水鏡律季と爆乳魔女 ~ハングリー・フォー・バスト~   作:黄緑信号

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30. 爆乳魔女たちのパンツを合意の上で覗く(♡♡♡)

 最初に入った時からわかりきっていたことではあるが――レイン先生の住んでいるお部屋は、とんでもなく豪華だ。

 リビング、キッチンはもちろん完備。キングサイズを置ける広さのベッドルームがなんと二つもあり、その隣には仕事部屋兼書斎――きわめつきは、専用のバルコニーまでついている。

 いくらなんでも広すぎるだろと言いたくなる。女性の一人暮らしっていうのはものすごく物が多くなるんだろうか? どう考えても家族用としか思えないというか、一人じゃ絶対に持て余す間取りだ。俺のアパートの生活スペースなんて、さっきまでいたベッドルーム一室に収まってしまう。庶民にとってはほとんど別世界だ。

 

「……」

 

 ――そして俺は今、『更衣室』のドアの前にいる。

 賃貸のバスルームにカギ付きの更衣室があるということ自体がまず衝撃的である。やっぱり一人で住む想定じゃないってことじゃん。

 だが、それよりもずっと衝撃的な事実は――

 

「…………………」(じぃ~~~~~~~~~~~っ!!)

 

「……変態。まだ始まってもいないわよ」

 

「うぅ……どうしてこんなことに……」

 

「しっかり目に焼き付けるのじゃぞ~♡ 律季♡ まばたき厳禁じゃ♡」

 

 その更衣室の中で三人の爆乳魔女が、こちらに背を向けて並び――今から順番に、下着を露にするということだ。

 俺はドアの前に正座しながら隙間から中を覗きこみ、その瞬間を待っている所だ。

 

(うぅぅぅ……もう待てない! は、早く……!)

 

「……おい……もうちょっと気配を消してくれないと、こっちもやりにくいんだが」

 

「ダメじゃぞ螢視。わしらは気づいていないという設定じゃ」

 

 秋月先輩が苦言を呈したとおり、俺の存在は向こうにもとっくにバレている。

 覗いているといっても、コソコソ盗み見しているわけではない。ドアは半開き……どころか、俺の肩幅ぐらい開いているから、どちらの様子も丸見えだ。

 これが、レイン先生の用意した趣向。『着替えを覗き見』という体裁が大事なので、俺も更衣室の中に入ることは許されない。覗きというか、ほぼストリップショーだった。

 

「というかなんで私たちも脱ぐんですか? 私、レイン先生がそんな約束してたなんて知らなかったんですけど。けーちゃんに至っては完全に無関係だし……」

 

「……まあおれは、少なくともさっきの搾乳よりは恥ずかしくねぇよ。銭湯に来たと思えば、律季に脱ぐとこ見られるぐらい別になんてことねぇ。

 ――つーか炎夏(ホノー)と先生はいいのか? 男のおれが、当然のように同じ更衣室にいるわけだけど……」

 

「む? いや、わしはどうって事ないが」

 

「……もう麻痺したわ。恥ずかしいのかどうかさえよく分からない。なんなの、この状況は……」

 

「いいからさっさと始めるぞ。早くせんと、湯が冷めてしまうではないか。」

 

「……やっぱり、そういうことなんですね。さっきからお風呂場に、湯気が立ってるのが気になってました」

 

「い、一緒に入るっていうのかよお……」

 

「――えぇぇぇっ!? マ、マジっすか!?」

 

「服を脱いだら次はお風呂。当然じゃろう。なんのためにわざわざ更衣室に移動したと思っておる? 

 がんばった律季へのご褒美に、下着を見せるだけでは不十分――戦いの疲れと汗を流すついでに、背中を洗ってやることにしたのじゃ♡ ……カ・ラ・ダ・で♡」 

 

「~~~~~~~!! そ、それはつまり……!?」

 

 全男性の夢、おっぱいスポンジが叶う……!?

