ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記 作:KAZ1421
大変お待たせしました。
ではどうぞ。
─── トレーナータワー ───
レッド達がサトシ達を救出するための作戦を決行する時と同時、2人の人物がある場所へ向かっていた。
1人はオーキド博士、そしてもう1人はキワメさんだ。
そんな2人を追いかける様に後ろからデオキシスディバイド達が迫って来ている。
「すまんのう、キワメさん。 もう少しで目的地じゃ!」
「全く、この歳になってこれほど走らなければならんとは。 じゃが仕方ない! メガニウム、“ハードプラント”!!」
キワメは“ハードプラント”でデオキシスディバイド達を攻撃しつつ、壁を作る。
狭い通路で“ハードプラント”を操作し完成した壁はデオキシスディバイド達を食い止める。
「しばらくは追って来ないじゃろう。 じゃが、あの数。 いつまで持つか!」
そう安堵し、2人は目的地へ到着する。
「ここにサトシのポケモン図鑑があるのか!?」
キワメの質問にオーキド博士は答える。
「
そうオーキド博士が言うと部屋の中にある小さな機械からロトムが現れる。
「ロトム? このポケモンは一体……、」
「このポケモンこそ、サトシのポケモン図鑑に欠かせない存在じゃ。」
そうオーキドが自身の上着を脱ぎ、その服の一部を破く。 すると、
「? その小さな機械は?」
「
オーキド博士は研究者でもあり、ポケモン図鑑を作った人物でもある。
そんなオーキド博士が平行世界とはいえスマホロトムを作ろうとしても可笑しくない。
ロケット団が奪ったと思っていたスマホロトムは実際にはオーキド博士が作った試作品だったのだ。
しかし、その起動にはロトムの力が必要だったのでサトシのスマホロトムにいたロトムの力を借りて起動したのだ。
「ウツギ君からスマホロトムのポケモン図鑑を受け取ったその日から、ウツギ君やシンオウにいるナナカマド博士の協力もあり、レッド達に渡した最新のポケモン図鑑が完成し、その後このスマホロトムの試作品を作っていたのだ。」
試作品が完成したその日にロケット団の幹部、ナツメの襲撃を受けてヤマブキシティへ誘拐されたのだ。
「サトシ君のポケモン図鑑の本体はロトムの力が無ければ起動は一切しない。 故に既に起動していたこの試作品をロケット団はサトシのポケモン図鑑と思い回収した。」
ロケット団がこのポケモン図鑑から手に入れた情報はサトシの
故にロケット団はかつてレッド達が所持していた古いポケモン図鑑の戦闘データを収集する機能に目を付けた。 かつての古い図鑑を奪ったのはそれが理由だったのだ。
「この図鑑の事を知られてしまえば、ロケット団は間違いなく狙って来る。 あの日以来ワシはこれを常に隠し持ち、誰にも悟られないようにした。 こうしてロトムが戻ってきた以上、あとはサトシに返すだけじゃ。」
その言葉と同時だった。
ロトムはオーキド博士が持っているその機械に入り込み、起動する。
「よし、ようやくサトシ君のポケモン図鑑になった。 これをサトシ君に渡さなければ───、」
「むう!? 流石にこの数では防ぎ切れんか!!」
“ハードプラント”で作った壁がデオキシスディバイド達に破られたのか、続々と部屋に侵入しようとしている光景をみてポケモンを繰り出す。
「バクフーン、“ブラストバーン”! オーダイル、“ハイドロポンプ”!」
キワメはデオキシスディバイド達と戦闘を繰り広げる。
一方、オーキド博士達がいる階層より上にて、迫り来るデオキシスディバイド達を2人が食い止める。
「カイリュー、“はかいこうせん”!」
「チュチュ、“ボルテッカー”!」
レッド達へ迫るデオキシス達をワタルとイエローは食い止める。 その間にグリーンはレッドに言う。
「レッド! オレとブルーはフッシーの“ハードプラント”に合わせる! いいな?」
「わ、分かった!」
グリーンが突然そう言い、レッドは困惑しながらも頷く。
「作戦上もっとも大切なのは、3匹の技の威力をぴったり同じにする事! レッドのフシギバナを基準にリザードン、カメックスが力を調整する!」
そうグリーンが話すと同時に3人は究極技を上に放つ。
「“ハードプラント”!!!」
「“ブラストバーン”!!!」
「“ハイドロカノン”!!!」
それぞれの究極技が上に放たれる光景を見て【r】は笑う。
「バーカ!! ドーコ狙ッテンダ!! 天井ニ向カッテ究極技ヲ撃ッタッテ、イタクモカユクモナイヨーダ!!」
「(みんな、何か考えがあるんだな?)」
一方で囚われているサトシは自分を助ける為の行動と悟る。
「──ブルーの攻撃がやや威力不足か!! もっとパワーを上げろ!! オレは威力を落とす!!」
