ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記   作:KAZ1421

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本編続きです。




VS ポケモン協会②

 

ポケモン協会の会長、シモンの暴走を止める為にジムリーダー試験会場に来たレッド達。 自身の悪行を全て白日の下に晒された彼は部下にレックウザを操作させ、サトシ達諸共排除しようと実行する。

 

レックウザはサトシ、ダイゴ、ゲンジ、フヨウ、プリム、カゲツ、そしてヒガナの7人が対処し、巨石で操られているポケモン協会の職員達はセンリ、カイト、そしてジムリーダー試験の審査員として来ていたホウエン地方のジムリーダー、テッセンが食い止める。

 

 

レッド達図鑑所有者は施設内に逃げたシモンの確保とレックウザを操っている巨石、翆色の宝球、ジムバッチの何れかを無力化する為、研究施設に突入。

 

 

ブルーとシルバーはヒワダタウンを襲った敵、『ナイア』。

 

グリーンとクリスは プテラを操る『ヒルデ』。

 

レッドとイエローは リングマの山で一度捕らえた 『ブレイン』。

 

そしてシモンを追いかけたゴールドはジムリーダー試験用のポケモン達に襲われ、戦闘しているのだった。

 

 

 

 

レックウザとの戦闘も、巨石でレックウザを無理矢理メガシンカさせ、サトシとヒガナもポケモン達をメガシンカ。 戦闘を繰り広げていた。

 

 

 

 

 

 

 

─── 試験会場内 ───

 

シモンはゴールドを襲う様にポケモンに指示した後、再び何処かへ向かう。

 

 

「(この先のメガシンカ装置でレックウザをメガシンカさせて、外の奴らを一掃する。)」

 

「おいコラ! 待ちやがれ!!」

 

 

ゴールドはそう言うが、当然シモンは無視して別の場所へ向かう。

 

シモンに指示されたポケモン達はゴールドに対して襲い掛かってくる。

 

 

 

「クソ! キマたろう、“フラッシュ”!」

 

 

 

 

ゴールドはキマたろうを繰り出し、“フラッシュ”を繰り出す。

 

迫ってくるポケモン達に対して視界を奪う。 流石に成長したゴールドでもこれだけの数のポケモンを真正面で勝つのは至難の技だ。 故に前にいるポケモンの視界を奪って後続のポケモン達が近づけないようにしたのだ。

 

 

「バクたろう、“かえんぐるま”!」

 

「エーたろう、“みだれひっかき”!」

 

 

ヒマたろうが生んだ隙をバクたろうとエーたろうが攻撃する。

 

前線にいるポケモン達は視界を奪われ、ダメージを受けた事で怯んでいた。

 

 

そんなポケモン達を見て後ろにいたサイドンが叫ぶ。

 

その叫びを聞いて前線にいたポケモン達は()()()()()を浮かべながら接近してくる。

 

 

その光景を見て、ゴールドは疑問に思う。

 

 

「?(妙だな、さっきのポケモン達の様子、まるで()()()()()()()()()()()()()()()()()()。)」

 

 

ゴールドはウバメの森で巨石で操られたポケモン達と戦闘した経験があるが故にその違和感に気付く。

 

よく観察すると、さっきのサイドンの様子()()()おかしいことが分かる。

 

 

 

「! もしかしてそういう事か!? エーたろう、“かげぶんしん”!!」

 

 

ゴールドはそう考え、エーたろうに“かげぶんしん”を指示。

 

 

「“こうそくいどう”!!」

 

 

複数のエーたろうは素早くなり、駆け回る。 そんなエーたろうに翻弄され、ポケモン達はあたふたとしている。

 

水で攻撃するポケモン、電気で攻撃するポケモン、炎で攻撃するポケモン。

 

それらがエーたろうを攻撃するが、持ち前の素早さで回避していきサイドンの目の前に辿り着く。

 

 

「“いばる”!」

 

 

エーたろうはそのままサイドンに“いばる”を使い、こんらん状態になり、ポケモン達を攻撃していく。

 

すると、その状況を見た周りのポケモン達が動揺し始めたのだ。

 

 

「やっぱ思った通りだ。 あのサイドンがこいつらを()()()()()()()()!」

 

 

