八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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「二年ヒーロー科合作映画"僕達のヒーローアカデミア"」

 

 

 

 

『ここを!彼の!!ヒーローアカデミアでいさせて下さい!!!!』

 

 

「はいOK!良かったよ~、お茶子」

「あ~緊張した~」

 

 私達は今、文化祭の演し物である自作映画の撮影を行っている。

 カップルコンテストに強制出場と相成り、クラスの演し物とコンテストの準備を並行で行うには、人数的に厳しかったからどうしようと頭を悩ませていた時、お母さんの鶴の一声で、同じ状況だったB組と合同で映画を撮影して放映する事に。

 脚本は、いつの間に準備していたのか、お母さんが用意した原案を、物間君をリーダーとしてアレンジした物。主役は緑谷君で、ヒロイン的立ち位置にお茶子。

 身内とか知り合いとかツテとかを惜しみ無く利用して、エキストラで出て貰ったり、場所を提供して貰ったりと、撮影は順調に進んでおります。つか、物間君が大車輪の活躍ですよ。トゥワイスさんやトガさんの個性をコピーさせて貰って、変身して本人が居なくても撮影が出来るから、驚くべき進捗率でございますよ。

 

「ほい、タオル。コンテストの準備は順調?」

「ありがと。全然、もう普通に制服でええかな~ってなっとる」

「ん~、まぁお茶子と緑谷君なら、逆にそれでも良いかなぁ」

「映画のラストの格好とかいいんじゃない?コンテストって午後からでしょ?映画は午前中だし」

「あ、それ悪くないかも。ナイスアイディア、一佳」

「というか、雪花はどうなのよ。雪花も出場者でしょ?」

「とっくのとうに決まってるって。かっくんが乗り気じゃないから、パパッと私が決めたもん」

「爆豪君、文句たらたらやったもんな~」

「B組は、切奈と骨抜君、レイ子と心操君、荊と鉄哲君だよね。やっぱ、一佳も物間君と出ようよ~」

「だから、私はカップルでもないし、コンテストはこりごりって言ってるじゃん」

「だぁかぁらぁ、今すぐ告ってくればいいじゃん。いつも、夫婦漫才してるんだから」

「うぐっ、べ、別にそういうんじゃないから」

「"···お疲れ、寧人"」

「ッ~~~!!!」

「ほらほら、もう認めちゃいなって」

「麗日、助けて」

「···人って、諦めが肝心なんよ」

「麗日~~」

「お~い、三人とも何やってるの~、次の撮影行くよ~」

「あ、うん!!ほら、無駄話してないで行くよ!!」

「···ちっ、それで逃げれたと思うなよ」

「程々にや、雪花ちゃん」

 

 

 

「だから!ここはこう回り込んでこうだって言ってるだろが!!クソデク!!」

「う、うん」

「ダメダメ、動きが硬いしセリフが棒読み。セリフなんてあくまで基準。自分がもし、本当にその状況だったらを思い浮かべて、自分の思いを言葉にするんだよねぇ、緑谷君。はい、もう一回!!」

「は、はい、物間君」

「カメラから出てる。ちゃんと目印見ろ」

「ご、ごめん、心操君」

 

 こちらは、クライマックス手前の、緑谷君が一人でヴィランを討伐していくを撮影中。俳優でも何でもない緑谷君は、慣れないことに悪戦苦闘中の様です。

 

「唯、次はこれね」

「ん」

 

 そう言って、レイ子から手渡された、ミニチュアの小道具大道具を大きくする。私の役目は、道具班が作った物を、サイズ変更して持ち運びやすくしたり、設置したりする事。基本裏方。映画にちょっと出はするけど、力道と一緒の場面が無いのが不満。

 

「お疲れ~、差し入れ持って来···はええって、唯」

「ん!」

 

 お菓子とかドーナツとかを、作って持ってきてくれる力道。これが一番の楽しみ。彼女特権で、一番良いのは私が貰う。誰にも譲らない。

 

「いつもありがとう、砂藤君。よし、十分程休憩しよう。休憩後は、シーン63の5から始めるよ」

「「「おう」」」

 

 力道のお菓子で元気百倍。さぁ、頑張ろう。

 

 

 

「ねぇ、聞いた聞いた?お茶子ちゃん達、映画撮ってるんだって!」

「うん、緑谷君から聞いたんだよね」

「実は、エキストラでチョロッとだけ出るの」

「ええ~~!!?二人だけ狡い!!ねぇ環君、私達も出させて貰おうよ!!」

「うえっ!??お、俺は···」

 

 久し振りに予定が合って、ねじれさん、ミリオ、メリッサさんとご飯を食べる事になった。もっぱらの話題は、ヒーロー科の後輩達が、文化祭に向けて映画の撮影をしている事。ねじれさんは、リューキュウ事務所にインターンに来ている子達から、その話を聞いて以降、その話題ばかり。俺も、切島君や鉄哲君から話を聞いて、ねじれさんに話題提供しているのも原因ではあるけど。

 

「二人は、文化祭は来れるの?」

「うん、ちゃんとお休み貰ったよ」

「お、俺も、ファットガムが、後輩の勇姿を見てきたれって言ってくれたから」

「なら、文化祭の日に勢揃い何だよね」

「あ、そう言えば、今年の文化祭はミスコン無いんだって!不思議~」

「代わりに、カップルコンテストをやるんだって話なんだよね。ミルと、飛び入り参加してみようかって」

「いや、二人はカップルじゃなくて夫婦だから」

「勿論、冗談よ。でも、絢爛崎さんが、『由々しき事態ですわ!!今すぐ雄英高校に直談判をしに行かなくてはなりませんわ!!』って言って、絢爛崎巨大顔面装甲車DX Ver.2に乗って、突撃したらしいわよ」

「え?あの、卒業式でミリオが挨拶の〆に頼んで、壁破壊して突っ込んできた、アレに?」

「そう、アレの改良版というか豪華さ爆上げ版」

「うわ~、凄~い!!見てみたいな~!!」

「絢爛崎さん、まだ作ってたんだね」

「当日が楽しみなんだよね」

 

 

 

「親父、燈矢兄」

「何だ、焦凍」

「どうした?焦凍」

 

 遅番を終え、親父と一緒に家に帰ってきたら、珍しく焦凍が一番に出迎えてくれた。

 焦凍の手には、この時期には見慣れたチケットが握られていた。

 

「親父、燈矢兄。今年は、二人にも文化祭来てほしい。今、皆で映画撮ってるんだ。絶対、凄ぇの作るって張り切ってるから、俺も。だから、親父達にも見てほしい。母さんも、冬美姉も、萌義姉も、夏兄も、啓吾兄も、家族皆で一緒に見たいんだ」

 

 俺は、どうするよって視線を、フリーズしている親父に向ける。

 

「······時間は」

「9時半から11時45分まで。間に、15分休憩がある」

「······午後から、外せない会議がある。それまでなら、大丈夫だ。燈矢、お前は休みだ」

「そういう訳らしい。良かったな、焦凍」

 

 焦凍の手から、一枚チケットを抜き取り、頭ポンポンと叩いて家に上がる。

 しっかし、OB宛に入場チケット配られてるの忘れてんのかねぇ。ま、余ったのはトムラんとこの誰かにやればいいか。

 

 

 

 





絢爛崎巨大顔面装甲車が出てきた時、素で笑ってしまったぞ。どうしてくれる。
つか、荼毘関連とか、謎の人物とか、気になる事多すぎて、七月まで休載なのがもどかしい。

評価と感想をよろしくお願いします。
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