「諸君、よくぞこの苦しい合宿を乗り切った。あの苦しさを乗り越えた経験はきっと、将来君達を助けてくれる糧となるだろう。明日は、思う存分羽を伸ばしてくれたまえ!まぁ、その前に、BBQでたらふく腹を満たそうじゃないか!乾杯!!」
「「「「「かんぱーーい!!!」」」」」
お父さん、オールマイトがコップを掲げるのに合わせて、私達も手に持ったコップを掲げる。
長く苦しかったけど充実した林間合宿も六日目。最終日の明日は、午前中施設の掃除して自由時間、お昼食べたら帰りのバスに乗るので、訓練は今日が最終日。最後は、洸汰君を守護対象とした両親(ガチ)vs一年ヒーロー科の模擬戦で、ボッコボコにされたけど何とか洸汰君を守りきった私達の辛勝で締め括られた。
んで、最後の晩餐は豪勢にBBQ。教師や協力者の人達も、アルコール持って無礼講の様だ。
「コラァ!肉ばっか食ってんじゃない、野郎共!!野菜食え野菜!!ホラ、これ食い終わるまで肉禁止!!!」
「うげ、おいお前の嫁だろ?何とかしろよ、爆豪」
「だぁれが嫁じゃ!」
「え!?私との事は遊びだったのね、ひどいシクシク」
「下らん演技してんじゃねぇ!!ニヤけてんのが見えてんだよ、雪花!!」
「はい、お茶子さん。いい感じに焼けたよ」
「ありがと、デク君。焼いとるばっかだけど、デク君も食べとる?」
「え、うん、一応ちょこちょこと」
「···あの、デク君、あ~ん」
「うえっ、お茶子さん!!······あ~ん」
「美味しい?」
「うん、美味しいよ」
「二人はアツアツですねぇ、やっぱり二人ともカアイイですよ」
「「うわ!トガさん!!」」
「切島~、何食べたい?」
「だから良いって、フォークとか使えば何とかなるし」
「ダ~メ!私がミスって、それ庇ってした怪我なんだよ?こうしてないと私の気がおさまらないの!私がしたいだけなんだから、アンタは大人しく、私のお世話になってなさい!はい、口開けて!!」
「うっ···あ~ん」
「なぁ、耳朗」
「やんない」
「まだ何も言ってねぇじゃんか!!」
「どうせ、俺にも緑谷や切島みたいにあ~んしてとか言うつもりだったんでしょ。絶対ヤダかんね」
「うう~、耳朗のいけず。あっ!じゃあ、俺がしてやるよ!はい、あ~ん」
「なっ!!誰が「ソイヤッ!!」ちょっ!拘束してんの誰?!って透??!」
「ほら、大人しく口開けて!響香ちゃん」
「ほれ~、ほれ~、あ~ん」
「うううう···あ~ん」
「「いえ~い」」
「いえ~い、じゃない!!!」
「「ぎゃーーーー」」
「尾白!ちゃんと透の面倒見といてよ!!」
「え?俺?!」
「はい、常闇ちゃん。あっちで、焼きリンゴ作ってたわ」
「おお!すまない、蛙吹」
「梅雨ちゃんと呼んで。たまたま見つけただけだから。私にも、半分貰えるかしら」
「ああ、勿論だ、蛙吹」
「梅雨ちゃん」
「···」
「梅雨ちゃん」
「···」
「イツマデモハズカシガッテナイデ、ヨンデヤレヨ、フミカゲ」
「黙ってろ、ダークシャドウ!」
「梅雨ちゃんと、呼んで」
「ぐっ···せめて、ちゃんは無しにしてくれ」
「ヨカッタナ、ツユチャン!」
「ケロケロ♪」
「ありがとな、茨。模擬戦時、何度も危ねぇとこ助けてもらってよ」
「いえ、徹鐵さんには、常に前で守って頂いているのです。少しでも、徹鐵さんの助けになればと」
「それでもだ。俺に出来ることなら何でも言ってくれ、力になってやるからよ!!」
「な、なんでも···」
「おう、男に二言はねぇぜ!!」
「で、では······夕食後、少し付き合って頂けますか?」
「あ?そんな事でいいのか?」
「ええ、今はこれで十分です」
「そうか、また何かあれば言えよ」
「はい」
「あ~、バラバラんなったからって、一辺に丸ごと凍らされるとは思わなかったわ。ガチの八木先生って、あんな事まで出来たんだね」
「流石、オールマイトの奥さんってだけはあったな」
「あれ程だったから、オールマイトを射止められたのかもね」
「かもな···俺には、取蔭位がちょうどいいよ」