今回の事件で使用されている巨石のエネルギーの殆どがレックウザのメガシンカと操作、更にポケモン協会の会長側の職員を操る事に使用されている。

 

その為、他のポケモン達を全員操作する事が不可能だったのだ。

 

 

理由は2点。

 

一つはサトシのジョウト地方での活動で巨石が破壊された事。

 

秘密裏に集めていたが、巨石を感知する事ができるサトシと比べて地道に捜査していたので、回収された物が少なかった事が一点、

 

二つ目はダイゴがサトシ達に付いた事だ。

 

元々は巨石の回収の為にカントー・ジョウト地方に来たダイゴだったが、クチバシティでのワタルとの会話。 そして、巨石に関して情報を持っていたウツギ博士との事で巨石をポケモン協会に渡す事をしなかった。

 

 

上記二つが原因ですべてのポケモンを操る事は不可能だったのだ。

 

 

よってリーダー格のみ操り、そのポケモンの指示の下動く様にしたのだ。

 

 

「(だけど、こりゃ一時的なもんだ。 あのサイドンを倒す事ができるのはニョたろうぐらい、なら!!)」

 

 

ゴールドは周りのポケモン達が混乱しているこの好機を逃さず、ニョたろうのボールを取り出してキューで狙いを定める。

 

 

「(よし! この位置なら。)いけ!」

 

 

ニョたろうのスピードではあの数のポケモンを通り越してサイドンに攻撃するのは困難。 故にそのサポートの為にニョたろうのボールをキューでサイドンの近くに飛ばしたのだ!

 

 

「ニョたろう、“みずでっぽう”! エーたろう、“みだれひっかき”!」

 

 

ゴールドはニョたろうとエーたろうの攻撃でサイドンを倒す為に指示をする。

 

作戦は成功した。

 

 

ただし、哀しき事に倒し切る事が出来なかったのだ。

 

 

「!? お前ら、離れろ!!」

 

 

ゴールドがすぐにキマたろうとエーたろう、ニョたろう、そしてバクたろうに指示をする。

 

それと同時だった。

 

 

混乱したサイドンが必ずゴールドとポケモン達に攻撃を命中させる為に“じしん”を繰り出したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

ナイアは繰り出したダーテングで攻撃する。

 

 

「ダーテング、“リーフブレード”!」

 

 

ダーテングは“リーフブレード”をブルーのぷりりに向かって攻撃する。

 

 

「ニューラ、“れいとうパンチ”!」

 

 

それを素早くシルバーのニューラが“れいとうパンチ”で受け止める。

 

 

「ありがとうシルバー。 ぷりり、“トライア──」

 

 

そのままブルーはぷりりの“トライアタック”でダーテングに攻撃しようとするが、

 

 

「オニゴーリ、“ふぶき”!!」

 

 

なんと、ダーテング諸共攻撃をしたのだ。

 

 

「何!?」

 

 

その行動は2人の虚を突き、ニューラとぷりりはダメージを受ける。

 

 

「自分のポケモンごとやるなんて……ッ! シルバー、避けて!!」

 

 

ブルーはそうナイアの行動を非難する様に話すが、直ぐに察する。

なんとダーテングには“ふぶき”の攻撃が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「“まもる”!」

 

 

ブルーの言葉にシルバーは反射的にニューラの“まもる”を繰り出し、ダーテングの“リーフブレード”を防いだ。 

 

そしてシルバーが防いだ事である事に気付く。

 

 

「!? この威力、さっきよりも攻撃力が上がっている? なぜだ。」

 

 

そう、先程ニューラが“れいとうパンチ”で防いだ時と“まもる”で防いだ時。

 

前者と後者では同じ“リーフブレード”にも関わらず、後者の方が威力が上がっているのだ!!

