ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記 作:KAZ1421
来週は番外編を更新予定。
では本編です。
ロケット団に捕らわれたオーキド博士を救う為にナナシマへ来たレッド達5人はロケット団のナナシマでの総攻撃で敗北。
その後、どうにか体勢を立て直し、再びシーギャロップ号へ乗り、ミュウ、カンナ、キワメという協力者達と共にオーキド博士の救出へ向かう。
その際、カンナからこのナナシマにロケット団以外の謎の組織の事を聞く。
その組織──ギンガ団はこのナナシマに到着していた。
サトシ達を目的として。
─── シーギャロップ号 ───
カンナはその組織の名を言う。
「その組織の名前は『
その組織の名を聞いたサトシは驚きを隠せなかった。
「ギ、ギンガ団だって!?」
「ピカ!?」
サトシの驚き様に疑問、またはカンナを含めた数名は勘付く。
「……その驚き様、サトシの世界にもギンガ団はいたと認識しても良いかしら?」
カンナの質問にサトシは頷く。
「は、はい。 俺の世界にも『ギンガ団』はいました。」
「サトシは、その組織と戦った事があるのか?」
レッドの質問にサトシは頷く。
「ああ。 シンオウ地方を旅している時にギンガ団の戦ったんだ。 あいつらを『目的』を止める為にシンオウ地方のシロナさんや国際警察のハンサムさん。 そしてロケット団もギンガ団と戦ったよ。」
サトシは自分の世界でのギンガ団との思い出を語る。
「……参考に聞いても良いかしら? サトシの世界のギンガ団の『目的』って何?」
カンナは調べても不明だったギンガ団の『目的』をサトシから聞こうとする。
サトシの世界とこの世界とは違うとはいえ、『平行世界』だ。
故にサトシの世界でのギンガ団の『目的』とこの世界のギンガ団の『目的』が
あり得た可能性という事でサトシからギンガ団の『目的』を推測しようとしたのだ。
「…俺の世界のギンガ団は
その言葉を聞いて全員が驚く。
「……随分とスケールが大きい目的のようだが、そんな事が可能なのか?」
グリーンはそう質問するとサトシは頷く。
「ああ。 詳しい事は分からないけど、ギンガ団は『ディアルガ』と『パルキア』の力を使ってそれをしようとしたんだ。」
「『ディアルガ』と『パルキア』って、」
「アルフ遺跡の時に言ってたポケモンの事か? 確か、ディアルガは“時”、パルキアは“空間”を司るポケモンだったけ?」
「そんなポケモンが?」
以前、聞いた事があったレッドとイエローはアルフ遺跡での出来事を思い出し、ブルー達はそんなポケモンがいることを知り、驚く。
「ああ。 俺の世界のギンガ団はディアルガとパルキアをコントロールして、
そのサトシの言葉に全員が戦慄する。
「なんだよ、それ。」
「自分勝手に世界を作り替えようって事ですか!?」
レッドとイエローの言葉にサトシは頷く。
「……なるほど。 仮にそれが目的だったなら、貴方達が狙われる理由が分かったわ。」
「? どういう意味だ。」
カンナの言葉にグリーンは何を理解したのか分からなかったので、質問する。
「サトシがさっき言ったでしょう? ディアルガとパルキアを
「……サトシが知っている情報を聞き出そうと? 仮にそうだとしてもなぜそれをギンガ団が知っている?」
グリーンはそう疑問を投げ掛けるとカンナはギンガ団が知っている根拠を話す。
「新たな幹部、三獣士について調べていたんだけど、『サキ』という幹部の経歴に違和感があったの。 それでワタルの力も借りて調査していく内にギンガ団に辿り着いた。」
「つまり、サキはロケット団じゃなくてギンガ団だと?」
「あくまで可能性が高いだけだけどね。 とにかく、ギンガ団の目的が推測通りならますますあなた達をギンガ団に渡す訳にはいかないわ。」
カンナはサトシ達に語る。
「ギンガ団についてはワタル達に任せなさい。 あなた達はロケット団に集中して、気にして勝てる相手でも無いでしょう?」
「……わかりました。」
サトシの言葉に続き、全員が頷く。
