ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記   作:KAZ1421

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本編続きです。

ではどうぞ。


戦ノ道〜4の島

 

オーキド博士がロケット団に捕らわれてしまい、救うためにナナシマ行きの船、『シーギャロップ号』に乗ったレッド達。

 

船内でデオキシスについて話していると偶然マサキと再会後、ロケット団がマサキを捕らえようとしてレッド達は間一髪助ける事に成功し、マサキに正直に話す。

 

 

レッド達が強くなる方法を考えている時、『究極技』の伝承者、キワメが現れ、その実力を見たレッドはキワメに『究極技』の伝授を頼み、試練を行なっていく。

 

『跳ノ道』、『拾ノ道』と乗り越えていくが、最後の試練の『戦ノ道』にて3人が戦う相手はなんと、メガシンカしたルカリオとサトシだったのだ。

 

 

─── 1の島 ネットワークセンター ───

 

1の島のネットワークセンターで1人の人物が作業をしていた。

 

 

「よし、これで──。」

 

 

そうその人物、マサキが作業をしている時、後ろから話しかけてくる。

 

 

「マサキさん……本当にロケット団と戦うんですか?」

 

 

ニシキはそうマサキに質問するとマサキは振り返り答える。

 

 

「当たり前や。 レッド達が今必死に強くなろうと鍛えているんや。 しかも今回はヤマブキシティやスオウ島の時と違って()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。あのばあさんが味方とは限らんしな。」

 

 

そうマサキは言いながら回復マシンにいる自身のポケモン達を見る。

 

 

「よし、全快や。 すまんがまた力を借りるで。」

 

 

そうマサキはロコンとタマタマを手持ちに入れる。

 

 

「……すまんな、ニシキ。 転送マシンの修理の為に来たのにこんな事に巻き込んでしもうて。」

 

「……いえ、状況は聞きましたから。 『巨石』ですか。 まさか、ヤマブキシティでの事件だけでなく、ポケモン協会の事件でも関係あるなんて。」

 

 

 

ニシキはマサキから『巨石』に関する情報を聞いていた。

 

 

『巨石』は平行世界にて存在していた物で、それが原因でその世界が滅びる寸前となった事。

 

その『巨石』がこの世界に来ており、ロケット団、そしてクチバシティを破壊した事件や、ヤマブキシティで多くのポケモン達が襲って来たという事件はニュースなどでやっていたが、その犯人が『巨石』を使っていた事。

 

 

更に言えば、ポケモン協会での事件でその『巨石』でレックウザが暴れてジョウトとカントーに多くの被害が出る寸前であったことを話したのだ。

 

 

「……分かりました。 確かにロケット団を放置してしまえば大変な事になりかねません。 気をつけて。」

 

 

ニシキの言葉にマサキは頷き、そのままネットワークセンターから出るのだった。

 

 

 

 

 

─── 2の島 ───

 

 

「ここが最後の試練じゃ。 この『戦ノ道』での目的は向こう側へ先に辿り着いた方が勝利じゃ!!」

 

 

究極技を習得する為にここまで『跳ノ道』、『拾ノ道』と乗り越えて来た3人はこの『戦ノ道』の試練に戦慄する。

 

 

「ちなみにだけど、手加減は無いし、俺もルカリオも全力で戦うから。」

 

 

サトシはそう3人に手加減無しの全力で戦うと宣言する。

 

 

「本来なら1人のトレーナー対トレーナー、形式はポケモン2対2で6匹所有で入れ替えありのバトル。 究極技を教えるのはその勝った人物のみなんじゃが、ロケット団がいつ動くか分からんし、丁度お主ら3人が相手でも充分な実力を持っているトレーナーがいる事も考えてサトシに協力してもらったのじゃ。」

 

 

キワメはそう『戦ノ道』に関する()()()()()()と今回のルールとなった経緯を話す。

 

 

「ちなみにこの廊下も動くが、その速さはポケモンの攻防に連動する。」

 

「「「!!」」」

 

「攻撃を加えた方の廊下は前向きに速度を上げるし、ダメージを受けた方の廊下は後ろ向きに速度を落とすってワケさ。」

 

 

 

 

更にキワメは衝撃の言葉を言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちなみにじゃが、もし今回の試験でお主らがサトシに勝つ事が出来なければ『究極技』を教えるつもりは一切ない。」

 

 

