ロドスの眠れナイトラジオ   作:猫又侍

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お待たせしました。第一回のブレイズがこれ以上ない仕上がり過ぎて前回より上手く出来てるか自信ないぜ(開き直り)、評価してくれた皆様本当にありがとうございます!


第二回

 その日は感染者の受け入れが多く、診察に追われていた日の夜の出来事だった。

 

 仕事のし過ぎか、コーヒーの飲み過ぎか。寝ようにもなかなか眠れず、様々なオペレーターの資料に目を通していた。

 アーミヤには少しでも眠るようにと注意されたが、この状態では満足に睡眠をとることも出来ないだろう。

 

 おおかた資料に目を通し、整理を終えたところでようやくベッドに仰向けになる。

 

 しかし、そう簡単に眠ることはできず暗い部屋の中で月明かりだけを頼りに端末をいじっていた。

 

「……そう言えば、ブレイズがラジオを聞き始めたと言っていたな」

 

 ふと、そんな事を思い出して端末を操作する。

 

 ブレイズ曰く、他愛もない雑談をするだけだが何処かクセになると言っていた。はたして、それが本当なのかは定かではない。

 

 無線の周波数をブレイズから聞いたものに合わせると、龍門で耳にしたBGMが流れ始めたと思った瞬間に聞きなれないオペレーターの声が聞こえる。

 

『ロドスの眠れナイトラジオ、第二回目と言う事で機材トラブルもなくスムーズに始める事ができました。このラジオはロドスの夜勤オペレーターや眠れないあなたに送るものとなっています』

 

 声からして男性のオペレーターだと判断できるが、どのオペレーターかをうまく思い出せない。一通りのオペレーターの顔と名前は覚えていたはずだが……。

 

 どこかで聞いた気がするが誰かは分からない。そんな不思議な声だが違和感はなく、いつのまにかラジオの話に耳を傾けていた。

 

『最近皆さんどうお過ごしでしょうか? 私は最近もっぱらラジオを聴いてます。話し方とかラジオの企画とか、まだ全然決まってないもんで、色々と参考になればって感じです』

 

 敬語だがどこかラフな雰囲気が感じられる話し方は好印象で、ふといつか使ったハガキを取り出して幾つか質問を書いてみる。

 当たり障りない質問ばかりだが、久しぶりに誰かを知ろうとすると、とても新鮮なものに感じられた。

 

『さて、こんな夜中に誰も聴いてないであろうラジオですがなんとビックリハガキが届いちゃいました。聴いてるとしたらドクターくらいだけど、ペンネームは違うんですよね。いやぁ、ドクターのさりげない優しさが身にしみますね』

 

 おそらく向こうのオペレーターは私やブレイズがラジオを聴いているなんて思ってもいないのだろう。いや、捻くれていてそう言った考えに辿り着いていない可能性もある。

 

『えっと……ペンネーム『情熱フェリーン』さん。初めまして、第一回でハガキを募集していたので書いてみました。気の抜けた声が心地よく、あっという間の一時間でした。これからもハガキを送ろうと思っています。これからも頑張ってください』

 

 情熱フェリーン。おそらくはブレイズの事だろう。確かに、この声を聞いていると心地よさを感じられる。

 眠気を誘う様な、そんな声。

 

『情熱フェリーンさん、ありがとうございます。なにか面白い企画あったらリクエストと言う形でハガキに書いて送って下さいね。あ、そうそう。企画といえば──』

 

 ****

 

『さて、ロドスの眠れナイトラジオ。そろそろお別れの時間がやってまいりました』

 

 冷め切ったコーヒーの残りを口に含んだ時、ふとラジオから終わりが告げられる。時計を見ればすでに一時間が過ぎており、月もすでに真上に輝いていた。

 

『いやぁ、コーナーがないから今日のことしか話せてないな。早急にコーナーを考えなければ行けない……とは言え仕事もあるから大変なんですけどね』

 

 相変わらず気の抜けた優しい声が眠気を誘う。

 

 ふと、質問を書いていたハガキにわずかな空欄があった事を思い出す。

 

『誰か聞いているから分かりませんが、とにかく無事第二回が出来た事で一安心って感じです。それじゃあ、次回のロドスの眠れナイトラジオでお会いしましょう。皆さん、良い夜を』

 

 声が遠ざかり、残されたBGMを背に『お悩み相談』とシンプルに書く。相談したい悩みはないが、他のオペレーターが相談しやすくなるだろう。

 

 静まり返った部屋で仰向けになり、真っ白な天井を見つめる。

 

「ラジオか……思っていたより悪くないモノだった」

 

 そう、柄にもなく思ってしまうと同時にわたしの意識は暗い闇の中へと沈んでいった。無意識に自分の口角が僅かに上がっている事を知らないまま。

 

 翌日、彼の元へ新たなハガキが届いた。

 

『主治医フェリーン』

 

 それが第二のリスナーである──ケルシーだとは彼は知る由はなかった。




ケルシーって書くの難しい……もう少し理解を深めなければと思わされました。

皆様、よければ評価と感想よろしくお願いします。泣いて喜びます。

それでは皆様、また次回のロドスの眠れナイトラジオでお会いしましょう。

アンケート置いておきますので良ければどうぞ。それ「このオペレーターが聴いているところが見たい!」と言うのがあればXの固定で募集していますのでお願いします。

ラジオをしているオペレーターに設定はいるか否か

  • いる(色々と深掘りしてもろて)
  • いる(軽く書いてもろて)
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