八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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第九十話「八木雪花とWORLD HERO'S MISSIONと指名手配」

 

 

 

 

「かっくん!」

「雪花、テメェの場所は」

「イギリス。そっちは、オセオンだよね」

「ああ···気を付けろよ」

「そっちこそ」

 

 

 空港で、かっくんと別れて早数時間。特殊ステルス機の中で、作戦について説明を受ける。

 各国の調査班によって、ヒューマライズの本部及び支部がある場所は判明しているらしい。世界中に25箇所。それぞれに、各国から選抜されたチームが突入し、テロに使われた兵器"個性誘発爆弾(イディオトリガーボム)"とフレクト·ターンの確保。

 

「ルミナイネン、緊張しているか?」

「ガチガチじゃないけど、それなりに。良い感じに集中出来てる」

「へっ、足引っ張ったら蹴っ飛ばすからな」

「はい、そん時は容赦なく」

 

 私のチームは、トムラ事務所(コンプレスさん·トガさんはリューキュウの所に出向)とミルコ、聖剣ヒーロー"ペンドラゴン"率いるイギリスチーム。

 

「ねぇ、トムラさん。この作戦で、終わると思う?」

「終わらねぇだろうな」

「ああ、終わる訳がねぇ」

「何故でしょうか?」

「「勘」」

「それじゃあダメでしょ、お二人さん。こんな、大規模な事件を起こす程の力を持っている組織の長が、知られている拠点で大人しく待っている何て、考えられないわ」

「マグネの言う通り、何かしらの意図、罠があると考えるべきという事です、ガレス。しかし、それでも我々は行かなければなりません」

「はい!ペンドラゴン!!」

『間もなく、予定ポイントを通過します。ヒーローは、降下の準備をお願いします』

 

 アナウンスが入り、全員が降下ハッチ前に集まる。さて、鬼が出るか蛇が出るか。地獄の釜を覗いてみますかね。

 

「行くぞ、ヒーローの時間だ」

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「だああああ!!!まだ進展はねぇのか!!!」

「うるせぇ、黙ってろ色ボケ兎」

「誰が色ボケだ!!」

 

 作戦から一日。結局、強襲は全て空振りに終わり、個性誘発爆弾やフレクトに繋がる手掛かりも無し。本部の方で、色々と調査をしてるらしく、何かしらの新情報が出てくるまで、私達は待機を言い渡された。

 相手をしたのが、無個性の一般信者だけだったから、もうミルコのフラストレーションが鰻上り。トムラさん取っ捕まえて、朝までストレス発散(R18)しても、まだダメだった様だ。因みにマグ姐曰く、ミルコの連戦連敗で、解消出来ても発散出来てないのよねぇ、との事。トムラさん、あなたはかっくん側の人間だったのね。アレを受け止めて、朝そんだけ元気なのは羨ましいですよ、ミルコ。

 

「マグネ」

「やっぱり、捕まえた信者からは何も出てこないわ。ここで出来る事は、ただ待つだけよ」

「くそ、じれってぇな。よっしゃ!休暇だ!!」

「あの放送以降、ヒューマライズからも音沙汰無し。ルミナイネンちゃん、テレビで何かやってる?」

「何も、マグ姐。視聴率稼ぎの、意味のない討論会ばかりです。事件に繋がりそうなのは無···はぁ!!!」

「何かあったのか!!」

 

 私の驚愕の声に、ミルコがいち早く駆け付け、私を押し退けてテレビにかじりつく。

 

『···んから派遣されているヒーロー"デク"を、殺人事件の犯人として、国際指名手配した事が···』

「あ?···コイツ、お前の同級生だったか?」

「···何やったんだ、アイツ」

「あらまぁ、そういうお年頃だったのかしら」

「嘘だろ?!?」

「いやいやいや、ありえないから!!」

 

 緑谷君が殺人何て···。

 

「緑谷君が行ってるのは、ヒューマライズの本部があるオセオン国。指名手配は、オセオン国から発表されてる」

「つまり、嵌められたか」

「それか、何か掴んだんだな、このガキ」

「俺は本部に連絡する。ミルコ、エンデヴァーに事情を聞け。ルミナイネン、ダイナマイトやショートにも連絡して話を聞いてこい。デクは恐らく、GPSから探知されるのを防ぐ為に、携帯は使えなくしてるだろうからな」

 

 お茶子、大丈夫かな。

 

 

 

「ウラビティ、落ち着いたかしら?」

「はい、大丈夫です。デク君が、殺人何てする筈ないですから。多分、何かに巻き込まれたんだと思います」

「ええそうね、お茶子ちゃん。きっと、何かの陰謀よ」

「渡我もそう思うのです。あの国、とっても嫌~な感じがするのです」

 

 デク君、大丈夫やって信じとるからね。

 

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「指令、オセオンからの回答は」

「駄目だ、我々に教えられないの一点張り。まるで話にならん」

「く、何が起こっているんだ」

 

 突如舞い込んできた、緑谷少年の指名手配。

 民間人18人を殺害し、共犯者と共に逃亡しているという情報だけで、他には何も分からない。どう見てもおかしいのに、何も出来ないなんて。

 

 prrr

「っ!私だ!」

 

 私用の携帯が鳴り、画面に記された名前を見て直ぐ様出る。

 

『オールマイト、デクの事は耳にしてるな』

「ああ、ナイトアイ」

 

 共に戦った仲間であり、最高のサイドキックだった人物、サーナイトアイ。未来視の個性を持つ、頼れる盟友。

 

『手短に言う。デクは、ヒューマライズに関する重要な情報源を手にしている可能性が高い』

「何か見えたのかい?」

『私が見たのは、共犯者と言われている青年と、何かが入ったジュラルミンケースを、ヴィランから守って戦っている所だ。そのケースに、何か重大な秘密が隠されている可能性が高い』

「···そうか。すまない、大分無理をしたんじゃないか?」

『多少はな。私の個性は、AFOとの戦いで損傷し、見れて24時間先の未来、しかも、映像ではなく写真として。使えば、半日は動けんし、インターバルも三日だ。だが、ここが使い時だと、私は判断した』

「ありがとう。君のお陰で、私達も動く事が出来る」

『何、デクはウチのインターン生。雇用主として、責務を果たしたまでだ。では、後を頼む』

「ああ、任せておけ」

 

 待っていてくれ、緑谷少年。今、助けに行くぞ。

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 その頃、緑谷出久はというと、

 

「妹は将来美人になる、お前もそう思うだろ?デク」

「え、うん···でも、お茶子さんには敵わないかな」

「はっ?誰だそれ?俺の妹の方が、絶対追い越す程の美人になる」

「いやいや、お茶子さんの方がもっと美人で可愛くなるよ、今でもだけど」

「んなら、証拠を見せてみろよ証拠を!」

「いいよ···って、携帯壊れてたんだった」

「はんっ!逃げやがって。ウチの妹に敵う奴なんか存在しねぇよ」

「いやいやいや、それはロディの身内贔屓でしょ」

「んな事ねぇよ。ウチの妹程、超絶可愛くて、超絶美人になる女なんていねぇ!!」

「お茶子さんが上!!」

「妹が上!!」

「お茶子さん!!!」

「妹!!!」

「「ぐぬぬぬぬ!!!!」」

 

 取り敢えず、無事な様でした。

 

 

 

 




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