルムの温泉は、中々に気に入っている。

過去に一回来ただけだったけれど、その一回でリンドブルムの温泉が前世の温泉に勝るとも劣らない素晴らしい物だと体感した。

僕が無理言って、アレクサンドリアに風呂を作っていなければ、或いはもう少し距離が近ければ、結構な頻度で通っていたかも知れない程度には、リンドブルムの温泉を気に入っている。

 

「昨日も夜入ったけど、温泉地なら一日に何回風呂に入っても良いよね」

 

僕は朝一でリンドブルムでも有名な温泉に訪れた。

入浴料で結構な値は張ったが、せっかくの旅行なら良い温泉に入らないとね。

 

脱衣所を出た僕は先ず、体を洗い汚れを落とした。

昨日の夜にも温泉に入ったから、あまり体は汚れていないけど、マナーだ。

 

ガラガラ。

 

体を清めると、浴場のドアを開き、露天風呂へと向かう。

現在は早朝という事もあり、人気は無い。

 

「お、貸し切りかな?」

 

ラッキーと思ったのも束の間。

湯気の向こう側に人影があった。

 

「……………………」

 

因みに、この露天風呂の仕切りは取り外し可能で、人の少ない時間帯は仕切りを取り外し、広々とした空間を解放して混浴となるらしい。

意図した訳ではないけれど、この時間帯は混浴の時間帯だったらしい。

 

「……………………」

 

湯気が晴れる。

そこから現れたのは、銀髪の美少女だった。

年齢は十代半ばの少女。赤い瞳にすらりとしたスタイルの持ち主だ。

ナニがとは言わないが、同世代の中では中々立派な物もお持ちだ。

 

「「……………………」」

 

それは僕がよく見知った顔だった。

夏休みという事で、暫くは顔を合わせないと思っていた少女だった。

ミドガル王国第二王女アレクシア・ミドガル。その人だった。

 

「……入れば?」

 

アレクシアは少し頬を赤く染めながら、入浴を勧めてきた。

思いがけない場所で、思いがけない人物と出会ってしまったが、しょうがない。

普段アレクシアから金貨拾いしているとは言え、この温泉に入る為に払った金は決して安くない。

旅行気分で財布の紐が緩んだ時じゃないと、気軽に出そうと思えない程度には高かった。

 

「……………………それじゃ、遠慮なく」

 

僕は素直にアレクシアに勧められるがままに、湯船に浸かった。

ああ、体に染み渡る。

 

「……………………」

 

アレクシアからの視線を感じる。

 

「…………君はなんでリンドブルムに?」

「…………女神の試練の来賓として呼ばれたの。貴方は?」

「僕は姉さんに誘われて強引に、……そう言えば、何が目的なんだろう?」

 

理由を聞いてなかったや。

 

「そう、クレアさんが、…………なら目的は女神の試練かしら」

「その、女神の試練ってのは、何?」

「そんな事も知らないのね」

 

アレクシアは呆れた様子で溜息を吐いた。

 

「女神の試練ってのは、年に一度開催される武闘大会ね。聖域の扉が開かれる日に、古代の戦士の記憶を呼び覚まし、戦うわ」

「へえ……、優勝すれば何でも願いが叶う盃が貰えるとか?」

 

だとしたら、参加しようかな。

正体を偽る必要があるだろうけど。

 

「そんな訳ないじゃない。古代の戦士を呼び出した挑戦者には記念のメダルが貰えるらしいけど」

「メダル?」

「そう、女神の試練で古代の戦士を呼び出し、戦った証明になるメダルよ。それがあれば、騎士団から引く手あまたね」

「そのメダルを売れば、7代遊んで暮らせるとか?」

 

それなら、速攻で闇市で売り払う。

 

「怖いもの知らずね貴方!?そんな事すれば、聖教を敵に回すわよ」

「そうなの?」

「女神の試練のメダルは、聖教が持ち主を女神の試練に合格した事を保証する証よ。そんな物を売買すれば聖教の信頼を売る事に繋がり、メダルを買った人間が実力を偽って実力に見合わない騎士団に入団する様な事があれば、聖教の信用問題にも発展し兼ねない。だから聖教はメダルの売買を固く禁じているわ」

 