「「「え!?」」」

 

 

 

キワメの言葉に驚くが、そんなレッド達を無視してキワメは3人を『戦ノ道』へ押し、扉が閉じる。

 

中はレッド、グリーン、ブルーの3人とサトシを遮る様に木の柵がある。

 

 

「行くぜ、3人共。 ……負けるつもりは一切ないからな。」

 

 

サトシの雰囲気が変わり、3人はこれから起こる戦いに冷や汗をかきながら、

 

 

「それはオレ達もだ。 これからの戦いの為にも絶対に負ける訳にはいかない。」

 

「……そうだな。 おじいちゃんを助ける為にもここで躓く訳にはいかない。」

 

「ええ。」

 

 

3人も絶対に負ける訳にはいかない理由がある故に覚悟を決める。

 

 

外でカイリューに乗っているキワメが開始の合図をする!

 

 

「さあ!! 試合開始!!!」

 

 

その瞬間に4人はダッシュし、レッド、グリーン、ブルーの3人はフッシー、リザードン、カメちゃんを繰り出す。

 

 

「フッシー、“つるのムチ”!」

 

「リザードン、“かえんほうしゃ”!」

 

「カメちゃん、“ハイドロポンプ”!」

 

 

3人の攻撃がメガルカリオに向かっていく。 それに対してサトシは。

 

 

「……!」

 

 

何も指示をする事はなかった。

 

()()()()()()()()()()

 

 

レッド達の攻撃をメガルカリオは未来でも見えているかの様に回避していく。

 

 

「! 全部回避された!?」

 

「“はどうだん”!!」

 

 

驚愕する3人に対してサトシはメガルカリオの“はどうだん”がリザードンを捉え、ダメージを受ける。

 

その瞬間、レッド達の廊下は遅くなり、サトシの廊下は速くなる。

 

 

「廊下が遅くなった!?」

 

「これがおばあさんが言っていた事か!」

 

 

これでサトシとの距離が広がっていく。

 

 

「ルカリオのはどうを読む力は相手の思考を読む事は分かっていた。 故に3人で広範囲に攻撃したが、全部避けるとは!」

 

 

当然だが、グリーンはサトシの持っているルカリオの特徴を理解している。 

 

だが、それでもサトシのルカリオは想像以上だった。

おそらくあの芸当はメガシンカをしたルカリオだからこそ出来た事だろう。

 

通常のルカリオならば今の様な動きは出来ない。

 

 

「……グリーン、ブルー。 ルカリオに攻撃してくれ。」

 

「「?」」

 

 

グリーンとブルーが考えているとレッドが2人に願う。

 

 

「防御されなければ()()()()()()()()()()()。」

 

 

レッドはそう自信満々に言い切る。

 

 

「……分かった。」

 

「ええ。」

 

 

レッドの自信に2人は頷き、指示する。

 

 

「リザードン、“エアスラッシュ”!」

 

「カメちゃん、“アクアジェット”!」

 

 

リザードンの“エアスラッシュ”、カメちゃんの“アクアジェット”を繰り出す。

 

 

「“かげぶんしん”!!」

 

 

それらの攻撃にサトシはメガルカリオの“かげぶんしん”を繰り出す。

 

リザードンとカメちゃんの攻撃はメガルカリオの“かげぶんしん”で翻弄され、回避される。

 

 

「“バレットパンチ”!」

 

 

そのままメガルカリオは近づいてきたカメちゃんに“バレットパンチ”を繰り出す。

 

 

カメちゃんはダメージを受け、また廊下の速度が変わった。

 

 

 

──その瞬間。

 

 

 

「フッシー、“()()()()()()()”!!」

 

「な!?」

 

 

レッドはカメちゃんに攻撃した瞬間を狙い、“マジカルリーフ”を繰り出す。

 

 

流石のメガルカリオも攻撃した瞬間である事と“マジカルリーフ”が『必ず命中する攻撃』である為に回避出来ずにダメージを受ける。

 

 

 

 

そして、

 

 

「カメちゃん、“ハイドロポンプ”!」

 

「リザードン、“かえんほうしゃ”!」

 

 

その隙を逃す事は無く、グリーンとブルーは追撃をメガルカリオに行う。

 

フッシーの攻撃で生まれた隙を突いたリザードンとカメちゃんの攻撃、これでサトシは2回ダメージを与えたのに対してレッド達は3回メガルカリオに攻撃を与えた。

 

