八木雪花とほのぼの轟一家ヒーロー録   作:あならなあ

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第七十九話「A組 VS B組 開幕」

 

 

 

 

『引退後?そうだね~、まずは、家族と旅行にでも行きたいかな。お恥ずかしながら、妻を新婚旅行に連れていってあげられていないのでね、A~HAHAHA!!』

 

 お父さんの引退宣言で、世界中騒然となったとしても、もう引退したと勘違いしてヒャッハーしようとして、あっちゅう間に成敗されたお馬鹿さんがいても、日々の生活は続いていく訳で、今日も今日とて授業や訓練に勤しむ私達である。

 あ、旅行には是非、夫婦水入らずでどうぞ。その間、私はかっくんとイチャイチャしてますので。

 

 

「さァA組!!!今日こそシロクロつけようか!?」

 

 今日のヒーロー基礎学は、初めてのA組B組合同戦闘訓練。いや、合同というか対抗何だけどね。そりゃ、A組への対抗心1000%な物間君は、テンション天元突破だよねぇ。

 まぁ、物間君は一佳に任せるとして、こっちに向かってくる先生方の後ろを、一緒に歩く人影の方が重要ですわ。

 

「今回、特別参加者がいます」

「ヒーロー科編入を希望してる、普通科C組の心操人使君だ」

「「「あ~~~~~!!!」」」

 

 相澤先生とお揃いの捕縛布を首に巻き、顔に厳ついマスクを装着した心操君。アレかな、どっちのクラスに編入させるか相性を見る的な奴なのかな?

 

「一言挨拶を」

「心操人使です。俺は、立派なヒーローになって、俺の"個性"を人の為に使いたい。出遅れた俺にとって、この場の皆が越えるべき壁です。俺は、皆に勝ちにここに来ました。馴れ合うつもりはありません」

 

 いいねぇいいねぇギラッてるねぇ~。レイ子を腰砕けにしただけはあるねぇ~。

 んで、今回の戦闘訓練のルールは、四人一組で自チームをヒーロー、相手をヴィランとして、相手四人を自陣にある牢屋に捕まえれば勝利。

 心操君は、AB一回ずつ加わっての合計二戦するとの事。数的有利はあれど、初めて連携する人を加えてだし、五人に増えても四人捕まれば負けだから、そこまで有利不利の差は無いでしょうね。

 さぁて、私の味方と相手は誰ざんしょ。

 

 

 

   ▼▼▼

 

 

 

『よっしゃ蹴散らせ、宍田ーー!!』

「任されましたぞォオオ!!」

「······俺のこフブッ!!」

「"もう一つの声帯"ペルソナコードだ。上鳴、円場を電撃で気絶させてくれ。宍田、着いてこい」

 

 

「···凄い、心操君。あの一瞬で、宍田君と円場君を無力化するなんて」

「フォッフォッフォッ、相澤先生の頼みで訓練付き合った時、お父さんとお母さんも誘って、三人で可愛がった成果が出てますなぁ。判断からの行動が早い」

 

 塩崎さんを囮に、強襲を仕掛けてきた宍田君と円場君。最大火力持ちの上鳴君狙いの所を、円場君の声を真似た心操君の声に宍田君が返答してしまい洗脳完了。それと同時に、口部を中心に捕縛布を巻き付け、洗脳解除される前に、宍田君の上から円場君を引き摺り下ろして簀巻き状態にした。

 

「だからね、緑谷君。体育祭の時の彼だと思わない様にね。今度こそ、足元掬われちゃうよ?」

「···望むところだよ」

 

 五回戦目で、心操君の入るB組チームと戦う緑谷君。男の顔つきだね~、お茶子に大人にして貰ったからかな?しかし、その顔でかっくん並みとは、お茶子頑張ったね。

 

 

「心操君、結構やるじゃん。ねぇ、レイ子」

「ん」

「居るダケで、場をdominationしてしまいマス。レイコのboy friendはとてもヤッカイ」

「体育祭の時から凄い成長ノコね、柳の彼氏」

「洗脳もそうだけど、捕縛布も中々だね。柳も、恋人として鼻が高いんじゃない?」

「···何で、付き合ってる前提なのよ。別にそんな関係じゃないし、別に好きとか···思ってる訳じゃないし」

「そんなに、心配そうな目で見といて?」

「心操の活躍、凄い嬉しそうだったのにノコ?」

「どうミテモ、Loveな顔シテマス。Likeでは無いデス」

「ん!」

「文化祭前から、あれだけイチャイチャしといてそれは無い。どうとも思ってない異性を、チークになんて誘わないでしょ」

「ふぐぅっ!!」

「お前達、試合に集中しなさい」

 

 

 

「今回の勝利、心操ちゃんのお陰ね。全然出遅れてなんかいないわ。後、梅雨ちゃんと呼んで」

「おう、そうだぜ心操。少なくとも、おめぇがMVPだ」

「そうそう!俺なんて、お前に助けられてばっかだったしよ」

「(コクコク)」

「···たまたま、初見殺しが上手くハマってくれただけだ。俺の本番はこれから。次は、俺のやり方を知られた上で勝ちに行く」

 

 洗脳状態の塩崎を引き連れ、気絶させて簀巻きにした鱗を抱えて檻に向かう道中、A組の奴らが褒め言葉を掛けてくれる。しかし、ペルソナコードの存在を知られていなかったからってのが大きい。それに、もし円場が口田ではなく俺を先に封じていたら、展開はまた違っていた筈だ。

 つまり、相手が俺を侮ってくれていたからだ。

 

「おお!すげぇ気合い。男だぜ、心操!!」

「次は敵だけど、応援してっぜ心操!」

「う、うん、頑張って」

「相手に警戒と対策された上でどう立ち回るのか、貴方の真価が問われるのね。勝利は願ってあげられないけど、心操ちゃんなら大丈夫よ」

「ああ、ありがとう」

 

『第一セットぐぬぬぬぬ、A組+心操チームの勝ーー利!!』

 

 

 

「···柳さん、そんな角で、何かあった?」

「···今だけは、話しかけないで」

 

 

 

 




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