ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記 作:KAZ1421
大変お待たせして申し訳ありませんでした。
どんなに時間が掛かろうと完結させますので、お付き合い頂ければ幸いです。
※注意
今回の回にてこの作品オリジナルの強化があります。
なるべく原作の力関係は改変しない又、したとしてもゲームなどの設定を使う様にしておりましたが、今回は自身の思った通りに行いました。
大変恐縮ですが、ご理解の程よろしくお願いします。
─── トキワシティ 上空 ───
「ブイ、 胸の水晶体に“シャドーボール”!!」
イエローのラッちゃんの“ふいうち”で体勢を崩したデオキシスに対して、レッドはエーフィのブイの“シャドーボール”を指示する。
狙いはデオキシスの胸にある水晶体。 そこに向かって正確にブイの攻撃は放たれた。
「ッ!」
如何にデオキシスといえど、体勢が崩れた状態では回避は困難。 ブイの攻撃は命中する───── 筈だった。
ブイが放った“シャドーボール”を横から【何か】貫く。 その結果、“シャドーボール”がデオキシスに命中する事はなかった。
「あれは……、ミュウツーのスプーンか!?」
そう、“シャドーボール”を貫いた攻撃はミュウツーの念で作ったスプーンだったのだ。 そのままデオキシスはアタックフォルム変化してブイを攻撃。 どうにか立ち上がろうと鋭い目で見つめるも、そのまま戦闘不能となった。
いつスプーンが来たのか分からず、ミュウツーとサカキの方へ視線を向けると、ワタルのキングドラが先程とは別のスプーンで貫かれている光景だった。
「これは、あの時ミュウに放たれたスプーンか!」
ワタルはキングドラを貫いたスプーンを見て、察する。このスプーンはミュウツーがミュウに対して放たれた複数のスプーン。おそらくその一部がミュウツーのサイコパワーで空中で停止して常に放たれる様にしていた物だったのだろう。
「そうだ。 トレーナータワーでミュウの“サイコキネシス”でサトシのピカチュウの“10万ボルト”を操作しミュウツーに当てたのを参考にさせてもらった。」
「ッ!」
トレーナータワーにて、サトシが行った戦術を参考にした戦術だった。 だが、疑問が湧く。
「(周囲は常に警戒していた。 何故空中に待機していたスプーンに気付かなかった?)」
ワタルがそう疑問に思い、周囲を見渡すと戦慄する。
「!
ワタルが先程放たれたスプーンが来た方向をよく見ると僅かだがオーロラが残っていた事に気付く。 これはワタルが
今の段階でサトシやレッド達では気付けないであろう。
「デオキシスのオーロラでスプーンの姿を消していたのか!!」
「! そんな能力があったのか!?」
ワタルの言葉にサトシとレッドは驚く。 特にオーロラを出すことを知っていたサトシはその様な手段があった事に驚く。
「本来ならミュウやルカリオに対する罠として仕掛けていたのだがな。 思いの外レッドとイエローの攻撃で隠すのが困難になってしまったが故に使わざる得なくなった。」
そう言いながらサカキはデオキシスの方にいるレッドとイエローを見て、評価する。 まさか2人掛とはいえここまでダメージを受けるとは思わなかったのだ。
だが、よく考えればある意味当然ではあったのだろう。 なぜなら───
「……如何に“じこさいせい”があるミュウツーやデオキシスでもお前たち4人を相手に長期戦は不利か……。 ならばすぐに決着をつけよう。」
そうサカキが言うと同時、サカキはポケモン、《スピアー》を繰り出す。 そして───、
「スピアー、メガシンカ!」
サカキは自身の相棒であるスピアーをメガシンカさせる。
「! 一気に勝負を着けるつもりか!」
そうサトシはルカリオを繰り出し、
「ルカリオ、メガシンカ!!」
同じくサトシはルカリオをメガシンカさせる。
サカキがメガシンカという切り札を使った以上、こちらも使うべきとサトシは判断したのだ。
サトシがメガスピアーと戦おうとしたその時、
「サトシ。 お前はミュウとルカリオ、ピカチュウでミュウツーを抑えてくれ。」
それをワタルに止められる。
「ワタルさん?」
「サカキの相手は俺がする。 ミュウツーには巨石の力が使われている。 ルカリオとお前の力が必要だ。 サカキは俺が倒す。」
確かにミュウツーから巨石の力を感じる。 これはミュウツーを生み出す時に使用したからだ。
本来の世界ではカツラ自身の細胞を使用していたのだが、この世界では巨石の力が使われている。 故に巨石のエネルギーを排除できるサトシが相応しいとワタルは判断したのだ。
「でもワタルさん。 メガシンカしたスピアーは……、」
「言いたい事はわかる。 如何にトキワの力を使えるといえど、メガシンカしたポケモン相手は厳しいと言いたいのだろう? ならばその
その言葉と同時だった。
ワタルがカイリューを繰り出すと同時、ある物を取り出す。
「! それって!!」
「まさか!」
それにワタル以外の全員が驚く。
「キーストーン!?」
ワタルが取り出したのはキーストーン。 そしてカイリューには───。
ここまで揃っていれば自ずと分かる。
「
カイリューの姿が変わっていく。 カイリューの頭部から白い翼が左右に現れ、尻尾には大きな青い球が形成されていた。
「リュー!!」
「カ、カイリューのメガシンカ!? 凄え、
この中で最も多くのポケモンを見てきたサトシですら見た事がないメガシンカポケモン。その事実にレッド達は驚きを隠せなかった。
「カイリューのメガシンカ、驚いたな。 入手したポケモン図鑑にもその様なデータは一切無かった。 となると、サトシの世界でも確認されていない
そうサカキは笑う。 とはいえ時間をかけるのは良くない。
人数差を考えれば、1人でデオキシス、ミュウツー、メガスピアーを正確に指示するというのは難しいからだ。
そんな中、ワタルのカイリューがメガシンカをするという全くの想定外の一手。 しばらくはカイリューの力を見極めるために集中する必要がある故に実質的にデオキシスやミュウツーとの戦いは
この間にサトシはミュウツーをレッドとイエローはデオキシスを倒せるかどうか? そして如何にその戦闘の最中、サカキとワタルの戦いを邪魔しない様にするか?
