八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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「過激であれば良いってもんじゃない」

 

 

 

 

「あの···可視子ちゃん?何見てるの?」

「ひゃっ!!あ、あ、あ、あの、これは···」

 

 二学期も終わりに近付いている頃、放課後の自主訓練をしている時、一緒に訓練してて、只今休憩中の可視子ちゃんが、何やらひっそりかつ真剣な表情で携帯を見ているのに気付いた。

 何となく気になったので、こっそりと近付いて、何なら個性で動けなくする準備をして、可視子ちゃんが何を見ているのかを覗き込んだ。

 そこにはなんと、エプロンのみ着用だったり、大事な所を全く隠せてないバニーガールだったり、最早紐な水着だったりと、まぁ過激な格好をされた女性の写真が並んでいた。

 

「···相談、のるよ」

「羽生子~~」

 

 あの可視子ちゃんが、あんなのを真剣な表情で見るなんてと思い、話を聞いて、一応私の意見は伝えたけど、これは私の手には余ると判断し、頼もしい応援を呼ぶ事にした。

 

 

 

「梅雨ちゃーん!!」

「羽生子ちゃーん!!」

 

 親友の梅雨ちゃん。そして、一緒に尾行した八木雪花さん。この二人に応援要請を出した。

 

「で?相談て何?羽生子さんにも、遂に春?」

「違うの、相談ていうのは、可視子ちゃんの事なの」

「赤外さん?」

「···瀬呂ちゃんと、何かあったの?」

「い、いえ、そ、その···」

 

 可視子ちゃんが、顔を赤らめながらもじもじと話し始める。

 

「えっ!!?瀬呂君て、まだ赤外さんに手を出してないの!?!?!え?ちょ待って、もうかれこれ一年以上彼氏彼女やってるよね?それなのにまだ?!?···瀬呂君て、ヘタ痛っ!!!」

「雪花ちゃん、変な事言わないの。瀬呂ちゃんは優しいのよ」

「へい、梅雨ちゃんママ」

「それで、可視子ちゃんは、瀬呂ちゃんとの関係を、一歩進めたいという事なのね」

「···はい」

「ん~、確かにそういう格好で誘惑するって言うのも手じゃないけど、ねぇ」

「そうね」

「何か、問題があるの?梅雨ちゃん、八木さん」

「端的に言うなら、赤外さんのキャラじゃない」

「雪花ちゃんならともかく、ね」

「なにおう!脱ぎ散らかして、シャツとパンティで彼氏の部屋に寝転がって、彼氏に襲わせた貴女に言われとうないんですけどぉお!!」

「···アレは事故よ。ともかく、可視子ちゃんにはオススメしないわ」

「瀬呂君、絶対興奮する前に心配するよ。"どうした?何かあった?"って」

「ほら、私が言ったのと同じでしょ?」

「で、ですが···」

「いい、赤外さん。過激であれば良いってもんじゃないの。正直、まだ一回もした事ないのに、そういう格好されてたら、普通引く。元々、それ目的の一夜だけの関係なら構わないけどさ」

「因みに、実際瀬呂ちゃんとはどこまで進んでいるの?キスはしたの?」

「えと、はい、その、何度か」

「あ、してるんだ。もしかしたら、手を繋ぐ位にしか進んでないってのも想定してたけど、それなら話は早いよね」

「そうね、雪花ちゃん」

「で、でも、そこから先は、ゆ、勇気が無くて。それに、ど、どうやって誘えばいいか···」

「クリスマスの予定は?」

「え?えと、イブに、デートを。その、両親が家を空けているので、夕飯に手料理をと」

「凄いわね、ちゃんと前準備は出来ているわ」

「そこまで、自分でお膳立て出来ているなら後は簡単。夕食後でも良いから、取り敢えずソファとかで隣り合って、然り気無く手を重ねる。恐らく、ハッとなって見つめ合うから、そのままキス。んで、キスしてる間に、スス~っと手を瀬呂君の股間に伸ばす。そうすれば、察しの良い瀬呂君なら、赤外さんの意図にも気付く筈。そこでトドメの一言、"抱いて下さい"。これだけでOK!!」

「だ、だ、だ、だ······プシュ~」バタンキュー

「可視子ちゃん!!!」

「あらあら、未経験者には刺激が強すぎたみたい」

「そうみたいね」

「こんな反応、もう響香ですらしてくれないから新鮮」

 

 茹で蛸みたいに真っ赤になって、頭から湯気を吹き出した可視子ちゃんが、真後ろにぶっ倒れた。のほほんと、その様子を眺めている二人を尻目に、私は可視子ちゃんの介抱をする。

 この後、目を覚ました可視子ちゃんは、真っ赤な顔のまま"頑張ってみます"と残して、お家に帰っていった。良い報告、待ってるからね、可視子ちゃん。

 

 

 

 

  余談【裸エプロンしたことある人手ぇ上げて~】

 

「やらいでか」雪花

「···雪花さんに勧められて、一度だけ」百

「流石にないんよ」お茶子

「ネタで言ってきたけど、却下したに決まってるでしょ」響香

「ない!つか、アイツ裸エプロンとか知らないでしょ」三奈

「勿論あるよ、宙に浮くエプロン」透

「したことないわ、する気もないわ」梅雨ちゃん

 

「何度させられた事か」レイ子

「ん(お玉を口に当てた、裸エプロン姿の自撮り)」唯

「まぁ、イタズラで何度か」切奈

「支配君、良い反応してくれるノコ」希乃子

 

「ミスで服が汚れて、着替えを用意せずに全部洗濯機に放り込んでしまった時、手近にエプロンがあったので、乾燥するまでエプロンだけだった事ならありますよ。天哉さん?ええ、バッチリ見られて怒られました」明

「仁君、ただ黙ってコートを私に掛けるだけだったのです」被身子

 

 

 

 




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