サトシの廊下が遅くなり、レッド達の廊下が速くなった事でサトシと並び、サトシを追い抜いたのだった。

 

 

「ッ! “マジカルリーフ”。 いつの間に覚えたんだレッド?」

 

 

一緒に旅をして来たサトシでさえ、フッシーの“マジカルリーフ”は知らなかった。

 

故に驚愕も大きかった事がリザードンとカメちゃんの追撃を喰らう隙を作ってしまったのだ。

 

 

「ほう? サトシのルカリオの一方的だと思ったけど、確実に攻撃を当てられる“マジカルリーフ”で隙を作って更に追撃するとは、指示などないのに大した連携じゃ。」

 

 

キワメはレッド達の戦いを見て感心する。

 

 

「しかし、その手はもう通用せんじゃろう。 どうする?」

 

 

とはいえ相手はサトシとメガルカリオ。

 

この手はもう通用しないだろう。 レッドがサトシのルカリオに確実に命中する技を覚えているのを知られたからだ。

 

 

「なら、まずはフッシーから! “はどうだん”!!」

 

 

サトシはフッシーに対して攻撃をする様指示し、ルカリオは“はどうだん”で攻撃する。

 

 

「リザードン、“きりさく”で受け止めろ!!」

 

 

対してグリーンはフッシーを庇いつつ、攻撃を受け止める。

 

リザードンは“ひこうタイプ”であり、フッシーやカメちゃんと比べてダメージが少ない。

 

それに“マジカルリーフ”を使えるフッシーはサトシのルカリオに確実に命中できる技。 

 

ここで大きなダメージをもらう訳にはいかない。

 

とはいえダメージはもらったので、廊下のスピードは互角になる。

 

 

「フッシー、“はっぱカッター”!」

 

「カメちゃん、“みずのはどう”!」

 

 

レッドとブルーはメガルカリオに攻撃するも、

 

 

「ルカリオ、“かげぶんしん”!」

 

 

ルカリオの“かげぶんしん”で再び翻弄されて回避され、ルカリオはそのままレッド達に迫る。

 

 

「“マジカルリーフ”!」

 

 

メガルカリオに確実に攻撃を当てる為に“マジカルリーフ”で攻撃し、メガルカリオに攻撃が向かっていく。

 

 

「“バレットパンチ”!!」

 

 

しかし、その“マジカルリーフ”を“バレットパンチ”で吹き飛ばしながらフッシーに近づいて行く。

 

“マジカルリーフ”は必ず命中する技ではあるが、“はどうだん”と違い威力は弱い。

 

 

メガシンカしたルカリオの特性『てきおうりょく』で威力が上がった“バレットパンチ”が“マジカルリーフ”を上回ったのだ。

 

 

だが、この攻撃はルカリオにダメージを与える為に放ったのでは無い。

 

 

「リザードン、“かえんほうしゃ”!」

 

「カメちゃん、“ハイドロポンプ”!」

 

 

メガルカリオが何処にいるのかを探る為に放った攻撃だ。

 

 

メガルカリオに対してリザードンとカメちゃんの攻撃が放たれる。

 

 

「ルカリオ!!」

 

 

サトシの言葉を聞いたルカリオは察すると同時、攻撃を受ける。

 

 

「よし!」

 

 

 

その攻撃でメガルカリオに攻撃が命中し、レッド達の廊下が速くなる。

 

このまま連携しながら攻めれば勝てると考えていた時。

 

 

「! グリーン!!」

 

 

レッドが気付く。

 

メガルカリオがリザードンに接近している事を!!

 

 

「しまった!?」

 

「“きしかいせい”!!」

 

 

リザードンは、メガルカリオの“きしかいせい”の攻撃を受ける。

 

 

リザードンは戦闘不能にはならなかったが、体力は大きく削られ、瀕死寸前だ。

 

 

「リザードン!!」

 

「“バレットパンチ”!!」

 

 

そのままサトシはフッシーへ攻撃。 

 

“バレットパンチ”でフッシーは吹き飛び、そのフッシーをカメちゃんが受け止める。

 

リザードンとフッシーのダメージは大きく、廊下のスピードもレッド達が遅くなり、サトシ側の廊下が速くなった事でサトシが3人を追い抜く。

 

 