四天王の実力は自分たちがよく知っている。 ギンガ団はワタル達に任せるのが最善だろう。
サトシはすぐに考えを切り替えて、カンナに質問する。
「カンナさん、ロケット団の基地が7の島にあるって本当ですか?」
サトシはカンナから聞いた情報が本当なのか聞く。
「ええ。 ロケット団を調べた情報と、かつてサキとの戦いである仕掛けをしたの。それで居場所が分かったのわ。ロケット団の本拠地は7の島にある。」
「仕掛けって?」
カンナはサキにした仕掛けの内容を話す。
「かつてサキとミュウツーとの戦いで敗れたけど、その際ルージュラが放った凍気をサキの左足に纏わせたの。 それは発信機のようにサキの居場所を教えてくれる。」
「……もしかして、私やレッド、サトシにした『あの技』?」
かつて戦ったブルーはその仕掛けがレッド達がおつきみやま、ブルーがスオウ島で受けた『氷の人形』での技のことなのかと質問する。
「ええ。 あの技を受けた相手がその影響を受ける限り、居場所を特定出来るのよ。 今はその反応が無いからどうにか治療したみたいだけど、その前に基地の居場所は特定出来たわ。」
かつて、おつきみやまでのレッドとサトシはエンテイの炎でその影響が無くなった。 その結果、カンナの追跡を逃れたのだ。
カンナの言葉を聞き、サトシは敵の本拠地のある島に1人で戦っていた事に“ゾッ”とした。
「……ミュウのおかげで助かったけど、もしミュウがいなかったら、」
「間違いなくサトシは捕まってたわね。」
ブルーはそう言い切る。 ロケット団の基地が近い7の島で気絶して倒れれば、十中八九捕まるかやられていただろう。
「! 7の島が見えてきた。 それにバトルサーチャーを見ろ。」
グリーンの言葉に4人はバトルサーチャーを見る。
「!!!」
レッド達5人のバトルサーチャーが反応しているのだ。
「反応している!!」
「僕達全員のバトルサーチャーがって事は、」
「アタシたち5人に同時に戦意を向けている敵が、この近くにいるということね!」
自分たち5人に戦意を向ける存在。 ナナシマの住民達が避難している中、避難場所とは別で且つ、7の島で戦意を向ける存在。
それは高い確率でロケット団だろう。
「バトルサーチャーが指し示す方向は……、」
5人のバトルサーチャーはあるビルの建物の最上階の一室を指し示していた。
「7の島の再突端、かつて島民が腕を鍛えるため
キワメが指し示した場所について説明する。
「むむ?」
キワメはその施設から小さな黒いポケモン達が出てきて、空中を移動しつつ迫って来ているのが見える。
「来おったぞ!!」
そのポケモン、アンノーン達はシーギャロップ号を包囲する。
「此処にもアンノーンが!!」
「やっぱり! 番兵の役目を命じられているんだ!!」
「! このアンノーン達、巨石のエネルギーを感じる! 多分、ヤマブキシティの時と同じだ!!」
アンノーンの行動を見て、ロケット団は全てのアンノーン達を戦力として取り込んでいる事を理解する。
グリーンは状況を把握、確信し、言う。
「逆に言えばそれだけ大切な場所、敵の総本山である証拠! オレのリザードンで空から───」
グリーンはリザードンで空から突入する事を提案しようとするもカンナが止める。
「待ちなさい。 貴方達はロケット団との戦いでの切り札。 如何に余力を残せるかを考えるべきよ。」
「ここはわしらに任せて欲しい。 カイリュー! “はかいこうせん”!!」
そう言いカンナとキワメがポケモンを繰り出し、攻撃をする。
その攻撃を見たミュウはサトシを見て何かを語る。
「みゅ、みゅ!」
「ミュウ? もしかして俺たちをあの屋上まで運んでくれるのか?」
サトシはミュウに質問すると、“そうだよ”と言う様に頷き、サイコパワーでサトシ達5人を浮かす。
「う、浮いた!?」
「ミュウがオレ達を運んでくれるのか。」
その言葉に応えるように、5人はミュウのサイコパワーで空を飛び、施設の屋上に向かっていく。
