「HA~HAHA!私が、年越し蕎麦を持って来た!!」
「よ、待ってました!」
「では、今年一年お疲れ様でした」
「「「いただきます」」」
今年も後数時間。
轟家と合同でって話もあったけど、今年から気兼ね無く、お父さんと一緒に年越しを祝える様になったのだからと、私とお父さんとお母さんの三人だけで年越しである。
「今年のカウントダウンは、エッジショットにシンリンカムイとマウントレディなんだね」
「来年から、チームを組んで活動するらしいから、その宣伝も含めての起用よ」
「という建前で、依頼を押し付けた、とも言う」
「あら、人聞きの悪い。前途ある若者達に、道を譲っただけですよっ!」
「いたたた!!足踏まないで!!!ちょっ、雪花も真似しなくていいから!!」
お父さんを挟んでソファに座り、年末カウントダウン特番見る私達。毎年、テレビ越しに見てた姿が隣にあるのは、何か不思議な感じ。
「あ、メリ姉とミリオ先輩だ」
「え?どこ?」
「あそこ」
「デイヴさんと、ミリオ君の御両親も居るわね」
「本当だ。あれ?恋人偽装だったよね?普通に、恋人同士に見えるんだけど」
「分かんない。メリ姉もミリオ先輩も、肝心な所ではぐらかすんだもん」
「まぁ、どっちでもいいじゃないですか。雪花、変に引っ掻き回さないのよ」
「む、お母さん、何か知ってるの?」
「ふふっ、どうかしらね」
何ですか、その意味深な笑みは。まぁでも、お母さんが何かしら噛んでるなら、悪い事にはならんでしょうて。
「今年も、色んな事がありましたね」
「ああ、本当にね」
「お父さんの引退宣言に、全て持ってかれた気はするけどね」
至る所で、"ありがとう、オールマイト"と題した番組とか、キャンペーンとかやってて、世間はオールマイト一色と言っても過言ではない。
「来年は、しっかりお父さんしてよね、オールマイト」
「その前に、しっかり夫をこなして貰わないと、オールマイト」
「HAHAHAHA!!任せたまえ!!!」
「うひゃっ!」「きゃっ!もう、貴方ったら」
大きくて、固くて、とても優しい腕に、抱き締め抱え上げられ、お母さんと一緒にくるくる振り回される。
今まで、お疲れ様でした、お父さん。
『私は、フレクト·ターン。宗教団体ヒューマライズの教主にして、人類を救済する者である』
「「「!!!」」」
唐突に、それは流れた。
『人類は今、甚大な危機に瀕している。それは、何故か。かつて、我々の祖先に宿った超常の力"個性"。それが、人の手を越えた領域へと進んでいるからである。
個性黎明期において、個性婚という物が問題視されたのを覚えておいででしょうか。個性と個性を掛け合わせ、より強い個性へと。人を実験動物かの様に扱う忌むべき所業。そうして産み出された子らが大人となり、意図せずして、より強力な個性を持った子を産む。昨今、そうした強力な個性を持って産まれたが故に、制御出来ず、発現と共に大きな被害をもたらす個性事故が散見しております。
このままでは遠からず、人類は"個性"によって滅亡するでしょう。それを止める為に、我々ヒューマライズは活動して参りました。そして、今、オールマイトという古き象徴が去るこの時を持って、新たな世界へ旅立つ号砲とする。
我らはヒューマライズ、人類を救済するノアの方舟である!!』
▼▼▼
「親父!」
「治崎、壊理を連れて逃げろ」
「しかし!」
「あいつらの狙いは壊理だ。いいか、絶対に守り通せ」
「さっさと行ってください、若頭」
「早く行ってくれた方が、こっちもやりやすいので」
「へっ、喧嘩だ喧嘩ぁあ!!」
「お爺ちゃん···また、会えるよね」
「···安心しろ、壊理。お前の花嫁姿を見るまで、じいじはどこにも行かねぇよ。今は、治崎と一緒に、ちょっと離れててくれな」
「···うん、約束。破ったら、針千本」
「おう、約束だ。行け、治崎!!」
「くっ!すぐ戻ります!それまで、絶対に死なないで下さいよ!!」
「へっ、お前の親父を信頼しろ。伊達に、ヤクザの頭張ってねぇよ!!」
「居たぞ!!フレクト様の理想の為に、我らが償いを!!」
▼▼▼
「お気を付けて、皆を、世界を、よろしくお願いします」
「無事に戻ってこいよ。この子の名前、私一人じゃ決められないからさ」
「お雑煮もおせちも、しっかり準備して待ってるから」
「大した力は無いけど、母さんや姉ちゃん達は、俺が守るから。親父達は、さっさとヴィランを倒してきてくれよ」
「ああ、任せろ。行くぞ、ホークス·荼毘·ショート·クリエティ。ヒーローの時間だ」
「「「おう!!」」」「はい!」
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「ああ!たく、人が盛り上がってる時に、変な水差しやがって。さっさとあの青い面蹴っ飛ばして、続きするぞ!!」
「遅いよ、お二人さん。リューキュウ航空は、時間厳守でお願いしてるんだけど」
『水を差されたのは、貴女だけじゃないのよ、ミルコ。ほら、愚痴る前に早く』
「お茶子ちゃん達と初詣に行く予定だったのです。早く終わらせて、初詣行くのです!」
「ちゃちゃっと、お騒がせなヴィランを捕まえようぜ。いや、ぶっ殺してやる!」
「気合入れていきましょう、所長。オールマイトが居なくてもって所を、世界に示さないと」
「ああ、行くぞ。この世界を、壊させはしない」
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「はい、分かりました。すぐに向かいます」
「デク君、準備出来たよ」
「···出久、お茶子ちゃん」
「母さん、行ってくるね。かっちゃんのお父さんが迎えに来るから、一緒に避難所に」
「···ちゃんと、二人で帰って来てね。お餅もおせちも、私一人じゃ食べきれないから」
「「はい!」」
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「煩わしい挨拶は抜きにさせて頂きます、事は一刻を争うので。先程の、犯行声明は皆さん御覧になられているでしょう。そして、その直後に起こった、オセオンの一部都市での同時多発個性暴発事件も。
只今より、国連の権限において、全加盟国共同の特別対策組織発足を宣言します。各国のヒーローを、直ちに召集してください。ああ、それと、とある元ヒーローから伝言です。
「平和を頼む」
と」
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「早く、早く、早く、これを届けなければ。世界が終わってしまう前に、何としても、ヒーローに!」
はい、という訳で本作の最終章、WHM編スタートです。要らんフラグ建てた気もするけど、頑張っていきます。
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