八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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第九十五話「八木雪花と三学期と透の素顔」

 

 

 

 

「まずは、全員元気で新学期を迎えられて良かった。お前ら、良くやった。冬休みで経験した事を糧に、更なるPlus Ultraを期する」

「「「はい!!!」」」

「そして、二学期末にも言ったように、今日から心操がB組の一員となる。最初は馴れない所もあるだろうから、色々とサポートをしてやってくれ。席は、」

「はい!ブラド先生!!」

「何だ、取蔭」

「心操と一番仲の良い柳の隣が良いと思います!私の席と、用意してた席を交換する事を提案します」「はぁ?!!」

「ふむ、そこはお前達に任せる」

「ありがとうございます!」「ちょっ!!」

「では、一限が始まる前にすませておくように」

「「「はい!!!」」」「···私の意見は······」

「よろしく、柳さん」

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「なぁ、緑谷」

「何?峰田君」

「お前、このヒーローについて何か知ってるか?」

「えっ?···う~ん、僕も見た事ないね」

「何々?私にも見せて!ヒーローマニアの緑谷君が知らないヒーローとか気になる」

 

 目の前で、とても興味深いやり取りが行われていたので、緑谷君の肩越しに、峰田君が緑谷君に見せている携帯の画面を覗き込む。

 

「このヒーロー何だけどよ、すげぇ可愛いだろ?でも、正体が誰も分からねぇって事で、ネットの一部で話題になってんだ」

 

 そこに映っていたのは、とても可愛い顔の女の子。場面的に、ヒューマライズ事件の中国チームが事後処理をしている所かな?

 

「確かに、中々の美少女。多分同年代位だろうけど、私もこんな美少女見た事ないね」

「う~ん、ヒーローなのは間違いないんだろうけど···」

「···あ!透~!!」

「なに~?どしたの?雪花ちゃん」

「透って、中国チームだったよね?この人、心当たりある?」

「······あ、これ私」

「「「へっ?」」」

「だから、これに映ってるのは私。ちょっと待ってね、うぬぬぬぬ···はい!」

 

 そこに居たのは、写真に映っていた美少女と同じ顔をした、クラスメートの葉隠透が居た。

 

「「「ええーーー!!!!」」」

 

 A組が、文字通り激震した。

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

 ザワザワ ザワザワ

 

「···なるほど、敵にお腹からレーザーを放つ個性の持ち主が居て、屈折させて味方を守ってたら、キャパオーバーで個性が解除されたと」

「そして、個性が作用していない状態の感覚を理解出来た事で、透明にならない状態を作れる様になったのですね」

「今まで見えてなかったんが見えるんは、変な感覚やね」

 

 始業式に向かう道中、否透明状態の透に説明してもらっている私達。うむ、何となく美少女だと思っていたけども、これは勢力図が変わるかもねぇ。というか、こんな美少女が常に全裸でヒーロー活動していたと思うと、色々とアレですなぁ。

 

「って事はよぉ、個性解除された瞬間の映像見つけられりゃ、葉隠の全裸が拝めるって訳かよ。こうしちゃいらヘブっ!!」

「最低よ、峰田ちゃん」

「あはは、大丈夫。そういった画像や動画は、あったとしても全て即消去されるらしいから。原理は知らないけど」

「でもでも~、透明が解除されるかもって考えると、ヒーロースーツはどうにかしとかないとねぇ」

「うん、何かの拍子に解除されたら、色々不味いでしょ」

「そっちも大丈夫。パワーローダー先生や、デヴィッド博士に相談したら、私の髪の毛や皮膚を培養して、専用のヒーロースーツを作ってくれる事になったから」

「ああ~、ミリオ先輩と同じタイプ」

 

 ミリオ先輩も、自分髪の毛を培養した物を繊維にしたヒーロースーツで、個性を使っても脱げずにいられるから、透も個性をスーツに作用させられる様になるかな。

 

「で、透の素顔を知った尾白君の感想は?」

「えっ?ああ、俺教えてもらってたから。まぁ、初めて見た時は驚いたけど」

「もうちょっと何かあるでしょ、今まで顔の分からなかった相手が、こんな美少女だったんだよ!!」

「せ、雪花ちゃん、流石にそんな大声で美少女とか言われると、流石に恥ずかしいんですけど」

「ん~、でも、触った時の感じとかで、輪郭とか顔のパーツ配置は何となく分かってたから、予想をちょっと上回った位にしか思わなかったと言いますか」

「···ほう、そんな分かる程、透の体に触れていると」

「尾白君からキスして貰う時、まずは唇探しから入るもんね」

「最近は、探さなくても何となく分かる様になってたけどね」

 

 私を含め、皆の動きがピシッと止まる。

 

「···鱚?」

「···それは、魚の方の発音ですわ」

「···透、今サラッと凄い事言わなかった?」

「···えと、二人って、キスする様な間柄やったん?」

「···いったい、いつからなのかしら」

「···それなりに前からだよね、口振り的に」

「あれっ?言ってなかったっけ?尾白君と付き合ってるって」

「「「言ってない!!!」」」

「文化祭の前位からだったかな。因みに、初体験は済ませております!ぶいっ!」

「ちょっ!葉隠さん!!」

「おい···尾白···」

「てめぇ、平凡な顔しておいて」

「何、シレッと抜け駆けしてんだ」

「瀬呂、峰田、上鳴、いや、別に黙ってた訳じゃ···言うタイミングを逃して、そのまま忘れてたというか···」

「「「問答無用!!」」」

「君達!後ろが詰まっているから、式が終わってからにしたまえ!!」

「···飯田君、止めはしないんだね」

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「皆、新学期もよろしく!さて、今日のヒーロー基礎学は···尾白少年、どうしてそんなにボロボロなんだい?」

「···お気になさらず、男子の友情の結果です」

「えっ?···夕暮れの河川敷でも行ってきたの?」

「···お気になさらず」

 

 

 




因むと、レーザー個性持ちヴィランは、原作で青山君が貰ったネビルレーザーの元の持ち主という設定です。

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