「ええ!」
グリーンとブルーの2人が威力をフッシーに合わせる。
「よし、これで3つの究極技の威力がそろった!!」
一番ネックな威力を合わせるはクリアした。
「ブルー! そのまま砲を北方向に70度傾けろ!! レッドもだ!!」
「OK!」
「ああ!」
3つの攻撃はすべて、フロアの中央に集まった。
「今だ! ワタル!!」
グリーンのその呼び掛けにワタルは頷き、カイリューと共にサトシ達の方へ向かう。
現在サトシ達を拘束している機械は元々ミュウを捕らえて無力化させる為の物をそのまま応用したもの。 つまりは壊す事は困難でも、運搬自体はパワーがあるポケモンならば可能だ。
「うわぁ!?」
「ピカ!?」
ワタルはカイリューにサトシ達を拘束している機械を持ち上げさせて、そのまま3つの究極技がぶつかり合うド真ん中へと放り投げる様に運ぶ。
「ギャッハハ! バカバーカ!!」
その光景を見て【r】は笑う。
「信ジタ仲間ニヤラレルナンテナー!!」
そうサトシの結末を想像し、笑いが止まらない。
「──それはどうかな!!」
「!?」
しかし、その笑いも止まる。 何故なら先程消滅したと考えていたサトシの声が聞こえたからだ。
「サトシトミュウガイナイ!! ジャア、ドコカラ今ノ声ガ……!?」
【r】はこの建物内を捜索するが、サトシ達の姿はない。 にも関わらずその声は聞こえるのでサトシ達が生きているのは間違いないだろう。
「マサカ。」
サトシの声は聞こえる。 されどこのトレーナータワーの中を探しても何処にもいない。
だとすれば、サトシがいる場所はひとつ!!
「行くぞ、ミュウ、ルカリオ!!」
「みゅ!」
「バウ!」
タワーの外だ。
「拘束ヲ脱ケ出シ、タワーノ外ニイルダト!! ドウヤッテ!?」
「ミュウ、“サイコキネシス”! ルカリオ、“巨大はどうだん”!」
【r】の言葉を無視してサトシはタワーの外からかつて仮面の男に行った“はどうだん”程では無いが、それに迫る威力の技をタワーの上階に放つ。
放たれた“はどうだん”によって、トレーナータワーの上層階は中にいたデオキシスディバイド達諸共消滅させた。
当然、
「バ、バカナ───。」
メインコンピューターの【r】もだ。
「……言われた通りにやりましたけど、よかったんですか? ワタルさん。」
「ああ、確かにデオキシスの分身達は厄介だ。 だがそのデオキシス達は
あの時、カイリューに運んで貰った時にワタルからその指示を受けたサトシは拘束が解かれた後、トレーナータワーの外でルカリオを繰り出し、攻撃したのだ。
「──レッド達は……、みんなは?」
サトシがそう探していると、
「凄い威力! 流石だなサトシ。」
プテの足に掴まれて来たレッドと、ピーすけに運んで貰っているイエローが来た。
「2人共! グリーンとブルーは?」
「──下にいるデオキシスディバイド達と戦ってるよ。」
時は少し戻り、
「オレとイエローの2人でサトシ達と先にサカキを追うだって!?」
「そうだ。」
サトシのルカリオの攻撃が放たれる前、プテの“はかいこうせん”で地面を破壊して下の階に避難した4人だったが、そのエリアにはまだ多くのデオキシスディバイド達がおり、戦闘をしていた最中の突然のグリーンの言葉にレッドは驚く。
「今このトレーナータワーのデオキシスディバイド達を放置する訳にはいかない。 だが、このままサカキとデオキシス、ミュウツーを放置する訳にもいかない。
「………何で僕たち何ですか?」
イエローの質問に2人は答える。
「ひとつはレッドとイエローは既にデオキシスと戦闘経験がある事。これからの戦いでその経験の無いオレやブルーよりは適任だ。」
「もう一つはやっぱり相性ね。 3人は常に一緒に冒険して来たから連携は充分でしょう?」
「ここはオレ達に任せてレッド達はサトシとワタルと共にサカキを!! デオキシスと決着を着けて来い。」
「……ああ!」
そうして2人が行こうとした時、
「はあ、はあ、おお! 皆此処におったか。」
「「「「
数が多く、キワメと共に一時的に逃れて来たオーキド博士が来たのだ。
「レッド! これをサトシに!!」
そうオーキド博士はスマホロトムをレッドに渡す。
「分かった! グリーン達も気をつけろよ! 行こう、イエロー!!」
「はい!」
そう言い、レッドとイエローはサトシとワタルの所へ向かうのだった。
「グリーン達はトレーナータワーにいるデオキシス達を倒したら来る。 オレ達はサカキを追おう!!」
「ああ! どんな理由があっても、ナナシマの人たちや俺の仲間を傷つけた以上、これ以上好きにさせない!!」
サトシはそうサカキを追う事を決意しているとレッドからスマホロトムを渡される。
「サトシ、オーキド博士からポケモン図鑑を預かった。渡すよ。」