「ルカリオはどうやってリザードンに近づいたんだ!?」

 

 

レッドはルカリオがどのように攻撃を掻い潜りリザードンに接近したのか気になり、グリーンはその理由を考え、気付く。

 

 

「“かえんほうしゃ”の中を通って接近したのか!!」

 

 

レッド、グリーン、ブルーの連携攻撃に回避はできないと判断したサトシはリザードンの“かえんほうしゃ”をあえて受ける事を決めて、“かえんほうしゃ”を浴びながらリザードンを狙ったのだ。

 

 

しかも、“かえんほうしゃ”が放たれる直線上にはフッシーやカメちゃんの攻撃は来ない。

 

受けるダメージをリザードンの攻撃のみとし、最小限且つ“きしかいせい”の大きいダメージを相手に与える為にリザードンを狙ったのだ。

 

 

「クッ! やられた。」

 

 

今のでリザードンは瀕死寸前。これ以上ダメージを受ける訳にはいかなくなった。

 

 

「大丈夫だ! まだ負けた訳じゃ無い!!」

 

 

距離にして現在7町程の位置、此処で挽回しなければ負けるが3人は諦めていなかった。

 

 

「(それに、ルカリオも“かえんほうしゃ”の中を進んだんだ。 ダメージも相当な筈。)」

 

 

これまでの攻防でルカリオも相当なダメージを受けている。

 

その証拠にルカリオには疲労している様子のようだ。

 

 

 

「……ならかけるしか無い。」

 

 

ブルーはある技を使う事を決め、指示する。

 

 

「カメちゃん、“からをやぶる”!!」

 

 

ブルーは防御を捨て、すばやさ、こうげき、とくこうをあげる。

 

 

「! ルカリオ、“はどうだん”!」

 

 

サトシはカメちゃんを警戒して“はどうだん”で攻撃する。

 

 

「! フッシー!!」

 

 

“はどうだん”に対してフッシーはつるを出して目一杯の力で叩きつける。

 

 

だが、メガシンカしたルカリオの“はどうだん”は強力。

 

“つるのムチ”では“はどうだん”を受け止めることは出来ず、そのままつるを破壊してカメちゃんに命中する────。

 

 

「!?」

 

 

()()()()()

 

 

しかし、激しく振ったつるは“はどうだん”とぶつかり合う。

 

 

「これは、“パワーウィップ”か!!」

 

 

“パワーウィップ”

 

ツタや 触手を 激しく ふるって 相手を たたきつけ 攻撃する技で威力は高い技だ。

 

 

 

レッド自身も出せるとは思いもしなかった技。

 

 

“パワーウィップ”が“はどうだん”とぶつかり、それにより“はどうだん”の起動が上にズレてカメちゃんには命中しない。

 

 

「! “かげぶんし──”」

 

「“アクアジェット”!!」

 

 

サトシはこのまま回避はむずいと考えて“かげぶんしん”で翻弄しようとするが、その前にカメちゃんの“アクアジェット”が炸裂。

 

メガルカリオにダメージを与える。

 

 

「! なら、“きしかいせい”!!」

 

 

サトシは近づいて来たカメちゃんに“きしかいせい”で仕留めようと放つ。

 

 

カメちゃんは攻撃力とスピードを上げるために防御が弱くなっている状態。 “きしかいせい”を受ければその場で倒れるだろう。

 

 

ルカリオの攻撃がカメちゃんに放たれる。   その瞬間、

 

 

 

「! 何!?」

 

 

その“きしかいせい”をリザードンがダメージを受け止めるのだった。

 

 

「“きしかいせい”を耐えた!?」

 

 

その光景にサトシは驚くが、すぐにそのカラクリに気付く。

 

 

「“こらえる”か!!」

 

 

そう、グリーンのリザードンが耐える事が出来たのは“こらえる”で瀕死になるのを食いしばったからだ。

 

そして今サトシのルカリオは攻撃を放った瞬間。

 

 

 

「“かえんほうしゃ”!」

 

「“ハイドロポンプ”!」

 

「“パワーウィップ”!」

 

 

その隙を3人は逃さない。

 

 

リザードン、カメちゃん、フッシーの攻撃がメガルカリオに命中し、倒れる。

 

 

「! ルカリオ!!」

 

 

サトシのルカリオはどうにか立ち上がるが、先程の攻防で廊下のスピードはレッド達が速くなり、どんどんと追いつかれて行く。

 

 

「! 先にゴールに!!」

 

 

サトシはゴールに向かって走って行くが、リードが徐々に無くなっていき、4人がゴール前で並ぶ!!