「はっ?どういう意味よ」
「取蔭、デートしよっか」
「はい?!」
「じゃあ、後で暇な日メールで送っといて」
「え、ちょっと!骨抜!!」
「フハハハ!!見たかい、拳藤。B組の華麗なる連携で洸汰君を守りきった。これは、僕らB組がA組より優れているという証じゃないかなぁあ!!」
「雪花達が、体張って時間稼いでくれてたからでしょうが。勝負ならまだしも、一緒に戦ったんだから、お互い頑張ったねで終わらせなさいよ」
「しかしだねぇ、拳藤」
「これ以上続けるんだったら、落とすよ」
「くっ、仕方ない。僕だって、BBQを不意にしたくはないからね」
「ん、よろしい」
「柳ー、角取ー、小森ー、俺達にも癒しをくれーー」
「は?なに言ってんの」
「あのですな、目の前で良い感じの男女を見せつけられて、皆の心が荒んでいるんですぞ。ですので、せめて女子とワイワイしたいと、彼らは申している訳ですぞ」
「ここは、クラスの親睦を深めるという名目で、付き合ってやってくれない?」
「まぁ、そういう事なら、愛想を振り撒くのはアイドルの仕事ノコ」
「ばっさり言うと可哀想···でもないか」
「No problem!クラスのミンナと、仲良く、デス」
「いいよな~、Bはフリーな女子居て」
「オイラだって、女の子にあ~んされてぇ!!今すぐ、あいつらの口にオイラのもぎもぎ放り込んでやろうか!!」
「止めたまえ。クラスメートなら、温かく見守るべきだ」
「うっせぇ、委員長!あのサポート科のボインとイチャイチャしてるお前に言われたかねぇえ!!」
「なっ!ぼ、僕は別に、は、発目君とイチャイチャなどしておらん!!」
「ハァ~イ、皆盛り上がってる?」
「ミッドナイト先生、お疲れ様です」
「あらあら、見事に華を取られちゃったのね。仕方ないから、私がここで咲いてあげるわ」
「っ!!(ビクッ)」
「華じゃなくて食虫植物でしょうが、アンタは」
「おだまり、イレイザー!!!」
「よぅ、しっかり食って···るようだな」
「燈矢さん、はい、最後の模擬戦で、個性に使える脂質はほぼ0になってしまったので」
「ん、焼けたぞ」
「ありがとうございます、焦凍さん」
「お前が焼き役やるなんて珍しいな。いつも、人が焼いてるの取ってくのに。恋人出来りゃ変わるもんなのかねぇ」
「うるさい。燈矢兄は、さっさと萌義姉にプロポーズしろよ」
「俺の事はほっとけ。八百万さん、俺に似て無愛想な弟だけどよ、見捨てずにいてやってくれな」
「はい。私も、焦凍さんに捨てられないよう努力しますわ、燈矢さん」
「···お前には勿体無い位いい女捕まえやがって。まぁ、萌には負けるけどな」
「結局、惚気たいだけじゃねぇか。萌義姉がいい人なのは同意するけど、百の方が上だ」
「あ?燃やして灰にしてダイヤモンドにしてやろうか?」
「逆に、氷のオブジェにして事務所の正面に飾ってやるよ」
「ふふ、仲がよろしいのですね」
「···そうでもねぇよ」
「惚れた女の言葉は、素直に同意しとけ。じゃあ、口煩い身内は退散する···おい、ここに置いてた俺の酒知らねぇか?」
「知らねぇけど、どんなだ?」
「トマトのラベルが張ってあるビンだ。付き合いのある酒屋が試しで作った奴なんだが···」
「トマト···まさか!」
「皆、焼そば出来たぞ!食べる奴は皿持って来てくれ」
「···ん」
「お、小大も食べるか···小大?」
「······」
「こ、小大?どうした?顔赤いぞ?」
「······砂藤」
「···お前、何か酒臭くないか?」
「···好き」chu!
「「「きゃあああああ!!!」
「ちょっ!!唯、何してんの!!」
「一佳、好き」chu!
「···燈矢兄が言ってたのは、小大の足元に転がってる奴か?」
「あの惨状は、俺の所為か?」
「トマトに目がない小大さんの不注意もありますが、持ち込んだ責任は果たすべきだと思われますわ」
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