この戦いの結果はそれで決まるだろう。
「スピアー、“どくづき”!」
「カイリュー、“ドラゴンクロー”!」
メガスピアーとメガカイリューが激突する。
「リザードン、“ブラストバーン”!!」
「カメちゃん、“ハイドロカノン”!!」
グリーンとブルーのリザードンとカメちゃん。 2つの究極技が放たれ、ようやくデオキシスディバイド達を殲滅する。
「はあ、はあ。 やった。」
「ああ。これだけの数。 サトシとワタルの力で半分が消滅したとはいえ、手強かった。 グッ!?」
グリーンは疲労で膝をつく。
「グリーン、大丈夫?」
「ああ。 問題ない。」
そう言いながらグリーンはどうにか立ち上がり、周囲を見渡す。
周囲にはかつて戦ったカントー四天王の2人とロケット団4将軍の3人。
「あれは……キョウか!? まさかあいつがロケット団と戦っているとは」
かつてのロケット団幹部にして元セクチクシティジムリーダーキョウがアポロと戦闘していたのだ。
「あのキョウが俺たちを助けるためにロケット団と戦うとはな。」
「でも何で?」
「お前さんと再戦するためだってさグリーン。」
そんな2人の疑問に答える様にある人物が答える。
「「キクコ。」」
「キョウはグリーン。 あんたとの再戦を望んでいるのさ。 その前にロケット団に倒されればできないだろう? それに、キョウの娘は今、お前さん達を救う為にギンガ団と戦っている。 親としてもその手伝いをしたかったのかも知れないね。 フェフェフェ。」
そうキクコがグリーンとブルーに説明していると奥から2人、オーキド博士とキワメさんが現れた。
「キクコ。」
「やっぱり衰えたねオーキド。 またロケット団に捕まるなんてね。」
「……返す言葉が見つからないのう。」
キクコの言葉にオーキドは肯定する事しかできなかった。
「とはいえアタシも人の事は言えないか。 あの幹部には結局逃げられたしね。」
キクコはラムダに逃げられた事を思い出しながらそう言う。
「此処はアタシ達に任せてワタル達がいるトキワシティに向かいな。 アンタ達が居なければギンガ団もこのナナシマに留まる理由が無いし、この場の状況もアタシ達が有利だ。」
「…大丈夫なの?」
ブルーは自分の両親がいるこのナナシマの戦いを完全に終わらせたいと考えている故に質問するが、キクコの次の言葉に戦慄する。
「さっさと行きな。 ギンガ団と戦っているジムリーダーの中に
「ヤナギがこのナナシマに!? 一体なぜ?」
キクコの言葉にグリーン、ブルー、オーキド博士の3人は驚き、質問する。
「ギンガ団の目的は時を司るポケモンディアルガと空間を司るポケモンパルキアの力で世界を破壊して新たな世界を創造すること。 それは時間そのものを破壊するという事さ。」
時間を操り破壊するそれはつまり……。
「つまり、
ヤナギの目的は過去にいるラプラス達に会うこと。 それを破壊しようするのを止めるのは必然だ。
「それにヤナギの部下がナナシマに来ている可能性が高い。 だから一刻も早く離れなと言ったんだ。」
「……パパ、ママは1の島で保護されているって聞いたけど、もしかして?」
ブルーの推測にキクコは頷く。
「すでにこのナナシマから離れさせているよ。 万が一があるからね。」
ブルーの質問にキクコは頷く。 ブルーの両親を助けたのはシバとホウエン地方のジムリーダートウキの2人だ。 その後、ロケット団や仮面の男に人質として囚われる可能性を考慮して1の島で保護していたが、ヤナギが来た事で万が一を考え、すぐにこのナナシマから離れさせたのだ。
「さあ、行きな。 シーギャロップ号もすぐそばに来ている。」
「……礼を言う、キクコ。」
オーキドはそうキクコに感謝を述べ、グリーン、ブルー、キワメの4人はシーギャロップ号へと向かう。
カントーを目指して。
─── トキワシティ 上空 ───
シルバーを連れ去ったサキとオウカを乗せた小型飛空艇はそのまま帰還する。
それを追いかける様にゴールドとクリスが上空の飛空艇に近づく。
「クリス!」
「ええ! パラぴょん!!」
飛空艇にたどり着くと同時、クリスはパラぴょんを繰り出し、腐食の粉を調合させる。 時間は多少掛かったが完全し、技の乗せて撃ち出す。
「“ヘドロばくだん”!!」
放たれた“ヘドロばくだん”は飛空艇の外装を溶かし、大きな穴を開ける。
「やったわ!!」
「おお!! でかした!!」
そのまま2人は飛空艇の中へ侵入していく。
「アイツら、どこ行った!!」
「ゴールド! 慌てないで。 此処はロケット団の飛空艇の中。 あの2人の話からシルバーに手荒な事はしない筈。 慎重に行きましょう。」
「ッ! ああ。」
クリスの言葉にゴールドは落ち着き、2人は周囲を警戒しながら進む。
連れ攫われたシルバーを救う為に。
以上如何でしたでしょうか?
ではまた次回にて。