彼のことが大大大大大好きな100人の彼女達とその彼氏を隣で見てる普通の友人   作:ヘルメットのお兄さん

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小説の水着回に需要はあるのだろうか

 栄逢凪乃さんが恋太郎の彼女になり、既に4人の彼女が恋太郎と屋上でイチャコラしている。

 

 5人も屋上にいれば立派なグループと言える、もう俺の入り込む余地など無く、恋太郎と少しづつ疎遠になっていくのだろうなと少し寂しさを覚えていた。

 

 ◇

 

「いや……なんで俺はまた呼び出されてるんだよ」

 

「あれ、友次郎弁当忘れてきたのか?」

 

「いやそうじゃなくて、嫌じゃないのか? 俺が居たら邪魔だろう?」

 

「そんな事ないですよ、友次郎さん」

 

 羽香里は俺の邪魔という言葉を否定してくる。

 

「友次郎さんは私たちが恋太郎君と出会う前からの友人なのですよね、それを引き離す権利はありませんし、それに皆で集まった方が楽しいですよ?」

 

「羽香里……」

 

私も構わない、同士は多い方がいい

 

「べ、別にあんたが居た方が恋太郎も楽しそうなんて思ってないんだからね!」

 

「纏まって食事した方が効率的」

 

「あ、ありがとう……」

 

「素敵だろ? 俺の彼女達は」

 

「あぁ……そうだな……だけどその言い方はなんかムカつく

 

 ◇

 

「そういえば恋太郎君! 凪乃さんとデートに行ったと聞きました! 私もしたかったのに……!」

 

「わ、私も最近暇だし! ついていけばよかったかもね!」

 

 こっそりついて行った俺と静ちゃんはギクリとする、幸いにもバレたのは恋太郎だけで黙っていてくれているが……

 

「行きたい、行くべき」

 

「だからあんたは昨日行ったじゃない!」

 

「付き合い始めてからはまだ」

 

「……よし! それじゃあ今度の休み皆で遊びに行こうか! どこがいい? カラオケ? 映画? 遊園地?」

 

 その言葉に羽香里は待ってましたと言わんばかりにスマホであるサイトを見せる。

 

「それでしたら……ここなんてどうですか?」

 

 ◇

 

 その日の放課後、俺は恋太郎と一緒にデパートの水着コーナーへやって来ていた。

 

「えっと……水着のサイズはこれで、緊急用の浮き輪と日焼け止めと……」

 

「屋内プールだぞ」

 

 随分浮かれているようで、恋太郎はウキウキで水着を探していた。

 

「しかしプールなんて久しぶりだな」

 

「友次郎、中学校はプール壊して出禁になってたからね」

 

「あぁ、まさかバタフライでプールの水が全部抜けるとは思わなかったぜ」

 

 2年の時に破壊してから残りの2年、すっかり泳がなくなってしまったから随分と久しぶりだ。

 

 俺も浮き輪を買っておこうかと探していると、ある道具に目が止まった。

 

 ◇

 

 デート当日。

 

「オープンしたてなだけあってすごい人だな……!」

 

「4人はもう着替え終わったのか?」

 

「お待たせしました恋太郎君……♡」

 

 その声に恋太郎は振り向くと、そこには作者の語彙力では書き起こせない程の美しさを持った4人が現れた。

 

 ──我が生涯に一片の悔い無し

 

「恋太郎君!?」

 

 あまりの感動に昇天しかけた恋太郎だった。

 

申し訳ない…… 学生は皆この姿だと思っていた 皆様に恥をかかせる結果に

 

「違うよ静ちゃん……高校生にしてレジャープールにスク水を着てくるその慎ましさこそが、静ちゃんの国宝級の"尊さ"だから……!!」

 

なんと清らかな涙……! 

 

「あれ……唐音は?」

 

 恋太郎が唐音を探すと羽香里の後ろから、タオルを巻き水着を隠した姿で出てきた。

 

ま……まさか着替えてる途中で来ちゃったのか!? 駄目だ早く戻らなくちゃ!! 唐音の裸が他の人に見られるなんて死んでも嫌だ

 

「んなわけないでしょ!!」

 

 唐音は躊躇うように顔を顰める

 

「なんか……ちょっと寒いのよっ……私プールサイドで休んでいるから5人で遊んで来て」

 

 そう言うと唐音はグイグイと俺達を押していってしまった。

 

 恋太郎は仕方ないとばかりに俺に目配せしてから皆でプールに向かった。

 

 ◇

 

「……はぁ」

 

「溜息吐くくらいなら恋太郎達と泳げばいいじゃねぇか」

 

「!?」

 

 俺は唐音の隣のビーチチェアに座ると唐音は驚いた様だった。

 

「な、なんであんた泳ぎに行かないのよ」

 

「恋太郎に頼まれてな、1人だけ放置する訳には行かないだろ」

 

 恋太郎に頼まれた、という事で唐音は罪悪感があったのか少し申し訳なさそうな顔をしていた。

 

「……あれだろ、水着が似合うかどうか恥ずかしいんだろ」

 

「なっ……!?」

 

「鈍感な俺でもわかるよ、ましてや恋太郎なら即察すだろうさ」

 

「……あんたもわかるでしょ、皆可愛いし。私全然女の子らしくないし……っ」

 

「恋太郎がそんな事思うかよ」

 

「っ」

 

「あいつは俺がガキの頃からの付き合いだ、唐音がどう思おうと恋太郎は絶対にお前を褒めるし誰かと比べることも無い」

 

「……でも」

 

「恋太郎の前に自分自身を信じてみろ、お前は可愛いってな」

 

 その言葉に唐音は何か変わったのだろうか、落ち込んでいた顔が少しだけ明るくなって──ん? 

