プロローグ
きっかけは、休暇の日に龍門でぶらぶら歩いていた時。ふと立ち寄った中古品を売る店の隅っこにポツンと置いてあった小さなラジオだった。
気付けば何も考えずいつのまにか手に取り、いつの間にか買っていた。
それをロドスへ持ち帰り、夜中にふと聞いてみたら小粋な音楽をBGMにパーソナリティーの男が手紙を読み上げそれについて語ったり悩みを解決したりしていた。
よく言えば相談窓口。
悪く言えばただの雑談場所。
ただ、それが俺には妙に心地よく感じた。
ふと、俺もやってみたいなと思った。
それからの行動は早く、手元にある端末以外のマイクやら何やらを揃えた。と言っても、簡易的な環境であり俺が聞いたあのラジオと比べてもお世辞にもいいとは言えない。
おそらく俺のラジオを聴く物好きなんて誰もいないだろうし、気楽にやっていこうと思う。
さて、今から記念すべき第1回目なわけだが取り敢えずアーカイブは残さず一期一会のラジオって事にしよう。ないとは思うが、もしアーカイブを残して欲しいと言われれば残しておくつもりではいる。
端末や諸々の機材のスイッチを入れて、さぁ始めよう──と言いたいところだが、滅多に機械なんて触らないもんだから始め方が分からない。
ロドスでは基本任務報告以外で喋ってはいないから、当然友人と呼べる存在はいない。技術部のやつらに聞きに行くのも一つの手だろうが、ラジオの事をネタにされて冷やかされる可能性を考えるとどうも気が向かない。
ああでもないこうでもないと何度か思考錯誤をして、予定の時間を過ぎた真夜中にようやく準備が整った。
正直、この時間なら夜勤オペレーター以外聞く人はいないだろう。俺が知る中でラジオを持っている人が居た記憶はないし、気楽に一人で駄弁るとしようじゃないか。
「これで準備よし……流石にここまできて不備とかないよな? いや、俺を信じろ。いけるいけるぞ! 深呼吸、深呼吸……よし! いっちょやりますか!」
意気揚々と配信開始ボタンを押したはいいものの、そういえば名前を決めていなかったことを思い出した。
流石に第一回が僅か数秒足らずで終わってしまうのは非常にまずい。なにかいい名前はないものか。
「夜に眠れない人に向けて……夜はナイト……眠れないナイト……眠れナイト……よし、これで行こう」
さて、気を取り直して俺の第一回目の配信を始めようじゃないか。
もし誰かが聞いているのなら、その人が暇を持て余さない様に出来たらいいな。なんて、柄にもないことを考えてしまう。
取り敢えず、タイトルコールから。
「ロドスの眠れナイトラジオ」
さて──眠れない夜の始まりだ。
プロローグ回だったので短めに。よければ感想や評価などよろしくお願いします
それではみなさま、良い夜を
ラジオをしているオペレーターに設定はいるか否か
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いる(色々と深掘りしてもろて)
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いる(軽く書いてもろて)
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要らない