「ねぇねぇ、かっくん、どれがいいかなぁ?」
「···」(ムッスー)
「ねえってばぁ······この超マイクロビキニにしちゃおっかなぁ~」
「良い訳あるかボケ雪花!!!」
「じゃあ、いつまでも不貞腐れてないで選んでよ!!」
「っ~~!!けっ!!!」
先日、ヒーロースーツを作って貰ってる会社の系列店から、水着のモデルをやって欲しいと、私とお母さんに依頼があった。いつもお世話になってるしという事で、その依頼を引き受けたら、新作の中から撮影で着たい水着を三着選んでとサンプルが送られてきた。
なので、かっくんに選んで貰おうと、かっくん相手に水着ファッションショーを開催する運びに。まぁ、そのかっくんは、水着モデルする事に不貞腐れてるんだけどね。
「···際どいのだけは、端から避けとけ」
「かっくんにだけ見せるのは?」
「···ちっ······仕方ねぇな」
大分葛藤して頷きおった。相変わらず可愛い奴め。
▼▼▼
「ん~、やっぱ無難なの選んでくるね~。一着位は、冒険したのにしても良くない?」
「······」
俺が選んだのは、標準的な黒の肩紐タイプのビキニと白の標準的なワンピース。際どいカットや布面積少ない奴を着た雪花を、有象無象のネタにさせてたまるか。
まぁ、そんな俺の独占欲は、確実に雪花にバレてんだろうけどな。
「ねぇ~、良いでしょ~~」
「···ちっ、わぁ~ったよ。仕事だからな、少しは妥協してやらぁ」
「やった。どれにする?」
標準的なと言えどビキニ。動く度に、溢れ落ちてしまうんじゃないかと心配になる位、揺れるモノを背中に押し付けられ、肩に顎を乗せられながら、サンプルを物色する。
「それとかどう?」
「駄目だ」
「それは?」
「駄目だ」
「それ「駄目だ」
「そ「駄目に決まってんだろうが」
からかってるつもりなんだろうが、写真撮られて雑誌に載るには、学生が着てたら色々不味いもんばっか選ぶんじゃねぇよ。布面積狭すぎる、カットがエグすぎる、透けてんだよ、紐なんだよ。
「これにこれだ」
「これ~?もうちょっと冒険(ギンッ)···は~い、着替えま~す」
不満げな雪花を一睨みすると、俺が選んだ水着を取って、渋々着替え始める。やっぱり、この最高の体をどこの馬の骨とも分からねぇ奴に撮られて、有象無象に見られると思うと、今すぐ写真撮影に支障が出る体にしてやりてぇ。
「う~ん、アダルティな大人路線というか、百みたいなセレブお嬢様って感じ?」
谷間と横乳がっつり出た紫のクロスデザインビキニに、シースルーのパレオを巻いた雪花。俺がギリギリ我慢できるラインだ。
「どう?かっくんのお眼鏡に叶ってる?うっふ~ん」
科を作ったり、胸や尻を強調したポーズを取る雪花。裸よりも、服を着ている方がエロいとは誰が言った言葉だったか。雪花と付き合い始めた···いや、雪花と初めてヤった夏合宿を思い出す。あの時も、クソがつく程エロかったが、色々な所がボリュームアップし、顔も二年前より大人びて、やっぱりコイツは世界一最高の女だ。
「お~い、かっく~ん。一言位コメント無いんですか~」
「···俺が選んだんだ、悪い訳ねぇだろうが」
「全く、素直じゃないんだから」
「素直に言ってんだろうが」
「そういう事にしておいてあげましょう。まぁ、かっくんは私の裸見慣れてるし、今更際どい水着だろうと一緒だろうし」
「あ?」
「さて、決まった事だし着替ってうきゃあ!!!」
雪花の言葉にカチンと来て、此方に背を向けて、ハンガーに掛けている服を手に取ろうとするコイツを、後ろからガッと抱き締める。左手はトップスの中に、右手はパレヲを剥ぐってボトムスの中に突っ込む。
「ちょっ!!馬鹿!!これ返さないといけないんだよ!!」
雪花が何かほざいて抵抗してくるが、知ったことか。テメェの望み通り、素直に行動してやるよ。
「かっくん!せ、せめて、水着脱がさせて!!」
「うるせぇ、黙ってろや」
「んん~!!!」
▼▼▼
「は~い、こっちに目線頂戴!良いよ~!!」カシャッカシャッ
何かあるとは思わないけど、冬花さんと雪花の撮影に付き添って、撮影現場にお邪魔させて貰っている私と爆豪少年。まぁ、依頼主である青山氏も、私達を気遣ってなのか、撮影スタッフの大半が女性なので、心配しなくても良かったのだけど。
それよりも、
「···爆豪少年?」
「···何すか」
「何で、そんな顔中引っ掻き傷だらけなの?」
「···別に」
「あまり、お痛しちゃ駄目だよ?」
「···ッス」
「···水着って、何か良いよね」
「···オールマイトもっすか?」
「冬花さん、40半ばに見えないよね」
「そっすね」
「この歳だけど、一応まだ現役なんだよね」
「···そっすか」
「フフッ、年甲斐もなく盛り上がってしまったよ」
「······」
「···あなた、爆豪君相手に何を言ってるんですか」
「「っ!!!」」
「もう一度聞きます、未成年の学生相手に何を言っているんですか?あなた」
「あ、えと、あのね、冬花さん」
「爆豪君」
「は、はい!!」
「そろそろ、雪花も撮影が終わります。二人でご飯でも行ってきて下さい。お金は雪花に渡してありますので」
「う、うっす!!ありがとうございます!!」ダッ
「あ、爆豪少年···」
「さて、少々お話しましょうか、あ·な·た?」
「···はい」
▼▼▼
「凄~い、本当に雪花だ!!」
「普通のデザインなのが、素材の良さをより際立たせてるね」
「でも、こっちのクロスデザインも凄いよ。特に横乳」
「こちらの、お尻に食い込み気味なショットとか、よく爆豪さんがお許しになりましたね」
「八木先生も、とてもお綺麗だわ」
「これで、もうすぐ五十代とか、信じられへんよ」
「アハハ~、まぁ頑張って説得したからね~」
「な、な、な、な、何だよ、爆豪」
「最初に言っとくぞ、糞ブドウ。雪花をオカズにしたら、塵すら残さず爆死させっから覚悟しとけよ」
「(性的に)最高のパートナー」というタイトルにするか迷った。
どことは言わないけど、オールマイトって80代になっても、しっかりたちそう。
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