「わ~、すごっ!!」
「めっちゃ咲き誇っとる」
「当たり前だ、俺が見つけた穴場だぞ」
「穴場というか、普通は危なくて来れないってだけなんだけどね」
終業式を終え、春休みに入ったんだけども、春休み中のインターンや学校施設の貸し出しは禁止されているので、正直暇なのである。
テレビで、今年の開花は早いと言っていたので、皆にお花見しよ~と声を掛けたんだけど、予定があったり何だりで、かっくんとお茶子と緑谷君しか捕まらなかった。
かっくんから、良い場所を知っているという情報を、あの手この手ならぬ、この胸この尻で吐き出させていたので、折角だから四人でそこ行く事に。彼氏様は、凄い不満そうだったけど、桜を素直に愛でようぜ。
「シート敷こっか」
「そやね」
「へい、かっくん。シートどれ?」
「そこの緑色の奴だ。おい、もっとしっかり括れや、出久」
「ご、ごめん」
最近買ったばかりのハンモックを、緑谷君と組み立てているかっくん。ちゃんと、二人乗っても大丈夫な奴を買う辺り、あの上で楽しむ予定だったのかい?マイダーリンよ。
まぁ、ちゃんとお茶子と緑谷君の分も持って来てるから、今度付き合ってやるか。
「お、三重箱とか頑張ったじゃん、お茶子」
「引子さんにも、大分手伝って貰ったから。一人だったら、二重でもやっとだよ」
「花嫁修行は順調の様で何より何より」
「だから、そういうんとちゃうから!!」
「皆まで言うな、私には分かってる。冷さん達に、花嫁修行しに行ってる百と、そっくりな表情してるんだもん」
「ちゃうねんちゃうねん」
「もう遅かれ早かれ何だから、そんな恥ずかしがらなくてもいいのに」
未だに往生際の悪いお茶子を横目に、お弁当や飲み物の準備をしていく。ちゃんと、お茶子リクエストの桜餅も調達済み。結構、良い所の良いお値段のだから、満足してくれる筈。
「お~い、そろそろ食べよ~」
「準備出来たよ~」
「うん、今行くよ」
「ちっ、まぁ今日はこんな所で許したるわ」
諸々並べ終えたので、二人に声を掛ける。何をそんなに気にする?って感じの微調整をしてたかっくんだけど、渋々といった感じで切り上げて、シートに腰を降ろした。
「ほい、お手拭き」
「はい、デク君も」
「ああ」「ありがと、お茶子さん」
己の彼氏におしぼりを渡し、コップに飲み物を注いで置いておく。
「それじゃ、カンパーイ」
「「カンパーイ」」「ちっ、乾杯」
「さて、たんと味わって食えい!野郎共!」
「しっかり食べてな」
乾杯して、お弁当の蓋を開けていく。
「うわぁ、美味しそう」
「···まぁ、見た目は悪くねぇな」
お茶子のお弁当は、全体的に茶色。つか、緑谷君の好物であるトンカツの占める割合がデカイ。ミルフィーユにして、シソだったりチーズだったりが挟んである。飽きが来ないよう工夫してあるんだね。
私のは、一つは普通で、一つは朱い。かっくん、例の中華料理屋を気に入って、ちょくちょく食べに行ってるらしく、今までの私が作ってた辛さじゃ物足りなくなってて、それに合わせるのが大変なのよね。なので、中華系にして、かっくん向けと自分ら向けの二種類作りました。
「「「「いただきます」」」」
取り皿持って、各々箸を伸ばす。
「うん、とっても美味しいよ、お茶子さん」
「良かった~。でも、引子さんにはまだまだ敵わんよ」
「そりゃね、主婦と16の小娘じゃレベチなのよ。言うなれば、雄英高校受験者とトップ10を比べる感じ?」
「···」ガツガツ
「そやね、段取りとか手際とか、真似しようとしても中々」
「分かる。これでも、そこそこ出来ると自負してるけど、冷さんやお母さんには程遠いし」
「母さん、お茶子さんのお陰で痩せてきて、動きも軽やかになってきてるしね」
「···」ガツガツ
「でも、僕はお茶子さんの料理の方が好きだよ」
「ほえっ!」
「あらあら、見せつけちゃて。しかし、緑谷君。料理もだけど、お茶子自身をパクっと食べるのもお好きなんでしょ~?」
「うえっ!ええっと、それは、その···はい」
「ちょっ!デク君!!?」
「アッハッハッハ!素直でよろしい!!」
「···」ガツガツ
「···少しは、会話に混ざろうとしなさいな、マイダーリン」
「···ちっ」
「もう、緑谷君の前だからって、そんな恥ずかしがらなくてもいいのに」
「恥ずかしがってなんかねぇわ!!」