 

 

『!!』

 

 

そして、4人は扉を開けてゴールをする。

 

 

 

『はあ、はあ、はあ。』

 

 

4人は息を切らし、その場に座り込む。

 

 

「はあ、はあ、ははは。 ()()()()()()()。」

 

 

この戦いの結果はギリギリレッド達が早くゴールに辿り着いたのだ。

 

 

「ピカピ! ピカチュウ。」

 

「! 皆さん。 はあ、はあ。 来たんですね。」

 

 

その言葉の方向をレッド達はみると、そこには同じく息を切らしていたイエローとピカチュウ。 

 

そして、

 

 

「ああ。イエローと『ピカ達』も大変だったみたいだな。」

 

 

そうレッドはイエローの近くで同じく疲れているピカとチュチュを見て言う。

 

 

「はい。 僕達はサトシさんの攻撃を走りながらピカとチュチュで耐える修行でした。」

 

 

イエローがサトシと共に行ったのはピカとチュチュと共に走りながらサトシのポケモンの攻撃を耐えるという修行だった。

 

一度でも戦闘不能になればイエローの『トキワの力』で回復させて再度行い、10町毎にサトシのポケモンが変わる訓練だった。

 

 

『跳ノ道』では不規則に動く床で走りながらウオノラゴンが、

 

『拾ノ道』では落ちてくるきのみに当たらない様に走りゲンガーが、

 

「戦ノ道」ではピカチュウが放つ電撃を耐えながら走る試練だったのだ。

 

 

「ピカチュウ、イエローを見守ってくれてありがとな。」

 

「ピカチュウ。」

 

「……まさか、この『戦ノ道』の試験も乗り越えるとはね。」

 

 

そう言いながらキワメがカイリューから降りたその瞬間。

 

 

「「「!」」」

 

 

レッド、グリーン、ブルーの腕についている腕輪が光る。

 

 

「ばあさんにつけられた腕輪が……光り出した!?」

 

「何か、文字みたいのが浮き出ている!?」

 

 

その光景とフッシー、リザードン、カメックスが反応しているのを見てブルーは察する。

 

 

「……もしかしてこれって、一種の『技マシン』のような役割が?」

 

「その通り。」

 

 

キワメはブルーの推測を肯定する。

 

 

「その腕輪にはそれぞれの『究極技』が封じられておる。」

 

『!』

 

 

その言葉を聞き、レッド達4人は驚く。

 

 

「レッドには『草の究極技』の“ハードプラント”、グリーンには『炎の究極技』の“ブラストバーン”、ブルーには『水の究極技』の“ハイドロカノン”が封じられておった。 それをお主ら自身が開いたのじゃ。」

 

 

「……ってことはフッシー達は『究極技』を覚えたって事か?」

 

 

レッドの言葉にキワメは頷く。

 

 

「見事だったぞ。 まさか4()()()()試練を乗り越えるとはのう。」

 

「! ってことはイエロー、もしかして──。」

 

 

レッドの質問にイエローは頷き答える。

 

 

「はい。 まだ一回だけですが、ピカとチュチュは『あの技』を使える様になりました。」

 

「おお! やったな、ピカ!!」

 

 

レッドの言葉にピカは“コクン”と頷く。

 

そう喜んでいる4人にキワメは質問する。

 

 

「……ちなみにじゃが、今までの試練の内容は『ある戦い』を再現したのじゃが、───気付く事は無かったか?」

 

「……どういう。」

 

 

 

キワメの質問の意図が分からずレッドとイエロー、グリーンは混乱するが、

 

 

「───! そういうことね。」

 

 

その言葉にブルーは気付く。

 

 

「ブルーさん、何か分かったんですか?」

 

 

イエローはキワメの質問の意図に気付いたであろうブルーに質問するとブルーは頷き、キワメに言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今までの試練の内容は全て()()()()()()()()()()()()()()?」

 

「───何?」

 

 

そのブルーの言葉にレッド達3人は驚き、キワメを見ると、彼女は頷く。

 

 

「そうじゃ。 船の中でサトシからロケット団ボス『サカキ』との戦いの状況を参考に試験内容を変更したんじゃ。」

 

