八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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「進撃!巨大空中要塞!!」

 

 

 

「謎の発光現象、未だ継続!!進行方向にある物質を取り込んで、更に巨大化していきます!!」

「急いで避難指示を!!アレは何処に向かってる!!」

「塚内君!!」「塚内さん!!」

「オールマイト!!アイスメイカー!!来てくれたか!!」

「状況は?!」

「豪華客船から謎の発光現象が起き、周囲にある物全てを飲み込んで、巨大浮遊要塞に変貌し、移動を開始している。進行方向にある物を更に飲み込みながら。中がどうなっているかは不明、生徒達と連絡は取れないのか?」

「ええ、妨害されて、誰とも連絡が取れない状況よ」

「っ!!塚内警部!!このまま浮遊要塞が直進した場合、その先にあるのは、雄英高校です!!!!」

「何!!!」

「何故だ!!?」

「···貴方の母校だから、でしょうか。あちらからは、あの放送ジャック以降は何も?」

「ああ、何もない。今、エンデヴァーやホークス達を緊急招集している。オールマイトはここでアドバイザーを、アイスメイカーはこの地点でヒーロー達と合流してくれ」

「ああ」「分かったわ」

 

 皆、無事で居てくれ。

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「凄っ!これ動くよ!!」

「遊んでんじゃねぇ!!!」

 

 あの時、あのオールマイトのパチモンから、最愛の女を取り戻すべく動き出したが、パチモンがもう片方の女を抱き寄せると、薔薇の花が咲きだしやがった。

 そして、大量のコインをばら蒔いたと思ったら、コインが触れた部分から目映い光が溢れだし、そこに居た人間を、テーブルやら何やらと一緒に取り込み始めた。俺らも例外なく取り込まれ、気が付いたら、遊園地らしき場所に飛ばされていた。

 

「爆豪氏、ここには自分達以外に人の気配はありませんぞ」

「あの城以外は、只の壁でした。正直、罠の気配しかありませんが、進む道はそこしか無いでしょう」

「チッ、分かった。行くぞ、テメェら」

 

 索敵に出していた、宍田と塩崎が帰ってきた。

 共に飛ばされてきたのは、切島·常闇·砂藤·口田·芦戸に、宍田·庄田·鉄哲·吹出·塩崎·小大。外部と連絡が取れねぇ以上、前に進むしかねぇ。つぅか、俺の雪花に触れやがって、あのパチモンぶっ殺さねぇと気がすまねぇ。

 爆破にイラつきを乗せて、変に装飾の凝った城の門を吹き飛ばし、中へと突入する。

 

「FUFUFUFUFU······」

 

 抜けた先は、大広間。

 その正面にある階段の上に、趣味の悪い玉座にふんぞり返る男が居た。派手な電飾で、これでもかとギラギラ光って眩しい。

 

「ようこそ、象徴なき世界で足掻く、若きヒーロー達よ」

「我々をこんな場所に連れてきて、どうするつもりですぞ、オールマイト氏の偽物」

「ダークマイトだよ。先程、自分で決めたんだ、良い名前だろう?」

「···ダーク?」

「オールマイトが何故、世界中からリスペクトされるに至ったか、真剣に考えた事はあるかね?人は強さに惹かれる。そう、力こそエンターテイメント!!この施設、シンボル·オブ·パラダイスは平和のランドマーク!!君達がここを守るナイトに相応しいか、テストしてあげよう!!」

「テストだぁ??!」

「クリア出来たら、その時俺達は同士だ!!この後行われる、俺とオールマイトの娘との結婚式に参列する栄誉を与えよう!!そして、共に歴史を作ろう!!分かったら挙手したまえ!ハイ!!」

「「「···」」」

 

 一方的に話す内容に、言葉もない。

 

「···おい、似てんなぁ面だけかよ。一々、雪花をオールマイトの娘って呼んでんじゃねぇよ、パチモンが」

「······んんん!!分かって······ないじゃないかぁぁああ!!!」

「分かってたまるかボケがぁぁああ!!!」

「おっと、イッツ·ショーターイム!!」

 

 奴に向かって飛び出そうとした瞬間、床がぐにゃんぐにゃんとなって抜けやがった。

 

「全員、無事か」

「うん、大した高さじゃなかったからね」

「なんだ、ここは?」

「ん」

「ゲームのダンジョンみてぇ。エンタメってそういう事かよ」

「あの人、なんかずれてるよ~」

「うわぁ!!!!」

「ババーンとモンスター登場ーー!?!」

 

 周囲を見渡せば、四方八方からモンスターが迫ってきてやがる。一年の林間合宿を思い出させんなぁ。

 

「行くぞ、テメェら。さっさと抜けて、雪花取り戻すぞ」

「「「おう!!」」」

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「アレが、空中要塞」

「巨大化した私より大きい。しかも、まだまだ成長中みたいですね」

「敵の正体は分かったのか?ホークス」

「さっき、オールマイトさんに直接、あっちが後継者宣言してきた時に、チラッと映っていた顔に照合したのが1つ」

「あったのか」

「ゴリーニ·ファミリー、ヨーロッパ圏最大の犯罪組織っす。と言っても、近年はそこまで悪事を働いて無かったんすけどね」

「夫の真似をしているのが、ボスのバルド·ゴリーニでしょうが、データベースにある彼の個性では、アレ程の規模の物を作れません」

「何らかの薬物を使ってる可能性が?」

「分かりませんが、相手の個性を上方修正して挑むべきでしょう」

 

 前線基地となっているビルで、進行方向の物を吸収しながら進んでくる巨大浮遊要塞の映像を見る俺達。

 

「進行方向にいる民間人の避難は概ね終わった。あの要塞に取り込まれた民間人の数は、現状判明しているだけでも884人。そこに、雄英高校ヒーロー科三年の41人が加わる」

「下手に手を出して、中の民間人に被害が出す訳にもいけませんね」

「その為に、彼らを呼んだんですよ」

「ルミリオン、招集に応じて駆けつけてきたんだよね!」

「家の兎が飛び出してくる前に、さっさと片付ける」

『集まった様だね。では、作戦を発表するよ』

 

 ヴィランよ、ヒーローを舐めるなよ。

 

 

 

「因みに、囚われのお姫様はどうするんで?」

「そっちは心配しなくても良いでしょう。昔から、プリンセスを救うのは王子様の役目ですから。家の娘を貰いたいなら、それ位はして貰わないと」

 

 

 

 




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