「B組は取り敢えずこれで終わり、A組の他の人はどうなの?」
「じゃあ、百とお茶子飛ばして梅雨ちゃんから行ってみよう!!」
塩崎さんで、ちと食書気味になった感はあるので、ここはA組の母こと梅雨ちゃんで穏やかにしよう。
「そうね、気になる人なら、常闇ちゃんかしら」
「職場体験で一緒に事件解決したり、期末テストでペアだったりしたもんね」
「もしかして、何か甘酸っぱいエピソードとかあったりしたの?」
「いえ、そんな劇的な事は無かったわ。でも、」
「でも?」
「常闇ちゃん、未だに私の事を梅雨ちゃんと呼んでくれないの」
「あ~、梅雨ちゃんの事、ずっと"蛙吹"だもんね、常闇君」
「そうなの、お茶子ちゃん。梅雨ちゃんと呼んでほしくて、むきになっているのかもしれないわね」
「恋人としてはどうなの?」
「余り意識した事はないわ。でも、頼りになるし、とても紳士的だもの、彼とそういう関係になれたら嬉しいわね」
そう言って、大人~な顔で次の人どうぞと促した梅雨ちゃん。くっ、これ以上の追及は無理か。
「次は私だね」
「透さんは、尾白さんと良くお話されてますよね?」
「だね、最初の戦闘訓練でペアになってからかな。USJでも一緒だったし、こんな見た目の私でも、最初から普通に接してくれたのが新鮮だったから」
「尾白って、A組の中じゃ普通だよね」
「こう言っては失礼ですが、余り印象に残ってはいませんね」
「ん」
「同じ格闘家としては、負けられないな~とは思うけどね」
「その普通がいいんだよ!視線合わせて話そうとして、さりげなく目の位置を探してる姿なんて、凄い可愛いんだよ!」
「いや、その感覚は透にしか分からない。じゃあ、次三奈!まぁ、三奈は切島君か」
「あ~、だねー」
苦笑い気味に頬を掻く三奈。
「中学一緒なんだっけ?」
「といっても、殆ど話した事なかったけどね。中学時代の切島って、黒髪の地味ぃ~な陰キャみたいな見た目だったし」
「え?!あの髪型と髪色って高校からだったの?!高校デビュー!?」
「うん、そう」
「じゃあじゃあ、何であんな見た目に?」
「確か、紅頼雄斗に憧れてるんだっけ?一念発起してって感じ?」
「んー、ん~、ヒミツ!」
「え~、何それ気になるー!!」
「ヒミツったらヒミツ!!はい、次響香!!」
ちょっと顔を赤くしながら、絡み付いてくる透を押し退けて、響香を指差す三奈。そのヒミツ、いつかは根掘り葉掘り聞き出してやる。
「ウチ!ウチは別に···」
「「「「「上鳴(さん·君·ちゃん)ですよね·だよね·よね」」」」
「うえっ?!!?」
イヤホンジャックをいじいじしながら、日寄った事を言いよる響香に、真顔で上鳴君の名前を出す。あんだけ仲良くしといてそれは無いって。
「いや、別に上鳴はその···話の合う男友達ってだけで···アイツチャラいし、すぐウェイってなるし、お調子者だし、峰田と一緒バカやるし···」
「そんな彼が、ナンパから助けてくれた時に見せた、男らしい姿にキュンとしちゃったと」
「してないから!!!」
「ちゃんと、女の子扱いしてくれる姿にキュンとしちゃったんだね!」
「だから、してない!!!」
「魔獣の森を抜ける際、上鳴さんに肩を貸して貰った時、満更でもないという顔をされていましたわ」
「確かに、嬉しそうだったわね」
「そういえば、後ろの方を警戒しとる時の方が多かったよね」
「一佳達に説明しとくと、上鳴君は後衛で魔獣の追撃を防ぐ役割を担っておりました」
「成る程。しかし、耳朗さんの様な方が居られるのに、体育祭で私に、あのような軽薄な言葉を掛けられるとは···」
「塩崎、ナンパされてたね、そういえば」
「上鳴君も、内心俺なんかがって思ってるのかもね。響香にも、友達程度にしか思われてない、恋愛的な意味で好かれる訳がないってさ」
「ああ、分かるかも」
