「うぐぐ、ぐあっ!!」
「くおおお、あっ!!」
「かっくん!!!」「緑谷!!!」
弾き飛ばされた二人を、竜巻に取られる前に救出する。私達の力だけじゃ、足りないって言うの。でも、
「諦めるわけにはいかない」
「ああ、燃え尽きるまで、何度でも」
「体中が砕けたっていい」
「ヒーローは、最後はぜってぇ勝つんだ」
「ああそうだ、ヒーローとは、ピンチを覆す者だから」
「まだ、目は死んでいないようですね」
「立て、ひよっこ共」
「···お父さん、お母さん、叔父さん」
「俺も居るんだけどな」
「燈矢兄」
そこに居たのは、いつもの見慣れたヒーロースーツと笑顔。世界で一番のヒーローが、そこに立っていた。
「さぁ、終わらせて、皆を助けよう。デク、ダイナマイト、ショート、ルミナイネン」
「「「「はい!!」」」」
「ルミナイネン、準備は良いですか?」
「いつでも、アイスメイカー」
「「グラキエス·ストーム·ハンマー!!!」」
「「「赫灼熱拳 プロミネンスバーン!!!」」」
「どうした荼毘!お前の炎はその程度か!!
ショート!怯むな!!お前の隣に居るのは、最も偉大な男だという事を忘れるな!!
火力を上げろ、もっと!!俺を超えてみせろ!!!」
「「うるせぇ!糞親父!!!」」
「······糞親父は言いすぎじゃないか?」
「行くぞ、デク。遅れるんじゃないぞ」
「はい、オールマイト!!」
「「DOUBLE DETROIT SMASH!!!」」
上から逆回転する氷と雪の竜巻が襲い、炎がその身を削り、一撃で天候さえ変えうる拳が吹き飛ばす。
破壊の権化として、恥じぬ威容を誇っていたそれは、跡形もなく消え去った。とても、呆気なく。
「かっくん!!いっけぇ!!!」
「吹き飛べぇえええ!!!!」
そして、その破壊の権化を生み出した元凶に、苛烈なる爆花が襲う。
こうして、那歩島ヴィラン襲撃事件は、終わった。
▼▼▼
「コンプレスさん、これらお願いしま~す」
「全く、最近の若い子は、おっさん使い荒すぎだと思うんだけど」
「頼りになるという事ですよ、ミスター」
「報酬、ディナーだけじゃ足りなくなるかもよ?」
「あら、でしたらディナーの後も···」
事件から三日。あれから私達は、島の復興のお手伝いをしている。
先生や公安委員会から、プロジェクトの中止を打診されたけど、皆で話し合って、最初に決められた期間まで残る事にした。
復興支援要員として、トムラ事務所のコンプレスさんが残って、色々と復興支援のやり方とかを教えてくれるてる。リューキュウは、救援に駆け付けた時にちょっと怪我をしたそうで、その療養の為に残っているそうな。
誰も、本州に戻って病院に行けば、とは言わなかった。(ミルコが言いそうだったけど、トムラさんが口抑えて引き摺ってった。二人って、今まで接点あったっけ?)
「鋭児郎、そっち持って」
「おう、三奈」
んで、今一番HOTな話題と言えば、三奈と切島君が付き合い始めた事だ。事件翌日、リカ婆の治療から三奈が帰ってきた時、
『怪我は大丈夫なのか?芦戸』
『もうバッチリ!ありがとね、切島。崩落から、私と常闇を守ってくれて』
『お、おう。···俺、皆を守れるヒーローになりたい。でも、一番守りたいって思ったのは、あの日お前が友達の為に、震えながらもヴィランの前に立ちはだかったお前だったんだ』
『え、う、うん』
『立ち竦んで見てるしか出来なかった俺は、あの日のお前がすげぇ格好よく見えて、俺の憧れになった』
『······』
『でも、怪我させちまって、アイツの攻撃、全部受け止めるって言っといて、』
『長い!!いったい、何が言いたいのさ!!』
『っ!えと、あの、その、俺と付き合って下さい!!』
『脈絡無さすぎんだろうが、クソ髪ぃ!!!!』
とまぁ、かっくんのツッコミに珍しく皆が頷く、なんか良く分からんやり取りを私達の前で繰り広げて、言われた事を理解して真っ赤になった三奈が、切島君引っ張って奥に引っ込んで、十分後に交際宣言を正式に発表されましてな。
彼の中で何が起こったのか分かんないけど、鉄哲君辺りなら察する事が出来たんだろうか。
「ただいま~」
「おかえり、八木さん」
「雪花ちゃん、シー!」
「ん?どしたの?透」
休憩に事務所へ戻ってきたら、畳部屋を覗き込む様に見ている透と、それを苦笑しながら見ている尾白君が居た。ソロ~っと透の横まで移動して、透が見ているものを確認したら、ガチで度肝を抜かれた。
「······透、何かした?」
「何も」
「···写真は?」
「バッチリ」
「後で頂戴ね」
私らの視線の先には、畳部屋でぐっすり眠る響香と上鳴君の姿があった。問題なのは、その寝方。壁を背に足を投げ出す様にして眠る上鳴君。上鳴君の足の間に座って、上鳴君の胸に頭と背中を預けて眠る響香。
響香の手元に音楽プレイヤーがあり、それに繋がったイヤホンを片方ずつ着けている事から、二人で音楽聞いてる内に寝落ちしたんだろうけど、そもそも、あの姿勢で聞いてたという訳で···。まぁ、救助隊の人がやってくるまで、ずっと膝枕してたらしいし、この二人がくっつくのも、時間の問題かなぁ。
▼▼▼
「ぷはぁ~、良い酒置いてんじゃねぇか、店長」
「ありがとうございます」
「たくっ、この店で暴れたら承知しねぇからね」
「あ゛あ゛!!だぁれがするか!!私は天下のミルコ様だぞ」
「どの口がほざきやがる」
「よ~し分かった。年上かつランク上位者に対する礼儀のなっていないクソガキを、私が直々に、お前の体に躾してやるよ。最近ご無沙汰だったしな」
「ふぐっ!!は、離せ!!何するつもりだ!!」
「三階が、トムラの自宅だから。二階で、秀一君がまだ働いてるから、余り激しくしないように。あ、これ鍵ね」
「あんがとよ、店長」
「マ、マスター!?!」
「この店の安全の為に、大人しく兎に食べられてきてね、トムラ」
「マスターーー!!!!!」
▼▼▼
「二週間、あっという間だったね、デク君」
「お茶子さん。うん、もうこの島ともお別れだね」
「···活真君達に、お別れせんでよかったん?」
「···うん。言ってあげたい事は沢山あるけど、多分、伝わってると思うから」
「そっか···でも、あの子は言いたい事、あるみたいだよ」
「デク兄ちゃーーん!!」
はい、劇場版第二弾終了!!
相変わらず、戦闘シーンは苦手や。妄想を上手い事文章に起こせんのがもどかしい。
評価と感想をよろしくお願いします。