八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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「みねたは こんらん している」

 

 

 

 

「もう、良いんじゃないか?」

「うん、野菜にも火が通ったね」

「そろそろ、お肉入れていいアルね」

「ババーン、セールの外国産豚肉~!!」

「〆はおじやだからよ、米あんま食い過ぎんなよ」

「お~っし、鍋パ始めるぞ」

 

 寒くなってきたし、鍋パしようぜと声を掛けて、俺の部屋で鍋を囲む峰田、泡瀬、庄田、吹出、鱗のいつものメンバー。こうしていられるのも、後もうちょっとなんだよなぁ。

 

「「「いただきま~す」」」

「熱っ!!美味っ!!」

「やっぱ、寒くなってきたら、ホカホカのお鍋だよねぇ」

「鱗って、キムチ鍋とかの方が好きなの?」

「ん~、別にアルよ」

「おいおい、肉ばっか取ってんじゃねぇよ」

「そうだぞ、野菜食え野菜。ほれ、峰田」

「おいーー!!!野菜しかねぇじゃねぇかよーーー!!!」

「冗談冗談」

 

 手が届かない峰田の皿に、野菜オンリーでよそってやったら、期待通りな反応をしてくれたので、笑いながら肉もよそってやる。

 

「たく、最初からそうしやがれ」

「彼女居る奴に食わせる肉は無い!!ていう奴?」

「グッ!!」

「角取が峰田に突撃してった日、もう皆ガヤガヤザワザワだったもんね、実際どうなの?」

「もう付き合ってるアルか?」

「······分かんねぇ」

 

 眉間に皺寄せながら白菜をもそもそと咀嚼する峰田。峰田と二人で、角取の相談を受けた日から、猛烈なアタック···と言って良いのか分からないけど、声かけられてる峰田。正直、俺も峰田も、何が角取の琴線に触れたのか皆目検討もつかないんだよなぁ。

 

「やってる事って言や、一緒にアニメ見てるだけだ。彼氏彼女って感じじゃねぇし。それも、アイツには合わないだろうなぁって作品の時だけだし」

「でもよ、角取が女子に言ってたけど、今度アニメのイベント一緒に行くんだろ?」

「デートじゃん」

「···コスプレイベントもあっからだよ」

「おいおい、そんなんじゃ、折角のチャンスを不意にしちまうぞ?」

「うっせぇ!!そもそも、角取がそう言って誘ってきたんだよ!!つか、オイラも意味不明なんだよ!!こちとら、女子から学校の用事以外で話し掛けられた事ねぇんだよ!!非モテの童貞なんだよ!!なのに、意図も分からずあんなグイグイ来られてもどうすりゃいいか分かんねぇんだよ!!!毎回毎回、ぬいぐるみみてぇに膝に乗せやがって、オイラは同い年の男だろうが!!!」

 

 箸が折れるんじゃないかって位握り締めて、ウガーと吠える峰田。

 

「まぁ、確かに、端から見たら恋愛的なモーション掛けてるというより、異性のオタク友達と遊んでるみたいな感じだもんな」

「それか、弟に付き合ってあげてる姉」

「円場はどう見てるんだ?」

「俺?俺にも、角取の意図はさっぱり。フラグイベントだろうと思う事柄は俺も心当たりあるけど、正直、それだけで?ってのが俺と峰田の見解だな」

「じゃあ、今度のクリスマス会とか、バレンタインとかの時に、角取の反応っていうか行動で判断するしかないって感じかな?」

「少なくとも、バレンタインで峰田にだけのチョコを角取が作ってきたら、そういう事って分かるアルね」

「そうなったら、この同盟も解散、バイバーイ?」

「あ?んな訳ねぇよ。オイラ達の友情は不滅だ!!!」

「え~?俺を置いて彼女作れそうなお前がそれ言うのか~?この裏切り者~」

「うっ!ま、まだそうと決まった訳じゃねぇだろ」

「そうと決まったら、裏切り者だな」

「やめろーー!!!オイラ達の友情を壊そうとすんじゃねぇ!!!」

「いてっ!や、やめろ!!鍋が倒れる!!」

 

 泡瀬に飛び掛かってポカポカする峰田。その様子を、笑いながら眺めていると、ススッと庄田が近付いてきた。

 

「円場は良いの?寂しくない?泡瀬とか廻原の時みたく大騒ぎしない?」

「ん?ああ、まぁ本音を言えば、羨ましいっちゃ羨ましい。何でお前だけ、って思わなくもない。でも、何か嬉しいんだ」

「嬉しい?」

「時には俺も引く事があるエロ野郎だけども、三年間一緒に馬鹿やってきて、峰田は良い奴だって俺が一番知ってる。ヒーローに相応しい奴だって知ってる。峰田のそんな部分を、ちゃんと見てくれてる子が居るってのが、何か嬉しいんだ。俺の親友は、本当はすっげぇ奴なんだって、誇らしいんだ」

「そっか」

「でも、多分、峰田が角取と付き合ったりしたら、一日中泣きわめくと思うから、そん時は慰めてくれよな」

「うん、その時は、峰田抜きで鍋パだね」

「おう、それまでは、不滅の友情に乾杯って奴だ」

「不滅の友情に」

 

 卒業して、バラバラの道を歩む事になっても、俺達はかけがえの無い親友だからな、峰田。

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「峰田!コレ、とてもDeliciousデス!!流石、砂藤と唯デス。峰田もはい、あーん」

「や、やめろって!!自分で食えるわ!!」

「?でも、手が届かないデスよね?」

「お前が膝に抱えて離してくれねぇからだろうが!!!」

 

 

「···峰田、殺す」

「円場、不滅の友情はどこに?」

「あの、何か良い感じの良い男風な独白が台無しだね」

「でも、嫉妬メラメラバーニングこそ円場って感じ」

 

 

「峰田~♡」

「離してくれ~~!!!」

 

 

 

 




エロ小僧で変態だけども、グイグイ来られると戸惑ってしまう峰田君でした。
それと、円場君。峰田君と一緒に、ネタ枠として重宝させて頂きました。君にも、きっと、いつか、多分、恐らく、良い事があるよ。


そして、本作品の今後なのですが、年内を持って完全に終了します。まぁ、来月の一周年でってのがキリが良さげですが、12月の単行本最終巻で、書きたいエピやネタが出てくると思うので、それらを書いて、本作を畳みたいと思っています。後何話投稿するか分かりませんが、それまで、応援して下さると幸いです。

評価と感想を、よろしくお願いします。
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