「いや、だから、ウチは、別に···」
「じゃあ、響香的に上鳴君は無し?彼氏にすんのはノーセンキュー?」
「うっ······なくは···ない」
イヤホンジャックをツンツンさせながら、俯いてゴニョゴニョと呟く響香。その姿がスッゴく可愛くて、今すぐ写真撮って上鳴君に送ってあげたい。やっぱ、A組で一番乙女なのは響香だよね。
「じゃあ、最後は雪花!I·アイランドではのらりくらりと躱されたけど、今日こそは、爆豪から告白された件の詳細を話して貰うよ!!」
「ん!?」
「え!?あの爆豪が??!」
「凄い、うらめしいんだけど」
「何と、もしや天変地異の前触れ」
「いや、そんな大袈裟な事じゃないし。つか、私もよう分かってないから説明のしようがないのよ。かっくん、あれがどういう意図だったのか、全くもって話そうとしないんだから」
何さ、私がかっくんに相応しいって。急すぎるし、脈絡無さすぎるしで、こちとらどうすりゃいいか分からんて。
「I·アイランドで、一緒の部屋に泊まったんでしょ?そん時に何かあったんじゃないの?」
「え?一緒の部屋!?一緒のホテルじゃなくて部屋!?」
「ええ。何でも、爆豪さんが予約を間違えられて、カップルや夫婦向けのお部屋を予約されたんだとか」
「もしかして、大人の階段登った···とか?」
「何と!我々はまだ未成年、そのような行為は控えるべき」
「いやいや、最後まではやってないから「「「最後まで?」」」···あ」
やっべ、口が滑った。皆の目が、好奇心9羞恥心1の割合でキラキラしだす。これは、逃げられんか。
「詳しく、話してくれるかしら」
「梅雨ちゃん、どっちかというと流して欲しいんだけど」
「無理ね。私も、興味はあるもの」
「塩崎さんは、そういう話はあんま好きじゃないよね?」
「いえ、後学の為に、是非お聞きしておくべきと神も仰られる事でしょう」
「そんな神捨てちまえ!!」
最後の防波堤が防波堤にならなかった。ちくせう。
「ほらほら~、潔くゲロっちまいな~、お茶子みたいに」
「そうそう、個性使いすぎたお茶子みたい、全部吐き出してみようよ」
「ウチみたいには余計や、三奈ちゃん!透ちゃん!」
「···先生とかには内緒だからね」
皆が、ズアッと膝とか肩がくっつく位寄ってきて、前のめりで私の話を聞く体勢を取った。つか、何故に正座しとるんだ?
「なんというか、成り行きで、そういう雰囲気になったといいますか、流れで「言い訳いいから本題はよ!」うっ···えっとね······してあげました」
「何を?」
「···口で」
「口で?」
「口でかっくんのアレを、舐めたり咥えたりして出してあげました!!!!」
「「「「きゃああああああ!!!」」」」
「他には!!」
「手で擦ったり胸で挟んだりもしたよ、こんちくしょう!!!!」
「合計何回?」
「五回。私が疲れたって言ったら、私見ながら自分の手で六発目を出して終わり」
「···男の人のアレは、どんな感じだったんですか?」
「でかかった、一番太い時でこん位。顎外れるかと思った」
私が、手で大きさを教えてあげると、皆絶句した表情を浮かべた。実物見たら、もっと絶句すると思うよ。
「これを突っ込まれると想像したら、最後までする勇気は湧かなかったよ」
「そ、それは、確かに」
「···やってみての感想は?」
「男の人が出すアレって、苦いんだよ」
この後も、吹っ切れたテンションで色々と盛り上がり、三奈が補習に行って、お開きになるまで続けられたのである。因みに、最後の話題は、誰某のアレは大きそうとか小さそうとかでした。
「何か、遠い?」
翌日、女子が男子に対して1、2歩離れている気がした。お茶子さんも、一瞬視線が下に行って半歩離れる。昨日の夜、女子の間でいったい何があったの?!
評価と感想を、よろしくお願いします。