 しかも一緒にお風呂ということは――下着だけじゃなく、その先まで脱いでくれるということか!? いや、まさか全裸ってことはないだろうが……レイン先生なら、万が一だがやりかねない。

 

「はっ、早く始めましょう!!」

 

「りょーかいじゃ♡ ほらみんな、律季にお尻を突き出すのじゃ♡」

 

「はいはい……もう。全部私たちの了承なしに進めて……」

 

「いや、はいはいって……炎夏(ホノー)お前、いっつもそんな感じで流されてるのか?」

 

 混浴と聞いてはもうなりふりかまっていられない。せかす俺にぶつくさ言いながらも、炎夏さんも秋月先輩も素直に俺にお尻を向けた。

 年上美女三人のパンツを見るというビッグイベントがいまやすっかり前振りだ。

 

「それじゃわしから――ダラダラダラダラダラ……♡」

 

 レイン先生がズボンに手をかける。わが校の男子全員が熱視線を向ける、豊満なお尻の形が浮き出たピチピチジーンズ。

 それを先生は、口でドラムロールの効果音をやりながら、俺の目の前で『すっ……♡』とずり下げた。

 

 

「じゃーん♡」

 

「なっ――!! ……しっ、白……だとぉ!!??」

 

「意外じゃろー? 律季には意外とコレが効く(・・)かと思うての。あえてのチョイスじゃ」

 

 

 

 レイン先生が履いていたおパンツは――まさかまさかの、純白だった。

 黒いリボンがついていて可愛いが、仕立てはローライズで縦幅が極端に少ない。お尻の割れ目の上部分がちょっと見えてしまっているほどのギリギリ感だ。

 

「――む、しまったの」

 

「ど、どうしたんですか?」

 

「どうせ白の下着をつけるなら、デニムジーンズより黒ストッキングの方がよかったかもしれん。パンスト越しに見える純白のパンティは、男のロマンじゃと聞いておるし……もしかしてわし、失敗した? やり直す?」

 

「……いっ、いえ、そんなことは。まったく予想外の展開ですけど、これはこれですごく……!!」

 

「そうか、よかった♡ では存分に堪能するがよい♡ ――あ、パンストはまた後日履くから、それもお楽しみにの♡」

 

 ジーンズを脱ぎ去って、下半身がソックスとパンツのみになったレイン先生は、恥じるどころか嬉々として俺にお尻を突き出す。

 おみ脚が長すぎるせいで、ぶっとい太ももと下着の食い込んだお尻の肉が、正座した俺の目線よりはるか上だ。俺はおとなしく顔を上げて、天国の景色を拝む。

 

「……どうじゃ律季? いやがおうにも、他の男どもへの優越感が高まるじゃろう?

 おぬしの同級生や先輩、教員連中でさえもチラチラ盗み見ているわしの臀部……養護教諭のとっても恥ずかしいところを、こーんな特等席で見られるとはのう♡」

 

 そんな煽り文句を言いながらレイン先生は、ダブルピースをしながらお尻をゆっくりフリフリする。こんないい部屋に住んでいてちゃんと社会的地位もある保健室の先生が、一回り以上年下の男子生徒相手に、パンイチで腰振りダンスを披露する――なんというシチュエーションだろう。

 ――ああ、今すぐにこのお尻を揉みたい。目の前で揺れるこの白い桃に、思い切りむしゃぶりついてしまいたい――その欲求を必死にこらえて、俺は冷静なふりをする。

 

「――それっ、ほどこし」(くい……っ♡)

 

「!!!!!!!!!!」(がたっ!!)