 

ブルーはシルバーの様子を見て、そのカラクリを調べる為にポケモン図鑑でダーテングを見る。

 

 

「……! 特性『かぜのり』。 これが理由ね!」

 

 

ダーテングの特性、『かぜのり』。

 

この特性は

 

自分の場が『おいかぜ』状態の時や、風技『エアカッター』『エアロブラスト』『かぜおこし』『かみなりあらし』『こがらしあらし』『こごえるかぜ』『たつまき』『ねっさのあらし』『ねっぷう』『はなふぶき』『はるのあらし』『ふきとばし』『ふぶき』『ぼうふう』『ようせいのかぜ』を受けると技を無効化し、『こうげき』ランクが1段階上がる。

 

という効果がある特性だ。

 

オニゴーリの“ふぶき”で攻撃を受け、逆に攻撃力が上がりニューラに攻撃したのだ。

 

 

「…それがオーキド博士が作ったポケモン図鑑か! すぐにダーテングのカラクリを理解するとはな。 そうだ、ダーテングにとっては“ふぶき”は最早、自身を強化する技。 そしてこれもな! “おいかぜ”!!」

 

 

ナイアは“おいかぜ”を繰り出す。

 

“おいかぜ”はしばらくの間、自分と味方の『すばやさ』が2倍になる技。つまりオニゴーリとダーテングのすばやさは2倍となったのだ。

 

更にダーテングの特性、『かぜのり』の効果で攻撃力が更に上昇する。

 

 

「オニゴーリ、“ふぶき”! ダーテング、“つじぎり”!」

 

「ニューラ、“きりさく”!」

 

「カメちゃん、“まもる”!」

 

 

 

ブルーは自身とシルバー、そして怪我をしつつ攻撃をダーテングに繰り出すタイミングを図っているぷりりをまもる為にカメックスで、シルバーはこうかはいまひとつであるため、ダーテングに攻撃するのだが、ダーテングはすばやい動きで“きりさく”を回避して、“つじぎり”をニューラに命中させる。

 

 

「! ぷりり!!」

 

 

その瞬間、ぷりりは天使のような歌声でダーテングを攻撃する。

 

ダーテングはダメージを受け耐え、一方でニューラは地面に伏すのだった。

 

 

「! ヤミカラス、“アクロバット”!!」

 

 

それを見たシルバーはすぐにポケモンを繰り出し、攻撃を繰り出す。

 

 

「はっ! 遅えよ!!」

 

 

ナイアの言葉の通り、ダーテングはすぐに回避して攻撃を──

 

 

「何!?」

 

 

する事はなかった。 回避はしたが、そのまま何と自身を攻撃したのだ。

 

 

「これは、混乱──! お前か女!!」

 

「あら、意外に頭が切れるのね。」

 

 

なぜダーテングが混乱状態なのか?

 

 

 

これは先程のぷりりが放った技が原因である。

 

ぷりりが放った音の攻撃、この攻撃の名は『みわくのボイス』という技だ。

 

この“みわくのボイス”とはフェアリータイプの技であり、威力の高さもさることながら、追加効果があるのだ。

 

この技の追加効果は()()()()()()()()()()()()()()()1()0()0()%()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

ダーテングは“ふぶき”や“ぼうふう”で攻撃力を高めていた。 その為、“みわくのボイス”の追加効果によってダーテングは混乱してしまったのだ。

 

 

そして混乱状態での自身への攻撃はその時の攻撃力によってダメージが変わる。 

 

つまり、これまでダーテングが上げてきた攻撃力が自身に返って来た事になったのだ。

 

しかも くさ・あくタイプ のダーテングにとってフェアリータイプの“みわくのボイス”はこうかばつぐんの攻撃。 自身の上がった攻撃力での自傷ダメージとぷりりの“みわくのボイス”でのダメージ。 この2つの理由によってダーテングはそのまま倒れたのだ。

 

 

 

「! チッ! いけ、ゴローニャ!」

 

 

ナイアはゴローニャを繰り出し、指示する。

 

 

「ゴローニャ、“いわなだれ”! オニゴーリ、“こおりのつぶて”!」

 

 

オニゴーリとゴローニャの攻撃が放たれる。 オニゴーリの攻撃はヤミカラスに放たれ命中する。

 

 

「カメちゃん “ラスターカノン” 、ぷりり“こらえる”!」

 

 

一方でブルーはカメちゃんの技と威力とぷりりの“こらえる”で攻撃を凌ぐ。

 

 

「ちっ、やっぱりあの女。 ブルーっていたか。 ロケット団や四天王との戦闘で勝っただけの事はある。 一番厄介だ。」

 

 

ナイアはブルーの実力が相当な物だとこの攻防で理解する。

 

その為、まずは簡単に倒せそうなシルバーから狙おうとする、その瞬間だった。

 

 

「“でんじは”!」

 

「!? 何!」

 