 

「その、少しだけだけど元気出たわ。……ありが」

 

あ゛あ゛!? 誰だあの野郎共!! 恋太郎の彼女に手ぇ掛けていいのは恋太郎だけだぁっ!!! 

 

「えっちょっと!?」

 

 俺は羽香里と凪乃にナンパをしている男達を発見すると全力で排除しに向かう。ナンパ、コロス、ゼッタイ。

 

 ◇

 

 ナンパをしていた野郎共三人組は、一人が凪乃に目潰しを食らったせいで怒りMAXな様だった。

 

「こうなったら意地でも相手してもらわねぇとなぁ!」

 

「…………わかった、それなら私が貴方達と遊ぶ」

 

「え……!? 栄逢さん……!?」

 

「あなたは気絶した愛城恋太郎の為に男の係員を探し一刻も早く恋太郎を救助して。それが最高率」

 

「だ……だとしても貴方がそんな役をする必要は……! ……さっきだって私の腕を掴まれるのを庇ってくれたし……」

 

「貴方に何かあったら愛城恋太郎が悲しむ、私はそれがいやなだけ」

 

「そんなの……っ貴方に何かあっても恋太郎君は悲しみますよっ!!」

 

「私は付き合ったばかり、貴方はそうじゃない。理論的に考えて貴方に何かあった方が愛城恋太郎は悲しむ」

 

「さっきから何ゴチャゴチャ言ってんだよ!」

 

「進んで相手すんのか力づくかどっちにすんだよ!!」

 

安心しろ、俺が遊んでやるよ

 

「あぁ!? …………ヒュッ」

 

 突然三人組の背後から可愛らしくもドスの効いた声が聞こえたと思ったら、友次郎が静を肩に乗せたまま鬼のような形相で睨んでいた。

 

「と、戸愚呂兄弟だ!? 兄が女体化した戸愚呂兄弟が現れやがった!?」

 

「その二人とこの子は俺の親友の彼女だ、諦めてくにへかえるんだな……」

 

「っち……! わ、わかったよ! じゃあせめて彼氏の居ねぇほうだけでも寄越しな!」

 

「だからどっちも……「三人とも俺の彼女だ! 

 

 友次郎が三人組を睨んでいると気絶から復活し駆けつけた恋太郎がやって来た。

 

 戸愚呂姉(好本 静)は戸愚呂弟(隣野 友次郎)から飛び降り恋太郎の元へ駆け寄った。

 

「あぁ? お前が彼氏クンか!? 丁度いい、さっさと彼女だけ連れて……」

 

「どっちも俺の彼女だっっ!!」

 

「テキトーなこと抜かしてんじゃねぇぞ!?」

 

「いや、三人とも俺の彼女だ」

 

「舐めたこと抜かしやがって……!」

 

 そして、一人が妙案を思いついたのかの様にニヤつくと

 

「だったらよぉ! 今ここで三人共キスして見やがれ! 本当に三人とも彼女なら出来んだろうがよぉ!」

 

「おい、お前達いい加減に──」

 

 友次郎が三人組を潰そうとすると、突然凪乃と羽香里、静が恋太郎の手を取ると

 

 ─────────

 

「……ほ…………ほへ?」

 

「これでいい?」

 

「私達は3人共恋太郎君の彼女です!」

 

元いた国へ帰るんだな

 

「あ……アニキィ〜ッ!! コイツらヤバすぎっすよ〜ッ!!」

 

「クソッ最近のガキ共はなんてエキセントリックな恋愛観してんだっ!!」

 

「そそそそそんなハレンチ女共こっちから願い下げだ!!」

 

おい訂正しろ殺すぞ!!! 

 

「落ち着け恋太郎!! 殺しは不味い!!」

 

 ◇

 

「恋太郎君……いつの間に目を覚まして、それに友次郎さんも何故静さんを肩に……?」

 

「あぁ……俺は唐音が起こしてくれて……」

 

「俺はお前らがナンパされてるのを見てな、アイツらを潰そうと走ったら途中で静ちゃんが遭難してたから回収してきた」

 

「遭難……?」

 

 俺は恋太郎に目線を送る、それを察した恋太郎は3人に休憩する事を伝えると唐音の方へ行った。

 

「さてと……静ちゃんどうする? 浮き輪は破れちまったし」

 

私に妙案がある

 

 ◇

 

 ……今俺は、静ちゃんを背に乗せて浮かんでいる、昔乗ったエアーマットを思い出す。まさか俺がマット側になるとは

 

苦しゅうないか? 

 

「ガボゴボガバベボバ(10分程度なら息止めてられるから大丈夫)」

 

「解読不能」

 

「友次郎さんって本当に人間なんですか?」

 

 そうして遊んでいると手を繋いだまま唐音が恋太郎とやって来た。先程とは違いタオルを脱ぎ、惜しみなく水着をさらけ出したまま。

 

「院田 唐音、体は暖まったの?」

 

「ま……まぁね……っ」

 

「わぁ……! 水着とっても可愛いじゃないですか……!」

 

まるで天使が降臨したかのようだった

 

「はぁ……!? べ、別に……!」

 

「ガゴベボバババボバ!!」

 

喋る水死体が

 

「……よーし……! 皆揃った所で、改めてプールデート楽しむぞー!!」

 

 ◇

 

 後日、プールで遊んだ事をざっくりと楠莉先輩に伝えるとただを捏ね始めた。

 

「ゆーじろうだけズルいのだ! 楠莉もプール行きたいのだ!」

 

 ……恋太郎が楠莉先輩を彼女にしたらまたプールデートを提案した方が良さそうだ。

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