 

 そんな俺をあざ笑うかのように、レイン先生はどこからともなく杖を取り出した。すると――パンツの股を隠す部分の布地が『ぐぐぐ……っ♡』と絞られ、Tバックのようにお尻に食い込む。

 あまりにもギリギリすぎる露出度となったお尻を前に、俺は反射的に腰を上げて部屋の中に入ろうとしてしまう。

 

「おっと、ダメじゃぞ律季♡ おぬしはあくまで、わしらの着替えを気づかれぬように窃視する覗き魔♡ そんな堂々と入ってきては設定が崩れてしまうであろう♡」

 

「じゃあさっきからずーっと普通に会話してるのはなんなんですか!?」

 

「そこはまあご愛嬌ということで♡ でも――もし触ったりしたら、『おしおき』じゃぞ?」

 

 両手を背中に回し、パンツの上で指をクロスさせてバツを作るレイン先生。

 『おしおき』――俺はもうその響きに、期待感しか感じなくなっている。絶対気持ちいいことをしてくれるだろうなという謎の信頼があった。

 

「それそれ♡ ぐいっ♡ ぐいっ♡ ぐい~っ♡」

 

「う゛ぅぅぅぅ……!!」

 

「にひひ……っ♡」

 

 わざとらしくお尻を振りながら、レイン先生は何度も何度も両手でパンツを軽くひっぱり上げ、きわどい部分が締め付けられる様を見せつける。

 そしてこの小悪魔的な笑み――やっぱり誘っているんじゃなかろうか?

 

「じゃあ――次は炎夏じゃの。ほれほれ、さっさと袴を脱がんか」

 

「えっ、もう私の番ですか!? ま、待ってください。少し心の準備を……」

 

「!! ほ、炎夏さんのパンツ……!」

 

 しかしレイン先生のその言葉で、一気に性欲の対象が切り替わった。

 今先生に襲い掛かったら炎夏さんのパンツ見るのがなあなあになってしまうかも――それは避けたい。

 なにせ普段着姿のレイン先生と違って、炎夏さんは今魔装(ペルソナ)の巫女服姿だ。乳暖簾に袖だけという上半身の露出度の高さはいわずもがなだが、下半身の方もえげつない切り込みの入ったスカート状の袴という過激な衣装だ。

 こっちはこっちでずっと気になっていたのである――あの中身はどうなっているのかと。なぜかいっつもギリギリで見えないのだ。炎夏さんの戦闘スタイルでこんな短いのをはいてたら、いつチラッとしちゃってもおかしくないのに。

 

「自分で脱がぬならわしが脱がすぞ。それが嫌なら、三数える間にやってしまえ。――それ、一、二の……」

 

「くうっ……! ――え、えいっ!!」

 

 急かされた炎夏さんが意を決して、『がばっ!』と勢いよく袴をずり下ろした。

 ――中から現れたのは、下着一枚に包まれたお尻。まさかのインナーなしだった。スパッツだのブルマだのは穿かず、パンツの上にダイレクトに袴をかぶせていたらしい。さすが巫女さんだけあって、着こなしに気合が入っているといったところか。

 

「ほほう――黒のレースとはな♡ わしとは逆で、ずいぶんな背伸びパンツじゃのう♡ てっきりひもパンとかが来ると思っとったんじゃが……」

 

「……!!!!!!!」

 

「――こ、興奮しすぎ……♡ 鼻息がちょっとお尻に当たってるんだけど……♡」

 

 純和風の赤い袴の下に、明らかに海外ブランド製のオトナっぽいパンティ。ものすごいギャップである。レイン先生のちょっと下品なぐらいむっちむちの熟れたヒップに比べ、炎夏さんのお尻は引き締まっているかわりに左右が広い安産型で、健康的なエロスを醸し出していた。きめ細やかな刺繍の施された黒いレースの下着が、さらにアダルティな雰囲気を加えている。

 

「しかしおぬし、なんでこんなの持っとるんじゃ? わしから見てもけっこうなお値段のするやつじゃぞ」

 

「それは、その……律季くんのセクハラは最近エスカレート気味で、下もいつ見られてもおかしくなさそうだったんで……――だから、まあ、『その時』に恥ずかしくないように……」

 

