こんな感じで、アフターエピソードを不定期投稿する事になると思われ。
時系列は、順繰りだったり飛んだり戻ったりするかも。
「ミリオとメリッサの新婚生活と川の字壊理ちゃん」
「おはようなんだよね、メル」
「きゃっ!もう、おはよう、ミル。それと、危ないでしょ」
「ごめんなんだよね」chu
「反省してないんだから、仕方のない人」chu
卵とベーコンを、フライパンの上で良い音を奏でさせるメルに、後ろから近づいて抱き締める。笑みを浮かべて嗜めるメルのおでこに、謝りながら軽くキスすると、メルもほっぺたにキスを返してくれる。
一緒に暮らす様になってからの、僕達の恒例行事。
「今日はマーガリンでお願い、ミル」
「お安いご用なんだよね」
朝は、メルの希望でパン。見計らったように、トースターから飛び出してくる食パンを、お皿に置いてテーブルに並べる。コップに牛乳を注ぎ、リクエスト通りにマーガリンを塗っていく。
塗り終わる頃に、焼けて良い匂いを発する目玉焼きとベーコンを、メルがお皿に移して、目の前に置いてくれる。
「「いただきます」」
俺は箸を、メルはナイフとフォークを手にして、朝食を取り始める。因みに、俺は醤油派で、メルはソース派。別に争ったりはしない。
朝食を食べ終えたら、後片付けは俺の役目。女性の身支度には時間が掛かるからね。食器等を洗い終えると、髪をセットしたり、ネクタイを巻いたりと身嗜みを整える。これを怠ると、サーが怖いんだよね。
ただ、ネクタイは最後まで絞めない。何故かと言うと、
「はい、今日も頑張って、無事に帰ってきてね、ルミリオン」
「ああ、任せておくんだよね!」
メルに、きっちり絞めて貰って、気合いを入れて貰う為なんだよね。これで、今日も俺は頑張れる。
メルを大学近くまで送って、サーの事務所に向かう。さぁ、ヒーローの時間だ。
▼▼▼
「おい、通形さんだ」
「綺麗だよな~」
「あの顔、あの胸、あの腰、あの括れ、あの尻。ついでに、白い肌と天然物の金髪ブロンド」
「下もブロンドなのかな?」
「じゃねぇの?一度で良いから、ヤッてみてぇよなぁ」
「お前じゃ相手にされねぇよ」
「うっせぇ!分かってるっての」
「···俺、最近洋モノに嵌まっちまった」
「「「分かる~」」」
午前中の講義も終わり、友達と駄弁りながら食堂に向かってると、テラス席でサンドイッチ片手に、外国語の難しそうな分厚い論文書を読んでいる通形メリッサさんを見掛けて、俺達のテンションが上がった。
噂じゃ、もう結婚してて人妻だって聞くけど、大半の男は、男避けの嘘で、あの左手薬指にしている指輪もブラフだって思ってる。
でも、噂が本当だったら、あんな美人と結婚出来る男はどんな奴なんだろうか。
「そっち行ったんだよね!デク!!」
「はい!!今度こそ捕まえる!!」
目標を追いかけ、先回りさせたデクのいる方へ誘導する。見た目通りすばしっこい。早く捕まえて、依頼主を安心させてあげるんだよね。
「今だ!!」
「うおおおお!!!」
想定通り、跳び上がった目標に対して、緑谷君が飛び掛かり、その手でしっかりと確保する。今回も、中々タフな相手だった。
「ふしゃーーー!!!」
「イテッ、イテッ、だ、大丈夫だから、落ち着いて」
「離しちゃ駄目だよ、デク。こちらルミリオン、目標の逃亡猫を確保しました」
『OK、猫を依頼主に送り届けたら、パトロール再開よ』
「分かったんだよね、バブルガール」
「ふしゃーーーーー!!!!」
「痛い!!そんな引っ掻かないで!!」
「ははっ、ほら、お家に帰るよ」
緑谷君の顔に、いくつもの三本線を描いた元凶の首根っこを掴み、ケージの中に入れる。
『私だ、○○区で建物倒壊が発生した。倒壊した建物内に、人々が取り残されている。ルミリオンは現場に急行。デクは、目標を依頼主に届け次第、合流しろ』
「っ!分かったんだよね、サー!!デク!!」
「すぐに追い付きます!」
ケージを緑谷君に手渡し、端末に届いた地図で場所の詳細を確認し走る。絶対に、助けるんだよね。
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「火伊那ママ!!」
「だい、じょうぶよ、壊理ちゃん。壊理ちゃんは、怪我はない?」
「う、うん、ママが守ってくれたから。でも、ママが!」
「泣かないで、壊理ちゃん。私強いんだから、こんなの、何ともないわ」