「そんな!料理も桜も興味なくて、私の体をどう貪ろうかしか考えてないなんて酷いわ。私は、この豊満で魅力的な体にしか価値が無いのね、しくしく」
「っ!ん、んなこと考えとらんわ!!」
「···考えとったね」
「···かっちゃん」
「···雪花ちゃんも雪花ちゃんで、自慢しかしとらんかったし」
「黙っとれや、クソデク丸顔!デスソース掛けんぞ!!」
「かっちゃん、お茶子さんはその丸っこさが良いんじゃないか!八木さん達が敵わない位、モチモチしてて最高なんだよ!!」
「デ、デク君?!?」
「何の話だゴラァ!雪花はなぁ、ひんやりスベスベで、触ると弾いてくる様な弾力さがウリ何だよ!!丸顔には一生届かねぇだろうよ!!」
「ウリって、かっくん」
「イヤイヤ、こう全てを包み込んでくれる様な包容力と、おっかなびっくりだけど、頑張っている姿がとっても可愛いんだ!!」
「ス、ストップデク君!」
「はっ!余裕なフリしてこっちを屈服させようとしてくるのに、途中から悔しげに身を委ねてくる姿が最高にそそるんだよ!!」
「反論出来ないけど、赤裸々に暴露すんな!!」
「くっ、お茶子さんはね!!」
「けっ、雪花はなぁ!!」
「「···」」ブシュ~
幼馴染み同士で繰り広げられる、彼女自慢というか、彼女とアレしてる時の反応暴露大会を止められず、私もお茶子も、体真っ赤にして、ただ聞いているしかなかった。
く、今すぐ焦凍と百を連れてきたい。そして、百も同じ目に合わせてやる。
▼▼▼
「···デク君の馬鹿」
羞恥地獄のご飯タイムも終わり、片付けをして、デク君と爆豪君が張ったハンモックで、デク君と一緒に横になっている。もう一個の方で、雪花ちゃんも爆豪君と横になってる。
「ご、ごめん、お茶子さん。何か、暴走しちゃってた」
「···まぁ、デク君の本音が聞けて、ちょっと安心した」
「お茶子さん···」
「やっぱ、雪花ちゃんとかと比べると、私ちんちくりんやし、デク君を気持ちよくさせたげれてるか、いつも不安なんよ」
「···」
「私、もっと色々頑張る。デク君の彼女やって、胸張れる様に」
「うん、僕もお茶子さんに見捨てられない様に、頑張るよ」
「ふふ、デク君、好きだよ」
「僕も、お茶子さんが大好きだよ」
日差しの暖かさとは別の、ポカポカした気持ちを胸に抱いて、デク君の胸元に頭を寄せる。願わくば、ずっとこうして、
「ちょっ!隣にお茶子達居るんだよ!!」
「お前が声出さなきゃ良いだけだろ」
「んっ!馬···鹿っ!!っ!!帰ってっ!からっ!してっ!あ、げる、からっ!!」
「もう、おせぇよ」
「「···」」
隣から、雪花ちゃんの、何かを耐える艶やかな声が届いた。チラッとデク君の肩越しに見ると、タオルケットからはみ出す、下げられたズボンと下着、陽の光を反射する雪花ちゃんの白い生足が見えた。
「えと、お茶子さん」ンッ ンッ フゥッ!
「シッ!嘘やろ、爆豪君、ホンマにおっぱじめとる」ムネ ダメッ
「っ!!」ヤッ ソコ ヨワイノ!
ありえへんやろ!ホンマ何しとるんよ爆豪君!!この距離、いくら雪花ちゃんが我慢しても、全然聞こえるんよ!!
ヤバい、雪花ちゃんの声聞いとるだけで、お腹の下が熱くなってきた。デク君のも、膨れ上がって硬くなっていってるのが、下腹部に当たる感触で分かる。
「あの、お茶子さん」
「···口まで、やから」
「···」
「絶対、最後まではアカンよ」
「うん、お茶子さん」
その後、私と雪花ちゃんは、彼氏の腕にすがっていないと、まともに歩いて帰る事は出来ませんでした。そして、もう一つ追記するとしたら、ゴミの中にゴム製品が二つ含まれているという事やね。ダメやって言うたのに、幼馴染みやからって、そういう所は似んでもええやん。
更に言うなら、帰宅してから、もう三回戦位してしまいました。雪花ちゃんはこの倍だそうです。
『···それは、大変でしたわね』
『なっ、酷いと思わへん』
『百も焦凍と一緒に、無理矢理連れてくれば良かった』
『私を巻き込まないで下さいまし!』
『私ら、一緒に大会出た仲やん。一蓮托生やって』
『そうそう』
『私だって、両親が隣の部屋に居るから駄目と言ったのに、焦凍さんは聞いて下さいませんでしたのよ』
『···いっそのこと、もう六人で裸晒してやっちゃう?』
『『絶対に嫌や/ですわ』』
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