「……えっ!? それってもしかして……俺のためにわざわざ買ってくれたってことですか!? じゃあ今日だけじゃなくて昨日も一昨日も、ずっとこんな感じのをはいて……!?」

 

「…………そ、そうだけど? 悪い……?」

 

 肩越しに振り向きながら炎夏さんがうなずいた。

 じゃあおっぱい揉まれたり腋ペロペロされたりして「こらぁっ♡ やめなさい♡」とか言ってた間も、スカートの中には俺だけのために用意した勝負パンツをはいて、『それ以上の行為』にしっかり備えてたってことで――

 

「いえ、そんなことはないです……めっちゃくちゃ似合ってて、エロいですよ……」

 

「――そ、そうなんだ♡」

 

「あの……えっと……もっと近くに寄ってもらって、正面側を見せてもらっていいですか? ――あと、できれば袴をもう一回はいて、こうやってたくし上げてもらいたいんですけど」

 

「注文が多いわよ……変態」

 

 悪態をつきながらも、炎夏さんは迷わず脱いだ袴を再び着け直し、身体をこちらに向ける。

 そしてためらいがちに手を裾にかけて、ゆっくりと持ち上げると――

 

「こ、これで満足……?」

 

「ふおおおっ! はい! もうすんごく!!」

 

 たくし上げによって丸見えになった大人パンティ。

 主張しすぎない程度に筋肉がついていて、左右でくっついてしまうほどぶっとい太もも。

 重厚な存在感を示す下乳――その稜線で口が隠れた、恥ずかしそうな炎夏さんの表情。

 

 ――下からのアングルでは、それらが全部いっぺんに見える。まさに奇跡の絶景だった。

 もうにやけるなんてもんじゃない。俺は満面の笑みで好きなだけ炎夏さんの見せパンポーズを鑑賞する。

 

「……ひっどい顔してるし……」

 

 すると炎夏さんが下目遣いでこちらを睨みつけてきた。

 ――うわー、いい! 蔑まれながらパンツ見せてもらうのってたまんないな! 睨みつけてるけど、しっかり手でたくし上げた袴をキープしてるし……!

 

「……考えてることが筒抜けよ律季くん。目が口ほどにものを言ってるわ」

 

「あっそうだ! そのポーズのまま踏んでもらっていいですか!?」

 

「……ふっ、ふむ? 踏むってどこを?」

 

「膝とか!」

 

「……好きな人にそんなことされてうれしいの? お前」

 

「律季はSとM両方いけるクチなんじゃ。むしろSが極まりすぎて逆にMになっているというか」

 

 脇から秋月先輩がドン引きよりワンランク上の蔑み方をしてくる。本質を突いたコメントをしてくる。

 確かにそうかもしれない。踏んでもらえることへの興奮もさることながら、『こんな変態的なリクエストを聞いてもらえるぐらい相手を支配していること』への興奮が俺の中にはあるからだ。

 

「……パンツ覗きながらそんなこと恥ずかし気もなく言えるなんて、律季くんにプライドはないのね? ……このっ! このっ!」

 

「へんたい♡ へんたーい♡ この踏まれたがりめー♡」

 

 ――ぐっ♡ ぐっ♡ ふみふみふみ……♡ げしっ♡ げしっ♡

 なぜかレイン先生も一緒になって、二つのおみ足が俺の膝を踏みにじる。炎夏さんの方は口調は強いながらもとっても優しい踏み方だが、先生は完全にノリノリで、時々つま先蹴りを交えてくる。

 最高だった。パンツ丸出しの美女二人に、踏まれて蹴られてなじられる。

 

「……もっともプライド云々を言うなら、むしろ男として誇りに思うべきじゃと思うがのう♡ わしと炎夏みたいなイイ女に、こんな変なプレイに付き合ってもらえるなんて特権階級もいいとこじゃぞ♡ それもお金の力に頼ることもなく、完全に合意の上で♡

