「···それで、どうでしたか?」
「同じ厚さと比べて、二つ上の厚さと同じ位だって」
「逆流等もしておりませんでしたわ」
「他の人達も、概ね支障は無かったみたいね」
「という事は、これで完成ですね!!」
「「「やったーー!!」」」
それは、二学期も終わりかけの頃。
雄英高校サポート科特別講師である通形メリッサのラボにて、とある物の開発が行われていた。メリッサ、発目、八百万による素材作成から始まり、塩崎の協力の下、耐用実験を繰り返し、多くの失敗を積み重ね、一歩一歩完成へと近付いていった。
そして今日、半年にも及ぶ試行錯誤の成果が実を結んだのである。
「みんな、あ゛り゛か゛と゛ーーー!!!」
「泣くのは早いよ、三奈」
「そうだよ!泣くのは、全てが終わってからだよ、三奈ちゃん!!」
「応援しております、三奈さん」
「取り敢えず、1ダース程渡しておきますわ。頑張って下さい、三奈さん」
「三奈、辛抱強くだよ」
「三奈ちゃんなら、きっと大丈夫よ」
「私らがついとるけんね!!」
「う゛ん゛、あ゛た゛し゛か゛ん゛は゛る゛!!!」
「作戦決行は、12月24日。今度こそ、切島君と三奈を一線越えさせてやるぞーー!!」
「「「おおーーー!!!」」」
▼▼▼
「君ら、彼女持ちやろ。今日位、そっち優先してもええ言うたのに。折角のクリスマス·イブ、こがいな所で瓦礫撤去しとらんと、天喰君みたいに、デートの一つでもすればええやんか」
「大丈夫っす、ファットガム。あっちも、日中は復興支援に呼ばれてるんで」
「プレゼントは、もう用意してあるんで。それに、ちゃんと夜は上手いもん食いに行く予定っすから」
先月に起きた大地震。全国各地のヒーロー事務所が、復興支援の為に駆り出された。
ファットガム事務所も例に漏れず、被災して崩れた建物や、津波で流されてしまった物等の撤去作業に従事している。他の皆も、各地に散らばって復興支援に当たっている。
オールマイトなんか、八木にサンタのコスプレさせて、自分はトナカイ役になって、避難所や仮設住宅にクリスマスプレゼントを届ける為に跳び回っている。引退したとはいえ、あの人が人々に与える安心感は計り知れない。俺達も、もっと成長して、アレに追い付かねぇとな。
「そういや、切島君。君、まだ童貞なん?」
「はえっ?!?何すか急に!!!?」
「最近、色んなヒーローから言われんねん。"女に恥かかす奴は漢じゃないって言ってやりな"とか、"男よりも、女の子の方が不安は大きいのよって教えあげなさい"とか。鉄哲君は、ちゃんと卒業しとるみたいやし、天喰君は、心配せんでもお相手に食われるやろうから、該当するんは君しかおらんやろ。で、どうなん?」
「······まだっす」
「···茨から聞いた話っすけど、コイツ、いっつも最後の最後にビビって萎えるみたいなんすよ」
「はあ?なんやそれ、それはアカンやろ。ピンキーちゃんに、ようまだフラれとらんなぁ、自分」
「うぐっ···そうっすよね、俺、最低っすよね」
「自分、何があかんの?ピンキーちゃんと、したくない訳やないんやろ?」
「···したいっすよ」
「やったら、何で萎えるん?好きなんやろ?大事なんやろ?あっちも初めてやのに、勇気出して、お前受け入れる言うてくれとるのに」
「······傷付けるのが怖いんすよ。ここの傷跡、俺がまだ個性を発現したばかりの頃、自分の個性で付けた傷なんすよ。そん時、めっちゃ痛くて。自分の個性が怖くてたまらなかったんです。だから、いざ入れようと思っても、もし万が一、その最中に個性が発動して、三奈を傷付けちまったらって思うと···どうしても、ビビって最後まで出来ないんです」
「···なぁ、切島君。君、ヴィラン連合の乱波君に、よく訓練して貰っとるやろ?」
「えっ?あ、はい。乱波さんに殴って貰ったお陰で、大分耐久力とか上がりました」
「その乱波君が言うねん、アイツは良い奴やって。ワイが、何でや?って聞いたらな、アイツを殴っても、俺の拳は傷付かない。俺の拳を切り裂かない。だから、俺はいつまでも殴り続けられる。だから、アイツは良い奴や、てな」
「乱波さんが···」
「これからも、ずっとピンキーちゃんと一緒に居たいんやったら、覚悟決めなあかんで、烈怒頼雄斗」
「そうだぜ、切島。つか、お前がヘタレる度に、芦戸が茨に泣きつくもんだから、俺との時間が減ってるんだよ馬鹿野郎が」
「ファットガム、鉄哲···おっす!!」
「ほな、きっちり仕事終わらせるで!!」
「「はい!!」」
▼▼▼
私、芦戸三奈は、八百万百の家で、精神を落ち着けていた。
お風呂でしっかりと体を磨いた。何なら、弱い酸を浴びてお肌を新品にした。歯も、これでもかっていう位磨いた。下着も、とっておきの勝負下着にした。ヤオモモに家を貸して貰って、よっぽどの緊急事態が起きない限り、明日のお昼まで出られないようにして貰った。
後は、もう鋭児郞が来るのを待つだけ。そして、ちゃんと最後までするだけ。入れる前までは、やってきた。手とか口とか胸とかでは出来た。本当に、後は処女を散らすだけ。
「···今日ダメだったら、他の人に乗り換えちゃうんだからね、馬鹿鋭児郞」
時計を見る。約束の時間はもうすぐ。さぁ来い鋭児郞。お願いだから、最後までアンタを受け入れさせて。
そして、呼び鈴が鳴った。
ハラハラした気持ちで待つクラスメートの前に、ぎこちない歩き方でピースする芦戸三奈が現れるまで、後24時間。
▼▼▼
「天哉さん、メリークリスマスです!!」
「なっ!?!何て格好をしているんだ、明君!!!」
「八木さんと麗日さんに教えて頂きました。今日決めるなら、この格好だと」
「八木君ならともかく、麗日くーーん!!?!」
「天哉さんに、私をプレゼントします。どうぞ、受け取ってください!!」
「···」メガネパリーン
「母さん、天哉は大丈夫かな?」
「きっと大丈夫よ。いくらあの子でも、明ちゃんに迫られて何もしない訳ないわ。それよりも、天晴。貴方こそ、早く好い人見つけなさいな」
「あ、パトロールに行かなくては!それでは母さん、行ってきます!!」
「あ!天晴!!」
因みに、開発していたのは、切島君が個性を発動しても破けたりしないし、相手傷付けたりしない、特製のコン○ームです。
タイトルは、
(K)切島鋭児郞と
(A)芦戸三奈を
(S)セッ○○
(S)させてやるぞ 大作戦
(Operation) です。
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