「爆豪君は、目玉焼きとオムレツどっちがいい?」
「目玉焼きで頼む」
夜遅くまで、お父さんと語り合っていた爆豪君。ついでに、お父さんの朝練に付き合って組手までしたからか、昨日とはうってかわって上機嫌な凶悪面に戻っていた。
お風呂が空いたと伝えに、私の部屋に入った時、置いていた抽選100名限定DXオールマイト人形を見て、目を輝かせる位には、彼も生粋なオールマイトファンだったみたい。
「自分が乗り越える壁、少しは見えた?高過ぎて意気消沈しちゃった?」
「···寝言は寝て死ね。俺はアレを超えて、誰もが認めるNo.1になるんだよ!!」
「ふふふ、まぁ頑張りなよ。応援はしないし、No.1は私が奪うけど」
「ハッ!言ってろ。オイ、皿寄越せ」
ちゃんと手を合わせて御馳走様、私の空いたお皿も持っていってくれる。口は悪い癖に、こういう所はちゃんとしてるんだよなぁ。
「身支度してくるから、洗い物よろしくね~」
「全部洗い殺してやる」
時折、爆豪の語彙がよく分からん時があるのよなぁ。洗い殺すって、何を?
▼▼▼
オイラは今、喜びに打ち震えている。
オイラの視界には、思い思いのヒーロースーツに身を包んだ、麗しきクラスの女子達の姿が一杯に広がっている。
基本的に、体にぴったりフィットしたスーツが多い女性ヒーロー界隈。うちの女子陣も例に漏れず、大半がグラビアアイドルもかくやと言わんばかりのプロポーションを惜しげもなく晒した格好をしている。
「やはり、もう少し布面積を減らせませんかしら」
一番は、何と言っても八百万。最早、発育の暴力と言えるその巨乳の谷間を惜しげもなく晒し、更に臍や二の腕、太股の輝く白い肌に目が焼かれちまうぜ。
「ねぇ見て見て!すっごい動きやすい!!」
次いで、ボリュームは八百万には負けるがしっかりと谷間を見せ、キュっと閉まった腰つきの芦戸。エキゾチックなデザインと紫の肌が合わさって、エロさがたまんねぇぜ。
「···もうちょっと、目立つデザインにするべきだったかな」
胸腰ときたら次は尻だ。
その点、八木の安産型上向きプリっ尻はA組随一だ。アイヌの民族衣装アットゥシを元にしたと思われる、雪モチーフの刺繍が施されたそれは、露出という面では劣るが、立っている時でさえその存在感を隠せておらず、屈んだ時なんか見てくれと言わんばかりに主張してきやがる。今すぐ、あのお尻の下敷きになりたいぜ。
「大丈夫!私に比べれば全然目立ってるから!!」
文字通り、グローブと靴だけの葉隠。
学生服やジャージを着ている時に確認した、あのプロポーション。それが、今は一糸も纏う事無く晒けだされている事実に、オイラの第三の目が開眼しそうだぜ。
「葉隠ちゃんは、もう少し何か着るべきだわ」
ウェットスーツ姿な蛙吹。
蛙っぽい見た目と大きな手に目が行きがちだが、その意外性のある母性を、オイラは見逃したりしない。あの胸に抱かれてしまえば、たちまち赤子に逆戻りしちまう事間違いなしだぜ。
「あはは~、パッツパツになってしもうた」
「麗日さ···うおおお······!!」
分かるぜ、緑谷。
ボリュームという点においては他の女子に劣るが、麗日はそれがいいんだ。蛹が蝶になるように、女の子から少女へ、少女から女性へと成長していくその途上。無垢で純朴なその姿は、一種神々しささえ感じられる。ありがたや、麗日ボディ。
「足以外にも、スピーカー欲しいかな」
耳朗、南無。
「何か今、理不尽に憐れまれた気がする」
「急にどした?!響香」
いきなり修羅の顔になって、イヤホンジャックを臨戦態勢にする、ロックシンガーみたいなヒーロースーツに身を包んだ響香。
因みに、さん付け名字とか堅苦しい呼び方はやめようという三奈や透の提案で、名前呼び捨てにする事にしました。まぁ、百のさん付けや梅雨ちゃんのちゃん付けは、一種の個性なのでそのままでという全会一致の結論に達しました。