 ――炎夏だってこれが他の男……たとえばロイとかじゃったら、こんなことするのイヤじゃろ?」

 

「……そりゃ、あの人なら絶対にゴメンですけど……たとえ律季くんでもイヤはイヤです」

 

「でも付き合ってやるんじゃのー♡ ロイに捕らわれている状況ならまだしも、相手が律季なら拒否してもいいのに♡ 『絶対にゴメン』と比べれば、ずいぶんな違いではないか」

 

「だって拒否したら半泣きで頼み込んでくるんですもん。そりゃ断れませんよ……♡」

 

(それ、俺が泣いて頼んだらなんでも聞いてくれるってことじゃないのか!? ……ようし、ここぞって時にはその手だな……!!)

 

「……まあ、よいわ。さて最後は螢視じゃの♡ ――って、何をしとるんじゃ? さっきからずっと」

 

「…………」

 

 その時はじめて気が付いた。

 秋月先輩が俺たちに背を向け、両手で顔を隠していることに。

 

「……いえ、炎夏(ホノー)のパンツを見ないように、こうやって目隠しを……」

 

「ムダな抵抗じゃぞ? これから一緒にお風呂に入ろうって時に。――あ、もしかして『それ』は過去にやったことがあるのか? 炎夏と二人でお風呂」

 

「えぇぇっ!? ま、まさか!?」

 

「あるわけねぇだろ! なんで『二人ならもしかして……!』みたいな感じなんだ!?」

 

「……まぁ、これからやっちゃうんだけどね。お互い大学受験を控えた年で……」

 

「よいではないか。お互いにイキ顔や搾乳シーンを見せあいっこした仲じゃし」

 

「誰のせいだと思ってんですか!! ――あとな律季。言っとくけど、そんなに期待されてもおれは応えられないぞ」

 

「? なんでですか?」

 

「パンツなんかはいてないからだよ」

 

 

 

 ――瞬間、全ての思考が止まった。歯車がかみ合わなくなったように頭が回らなくなる。

 俺はほぼ真っ白になりながら、膝を踏み続けてくれるお二人の足を丁寧にどけて――

 

 

 

身体強化(スフォルツァート)!!」

 

「待て律季! 無理やりひん剥かんでもいい!!」

 

「落ち着いて! びっくりするぐらい目ギンギンになってるわよ!?」

 

「いや、なにもノーパンってわけじゃなくてだな……まぁいい。見ればわかるだろ。――ほれ」

 

「わわっ!?」

 

 秋月先輩は、黄色い魔法少女衣装のスカートを逡巡の間もなくめくって、中の様子を露にした。むしろ俺の方が慌てて、とっさに目をそらしてしまう。だって「パンツなんかはいてない」と自分で宣言したんだぞ? 下着をつけてないということは、つまり『そういうこと』で――

 

「……って、あ……あれ?」

 

 と思いきや、中にはしっかりプライベートゾーンを覆う布があった。

 しかし、確かにパンツの形ではない。腰から上の衣装と一体化しているらしい白い布地が、肌にぴっちり吸い付いている。これは、もしかして……

 

「――あー、なるほど。レオタードね」

 

「いろいろごちゃ混ぜになっとるの。ここだけセーラー○ーン式か」

 

「ほらな。だから言っただろ? お目当てのパンツがなくて残念だったな――ッッッ!!??」

 

 秋月先輩が異変に気づいた時には、もう遅かった。

 ――俺は一瞬にして更衣室の中に侵入し、顔面を秋月先輩のスカートの中に突っ込んで、至近距離で中の様子を目に焼き付けていた。

 それこそ、鼻先が股間に当たってしまうほど近くで。

 

「う、うおおおおおおおお……っ!!」

 

「うおおおじゃねぇよ! 何してんだぁ!? ――ひぁっ♡!?」

 