前世で例えるならば、医師免許を金で売買する様な物か。

インターネットが無く、写真技術も未発達なこの時代では、身元を偽るのは容易だ。

ヒョロやジャガが僕名義のチケットで娯楽施設で豪遊しても、ヒョロやジャガが僕の名前を騙れば、施設側は僕の顔を知らない限りは信じるしかない。

そう考えると、記念品とは言えメダルの売却を禁じる理由も納得がいく。

 

「成程ね。メダルの重要性は理解したよ。因みに、女神の試練にはどのくらいの人数が参加するの?」

「具体的な人数は知らないけど、毎年数百人の魔剣士が参加すると言われているわ。まあ、その中で古代の戦士を呼び出せるのは10人程度だけど」

「全員が全員戦える訳じゃないんだ」

「ええ、呼び出せる古代の戦士は、挑戦者より少し強い程度の基準で呼び出されるとされている。戦士を呼び出せずに会場を去る挑戦者が大半よ」

「へぇ…………」

 

そう考えると、メダルの価値は僕が思ったよりも高い物になりそうだ。

 

「君は参加しないの?」

 

最近実力を上げてる彼女なら、古代の戦士を呼び出すくらいは出来るだろう。多分。

 

「残念ながら不参加よ。来賓として呼ばれているもの」

 

それ昨日も聞いた台詞だな。

確定しているだけで、ベータ、ローズ先輩、アレクシア。

ローズ先輩は兎も角、ベータとアレクシアの絡みは不安だな。

 

「ここだけの話。ここの大司教様は色々と黒い噂があってね。それの監査を行うつもりだったの」

「だった?」

「昨日、何者かに殺されたわ」

「ふーん」

「知りたければ、紅の騎士団に入りなさい」

「遠慮しとく」

 

正直、興味無い。

 

「卒業したら入りなさい」

「遠慮するよ」

「……入団届けは提出しておくわ」

「人の進路を勝手に決めるな」

「強情ね」

 

こっちの台詞だよ。

 

「「………………」」

 

暫しの沈黙が続き、アレクシアはわざとらしく足を組み直した。

 

「貴方が入って来た時は、ここで初めてを迎えるのかと、覚悟したのだけれど」

 

そんな覚悟はしなくていい。

 

「意外と意気地なし?それとも枯れてるの?」

「失敬な」

 

僕は一度目にした物は大体覚えている。

アレクシアの裸体はしっかりと脳裏に焼き付いている。

その証拠に僕の聖剣は荒ぶる衝動を抑えるのに精一杯だ。

 

「ふーん。私達、交際してから暫く経つけど、あの屋上の一件以来。何もしてこないわね」

「あの一件も、僕からナニかをした覚えはないよ」

 

僕がそう答えると、アレクシアは自分の胸を見つめて小声で呟いた。

 

「私の体って、魅力無いのかしら……」

 

僕は聞こえないふりをした。

アレクシアの体に魅力を感じるか、感じないかで言えば、感じる。

すらりとした美脚に引き締まったお腹。胸も巨乳と言う程大きくはないが、貧乳と言う程小さくもなく、形も綺麗で美乳と言える物だった。

正直に言えば、今直ぐにでも僕色に染め上げたい衝動で一杯だ。

まあ、しないけど。

 

「温泉では人の体をジロジロと見ない様にしているんだ。互いに気持ち良く温泉に入る為にね」

 

僕はアレクシアの体を視界に入れない様に、空を見上げた。

 

「……そう、良い心がけね」

「そういう訳だから、君も僕の体をじろじろと見るのは止めてくれ」

「み、見てないし!何を勘違いしているのかしら!?」

 

あからさまに見てたでしょ。特に下半身。

アレクシアから死角になる様に足を組んで隠していたけれど、体を動かして見ようとしていたのバレてるんだからな。

…………普通逆じゃないかな?

 

「所で、君は何時から入っているの?」

「1時間くらいよ」

「結構入っているね。そろそろ上がらないの?」

「ええ、貴方が上がったら私も上がろうかしら」

 

上がる時に僕のエクスカリバーを覗き見る気だな。

…………まあ良いや。見られて困る体をしている訳でもないし。

 

ザバァ。

 

僕は湯船から立ち上がる。

 

「ひょえ!?」

 

アレクシアから間抜けな声が上がる。

見せびらかす趣味も無いし、僕はそのまま湯船を出る。

 

「それじゃ、僕は先に上がるよ」

 