「オーダイル、“ハイドロカノン”! メガニウム、“ハードプラント”! バクフーン、“ブラストバーン”!」
「パルシェン、“トゲキャノン”! ラプラス、“ふぶき”」
キワメとカンナは空を飛んでいるサトシ達にアンノーンが接近出来ない様に援護する。
その甲斐があって、
「よし、到着だ!!」
サトシ達5人はロケット団がアジトにはしているこの施設、『トレーナータワー』の屋上へ到着するのだった。
─── トキワシティ ───
その頃、カントー地方本土にて、ある2人組がマサラタウンに向かっていた。
「ようやくトキワシティまで来たぜ。」
「本当に助かったわ、ゴールド。 ありがとう。」
その2人組、『ゴールド』と『クリス』はワカバタウンからマサラタウンのオーキド研究所に届ける荷物があり向かっていたのだ。
「良いって、家の事情も落ち着いたし、この用事が終わればまたサトシさん達と旅するつもりだったからな。」
ゴールドは再び。サトシ達と合流する為に居場所を知っている可能性があるオーキド博士の所へ行くつもりだったのだ。
一方でクリスはウツギ博士からある依頼を頼まれ、オーキド博士にその荷物を運搬するためにオーキド研究所に向かっていたのだ。
「とりあえず、ここで休憩した後向かおうぜ。」
「ええ。」
ゴールドの提案にクリスは頷く。
そこで近くに何か店などがないか探していると、一つの建物が見える。
「? なんだ、あのボロっちぃ建物は。」
窓ガラスには穴があり、所々がボロボロになっている。
2人はその建物が気になり、その看板を見る。
「“トキワジム”? この街にジムリーダーがいるのか?」
その建物はあまりにも荒れている為、人がいる様な施設には見えなかったのだ。
「でも閉鎖中だって。 この建物の状況から考えて数年はこのままみたいね。」
「ふーん、まあ関係ねえや。 とっとと休む場所探そうぜ。」
そう2人が話しトキワジムから離れたその時、トキワジムに向かってくる人影が見える。
「あ? やってないのにこのジムに来てるのか?」
ゴールドがどうしてトキワジムに来てるのか分からず、疑問を口にするが、その人物が誰か分かった時2人は驚愕する。
「「シ、シルバー!!」」
そう、ウバメの森やポケモン協会事変で共に戦ったシルバーがトキワジムに向かって来たのだ。
「ゴールド、それにクリスまで!!」
3人はこのトキワシティで再び出会った事に驚く。
「はは、研究所で会えるかと思ったら妙な所で会ったな、ダチ公!」
「ほんと、久しぶり。」
「ああ。 どうして2人がここに?」
シルバーはゴールドとクリスがこのトキワシティにいる理由を聞く。
「私たちはウツギ博士に頼まれてオーキド博士に届け物を届けに来たの。」
「この街で休んでから向かおうとして今此処って訳だ。 シルバーは?」
ゴールドとクリスはシルバーがこのトキワシティに来た理由を聞く。
「オレが此処に来た理由か? 自分のルーツ探し……さ。」
そう真剣に言いながらシルバーは語る。
「オレは自分がどこで生まれたのか、親が誰なのかも全く知らない。 それを突き止めるヒントがここ、トキワにあると考えて来た。」
シルバーは幼い頃にホウオウによって誘拐され、仮面の男に育てられた。
その事実をゴールドとクリスは知っているため、シルバーの親に関するヒントがこのトキワにあると聞き、驚愕する。
「どうしてそう思うんだよ?」
「……一週間程前に『ある人物』に会ってな。そいつから聞いた。」
─── 過去 ───
ある日、これから起こるであろう仮面の男との戦いの為に修行しつつ、オーキド博士とウツギ博士の助力もしていたシルバーはある人物と遭遇していた。
『お前は、四天王のワタルか!?』
『キサマは……、ブルーのポケモンの記憶で見た少年か。 たしか、シルバーだったな。』
2人があったのはただの偶然だ。
ワタルはナナシマに迫って来ている謎の勢力について調べていた時にシルバーとあったのだ。
シルバーは先手必勝とばかりにヤミカラスで攻撃する。
それに対してワタルはサナギラスでその攻撃を防ぐ。
『いきなり攻撃するとはな。』
