八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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「アレは本当に、お湯に浮くのか」

 

 

 

 

「はぁ~~、極楽極楽~~」

「今ヴィランが攻めてきたら、きっと一網打尽にされるわね」

「ホントに~~」

「間違いありませんわね」

「そして、ひどい事されちゃうんだよね?同人誌みたいに、同人誌みたいに!!」

「何で二回言った?」

「しかも、それを言うなら敗北系ヒーロー物AVみたいに、でしょ」

 

 私達は今、貸し切りの温泉に浸かって、物の見事に解けている。

 

「いやぁ、流石に雪中行軍は疲れたねぇ」

「去年は、キャンプだけだったものね。皆の足を引っ張ってしまって、申し訳なかったわ」

「個性の影響何だから、仕方あらへんよ、梅雨ちゃん」

「そうそう、助け合い助け合い」

 

 そう、私達雄英高校ヒーロー科二年A組女子は、冬の雪山訓練と称して、三日間にも及ぶ雪中行軍をさせられたのだ。ヴィランを模した妨害ロボや野生動物に警戒しつつ、冬眠しかける梅雨ちゃんを皆でサポートして、何とか時間以内に踏破出来、こうしてご褒美の温泉にありつけたのである。

 

「それはそれとして~」

「な、何よ、雪花」

「いやぁ~、響香も大分成長したなぁ~と。だから言ったでしょ、好きな人に揉まれると大きくなるって。どう?もうB位になったんじゃない?」

「うっさい!!」

「でも、確かに一年の時よりメリハリ出てきたよね、響香」

「そうですわね、胸もそうですが、お尻も」

「ちょっ!ヤオモモまで!!もう、ハズイからやめてよ!!」

「そういう雪花ちゃんも、そろそろEに届きそうとか言ってなかったかしら?」

「え?!そうなの?!?いいなぁ~」

「正直、そろそろ成長止まってほしいんだよ?透。重いし、肩凝るし、揺れすぎると痛いし、合うサイズのだとデザイン少ないし、峰田君のは慣れたけど、おっさんとかからの視線鬱陶しいし。ねぇ、百」

「···そうですわね。ヒーロースーツの関係上、ここに目が行かれるのは仕方がないと思っておりますが、遠慮なく凝視されるのは少々······」

「流石のヤオモモも恥ずかしい?」

「······嫉妬した焦凍さんを宥めるのが大変ですわ。胸への責めが一段と激しくなられまして···」

「「「あーー」」」

 

 身内からヴィランを出さない為にも、今後とも、百には体を張って頂かないとねぇ。

 

「でも、そうやって目の前でプカプカ浮かれると、羨ましいとは思っちゃうけどね」

「分かる、三奈ちゃん。一回で良いから、体感してみたいよね」

「言うて、三奈ちゃんも透ちゃんも大きいやん」

「そうね。この中では、私が一番成長していないかしら。お茶子ちゃんもほら、大きくなってるもの」

「きゃっ!!ちょ、梅雨ちゃん!!?」

「お茶子と緑谷君の写真が恋愛成就の御利益あるなら、お茶子の麗ッパイはどんな御利益あるだろうね~」

「ご、御利益なんてあらへんよ!!!」

「試しに拝んでみようよ!!」

「「「ありがたや~ありがたや~(-人-)」」」

「やめてーーー!!!!」

 

 皆でお茶子を囲んで、お茶子の胸に向かって手を合わせて頭を下げる。あれかな、御利益は安産かな?

 

「さて、そろそろ上がりましょうか。のぼせてもいけませんし」

「······そういえばさ、ヤオモモってツルツルだよね」

「まぁ、コスがあんなハイレグだから、処理は完璧でしょ」

「アレ、剃ってるのかな?」

「いやいや、脱毛処理でしょ。なんだっけ?何とかワックス使ってさ」

「ブラジリアンワックスだっけ?天下の八百万家だよ?ちゃんと、専門の医療機関で施術して貰ってるでしょうて」

「梅雨ちゃんは、個性の関係で生えてないんだっけ?」

「そうね、個性が発現してからは、首から下の体毛は無くなったわ」

「···あの、皆さん、そんなにじっと見られると、流石に恥ずかしいのですが」

「で、実際どうなの?」

「お母様に連れていかれて、医療機関でして頂いております。欧米の方とも、それなりにお付き合いがありますから」

「あっちは、処理してツルツルがデフォみたいな感じだもんね」

「皆さんは、どうされておりますの?」

「かっくんにお願いしてるかなぁ~。前はともかく、後ろの方は自分じゃ見えないし」

「えっ!!そうなん!!さ、流石にその勇気はないんよ」

「別に、全部見せてるんだから、毛程度どうって事はないと思うけどね~」

「それとこれとは話が別な気が」

「すみません、一発目からお腹一杯ですわ」

「···そんな引く程の事かなぁ。試しに頼んでみればいいのに、きっと喜んでしてくれると思うんだけどなぁ」

「良いから黙れ」

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「よぉ、雪花。毛根全部爆ぜ殺してやるから来いや、クソが」

「何でいんの?!?」

「わ、私を盾にしないで下さいまし!!」

 

 お風呂上がり、何故か女湯入り口前で仁王立ちする、目がつり上がりきったボーイフレンドを前に、私は急いで百の背中に隠れる。

 

「おい、半分野郎」

「ああ。百、行こうか」

「え?焦凍さん?い、行くとはどこへ?」

「安心しろ、個室だ」

「ちょっ!!勝手に連れてくなーー!!」

「おい、雪花」

「ひっ!!」

「あんま、ベラベラと他人に喋ってんじゃねぇよ」

「···緑谷君とかに聞かれたの、かっくんが恥ずかしかっただけでしょ」

「(ブチッ)おい、デク。朝飯食うまで部屋帰ってくんじゃねぇぞ」

「んきゃっ!!ちょっ!!なに考えとるんだ馬鹿っくん!!担ぐな!!パンツ見える!!尻鷲掴みしてるんじゃなーい!!」

「あ!雪花一人部屋だから!!行くならそっち!!」

「104号室だよ」

「三奈と透の裏切り者ーーー!!!」

 

 

「あ、アハハ···」

「結局、何でデク君らもここにおるん?」

「男子の雪中訓練、僕らだけ参加出来なかったから補習で」

「そうなんや···後で、部屋行ってもええ?」

「えっ!あ、え、う、うん。223号室だから···」

 

 

「ねぇ、響香ちゃん」

「何?梅雨ちゃん」

「そっちの部屋、行っても良いかしら」

「···一人は寂しいもんな」

「「尾白君/鋭児郎!!かもーーーん!!!!」」

 

 

 

 




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