「ガンヘッド·マーシャルアーツ!!ヒミコちゃん、爆弾を!!」
「お茶子ちゃんの個性、借りるのです!梅雨ちゃん!!」
「ケェロォーー!!」
ヒミコちゃんが、私に変身して爆弾を浮かし、梅雨ちゃんが舌で掴んで投げる。個性で圧縮して無力化している、Mr.コンプレスの所に。
「これで、三つ目!後、幾つ設置してるのかねぇ!!」
『分からないわ、でも、残さず見つけるしかないわ!』
「もう!貴方達も死んじゃうのに、何で爆弾守るの?不思議過ぎ!!」
デク君、私も、皆も、最後まで諦めへんからね。
▼▼▼
「近いぞ!」
爆弾起動まで30分を切った。地図が示す場所は、この岩山を越えた先に。
「多分、奴らも激しい抵抗をしてくるだろうね。兎に角、制御装置のある所に緑谷君を送り届ける。私達は、道を切り開いて足止めする」
「ちっ、今回ばかりはテメェに譲ってやる。ミスんじゃねぇぞ」
「任せたからな、緑谷」
「うん、絶対に成功させる」
作戦の確認は終わった、後はやるべき事をやるだけ。もうすぐ、岩山を抜けて入り口が見えて···、
「(ゾクッ)皆、後任せた!!!」
「雪花?!」「八木さん?!」
背筋を貫く極大の嫌な予感。自身のヒーロー的勘に従って、その身を雨降る空へ投げ出す。そして、飛行機に手を伸ばす、最初の門番をその視界に捉えた。
「グオオオ!!!」
それは、文字通り巨人であった。
「マウントレディの親戚ですか?!名前ガリバーとかじゃないよね!大雪拳!!」
巨人の手と同程度の雪拳を作って、その顔面に振り下ろす。
「ギガントマキア。かつて、裏社会を支配していた人物が作り上げた改造ヴィラン。まぁ、未完成らしいがな。暴れるしか脳の無い病魔なら、せめて、我らの大願成就に役立って果てよ」
「グガアア!!」
「ぬぐっ!!見た目通りの頑丈さ!!」
額にクリーンヒットした感じはあるのに、微動だにしないとか、どんな質量してるのよ。
「オ、オ、オ、」
「オ?」
「オールマイトォオオ!!!」
「はあっ??!私が、筋骨粒々な画風違いの超イケメンマッチョに見えるってか?!」
「オールマイトォォオオオ!!!!」
何を勘違いしてるか知らないけど、完全に私をロックオンしてくれてるなら有難い。あの飛行機じゃ、あんた振り切って突入は厳しいからね。
「オールマイトォォオオオ!!!」
「くっ!危ないじゃないのさ!!オラォ!!」
轟音を上げて振るわれる腕を、何とかギリギリ避ける。一発でも食らったら、蚊の様にプチッとされそう。地を這うように、下から大雪拳を奴の顎に向かって振り上げる。
「ゴッ!グオオオ!!」
「くっ、少しはよろめけデカブツ」
普通の人間相手なら、命刈り取る威力で殴ってるってのに、頑丈さもタフさも見た目通り。脳震盪からの気絶狙いでやってんのに、コイツ、ちゃんと脳ミソ詰まってる?
「まぁでも、殴り続けてれば、いつかはぶっ倒れるでしょう。それを信じるしかない」
「グガォォオオオ!!」
攻撃を避ける度に、振り抜かれる腕によって発生する突風に、雨粒が飛ばされ、さながら散弾の如く私の体を打つ。コイツ、攻撃がどんどん鋭くなってる。
「グガオ!ガアア!!」
「ちっ!」
隙も少なくなって、反撃に移るタイミングが減ってるし、どうにか一撃ズカンといかないと、このままじゃじり貧になる。
「問題は、そのズガンを、どうやって、いれるかなんだけどっ!」
「オールマイトォォオオオ!!」
「どっせいっ!!」
避けながら、雪拳を握り合わせて脳天へ振り下ろす。衝撃で雪拳が砕ける位の勢いなら、少しは、
「オールマイトッ!!」
「ヤバ!フグッ!!!」
掴まれた!一つも怯まないとか、ふざけんじゃないっての!!
「ゲハッ!!」
「グオオオ!オールマイトォォオオオ!!」
「···それはちょっと、しゃれになんないかなぁ···」
ヴィランに握られたまま、山の岩肌に叩き押し付けられ、全身から嫌な音が響く。痛みと衝撃で霞む視界が、大きく振りかぶられた手を写す。
「···ゴメン、かっくん」
「ッ!···雪花?」
「「キィハハハハハ!!!」」
「···ホンモンのイカれになりやがったか。雪花、くたばってたら承知しねぇからな」
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「月墜蹴(ルナフォール)!!まだか、クソガキ!!」
「···これか、崩壊!!」
丸ごと崩壊させて、中の煙を漏らす訳にはいかない。爆弾の起爆に繋がる回路だけを崩壊させる。
「所長、申し訳ないけど追加よ!」
「あの男をやれ!!世界の救済を!!」
「「「世界の救済を!!」」」
「チッ、次から次へと」
「モードレット!」
「分かってらぁあ!クラレント·ブラッドアーサー!!」
「円卓よ!トムラを守るのです!!」
「運搬要員なら俺に任せろよ、"サッドマンズパレード"」
さっさと解決しろや、九代目。祖母さんが託した男が託した人間だろうが、デク。
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「諦め、我らの救済を受け入れよ、重病者よ。貴様の仲間も、最早風前の灯火」
「かっちゃん、轟君、八木さん···」
僕を先に行かせる為に、ヴィランと戦っている三人の姿が映し出される。皆ボロボロだ。僕も、ヴィランの反射の個性とレーザーでボロボロなのは変わらないか。
「···でも、だからって、皆諦めてない。だから、僕だって諦めない!!トリガーボムは、絶対に止める!!」
「哀れ、これだから重病者は。ならば、仲間と共に死ぬがいい」
それに、かっちゃんも轟君も八木さんも、あんなヴィラン達に負ける筈ないから。
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憎き相手の色をした奴。AFOを倒した仇敵。
そいつを葬る為に振り下ろした拳が、直前で止まった。
「···ゴメン、かっくん。ヴィランと一緒に寝ちゃうけど、姫始めの時は容赦してよね」
これは、雪。
「これ、お母さんの技でさ。まだまだ、足元にも及ばない出来なんだけどさ」
体が、動かせない。
「要領は、島でキメラ相手に焦凍がやった事と一緒でさ。対象の体内に個性を作用させるの」
視界が、白に染まる。
「さぁ、かっくん達が爆弾解除するまで、一緒に大人しくしててね。必殺·雪姫の居城(アレンデールキャッスル)」
おーる、ふぉー、わん···。
「おいおい、城が生えてきやがった。どうする?お客さん?」
「···いや、気にしないで行ってくれ。あれは、味方の物だ」
「OK、世界の終わりまで後五分だ。頼むぜ、ヒーロー」
「ああ」
雪花、緑谷少年達と、必ず迎えに行くから。
本当に今更だけど、最終決戦の癖に他キャラ出す余裕がない。というか、壊理ちゃん襲撃の下りを入れれん。後で閑話で差し込む。
取り敢えず、WHMは次で終わらす。
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