僕は濡れた体を簡単に拭い、濡れたタオルで尻を叩く。

風呂を出る時のルーティンだ。これをやらないと風呂に入った気がしない。

 

「……………………」

 

湯船で唖然としているアレクシアを背に、僕は脱衣所へと向かった。

脱衣所で着替えていると、浴場からバシン!バシン!と何かを叩く様な音がした。

 

「…………いや、まさかね」

 

まさか、王女様が濡れたタオルで尻を叩くなんて暴挙に出る筈も無いだろう。

 

 

 

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別に意図した訳ではないけれど、七陰は美人揃いだ。

だが、美人にも色々なジャンルがある。

アルファが芸能人的な美人。

ベータがアイドル的な美人。

ガンマがモデル的な美人。

イータがダウナー系美人だとすれば、

5番目の七陰イプシロンはスター歌手的な美人だ。

くっきりとした顔立ちに、ボンキュッボンな抜群なスタイル。

普段着も何かと派手な物ばかりで、街を歩けば視線を集める。

そんな人物だ。

まあ、尤も、それは外見だけの話。

 

「しゃ、シャドウしゃま……」

 

高級ホテルの一室。

そこで現在、僕の眼前には色々な液体で汚れたベッドの上に横たわる、色々な液体で汚れた少女が居た。

少女の体は良く言えば慎ましく、悪く言えば未成熟な体型をしている。幼児体型と言っても良い。

この少女の正体こそ、5番目の七陰イプシロンである。

ボンキュッボンなスタイルは見る陰もない。

 

「今回は長く持ったね。また魔力操作の腕を上げた?」

「こ、光栄れしゅ……」

 

ベッドの上は色々な液体が入り混じって汚れているが、その大半はスライムだ。

彼女は変幻自在に形を変えるスライムの特性を利用して、ナイスバディなスタイルを偽装している。

言うは易く行うは難し。全身にスライムを纏い。それを本物の肉体と変わらぬ精度で偽装して維持するのは熟練した技術を要する。

彼女は行為中も、僕の与える快楽の中でも必死にスライムの形を保ち続けた。驚愕に値する技術だ。

七陰の皆、それぞれに魅力があるけど、最もヤりがいを感じるのはイプシロンとの行為だ。

僕が乱し、イプシロンが耐える。

とっくに正体など暴かれているのに、それでも尚、健気にナイスバディな体を取り繕おうと必死に耐えるイプシロンの姿は中々に興奮する。

イプシロンの偽装を解くのは中々に至難の業だ。

少なくとも、サシで無ければ僕でも解けないと思える程にイプシロンの偽装は鉄壁だ。

少なくとも、複数人を相手にした時は、イプシロンの偽装を解けた試しがない。

 

「冷静に考えると、僕って、中々のクズ野郎では?」

 

第二王女と交際しつつ、裏では7人の女性と肉体関係にある。

うん。冷静に考えずともクズ野郎だ。

いや、だがこれは仕方ない事だ。

僕もアレクシアとの交際を始めた当初、仮初とはいえ彼女を作った以上は暫くは七陰の皆との肉体関係を断つべきと考えた。

その結果がアレクシア暗殺未遂に繋がった。その事を考えると、七陰の皆と肉体関係を持ち続けるのは、巡り巡ってアレクシアを助ける事に繋がる訳だし。

 

「うん。これはしょうがない事だ」

 

それに無作為に女に手を出している訳でもない。

僕が肉体関係に発展しているのは、あくまでも七陰の皆だけだ。

シャドウガーデンのメンバーには魅力的な女性は多いけど、手は出していない。

この世界の避妊技術は未発達だ。

性行為によって子供が出来る確率は種族的な要因を除けば、前世よりも高いと言って良い。

僕は無作為に肉体関係を持って、無責任に子供を作るつもりなはい。

 

「しゃ、どうしゃま。…………いぷしろんは、しやましぇでしゅ…………」

 

トロンとした表情と、甘い声で語りかけてくるイプシロン。

僕はイプシロンに覆い被さった。

 

「しゃ、シャドウ様。これ以上は壊れてしまいましゅ……」

「壊れたら、僕が治して上げるよ」

 

その後、ホテルの一室にイプシロンの喘ぎ声が響くのに、時間は掛からなかった。




魔法少女にあこがれてとか、不徳のギルドとか、異種族レビュアーズとかが、R15で配信されているのなら、この話もきっとR15で乗り切れる……筈!

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