八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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MORE放送記念にて
主人公達は、22~23辺りの設定。




「雪ほのMORE」

 

 

 

 

「チッ、何で俺がテメェらの足やんなきゃなんねぇんだよ」

「しょうがないよ。ありがとう、かっちゃん」

「スマナイ、爆豪」

 

 不機嫌というか不貞腐れてるかっちゃんの運転する、もうピッカピカな新車の後部座席に座る、僕と轟君。

 本当なら、この車の助手席に、八木さんだけが乗ってた筈。と言うのも、僕と轟君、そして八木さんの三人で、三日程離島に仕事で派遣されてて、かっちゃんが八木さんを迎えに来たんだけど、当の八木さんは、所属事務所から呼び出しがあって、別の現場に行っちゃった。で、その八木さんから、僕達を送っていくようかっちゃんは言われて、渋々僕達を乗せて運転している、というのが現状です。

 

「そう言えば、爆豪」

「んだよ」

「また、サイドキック全滅だったんだってな」

「え?確かかっちゃんの所、今年は十人位来てたよね?誰も残らなかったの?!」

「いや、爆豪が落としたらしい」

「ええっ!!?!かっちゃん、本当!!!」

「うっせぇんだよっ!!!テメェらには関係ねぇだろうが!!!!」

「"後進育成も、上位ヒーローの務めだ。例え、トップ10外だとしても"って、ジーニアスに愚痴られるって、親父が言ってたぞ」

「···チッ、一人でも、俺を越えてぇって奴が居たら、ソイツを取ってたよ」

「かっちゃん···」

 

 ヒーローを目指した時からずっと、かっちゃんは"オールマイトを越える、すっげぇヒーローになる"って言ってたもんね。確かに、インターンや職場体験でくる子達か、、"なりたい"という言葉は聞けても、"越えたい"という言葉は聞いた事がない。

 でも、それも仕方がないのかもしれない。オールマイトが引退してから、現場も、教育も、一人の強烈な個を産み出すんじゃなく、皆で協力しあってって方針に変わってるから、突出するっていう考えを、持ち辛くなっているんだと思う。

 第二のオールマイトを誕生させて、一人に依存する社会へ逆戻りしない様、協会や公安、政府も、皆の意識改革に邁進してるしね。

 

「···なぁ、爆豪」

「んだよ、まだ何かあんのか」

「何でこの後部座席は、こんなに沈む奴にしたんだ?」

「唐突過ぎんだろうが糞が!!」

「いや、気になったから」

「と、轟君···。うん、まぁ、僕もちょっと気になってるけど」

 

 ただ座ってるだけなのに、比喩じゃなく、どんどん体が沈み込んで、まるでファットガムのお腹に収納されてるみたいになってる僕達。

 振動も殆ど感じないし、感触も悪くない、何なら気持ちいいまである。でも、車に搭載するのに向いているかと言うと、疑問が残る。

 

「雪花の趣味···じゃねぇし。爆豪の趣味か?」

「え?いやぁ、かっちゃんはどっちかと言うと、がっちりというか、しっかりしたのが好みだったと思うけど。趣味が変わってなければ」

「···もしかして、雪花の感触に似た」

「んな訳あるかボケぇ!!!」

「だよな。アイツがグッズで出してたおっぱいマウスパッドの感触と、全然違うしな」

「なっ!!!」

「と、轟君っ?!も、持ってるの?!?」

「いや、俺が持ってるのは百のだ。雪花のは、雪花が見せびらかしに来て、無理矢理触らされた。雪花はどうか知らないが、やっぱり本物とは雲泥の違いだったな、ああいうのは」