しくじった。爆発音と崩れる床に、咄嗟に壊理ちゃんを守ったのだけど、胸から下が瓦礫に埋もれてしまった。携帯も、体と一緒に瓦礫の中。
あの爆発音からして、地下でガス系の何かが爆発したんだろう。この感じから、火災は発生していないか、消し止められている、それだけが唯一の救いだ。
「壊理ちゃん、あそこに光が見えるでしょ。あそこから、外に出られると思うから」
「ママを置いていけない!!」
「壊理ちゃん、ママを置いていくんじゃないの。ママを助ける為に、壊理ちゃんが、ママはここに居るって、外にいるヒーローさん達に伝えに行くの」
「私が···ママを」
「そう、壊理ちゃんがママを助けるの。さぁ、行って。ちゃんと出来たら、壊理ちゃんのお願い、何でも一個だけ叶えてあげる」
「···うん、すぐ呼んでくるから!待っててね!ママ!!」
外に繋がる隙間に向かって歩いていく壊理ちゃん。その背中が、光の向こうへと消えていった。良かった、これで壊理ちゃんは大丈夫。
「···何でもは、サービスし過ぎたかな」
「ねぇ、通形さん。親睦も兼ねて、ご飯でも食べに行こうって話になってるんだけど、通形さんもどうかな?」
「折角、誘って貰ったのにごめんなさい。私、帰らなきゃいけないから」
「えっ···あ、そう···なんだ」
「ええ、ごめんなさい。それじゃ、さようなら」
ゼミの中でも、一番のイケメンが声かけたのに、悩むそぶりさえなくお断りされた。アイツも、断られるとは思ってなかったらしく、真っ白になって落ち込んでいる。
「アイツでも駄目か」
「OKされんのは、女子も一緒の昼飯だけ」
「しかも、絶対に席の両隣は女子。話す内容も、すげぇ専門的過ぎて入ってけねぇし」
「もうちょっと、ガード緩めてくんねぇかな~」
「他人の女に何言ってんだか」
「「「えっ?」」」
「左手薬指に結婚指輪してるじゃんか、何驚いてんのよ」
「それ、男避けの嘘じゃ···」
「いやいや、何その話。メリッサは、正真正銘新婚さんの人妻だってば」
「···お相手は?」
「少なくとも、アンタらが束になっても敵わない凄い人、とだけ言っとくわ」
『···た今、最後の一人が、ルミリオン、デクに支えられて出てきました!あ、子供が駆け寄っていきます!ルミリオンのマントを靡かせながら、女の子が駆け寄っていきます!今、救助された女性と抱き合いました!!』
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「ただいまなんだよね、メル」
「お帰りなさい、ミル。今日もお疲れ様、怪我はない?」
「勿論!」
「そう、じゃあどうする?ご飯?お風呂?それとも···」
「ご飯、お腹ペッコペコなんだよね」
「···最後まで言わせてほしかったわ」
「···八木さんからの入れ知恵だよね?」
「ええ、日本の様式美だって」
そう言うとミルが、仕方ないなぁって顔をしながら、腰を抱き寄せて唇を重ねてきた。
「続きは、今晩ゆっくりとなんだよね。先に着替えてくるよ」
「フフ、楽しみにしてるわ」
明日はお休みだもの、すぐには寝かしてあげないんだから。
▼▼▼
「ねぇママ、お願い事、いい?」
「良いわよ、何?」
「···パパとママと一緒のお布団で寝たい」
「えっ?!」
「···駄目?」
「···約束だものね。じゃあ、治崎···パパの所にも、お願いに行きましょう」
「うん!!」
「治崎、壊理の寝てる横ではするなよ」
「親父?!?」
▼▼▼
チュンチュン
「フゥッ!······メル?」
「あら、おはよう、ミル」
「···おはよう···何してるの?」
「ミルったら、昨日いっぱい愛してくれたのに、朝からこんな逞しいんだもの。鎮めてあげないとって」
「······」ガバァ
「キャッー♥️」
ジリリリリ!
「···朝か。目覚ましは···ちっ、レディナガンの向こうか」
「んん···」モゾモゾ
「···壊理は、いつの間に俺の背中に···」ジリリリリ
「んん···」モゾモゾ
「何で、起きないんだ···」テノバシー カチッ
「んん···」モゾモゾ
「···おい、起き「うるさい」っ!!」ムネニカオオシツケー
「······まま?えりも···」コウトウブカラギュー
「~~~!!!!」
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