 我を忘れた俺は、容赦なく秋月先輩のお尻に顔をうずめてこすりつける。

 すらりとした綺麗な足(それでもかなり太いけど)に対し、ぷりっと後ろに大きく張り出した桃尻。両方の尻たぶがぴたりと合わさって谷間を作っており、その中にレオタードの生地が挟み込まれて見えなくなっている。

 

 つまりは、『はいてない』も同然の状態――生尻がほぼそのまま露出している。今までの二人と比べても一番露出がエグかった。

 パンツじゃないとか問題になってない。このレオタードだけでもとんでもないエロ衣装だが、スカートの中にあることで一層エロくなっている。

 

「なんなんですか秋月先輩はぁ! これのどこが正義の魔法少女なんですか!!」

 

「し、知らねぇよ!? 気づいたらこの格好だったんだから!! ――うわわわっ!! か、嗅ぐなぁ……♡♡!!」

 

 俺はひとしきりお尻にほおずりした後で、秋月先輩の正面に回り込んで再びスカートの中に顔を突っ込む。

 正面は正面でレオタードがとんでもない急角度のV字になっていて、鼠径部まで完全に丸見えになっていた。汗で肌の色が透けて見えるほど極薄の生地が、瑞々しい美白肌にピチピチの質感で張り付いていて、それはもうすごいことになっている。ひょっとするとこれ、つけてる方がエロいかもしれない。

 

魔装(ペルソナ)ってのは本人の心の形なんですよ? それがこんな風になるってことは、秋月先輩がもともと露出狂の才能があるってことじゃないですか! 炎夏さんと同じで!!」

 

「聞き捨てならないわよ律季くん!? ――てゆーか離れなさいっ! 嫌がってるでしょ……!」

 

「むー!!」(ふるふる)

 

「ケツに顔つけたままで首横に振るな!!」

 

「おやおや、我慢できなかったようじゃな律季。――というわけで、おしおきじゃ♡」

 

「――うわっ!?」

 

 レイン先生の念力(サイコキネシス)で、無理やり秋月先輩から引きはがされる。

 吹き飛ばされて転がり、目を開けると――涙目でこちらをねめつける秋月先輩と、腕を組んでプンプンと怒る炎夏さんと、にやにやしたレイン先生が、そろってこちらを見下ろしていた。

 

「それっ、創造(クリエイション)♡」

 

「……!? て、手錠……!?」

 

 レイン先生の一声から一拍置いて、じゃらりという音とともに手首が重くなる。

 見ると、俺の手首に無骨な鉄製の手錠がつながれ、冷たい光を放っていた。重みといい金属の質感といい、本物の鉄としか思えない。

 ――俺みたいな初心者魔法使いからすると、異常な完成度である。レイン先生の創造(クリエイション)は、こんな物を一瞬で創れるというのか?

 

「てーいっ♡」

 

「――ぐむぅっ!?」

 

 我に返って顔を上げた時には、もう間近にレイン先生の白いパンティが迫っていた。勢いをつけたヒップアタックを顔面に喰らわされ、俺はのけぞり――床に倒れ込んだ俺の顔面に、レイン先生のお尻がさらに追い打ちをかける。

 

「この痴漢め~♡ まいったか、まいったか~♡」

 

 ――『どしんっ! どしんっ! どしんっ!』

 何度も何度も垂直に振り下ろされる、巨大な尻肉。全体重をかけてお尻でのしかかられるたびに、頭蓋骨が軽くきしんだ。

 だがそんなに痛くはない。硬い骨の感触が一切ないので、まるで重い枕をぶつけられたかのようなぐらっとくる衝撃だけが来る。何かされているのか、床に直に触れているはずの後頭部もぶつけられる感触がしなかった。

「うぅぅぅ……ま、またやりやがってぇ。いい加減本気で怒ったぞ!」

 

「同感だわ! こらしめてあげないとっ!」

 

「お、お二人まで!? ――ぐっ! あ゛っ……! ご、ご勘弁っ……を゛ごっ!」

 