 

キワメは今回の試験の変更理由を語る。

 

 

 

「ヤマブキシティでのサトシとサカキが戦っていた場所では、地面はサカキが自身のポケモン達で崩れやすくなっており、足場は常に不安定な状態。そんな中でサトシは地面に降りた際でも、サカキとの戦いをしつつ途中落ちてくる瓦礫を避けながら戦闘しておったと言っていた。 お主らも聞いたじゃろう?」

 

 

その言葉にグリーンもブルーの言葉の意味を理解する。

 

 

「……そうか、『跳ノ道』での水による足場の不安定さはその時の地面を再現したもの、サカキとのバトルがツルの大縄跳び、突然襲ってくるオーダイルの攻撃が戦闘で発生した二次災害に対しての注意力を鍛える為。」

 

「『拾ノ道』での多くのきのみは上から落ちて来た瓦礫を見極められるかの確認。 そして『戦ノ道』で実際にサトシと戦って私達の実力を測る。 そういう目的だったのよ、この試験は。」

 

 

2人の考えを聞き、キワメは頷く。

 

 

「その通り。 これからお前さんらが戦うロケット団のボス、サカキはここで行われた試験と同等──いや、もしかしたらそれ以上の悪条件で戦闘をしていたのじゃ。 サトシもな。」

 

 

その言葉を聞き、4人は改めてヤマブキシティでのサトシとサカキの戦いのレベルの高さを再認識する。

 

 

「……ちなみに、本来ならばお前さんらに『究極技』を教えるつもりはなかった。」

 

「……え?」

 

 

キワメの言葉にレッド達は驚く。

 

 

「ワシは最初からこれから来る『あやつら』と共にナナシマにいるロケット団と戦うつもりだった。」

 

「! おばあさんがロケット団と!?」

 

 

レッドの驚きにキワメは頷く。

 

 

「この試験はこれから戦う相手がどれほどの実力を持っているのかを実感させてお主らをこの戦いから遠ざける為だった。 『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()』とな。」

 

「「「「…………」」」」

 

 

4人はキワメがここまで厳しい試練を行った理由を悟った。

 

キワメは自分達を危険な戦いから遠ざけようしていたのだ。

 

 

「じゃが、お主らはこの『失敗が前提』の試験を乗り越えた。 ならば、ワシらと共に戦う資格は充分。 伝授したその『究極技』は実力の証明じゃよ。」

 

 

その言葉と共に、3人に取り付いた腕輪が外れ地面に落ちる。

 

 

「あとは自分たちで狙った所に当てられる様に練習しな。」

 

「おばあさん。」

 

 

レッドが感謝を言おうとするが、

 

 

「おっと、そうじゃった。 もう一つ伝える事がある。 お主らの知らないロケット団にいる()()()()()()()()()()()。」

 

『!?』

 

 

キワメの言葉に5人は驚く。

 

 

「実は以前、このナナシマである2人のトレーナーがロケット団と戦闘した。 その時にそのロケット団の『3人の幹部』と戦闘したんじゃ。」

 

「ある2人のトレーナー?」

 

 

サトシはロケット団と戦った2人のトレーナーが気になり質問するとキワメは驚きの答えを言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その2人のトレーナーの名は『キクコ』と『カンナ』という人物じゃ。」

 

『な!?』

 

 

5人はその名を聞いて驚く。

 

 

「カンナさんとキクコさんって…、」

 

「四天王の!!」

 

 

四天王のカンナとキクコがこのナナシマでロケット団と戦っていたという事実を聞き、5人は驚く。 

 

それと同時にグリーンとブルーは恐ろしい事実に気付く。

 

 

「……キクコとカンナの2人が戦ってなお、ナナシマにロケット団がいるという事は、」

 

「四天王の2人は()()()()()()!?」

 

「「「!?」」」

 

 

その事実にレッド達は戦慄する。 四天王の2人が戦ってもナナシマのロケット団がいるという事は撤退したのは四天王だ。

 

故にカンナとキクコが撤退せざるを得ない状況になったという事だ。

 

 

「その通り。 正確にはその3人の幹部には()()()()()()()()()()()、後に現れたあるポケモンによって2人は撤退せざる得なかったのだ。」

 

「……そのポケモンって?」

 

 