「……ありがとう。」
サトシはスマホロトムを受け取り、語る。
「ロトム、大丈夫か?」
サトシの言葉にロトムは大丈夫と返す。
「良かった。 またよろしくな。」
「(……なるほど、サトシも図鑑を取り戻したか。 これでサトシも図鑑所有者という事か。)」
そう、ワタルはサトシも図鑑を持った事に対して感想を心の中で思う。
「……レッド、イエロー、ワタルさん。 行こう!!」
「ピカチュウ!!」
サトシとピカチュウの決意に3人は頷き、サカキの後を追う。
目的地はトキワシティだ。
─── トキワジム ───
トキワシティでシルバーと再会したゴールドとクリス。
2人はシルバーが自身の家族の手掛かりをこのトキワシティで探していた事を知り、その手伝いをしていた。
「……この古びたジムにシルバーの家族の手掛かりがあるって事なら、閉鎖中でも入るべきだろうな。」
「でも閉鎖中ならせめて警察やジムリーダーに断りを入れてからでも……、」
クリスのその意見にゴールドは言う。
「いや、前にレッド先輩やサトシさんがフッシーを追いかけて入ったって聞いた事があるから大丈夫じゃねえか? それにようやく見つけた手掛かりだ。 シルバーだって早く見たいだろう? こういうのはバレなきゃいいんだよ。」
そう言いゴールドは戸惑いも無くトキワジムの扉を開く。
「ちょ、ちょっと、もう。」
クリスはそう仕方ないとジムに入ったゴールドとシルバーの後を追う。
そして、すぐに目的の銅像が目の前にあった。
「お? 思いのほかすぐに見つかったな。 これか? シルバー。」
「……ああ。 ワタルさんからの情報が正しいならこの銅像とオレは関係はあるはず。」
そうシルバーはこの銅像をよく確認する。
「………? 何かが書かれているな。 名前か?」
そうシルバーはその銅像に書かれている名前を確認する。
「! サカキだと!?」
その銅像にはトキワジムのジムリーダー、【サカキ】と書かれていたのだ。
「サカキってロケット団のボス!?」
「ヤマブキシティでサトシさんと先輩達に負けたロケット団の事か。 そのボスのサカキとシルバーに繋がりがあった?」
クリスとゴールドも銅像の人物がロケット団のボスサカキである事に驚き、どういう事かと考える。
「……分からない。 だが次の目的はわかった。 オレはサカキと会わなければならない。 そして聞きたい。 オレとどんな関わりがあるのか……!!」
「分かるけど、相手はあのロケット団のボス! 何処にいるか分からないし、そもそも会っても──」
「…何が起こるか分からないとでも言いたいんだろう。」
そうシルバーはクリスが言わんとしている事を口にし、シルバーは自分のポケモンのボールを持つ。
「仮にバトルになったとしても構わない。 フフ……、これまでだってオレは……、」
「だったらオレも一緒に行くぜ、ダチ公。」
シルバーについて行くとゴールドは言う。
「ようやくシルバーの家族の手掛かりが分かったんだ。 何処にいるか分からねえが、絶対に見つける。」
「……ゴールド、サカキはあのサトシと互角に渡り合う程の実力者だ。 それにこれはオレの問題。 お前やクリスを巻き込む訳には、」
「オレが探したいって思ったんだ。 断られたって勝手に探すぜ?」
そうゴールドは断言する。 そんなゴールドにシルバーは呆れながら、
「……好きにしろ。」
そう言うのだった。
「そういう訳だクリス。 すまねえがオーキド博士の所にはクリスだけで行ってくれねえか?」
「……何言ってんのよゴールド。 私も行くに決まってるでしょう!!」
クリスはそう2人に言い切る。
「は? 相手はロケット団のボスだぞ? それにオーキド博士に用事があるんだろう?」
「用事が終わってからでも良いでしょう? それに1日2日で見つかる訳はないし、私だって手伝いわ。 2人に止められても絶対に行くわよ。」
「……へっ、なら頼りにさせてもらうぜ。」
そうゴールドはクリスに言うのだった。
その後ジムから出て一度オーキド研究所に向かおうとしたその時、
「? この音は。」
空から何かが迫って来ている音が聞こえ、3人は空を見上げると飛行船が見えて来た。
「あれは?」
シルバーがゴーグルの様な物を取り出して取り付ける。
このゴーグルはブルーが作った機械であり、ズーム機能がある。
その機能で飛行船を観察すると【R】という文字が刻まれていた。
「! 探す手間が省けたな。」
「って事はアレは、」
「ロケット団か!!」
シルバーの言葉にゴールド達は目的のロケット団が今この場所に現れた事を悟る。
「ああ、向こうからお出ましだ。」
シルバーの目的であるロケット団が現れた。
それは3人に戦いの予感を感じさせるのだった。
以上、いかがでしょうか?
ではまたの機会に。