八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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映画第四段、祝公開!!
見に行きたいけど、車で片道二時間かけて映画館まで行く気力ががが。




「男の友情」

 

 

 

 それは、二年目のバレンタインがちょっと過ぎた頃。

 

 

「···一大事である」

「まさしく、一大事だぜ」

「何が一大事か?それは、我らの中に裏切り者が居る事が発覚したのだ!!」

「そう、オイラ達"女の子にモテて、あんな事やこんな事したい同盟"に裏切り者が居る!!」

「正さねば」

「天誅を食らわさねぇと」

「いつの間に、そんな同盟が結成されてたの?」

「というか、僕達もメンバーなのがビックリ仰天」

「···アイヤ~」

 

 重苦しい雰囲気を醸し出そうとしている円場と峰田。また下らねぇ事なんだろうなぁと思いながら、呼び出しに応じた庄田、吹出。庄田に誘われて、暇だったからついてきた鱗。

 

「まぁ、一応聞くけど、その裏切り者って?」

「···この中に、個人的にバレンタインのチョコを貰った奴は居るか?」

「オイラ達は、勿論0だ。女子全員から男子全員にの義理チョコのみだ」

 

 何か自信満々に胸張って高らかに宣言する二人をジト目に、肩を竦める三人。ここにいる三人も、クラスの女子皆からの奴と、身内から貰った奴だけなのは、承知の筈。

 

「ん?て事は、今ここに居ない泡瀬と回原は、個人的に貰ったってこと?」

「え?あの二人もメンバーだったのか?」

「うん、二人とも付き合い良いから」

「(ダンッ)そうだ!!あの二人こそ裏切り者だ!!!」

「あの日、童貞を卒業するのは同年同月同日と誓ったのに!!」

「どこの桃園よ」

「そもそも、そんなの誓った覚えは無いよね」

「ババーンと驚愕の事実発覚だね」

「というか、只羨ましいだけだよね」

「非モテの嫉妬がメラメラバーニング、エンデヴァーより熱いかもね」

「うるさーい!!兎に角、オイラ達は裏切り者を裁判にかけなければならない!!」

「俺達を裏切った理由を問い質さねばならない!!」

「「そして!どうやったら、女の子から個人的にチョコ貰えるか、秘訣をレクチャーして貰わなければならない!!!」」

「···アイヤ~」

「結局、そこなんだね」

「本当に、羨ましかっただけなんだね」

 

 

 

  被告人:泡瀬洋雪

 

「被告人って、どう考えても取り調べの構図だろ」

「カツ丼、食うか?」

「やっぱ取り調べじゃねぇか!!」

「因みに、取り調べでご飯とかの食事や、タバコ等の嗜好品を提供するのは禁止になってるよ。カツ丼は、当時贅沢品だったから、ドラマとかで、刑事の人情を表す小道具として使われてたんだとさ」

「何、その豆知識。誰に向かって言ってるの?吹出」

「えっ!?アレ嘘だったアルか??!」

「···鱗、お前語尾にアルなんて着けてなかったろ」

「アイヤ~、出番少ないから、少しでも爪痕残そうと」

「そのアイヤ~も、僕らがやってって言ったからやってるだけだもんね」

「キャラ立ちって、大事なんだよ、本当に」

「まぁ、立ちすぎても、逆に語彙を考えるの難しすぎて、常闇とか黒色とか物間みたいに出番少ないパターンもあるけどね」

「いつまでメタ会話してんだ!!いいから、泡瀬。お前が誰からどういう経緯でチョコ貰ったか素直に白状しやがれ!!!」

「そうだ!!白状しやがれ!!!そして、オイラ達にもその手法を伝授しやがれくださいお願いします!!!!」

「···お前ら、必死過ぎだろ。つっても、俺が貰ったのは、そういうんじゃなくて、お礼みたいなもんだからな」

「お礼?」

「ああ。ほら、俺の個性って溶接だろ?時々、サポート科に行って訓練させて貰ってんだよ、効率的かつ有効的な溶接の仕方をさ。そのついでに、組み立てとか手伝ったりしてんだけど、溶接機が壊れて困ってる子が居たから手助けして、まぁバレンタインが近かったから、そのお礼も兼ねて貰っただけだよ」

「へー、その後は何もなし?」

「ん~、特には」

「嘘だ!!こっちはネタが上がってんだよ!!」

「最近、一個下の女子と図書室で、よく二人っきりになってんのは調査済みなんだよ!!!」

「あ~、アレは勉強教えてるだけだよ。文系科目が苦手で、いつも赤点ギリギリだからって。代わりに、俺は理系を教えて貰ってるけどな。やっぱ、サポート科なだけあって、ソッチの知識は遥か彼方だからさ」

「ああ、だからこの前の筆記テスト、結構点数良かったんだね」

「良い雰囲気とかにはならない?」

「分かんね。普通に世間話とかするけど、クラスの女子と会話してる時と変わんねぇし」

「好みじゃない感じ?」

「いや、良い子だぜ。顔も可愛い系だし。ただまぁ、何となく妹みたいな感覚?」

「ふ~ん、まぁそこから始まる恋もあるかもね」

「頑張るアルよ!泡瀬」

「ホントに、そのアルアルキャラで行くつもりか?」

「「泡瀬!!俺達にサポート科の可愛くてボインでウフんな女の子紹介してください!!!」」

「···それ、綺麗なジャンピング土下座してまで懇願する事?」

「···紹介したら、俺の評判急降下しそうで怖いんだが」

 

 

 

  被告人:回原旋

 

「呼び出されて来てみたけど、どういう状況だ?」

「アレだ、円場と峰田のいつものだ」

「ドロドロメラメラ嫉妬の炎」

「回原が個人的にチョコ貰ってたから、尋問するんだって」

「ついでに、貰う秘訣を伝授しやがれとの事アルよ」

「···アル?」

「あ、その下りは散々やったからスルーしとけ」

「そ、そうか」

「さぁ、キリキリ吐いて貰おうか!!」

「誰に貰った!!どうやって貰った!!!」

「どうやってって、インターン先同じで、良い雰囲気になって、告白と一緒に渡されただけだけど」

「「告白ぅぅううう!!!!」」

「えっと、確か一学年上の不和真綿先輩だっけ?」

「OKしたのか?」

「ん、まぁそりゃあ、なぁ」

「パンパカパーン!おめでとう、回原」

「アイヤ~、目出度いアルね!」

「おう、ありがとな」

「「ちくしょーー!!!リア充爆発しろーーー!!!末長く大爆発しろーーー!!!!!」」

「怨み節なのか祝福なのか、どっちなんだ?」

「羨ましいし妬ましいけど、友達を祝う気持ちも無くはないって感じかな?」

「「恋人をくださーーい!!!!」」

 

 

 今日も今日とて、平和な日々でした、チャンチャン。

 

 

 

 




回原と不和パイセン?そんなのフィーリング以外の何物でもないですが何か?

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