国立魔法大学付属第一高等学校……
日本に九校しかない魔法師育成の為に有る「魔法科高校」の内、魔法大学へ優秀な人材を排出している最難関校で有る。
その学び舎の校門をくぐる人の中に、ボク ー 衛宮 蓮華 ー はいた。
「高校生……か……馴染めるかなぁ……」
桜舞う風に、赤銅色の艶やかな髪がなびく。
ふわりとシャンプーの香りと、ボクの容姿に、通りすがりの男性(……と一部女性)が振り返る。
そんな目線に戸惑いを感じて、少し早足になる。
「急ごう……」
入学式が始まるまで一時間、人の波に呑まれる前に会場へ向かおう……
これから始まる、長く短い高校生という時間に淡い夢を膨らませながら……
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入学式が粛々と執り行われ無事終了すると、学生の多くはIDを受け取ると校舎へ向かって行った。
自信のクラスが気になるのか、はたまた友人(またはナンパ)なのかは知らないけど……
そんな中、ボクは早々と街に出ようとした。
出身の冬木市では見られない物も多く、買いたい物も有った。
時間は限られてるのだ、有効的に使用しなければ……
そんな事を考えていた時だ……
「あなた……衛宮さんで良かったかしら?」
いきなり背後から呼び止められ、身構えてしまう。
しまった……と思うも、警戒するに越した事は無い。
「警戒しなくて良いわ、話がしたかっただけだから」
その一言で緊張を解き声の方へ向き直ると、そこに立っていたのは長い黒髪に小悪魔的な笑顔が眩しい女子生徒だった。
「確か……生徒会長の……」
「えぇ、七草 真由美です。よろしくね」
「衛宮 蓮華です……」
何故、十師族最有力候補のお嬢様で生徒会長の彼女が……?
そもそも、魔法師として名も無い家系の人間にだ……
確かにその昔の裏世界では、「魔術師殺し(メイガスマーダー)」と呼ばれた曾祖父とその養父が居た事には居た。しかし、それは一世紀近く昔の話であり、最早闇に紛れた魔術師の家系でしかない筈だからだ。
しかし、彼女の目的は以外にもすぐに聞けるのであった……最も、ボクが聞きたく無い内容で……だ
「ねぇ衛宮さん、魔術って知ってる?」
その一言に、心臓を射抜かれた用な衝撃が走った……
《side 真由美》
「ねぇ衛宮さん、魔術って知ってる」
彼女の表情が青ざめる……
どうやら、'あの'噂は事実のようだ。
私自身、この問い掛けがどう転ぶか分からなかった。
それはそうだ、いきなり話かけられてこんな事を聞かれれば、普通は困惑するものだ……
それでなくとも、魔術を扱う者は秘匿を掟としている……
だから、何も分からないし……見えて来ない……
私一人で調べた時は、何も分からなかった。その後実家の力を借り、調べては見たが……その時も空振りばかりで、ようやく見つけた情報と言えば件の''魔術秘匿の掟''と、''魔術師殺し''、そして''問題の事件''である。
「何故……ボクにそれを……?」
彼女は震えるような声で…何かに怯えた用なそんな声で、私に問い掛ける。
「衛宮さん、大丈夫?気分が悪いのなら……」
「答えて下さい……何で、それを……」
どうも、私は彼女の中にある地雷を踏んでしまったようだ……
でも、誤魔化しはしない。
彼女の為に……
「昔、会った事があるからよ……あなたのお父様と……」
そして、彼女の体は崩れ落ちた……