八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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「さよなら、私達のヒーローアカデミア」

 

 

 

 

「おはよ~、お父さん、お母さん」

「おはよう、雪花」

「おはよう」

 

 朝起きて、寝癖のついた髪を手櫛で直しながらリビングに行くと、黒のスーツに白ネクタイな両親が、丁度家を出る所だった。

 

「私達はもう出るから、遅刻しないように」

「は~い」

「今日の夜は、義兄さんの家でお祝いだからね」

「りょ~か~い、いってらっしゃ~い」

「「いってきます」」

 

 両親を見送り、用意されてた朝食を食べ、シャワー浴びて髪を整えて制服着て化粧をして、どこもおかしい所が無いかを鏡で確認する。この制服を着るのも、今日で最後かと思うと、何とも寂しく感じてしまう。

 え?何で最後かって?そりゃ、今日が私達の卒業式の日だからに決まってるでしょ。入学したのが去年な様な気がする位、あっという間の三年間だったなぁ。

 

「うっし!!じゃあ行きますか」

 

 私達のヒーローアカデミアを締めくくりに。

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「やぁやぁ皆の衆!!未来のNo.1の登場だよ!!!」

「おはよう、雪花ちゃん」

「おはようございます、雪花さん」

「相変わらずだね、雪花ちゃん」

「ある意味、いつも通りで安心するよ」

 

 在校生によって、華やかに飾り立てられた教室には、胸に花を着けた、苦楽を共にした仲間達の姿。私も、自分の席に着いて、机の上に置かれている花を着ける。

 

「いやぁ、私達ももう卒業なんだねぇ」

「学校来るまで、正直実感無かったけどね」

「分かる分かる」

「JKの称号も今日までか~。学割使えなくなっちゃう~!!」

「皆とこうやって、毎日顔を会わせられなくなると思うと、とても寂しいわ」

「ええ、そうですわね。ですが、会えなくとも、この雄英で結んできた絆は不滅ですわ」

「百は、テレビとかで毎日見掛ける気はするけどね~、いろんな意味で」

「どういう意味ですか!!」

 

 アハハと、皆で笑いあう。明日からは、学生じゃなくてプロのヒーロー。ビデオ通話とかすれば、顔は見えるし話も出来るけど、それでも、今みたいに他愛もない話で盛り上がる機会は減る。だから、今日は悔いが残らない位お喋りしなきゃね。

 

「皆、おはよう。何で盛り上がっとるん?」

「おうおう、朝から同伴出勤とは見せつけてくれますなぁ。式はいつのご予定で?」

「はいはい、予定は未定。···そのイジリされんのも今日で終わりなんよね」

「何をおっしゃるお茶子殿。お茶子と緑谷君が結婚するまで、イジリ続けるに決まってるでしょうが」

「それは、止めて欲しいんやけど」

「「「だが断る!!」」」

「三奈ちゃんも透ちゃんも乗っからで!!!」

「君達!!盛り上がっている所に水を差して申し訳ないが、そろそろ席につきたまえ!!」

「はいは~い、最後までお勤めご苦労様です、委員長。卒業生の挨拶頑張ってね」

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

「お前達、卒業おめでとう!!誰一人欠ける事無く、こうしてこの日を迎えられた事を嬉しく思う。この三年間、苦しい事、悔しい事、辛い事も沢山あっただろう。しかし、お前達はそれらを、力を合わせて乗り越えてきた。その経験は、今後のプロヒーローとしての活動に、大きな力となる筈だ。もし、心が折れそうになったら、周りを見ろ。その時、必ずお前達の周りには、お前を助けてくれる誰かが居る筈だ。

 最後に、この言葉を贈る。脇役なんて居ない、いつだって、お前が、お前達が主役だ!!!」

「「「ブラドせんせーーー!!!」」」

 

 

 ワーッショイ!ワーッショイ!ワーッショイ!

 卒業式も、かっくん(と無理矢理乱入してきた物間君)のパフォーマンスで無事締められ、担任との最後のお別れの時間。B組の皆に胴上げされているブラドキング先生を視界に、我らが担任である、相澤先生の前に整列している私達A組。

 

「あ~···、全員、卒業おめでとう。俺の担当したクラスで、正直三年間一度も入れ替わらずに、全員が揃って卒業したのはお前達が初めてだ。

 お前達には、俺達大人が不甲斐ないばかりに、本当なら会わなくてもいい危険な目に、何度も会わせてしまった。すまなかった。しかし、お前達はそれを乗り越え、立派に成長してくれた。それを、俺は嬉しく思う。

 いいか、これからどんな事が起こっても、一人で孤独に進まず、手を差しのべてくれる友と進め。俺からは以上だ」

「「「相澤せんせーー!!!」」」

「胴上げはするな」ギンッ

「皆さん、私が許可します」

「「「おっしゃーー!!!」」」

「なっ!!亜南!!」

「せーのっ!!」

「「「わーっしょい!わーっしょい!わーっしょい!」」」

 

 折角整えられた身嗜みが崩れながら、空を何度も舞う我らが担任。終わる頃には、纏められていた髪が、いつものヘアスタイルに戻っていた。やっぱ、相澤先生はこうじゃないと。

 

「相澤先生!!三年間、お世話になりました!!!」

「「「お世話になりました!!!」」」

「···ああ、応援している」

 

 ちょっとふらついているのを、13号先生に支えられ、照れ臭そうに去っていく恩師の背中を、飯田君直伝のきっちり90度御辞儀で見送る。

 さぁ、いざ打ち上げじゃーーー!!!

 

「「「八木せんぱーい!!!」」」

「「「卒業おめでとうございまーーす!!!」」」

「「「ボタン下さーい!!!」」」

「「「ネクタイ下さーい!!!」」」

「「「ブレザー下さーい!!!」」」

「のわーーーーー!!!」

 

 ヨーイドンで起こった在校生の津波!!く、後輩と言えど流石雄英生。あ、こら、無理矢理引っ張るな!!ブラウスやスカートを切り刻もうとか話し合うな!!第二ボタンはかっくんに予約済みだって言ってんでしょうが!!

 かっくんヘルプ···って、何ヤのつく自由業の人が出所してきたみたいに頭下げて整列する在校生男子の間を悠々と歩いとんじゃおどれぇ!!!

 

 

 因みに、焦凍は私以上にボロボロになって、打ち上げ会場となっている百宅にやってきた。

 

 

 

 




燃え尽き症候群なのかスランプなのか分からない状態な作者です。しっくり来る終わらせ方が見えてこねぇ。

はい、愚痴はここまで。後ちょっとだから頑張ります。なので、評価と感想をよろしくお願いします
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