「しかし、いきなりの戦闘訓練とは緊張しますわね」
「負けたら除籍とかじゃないんだし、真剣かつ気楽に行こうよ、ヤオモモ」
「はい!そうですわね!!葉隠さん」
あだ名で呼ばれるのが嬉しいのか、すっごいプリプリしてる百がめっちゃカアイイ。
午後からの授業は、お父じゃなかった、オールマイト先生が担当するヒーロー基礎学。何をするのかと思えば、初っぱなからガチの戦闘訓練。核兵器を持って立て籠るヴィラン役と、それを捕まえに来たヒーロー役に別れて行う2対2の室内戦闘。制限時間は10分。ヒーロー側は、時間内に核兵器に触れれば勝ち。ヴィラン側は、ヒーロー役全員に捕縛テープを巻くか、核兵器を守りきれば勝ち。
今はその組分けの真っ最中。焦凍と組めれば楽なんだけどなぁ。そう思いながら、発表された組み合わせを見て、すっごい作為的なものを感じたのは私だけではない筈。
「俺の足引っ張んじゃねぇぞ」
「うわぁ、流石にこれはやり過ぎ」
「かっちゃんと八木さんが相手···」
「開幕ぶっぱじゃ、終わりそうにねぇな」
ヒーロー側 ヴィラン側
一回戦 A緑谷&轟 vs D爆豪&八木
二回戦 B麗日&八百万 vs I尾白&葉隠
三回戦 H蛙吹&常闇 vs J切島&芦戸
四回戦 G上鳴&耳郎 vs C障子&飯田
五回戦 E峰田&瀬呂 vs F砂藤&口田
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「よろしく頼む、緑谷」
「こ、こ、こちらこそ、よろしく。えと、何か作戦ある?」
「俺の個性で、ビル全体を凍らせる。雪花は予想してるだろうし対処するだろうが、ある程度牽制にはなるだろう。後は流れで位だ」
「ビル丸ごと···多分、かっちゃん···あ、かっちゃんてのは爆豪君の事で、えと、二人はそれぞれ単独で動くと思う。かっちゃんの個性は、掌の汗腺から出たニトロの様な汗を爆発させる個性。だから、体が暖まれば暖まる程威力を増すスロースターター。八木さんの個性は、雪を作ったり雪を操作したりする個性で間違いない?」
「ああ。なるほど、共闘すればする程味方が不利になるって事か」
「うん、かっちゃんの性格上、僕を狙って真っ先に突っ込んでくると思うから、轟君の氷結でかっちゃんの体温を奪いながら、二人で制圧。そうすれば、どっちかが八木さんを引き付けている内に目標を確保出来る筈」
「分かった。前衛はお前に任せる。出来る限り当てないようにするが、チャンスだったらお前ごと行くかもしれない。先に謝っておく」
「う、うん。轟君も、その時は遠慮しないで」
静かに頷く轟君。口数が少なくて、ちょっと怖い印象だったけど、味方だと凄く心強い。お父さんが、あのNo.2ヒーロー「エンデヴァー」で、お兄さんが蒼炎ヒーロー「荼毘」っていう凄い家系。体力テストで、炎と氷を巧み使って総合一位を取っていたし、僕と違って、小さい頃から個性の訓練を積んでいたのが分かる。
ビルの外壁に手を当てて、開始の合図を待つ轟君の背中に頼もしさを感じながら、マスクを被り集中する。
『では、訓練開始!!』
「行くぞ、緑谷!」
「うん、轟君!」
轟君の右手から放たれる強烈な冷気によって、瞬く間に白銀に覆い尽くされるビル。その威力に圧倒されながら、僕達はビルの中へと足を進めたのだった。
ロボ子に行き詰まり過ぎて、こっちに逃避してしまう今日この頃。正直、一回あっち消して練り直して再出発しようか悩み中。
こっちは、色んなキャラをイチャイチャさせたいだけで、もう好き勝手出来るから、いつの間にか一話出来てるんだよなぁ。
というわけで、評価と感想をよろしくお願いします。