 

何と、先程攻撃したとは別の方向からきたシルバーのヤミカラスが“でんじは”をオニゴーリに放ったのだ。その結果、オニゴーリはまひ状態となる。

 

 

「バカな! そのヤミカラスはさっきオニゴーリで倒した筈!! どう言う事だ!!」

 

「…ヤミカラスの“みがわり”だ。 あの時、お前がダーテングがこんらんしている事に驚いた時に使わせてもらった。」

 

 

この場所に来るまでの戦闘で威力や経験などから自分がブルーに劣っている事は明白。

 

故にシルバーは今回の戦いではブルーのサポートをする為に覚えさせた技がこの“でんじは”。 そして

 

 

 

「そして、この技を使えるのはお前だけじゃない。ヤミカラス、 “おいかぜ”!」

 

 

ヤミカラスは“おいかぜ”を繰り出し、ナイアの“おいかぜ”の効果を相殺したのだ。

 

 

「これでお前たちのポケモンのすばやさも元に戻ったな。 キングドラ、“みずでっぽう”!」

 

「カメちゃん、“ハイドロポンプ”!」

 

 

 

 

 

シルバーとブルーの攻撃がゴローニャに迫る。 それをナイアは

 

 

「そのまま突っ込め!!」

 

 

何と攻撃を受けながら接近したのだ。

 

 

「何!」

 

 

ゴローニャの特性『がんじょう』によって攻撃を耐える事が出来たのだ。

 

 

「…何かマズイ! ぷりり!」

 

 

ブルーはボールに手をかけると同時にぷりりに指示をする。

 

 

「遅い! ゴローニャ、“だいばくはつ”!」

 

 

そして、カメちゃん、ぷりり、キングドラ、ヤミカラス、そしてブルーとシルバーの近くでゴローニャは“だいばくはつ”を繰り出すのだった。

 

 

 

 

 

 

ある3人が離れた場所からその戦いを見ていた。

 

 

「……まさか、龍神様を無理矢理メガシンカさせるとは。」

 

 

サトシ、ヒガナ、ダイゴ、そしてホウエン四天王の四人がレックウザと戦闘しているのを見ていたのは流星の民の3人、レンザ、ジンガ、トマトマの3人だった。

 

 

「…あの中にヒガナたんもいるんら。」

 

「ああ。」

 

 

3人はそう言いながら流星の民の里での事を思い出していた。

 

ヒガナが『正統伝承者』として立候補した時、自分たちは強く反対した。

 

3人にとって『正統伝承者』は“シガナ”だけ。 特別な力も無いヒガナ何なるのは納得いかないと強く反対した。

 

今回は龍神様を救うという事で一時的にヒガナに協力していたが、ヒガナが『正統伝承者』と名乗る事すら嫌な事だ。

 

 

 

 

 

今の彼等3人は自身の行動を思い出していた。

 

『正統伝承者』は“シガナ”だ。 それ以外は認める気は一切ない。 現在里ではその長がヒガナを『正統伝承者』としているが、それでもない。

 

 

だが、レッド達にバトルで負けた後、ゴールドとクリスに言われた台詞。

 

 

 

 

 

『むかつくって言ってんだよ! その『正統伝承者』がなんだか知らねえけどな、そのシガナって奴が死んで、その役目をコイツが引き継いだんだろうが!! なんでその『覚悟』を認めようとしねんだ!』

 

『それに実力不足って言うならあなた達が相応しい人物になるまで助ければ良いんじゃないですか?』

 

 

彼ら3人は今もヒガナを認めていない。 だが、自分たちは果たして、ヒガナが『正統伝承者』として成長するのを助けようと努力した事があっただろうか?

 

 

「…無いな。」

 

 

レンザはそう、自分たちの至らなさを自覚する。 

 

自分たちは否定ばかりして解決方法や自分たちがなるという気概も一切なかった。

 

 

 

 

何故なら、“シガナ”が死んでしまった事でこの星を救う事を諦めていたからだ。

 

 

 

「……レンザ、トマトマ。」

 

「…分かっているら。」

 

「ああ。」

 

 

3人は互いに顔を見合わせてレックウザとバトルしている場所へと行くのだった。




以上、いかがでしたでしょうか?


次回は予定ではグリーン達の戦闘を描く予定です。
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