「雪花も雲泥に決まっとろうが!!!到底及ばんわ!!!!」

「···かっちゃんも、八木さんのは持ってるんだね。いや、八木さんが嬉々としてかっちゃんに渡して、余計な事してアーレーな目にあってる姿が容易に想像出来るけど」

「麗日も出してたと思うが、緑谷は持ってないのか?」

「ぅっ······持ってるけど、一応。あ、でも僕が買った訳じゃなくて、完成品のサンプルをお茶子さんが貰ってきただけだよ。まぁでも、大きさや柔らかさ、弾力といった面はお茶子さんのとは確かに比べ物にならないけど、実務的には、腕を置いた位置や動作にかかる負担を、しっかりと軽減される作りになっているし、お茶子さん本人を象徴してるかのような、こう優しく包み支えてくれる感じは、評価に値する出来映えだったかな」

「レビューしてんじゃねえよ、クソデク!!!」

「いやいや、色々とパソコンで事務仕事する事も増えてきたし、負担軽減は馬鹿にならないよ、かっちゃん」

「それとこれとは話が別だろうが!!!!」

「そう言えば、雪花は今度、お尻マウスパッドを出すとか言ってたな。麗日は太股マウスパッドだったか。お尻は分かるが、太股ってどう作る気だ?」

「あぁ、えっと、股下辺りから膝上までのロングタイプ···だったかな?手首だけじゃなくて、肘まで置けるみたいな。八百万さんは、別バージョン出さないんだね」

「アレは、八木とかに唆されて、皆一緒にグッズで出すならって一回だけって条件で出したグッズだからな。案の定、不適当な使い方する奴らがネットに涌いてきたからな、俺からもNG出してある。そっちは、NG出さないのか?」

「お茶子さん、そういうグッズの需要があるのは分かってるし、今は事業の為に、自分の知名度をあげる手段って割りきってるから。後、売上半分は、事業に関連のある養護施設とかに寄付してるから」

「そうだったな。百も、そういった事があるから、基本的には百の裁量に任せてある。アレみたいな過激な奴は口出すが」

「うん。僕も基本的にはそのスタンス。ただ、前に一回、写真集のグラビア撮影と銘打ってお茶子さんに言葉にするのも許せない様な事をしようとした屑が居たから、写真撮影とかには絶対付き添う様にしてる」

「で、なんで後部座席はこんな材質なんだ?爆豪」

「戻ってくんじゃねぇ!!!」

「いや、まだ答えて貰ってないからな」

「~~~っ!!!···ぁあクソッ!!妊婦に、一番負担が掛からねぇからだよ」

「·········お前、浮気した上に妊娠させたのか?」

「雪花以外と誰がヤるかボケぇ!!!!!!!!!!」

「·········かっちゃん、デキ婚は流石に」

「飯田みてぇなヘマせんわ、クソデク!!!!!!」

「·········爆豪、雪花の順位を抜かして」

「·········かっちゃん、トップ10に入ったら」

「「プロポーズするんだろ/だよね?」」

「悪ぃか」

「「気が早いにも程がある/あるよ」」

「うっせぇんだよっ!!!今に見てろや、テメェら全員ぶち抜いて、この爆心地ヒーロー"ダイナマイト"様が、No.1になってやるからよぉお!!!!!!!」

「···30代までにはトップ10入りしてくれよ」

「···じゃないと、お茶子さん達、八木さんがプロポーズされるまで、結婚は待ってとか言いかねないし」

「「本当に、頼むから/お願いだから」」

「じゃかぁしぃわ!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 この後、中々順位の上がらないかっちゃんに業を煮やした八木さんが、"ダイナマイト翻訳講座"ってタイトルの動画を投稿したりとかなんだりして、かっちゃんの人気と順位上昇の為にアレコレやった結果、無事かっちゃんはプロポーズの条件を達成出来るのだけど、まぁ終わり良ければ全て良しと言う事で。

 

 

 

 




当初は原作通り、爆豪·緑谷·切島のメンツに、雪花を加えたメンバーだったけど、しっくりこなかったので、雪花&切島outの轟inにしました。爆緑轟の思春期男子珍道中も、本作の魅力かなぁと思ってみたり。
因みに、雪花のグッズに関しては、爆豪がNGを出す前に雪花が勝手に作ってしまい、結局キレた爆豪に雪花がお仕置きされてしまうまでがセットです。

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