『当然だ。 お前たちがしてきた事を考えれば信用はできない。 姉さん達には手を出させない。』
シルバーからすれば、ワタル達四天王がブルー達に報復してもおかしくないし、自分を人質にする事も考えられるからだ。
『──フ、安心しろ。 理想郷化計画はもう不要だ。 未練もない。』
『…何?』
ワタルの言葉にシルバーは驚く。
『むしろ、イエロー達には感謝しているぐらいだ。 スオウ島でオレ達を止めた事、そしてポケモン協会事変の事。 オレの視野が如何に狭かったのか痛感させられた。 大きな過ちを犯す前に止めてくれたのだ。 恨む筈が無いさ。』
ワタルはまるで憑き物が無くなったかの様に穏やかに話したのだ。
『まあ、信じようと信じまいと勝手だが…な。』
『………。 いや…真実かどうかはその目を見れば分かる。 邪魔をした。』
シルバーはそう謝罪をし、その場から立ち去ろうとしたその時、
『待て!』
ワタルがシルバーを呼び止める。
『余計なお世話かもしれないが……何か悩んでいる様だな。』
『何!?』
突然そんな事を言われたシルバーは苛つく様に言う。
『サトシの影響か友人も出来、ポケモンとの関係も良くなっている様だが、その悩みがポケモンにも伝わっていたぞ。 ……ブルーが何かを隠している──いや、自分の家族について意図的に隠されている理由が分からず悩んでいる様だな。』
『……なるほど、これがトキワの力か。』
シルバーはブルー達の様子から自分の家族について何かを掴んだ事は察していたが、ブルーは一切語ろうともしない。
その理由が分からなかった。 もしかして自分の家族は既に死んでいるのでは無いか等、ネガティブな考えも出てくる。
『そこでだ、シルバー。 幼い頃からそのニューラを所持しているな? オレの力で見てみるか? 何かヒントがあるかもしれないぞ。』
『……なぜ、そこまで。』
シルバーは何故自分にそこまでするのか分からず混乱する。
ワタルはその理由を語る。
『お前たちが戦おうとしている仮面の男は強大だ。 悩みがある中で勝てる相手ではない。 それはシルバー。 おまえが一番知っている筈だ。 その状態では負けて倒されるのが目に見えている。 それを放置するのは見殺しにするのと同じだろう? ……オレはもう、そんな事はしないと決めているんだ。』
『………。』
シルバーはしばらく考え、
『……分かった。 頼めるか?』
ワタルの提案を受け入れるのだった。
─── トキワシティ ───
「それで、このトキワシティに来たのね。」
クリスはシルバーがここに来るまでの経緯を知り、このトキワシティにシルバーの家族についてのヒントが確実にある事を理解する。
「ああ。 ワタルさんがニューラから読み取った記憶にはこのトキワシティにある“銅像”が浮かび上がったと言っていた。 この街で“銅像”がある場所を探していたんだ。」
シルバーがオーキド研究所で世話になった過程でトキワシティへ何度か足を運んだ事がある。
故にニューラが仕舞い込んでいたであろう記憶が少しづつだが開き、ワタルが読み取った時にはトキワの力で読み取れる程になっていたのだ。
「なら、オレ達も一緒に探すぜ、シルバー。」
「何? 2人は用があるんだろう? 付き合う必要はない。」
ゴールドの提案にシルバーは驚き、そう言う。
「何言ってるのよ。 此処にシルバーの家族のヒントがあるかも知れないんでしょう?」
「だったら一緒に探そうぜ。 丁度休める場所を探していたし、丁度いいぜ。」
ゴールドとクリスは一緒に探そうと提案して来た。 それを聞いたシルバーは、
「──フ、なら頼めるか?」
そう少し笑いながら言う。
シルバーの言葉に2人が頷き、シルバーの家族のヒントである“銅像”を探し始めるのだった。
以上如何でしょうか?
少しでも理解頂ければ幸いです。
戦いは次回以降の予定です。
ただ色々と忙しく、もしかしたら今月本編はそこまで描く事が出来ないかも。
その時はこの作品の目次と活動報告にてお知らせ致します。
ご理解の程よろしくお願いします。