トリニティの郵便屋さん   作:腐った肉塊

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凄く短いです。


幕間

「今日も来たんだね、百合園セイア」

 

「結局のところ、君と私の繋がりは、死に近しいという一点のみで成り立っている。私が此処に来たということは――」

 

「まだ、完治していない。もう、耳にタコができてしまうよ。それに、"先"を見たくないがために、この夢を見続けているだけだろう。人の話を聞くことに慣れてはいるが、私の親友(とも)はもっと多様な話をしてくれる。 そろそろ外に出てはどうかい?」

 

「それは君にも言えることだろう?友人を想うがために、微睡みを肯定する君にも」

 

「かはは。……ひととおり、何時もの流れは済ませたものとして。今日、正確には昨日か、コトミが先生と接触したそうだ」

 

「そうか」

 

「おや、今日は忠告という名の諫言は無いのかい?」

 

「聞かないだろう?彼女が先生と会ったのなら、君もじき舞台へ上がる。不快で、不愉快で、忌まわしく、眉を顰めるような……。友情が反転し、努力は空へ潰える。全てが等しく虚しい、その言葉へと集約され、ただ苦い後味だけが残る……そんな話へ」

 

「……ふふ」

 

「……君こそ、いつもの小言は無いのかい?」

 

「いいや?残念ながら、私は君を言い負かすだけの言葉を知らない。君の庭で学ぶことができていないからね」

 

「……」

 

「だから、私も諦めることにした。君がそう言うのであれば、言い続ければいい」

 

「その先に、君の()が在るのに、かい?」

 

「勿論。はじめに言っただろう?『その結末であれば、どう転んでも私の勝ちだ』と。今日、親友(とも)の口から"先生"のことを聞いて確信したよ。君の言う結末に至るのであれば、私の勝ちは揺るがない」

 

「それに……」

 

「私たちは子供だ。穢れを知らず、簡単に騙される。相手が"大人のやりかた"を取った時点で、盤上で戦えば、私たちは遠く及ばない。"大人"とは、そういうものだ。だが、得てして子供は癇癪を起し、盤面を、台無しにしてしまう。彼らがルールで戦うプロなのであれば、(こども)私たち(こども)らしく、前提を壊してやろう」

 

「前提を壊す……?」

 

「君は口癖のように言っているね。『楽園にたどり着きし者の真実を、証明することはできるのか』。残念ながら、私にその答えは分からないし、それに付き合っている時間もない。なにせ私は、親友(とも)との未来(あす)に精一杯だ」

 

「……楽園の在否は、全ての人にとっての宿題だ。それを、君は放棄すると言うのかい?」

 

「宿題と言うのなら、私はそれを放り出そう。宿題は取り組むものだと君は言う。確かに私も、少ない学生生活でそう教わった。ならば、私は不良生徒になろうじゃないか」

 

「今、このキヴォトスには、"先生"が居る。不良なら不良らしく、先生に怒られるとしよう。なぁに、私の聞く先生であれば、笑って許してくれるさ。おそらく、君がまだ見ていない未来(さき)でも、同じことを言っていると思うよ」

 

「……時間のようだね」

 

「ああ。朝が来た。寝坊する君と違って、私は早起きなんだ。偉いだろう?」

 

「また、いつか。夢で会おう」

 

「次は外で会えることを祈っているよ」




喋り方似せ過ぎました

続かない
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