「ああ、許してやるとも♡ ――あと十周ぐらいしたらの♡」

 

 秋月先輩のレオタード、炎夏さんの黒下着が、続けて顔面に襲い来る。それが終わるとまたレイン先生のお尻が頭蓋骨を殴りつけてくる。三人のお尻がローテーションを組んで、リズムを刻むようにかわるがわる一発ずつヒップアタックを食らわせて来る。

 絶え間ない脳震盪に加えて、股間を押し付けられるたびに否応なく嗅がされる三者三様の雌の香りにやられ、俺の頭はどんどん靄がかかっていった。

 

「――きゅう~~~~~~……」

 

「ありゃりゃ、目ぇ回してるぜ。ちょっとやりすぎたか?」

 

「いいのよ。律季くんはこのぐらいやらないと懲りないし……まあ、逆にクセになってるかもしれないけど」

 

「それでは下着のお披露目も終わったことじゃし、このへんで入浴にとりかかるとするかの♡

 ――律季♡ わしら今から着替えるけど、そんな状態で追い出すのはちとかわいそうじゃから――しばらく目をつぶっとれよ♡」

 

「……き、きがえ? 着替えるって、お風呂に入るのになんで――はぶっ!?」

 

「そりゃー、おぬしも一緒なのに全裸ってわけにはいかんじゃろ♡ しっかり衣装を準備してあるわ」

 

 疑問を言いかけた俺の口を、何かフタのようなものがふさいだ。

 ――半球状の形。ほかほかと人肌にぬくもった温度。そしてなによりも、内部にこもった強烈なレイン先生の甘い香り――こ、これはまさか!?

 

「……すっ、すぅーっ、ふぅーっ……くんかくんか」

 

「そら、今のうちにわしらは着替えを済ませるとしよう――律季がわしのUカップブラジャーに食いついている間にの♡」

 

「えっ!? このまま全部脱ぐんですか!?」

 

「大丈夫。ああなった律季くんは、しばらくブラから顔を出さないから」

 

「いやそうじゃなくて、おれが一緒の部屋で脱ぐのは困るだろって話を……」

 

「?」

 

「いや、わかったもういい。お前がなんでそんなに順応速いのか知らないが、おれもだんだん慣れてきたわ……じゃあ、あっち向いてるから早く着替えて……」

 

「しっかし、おぬし、わしでも驚くほどきれいな肌しとるのー。律季が喰いつくのも納得じゃ」

 

「――ひゃぁぁっ! も、もう一人セクハラ魔が!?」

 

「本当ですね。真っ白なのに健康的で、ちょっとうらやましいぐらい……あ、でもちょっとだけお腹のお肉がむちってしてるかも。けーちゃん前から運動不足だったもんね」

 

「うぐっ! 炎夏、その言葉はわしにも刺さる……!!」

 

「ほ、炎夏(ホノー)までぇ……!!」

 

「ごめんごめん。でもけーちゃんとこんな風に話すの久しぶりだから楽しくってさ。

 いいんじゃない? そう恥ずかしがらなくても、今だけは普通に女の子同士ってことでさ。私もうだいぶ慣れちゃったよ」

 

「おれは慣れてないから! 普通に男の意識のままだから!! ――ちょっ!? やめろ脱ぐな脱ぐな隠せぇ!! 嫁入り前の娘がなにしてんだぁー!!」

 

「……服を脱いで慌てられるの、なんかめっちゃ新鮮だなぁ」

 

「これが普通の反応と思うがの」

 

 ぱさっ、ぱさっと落ちていく衣類の音と一緒に、きゃぴきゃぴした女の子たちの会話が聞こえる。聴覚情報だけだとマジで普通のガールズトークにしか聞こえなかった。

 ――つーか尊すぎる。手の届く範囲で繰り広げられる百合百合しい楽園を覗き見したい欲求を、俺はレイン先生のブラジャーのカップを顔面に思い切り押し付けることでなんとか耐えたのだった。

 

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