レッドがそのポケモンについて質問する。 四天王の2人で戦ってもその3人には苦戦したという事実も驚きだが、2人に勝ったというポケモンの正体について質問する。

 

 

 

「……その3人の幹部はそのポケモンを『いでんしポケモン』と読んでいた。 キクコはその情報からそのポケモンがロケット団によって生み出されたポケモンである事に気付き、そのポケモンを生み出したのがカントーのジムリーダーの『カツラ』という科学者である事は分かったが、それ以上は分からん。」

 

 

キワメの言葉に5人は驚くと同時にそのポケモンの正体が分かる。

 

 

「──カツラさんが生み出したって事は……。」

 

「『ミュウツー』か。」

 

 

その言葉にキワメは驚きつつ話す。

 

 

「ほう? どうやらそのポケモンの正体を知っている様だね? それは良かった。」

 

 

そうキワメは話を続ける。

 

 

「わしがロケット団と戦うのは『あやつら』が来る明日。 それまではわしは動かんつもりじゃ。 わしも以前にロケット団と戦って目を付けられてのう、『お主らの友人』を助けるのも遠くからカイリューの“はかいこうせん”を放つ事しか出来んかった。」

 

「友人ってもしかして、」

 

「マサキの事か!? もしかして、あの大きな音はキワメさんのカイリューの“はかいこうせん”!?」

 

 

レッドの質問にキワメは頷く。

 

 

「これからお主らが戦うロケット団は相当な相手。 それにわしの『究極技』で挑もうとするんじゃ、わしも鼻が高い。」

 

 

そう言いながら真剣な顔でレッド達を見る。

 

 

「わしと『あやつら』については明日までロケット団に知られる訳にはいかんのでこれ以上は話せんし動けんが、明日には必ずお主らの力になる。 とはいえお主らがナナシマに来た以上、ロケット団がすぐにでも行動するとわしは見ている。 心してかかれよ。」

 

 

キワメはそうレッド達5人に言う。

 

キワメは最初からレッド達の味方だったのだ。

 

 

「あ、ありがとうございました!! 『究極技』確かに受け取りました!!」

 

「キワメさん、本当にありがとうございました!!」

 

 

5人はキワメに頭を下げて感謝を述べる。

 

キワメはその言葉を聞き笑った後、自身の家に帰るのだった。

 

 

 

 

─── 2の島 ───

 

試練を乗り越えた4人は階段を降りながら言う。

 

 

「ふう、それにしてもすごい威力の技だったな。」

 

 

習得した3人は一度それぞれ使ってみたが、放った技の威力に身体が耐えられず、身体がずれて外れたりと命中精度や威力も桁違いだった。

 

 

「しかし、ばあさんの言った通り技の精度をもっと高めないと実戦では使えない。」

 

「ええ、幸いポケモン図鑑のデータのおかげでどんな技なのかは分かったけど、身体にも覚えさせないと。」

 

 

グリーンとブルーの言葉にレッドは同意する。

 

 

「ああ、練習あるのみだ。」

 

 

その瞬間、レッドの『ポケギア』に連絡が入る。

 

このポケギアは数週間前に発売された最新の小型通信機だ。

 

これほど技術が発展したのはサトシが持っていたスマホロトムの技術のおかげだ。

 

 

「もしもし。」

 

《あーもしもし、わいや!》

 

「マサキ!」

 

 

電話の相手はマサキだった。

 

 

《どうやった、技の伝承は?》

 

「ああ、無事に。」

 

 

その言葉を聞いてマサキは安心する。

 

 

《そら何よりや。 よかったついでにこっちも要件あるんや。》

 

《ポケモンセンターに行ってみいや。 5人宛の新しいパスを送っといたさかいな。 そろそろ届いとるはずや。》

 

「『新しいパス』?」

 

 

マサキはそのパスの使い道を話す。

 

 

《そいつを使って、急いで『4の島』に来てくれ。》

 

 

そうマサキは言うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




以上いかがでしたでしょうか?


『究極技』の習得に成功したレッド達3人と『ある技』の習得に成功したイエローの修行パートは納得出来ましたでしょうか?


次回『4の島』です。


ポケモンZAのメガカイリュー。 他にもメガシンカポケモンがいるのか楽しみです。

(てか、野生でのメガシンカって聞いて驚きました。)








『あやつら』については勘のいい人は気づいていると思いますが、どうか触れないようお願いします。
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